いずこも同じ、夫婦喧嘩

義弟のジャン=ルイの奥さんマルティーヌはかなり口うるさい。
車に乗っているときは、
「速く走りすぎる」「しゃべりすぎて危ない」
(ジャン=ルイは車好き、運転が上手いので有名)
食卓では、
「飲みすぎるな」「自分ばかり飲んでいないで人にもワインを注げ」
話に夢中になってジャン=ルイが椅子を揺すれば、
「椅子が壊れる」
大声で笑えば、
「近所迷惑だ」
(お隣さんはかなり離れている)
ジャン=ルイが出かけるときは
「車のカギ持った?お財布は?」
「やめてくれ!子供の時、出かける前に『オシッコした?』と言われたのを思い出す」
時々、ジャン=ルイがキレて大声を出す。元弁護士が怒鳴るとかなりの迫力、でもマルティーヌはビクともしない。日常茶飯事で“犬も食わない”。
10分後には仲良く話している。長く一緒に暮らしているカップルはみんなこんなモンだ。ウチと同じパターンの口喧嘩もあって可笑しくなる。夫婦喧嘩はちょっと距離を置くとユーモラス、子供たちが心配しない訳だ。

お隣の中庭に住んでいる野良猫。毎日ご飯をせがみにやってくる。
マルティーヌは「居つかれると困る」と反対だけど、この可愛さ!ご飯をやらずにいられない。

フィジャックの野良猫

地元で有名なフィジャックのブロカント。
ブロカントと聞くと目が輝くが、探しているものは-植木鉢やオブジェを飾れる梯子!-は見つからなかった。

フィジャック、ブロカント

フィジャック、ブロカント


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8月の長い週末:フォアグラとカモの町

「すごく美しい町」「絶対行くべき」と言われたサルラはフィジャックから150㎞の町。
朝市があるから間に合うように、と早起き(8時半!)したら、雨降りだった。今年の夏、私は雨女だ。

サルラ-正確にはサルラ・ラ・カネダ/Sarlat la Canéda-は、ペリゴール地方、正確にはペリゴール・ノワールの町。
ペリゴールと言えばトリュフ、フォアグラ、カモ・・・13世紀の建物もある旧市街は確かに美しいけど、バカンス客が溢れ、朝市はフォアグラとカモだらけ。どっちも好きじゃない私はどーする?

サルラの旧市街

サルラ朝市 フォアグラ、カモ

フォアグラやカモのコンフィは真空パックと缶詰もある。子供たちに買おうと思ったけど、真空パックは要冷蔵、缶詰はパリにもあるので諦める。
飴色の液体はクルミのオイル。エンダイヴやマッシュルームのサラダに美味しいというので買った。料理には使えない(加熱しちゃいけないってこと)そう。

サルラ朝市 フォアグラ、カモ

「この辺一帯に可愛そうなカモたちが飼われてるのね」と言ったら、「アメリカ人みたいな発言をするな」とジャン=ルイ。
身動きのできないカプセルホテルみたいな檻に入れられ、チューブでエサを流し込まれる・・・拷問じゃない。
日本の鵜飼いの鵜は、首に巻かれた紐のせいで、アユを呑み込めない。鵜匠はそれを吐き出させてアユ漁をする。
日本の鵜とフォアグラになるカモとどっちかになれ、と言われたら、私は迷わず「ウ!」と答える。

市場を取り囲むレストランは揃って、フォアグラ、カモの足のコンフィ+ジャガイモのサルラデーズというメニュー。カモの脂で薄切りのジャガイモをソテーしたポム・サルラデーズは子供たちの大好物。“サルラの”という形容詞だったのね。

パリはパリジャン、パリジェンヌ。リヨンはリヨネ、リヨネーズ、ニースはニソワ、ニソワーズ。町の形容詞形はそこの住民を表す単語でもある。クイズにもよく出るのが「モナコの住民は?」「モナコワ?」「はずれ!」正解はモネガスク/Monégasque。

フォアグラ、メロン、カモのコンフィ、ジャガイモのサルラデーズ、カベクー(チーズ)と地元名産オンパレードの一皿が15ユーロ(安い!)デザートの名物はクルミのケーキ。

ペリゴール料理

つまり恐ろしく高カロリーなものを食べているのに、この地方の人たちは太っていない。これぞフレンチ・パラドックス。


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フィジャックにはシャトー・ヴィギエ/Château Viguierというお城がある。
2008年、ロト(宝くじ)で1000万ユーロ(約11.5億円!)を当てた男性が、700万ユーロでこのお城を買い、改装工事をして4つ星高級ホテルをオープンした。部屋は当時で299ユーロ~699ユーロ。


シャトー・ヴィギエ、フィジャック

シャトー・ヴィギエ、フィジャック

この男性、ダヴィッド・フェーヴルは、ホテル業はシロウトで、「高いクオリティとおもてなしを提供すればお客は来る」と信じていた。場所がパリでもニースでもなく、フィジャックということを忘れていた。サンティアゴ・デ・コンポステーラへの巡礼者たちの多くは、ジットと呼ばれる簡素な宿泊所に泊まり、フランス人はケチだ、ということを忘れていた。

結果、ホテルはガラガラ・・・フェーヴルさんは外国人をターゲットにすべきことに気づき、NY、東京、モスクワの旅行サロンに赴き、ネット上での宣伝にもお金をかける。「日本人が大勢来た」そうだけど(本当かな)長くは続かなかった。客室稼働率は最高で25%(自称)。
2010年、2年足らずでホテルは扉を閉め、売りに出された。売値は790万ユーロ。
しかし、2年間の間、フェーヴルさんは、“この町で高級ホテル経営は失敗する”を実証したようなもの。買い手はつかない。値段は少しずつ下がり、2016年、半分以下の320万ユーロに。でもまだ売れていない。1000万ユーロの残りはとっくに底をついているだろうに・・・

突然、巨額の富を手にし、通りがかったお城に“一目惚れ”すると、こういうことになる。
市場からの帰り道、義妹が「ほら、あれがシャトー・ヴィギエのオーナーの車よ」と言うので、振り返ると、とんでもないペインティングをした赤いクリオ。残念ながら、フェーヴルさんの顔は見えなかった。


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8月の長い週末:フィジャック

フィジャックは、南西フランス、ロット県にあり、サンティアゴ・デ・コンポステーラの巡礼路にある町(ピレネー山脈を越えて、キリスト教の聖地、サンティアゴ・デ・コンポステーラに至る巡礼。フランスだけではなく、世界中から巡礼者が通過する)。
パリから車で8時間かけてやってきたのは、巡礼者と一緒に歩くためでは全くなく、義弟夫妻に会うため、彼らが始めたションブル・ドット(民宿)を訪ねるためだ。

夫の弟、ジャン=ルイは、もと弁護士。有能だったのに、遊び好きで稼いだお金を全部使ってしまい、税金を払わなかったりして、弁護士を辞め(させられ)、ドーヴィルの近くでクラブを経営を始めたが、飲みすぎと過労(夜更かし)で黄疸になった。

独身で、“正規の彼女”は数年ごとに変わり、並行して一時的な恋人もいた。ある夏など、2人の彼女に、同じ日にバカンスに発つ約束をして、出発当日、実家に隠れるはめに。お母さんが「さあ、どこにいるんでしょうね・・・」と電話応対をさせられた。

50歳のとき、かって弁護したコルシカ女性(未亡人)と一緒になり、パリにコルシカ料理のレストランを開く。プラザ・アテネにいた料理人をシェフにして料理は美味しく、開店翌年にはミシュランにも掲載されたのに・・・従業員の雇いすぎ(つまり、働かなすぎ)で大赤字になり閉店。
2年前、フィジャックに家を買って、ションブル・ドットを始めた。もと弁護士だから口が達者で、話が面白く、サービス精神があって接客業には向いている。しっかり者のコルシカ・マダムが同じ失敗を繰り返さないように目を光らせ、今度はうまく行っている。

セレ河のほとり、13世紀から15世紀の建物が多い。人口1万人の町、フィジャック

フィジャック

“民宿”という名称が似合わない立派な民宿。4階建て400平米の建物を38万ユーロで買った、という信じられない話。パリでは20平米のスチュディオの値段だ。

フィジャック、ションブル・ドット

最上階の部屋はバスタブが部屋の中にある。カップル向き。一泊朝食つき85ユーロ。

フィジャック、ションブル・ドット

この風景を見ながらお風呂に入れる!

フィジャック、ションブル・ドット


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スペインの街角に必ずいそうな60代の貫禄オバサン、カルミナ。
夜、夫のアントニオが帰ってくる。疲れて息を切らして、
「あまり気分がよくない」
「アンタ、お酒飲んだでしょ」
「一滴も!」
夫は心臓が悪くて毎日薬を飲んでいるが、ちょうど薬を変えたところ。新しい薬のせい?

スペイン映画『カルミナ!』

カルミナは夫をテレビの前に座らせ、魚のスープを温め持っていくと・・・夫は息絶えていた。
駆けつけた娘と抱き合って泣きながら、カルミナに考えが:今日は金曜日、月曜日には夫のボーナスが出る。月曜日まで生かしておかないと・・・
「そんな!お母さん !!」
「お金が欲しくないの?」
「・・・・」
娘のマリアは美容院を開いたばかり、お金は必要なので渋々納得。2日間、アントニオは“具合が悪くて休んでいる”ことに。しかし週末だ。アパートのお隣さんや、女友達が次々にやってくる・・・

『Carmina !』というタイトル通り、カルミナのキャラが圧倒的な主役:ぶっ飛んだ度胸、抜け目がなく、押しが強く(『私が本当と言えば、本当なの!』)、愛情深くて憎めない。

バイクに乗せてもらったら、「ワンピースが飛んで行っちゃった」の図。

スペイン映画『カルミナ!』

娘をこよなく愛し、夫には「死んでも迷惑かけて!」(自分で招いた迷惑なのに)と言いつつ、愛着が感じられる。笑って最後にホロリとする作品。

スペイン映画『カルミナ!』
photos:allociné

『Carmina !』
パコ・レオン監督作品
主演:カルミナ・バリオス、マリア・レオン
1時間33分

ナンセンスなユーモアと温かさのある作品と言えば、9月3日から日本公開になる『アスファルト』。人間はみんな可笑しく、孤独では生きられないなあ、と。
こういう仏映画が日本でかかるのは嬉しい。お薦めです。


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プロフィール

Author:長谷川たかこ

この国に住もう!と決めたのは13歳のとき。それが実現したのは10年以上経ってから、それから20年の月日が流れました(計算しないで!)
現在フレンチ・コード主宰。訳書多数、著書2冊。夫1人、子供2人、猫2匹と暮らす騒がしい毎日。映画と料理とデビッド・ボウイが趣味。


長谷川たかこ

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