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ナント一家惨殺犯人は・・・

「グザヴィエ・デュポン・ドゥリゴネス、ついに逮捕!」のニュースは金曜日の夕方。
この長ったらしい名前の男は、2011年4月、ナントで妻と子供4人を殺害し自宅の庭に埋めた疑いで、国際指名手配になっていた。

ナント一家惨殺事件
photo:parisiens

「なんと8年半逃走していたドゥリゴネスがグラスゴーの空港で逮捕されました!」とキャスターも興奮、ラジオはすぐに特集番組になる。
逮捕の状況は、ドゥリゴネスがパリのシャルルドゴール空港からグラスゴー行きの飛行機に乗る、という告発があり、パリ警察は空港に向かったけど間に合わず、すぐにスコットランド警察に通報。ドゥリゴネスはグラスゴー空港で待ち構えていた現地の警察に逮捕され、指紋が一致した。
盗んだらしきパスポート(ギイ・Jの名前)で「何度か整形手術をした模様です」。

さらに当時の事件を振り返り、犯罪学者や“ナント一家惨殺事件”について本を書いたジャーナリストがインタビューされ、
「自殺説も有力だったけど、私は生きていると信じていた」と得意げだった。
・・・という特集番組を私は最後まで聞いてしまった。

自分がWHOの医師と家族に偽り続け、ウソがばれたときに妻、子供、自分の両親を殺害したのはジャン=クロード・ロマン
ドゥリゴネスは相次いで事業に失敗し、夥しい借金があるのを家族に隠していた。事件の前に「もう自殺か集団自殺しかない」というメールを友人に送っていた。
どちらも、秘密やウソがバレそうになった時だ。ルース・レンデルの名著『ローフィールド館の惨殺』もそうだものね。

翌日の土曜日、“念のため”DNA鑑定、とフランスの警察がグラスゴーに向かい・・・なんと人違いだったことが判明。
まず夜半に電話してきたギイ・J氏の隣人の証言、
「J氏は30年来の隣人でドゥリゴネスであるわけがない」で仏警察は疑いを持った。
DNA鑑定でその疑いは事実になったんだけど、原因は指紋の判定がフランスとスコットランドの警察で違うこと:フランスは12点の特徴一致、スコットランドは3点一致!

24時間、一家惨殺犯人と間違えられたギイさんは、スコットランド女性が奥さんのリタイアした男性。顔がちょっと似ていたらしい。
それを「何度か整形手術をした模様です」だなんて!
スコットランド警察のアバウトさとメディアの先走りの結果。
グザヴィエ・デュポン・ドゥリゴネスはこのニュースを見ていたに違いない・・・


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朝市物語:サドマゾ関係?

やたら陽気なエルザおばさんは人気があって、誕生日に花束を持ってくるオジサンもいるくらい。
長い間、私は常連客のひとりに過ぎなかった。仲良くなったのは5-6年前からだ。

きかっけはシイタケ?
シイタケが大好きなエルザは、キノコ類のソテーを作ると、台所でシイタケだけ寄りだして食べてしまう。
食卓に持っていくと「なぜシイタケ入ってないの?」と家族に文句を言われる、と聞いて「え?あなたも?」
私も同じことをするからだ。

でもきっかけなんかなくて、段々に仲良くなったのかもしれない。
細いグリーンアスパラは茹でないでそのまま炒めるとか、ズッキーニでもナスでも色の薄いほうが美味しいとか教えてもらった。

夏休みにナポリに帰ると必ずお土産を持ってきてくれる:パスタやリゾット、自家製のアーティチョークのマリネ、ビターオレンジのリキュール・・・
お返しに、クリスマスにはチョコレートを「店員さんとみんなで食べて」と持っていくと、ハイハイと言いながら、さっさと自分のバッグに入れてしまう。

IMG_20191010_125250.jpg

もともと思ったことをすぐ口に出す人だけど、親しくなってから更にダイレクトになった。
「フェンネルはどこ?」
「ホラ、そこにあるだろ」
「そこってどこよ」
「アンタ、どこに目つけてんの?!」
「・・・・」
お勘定が20ユーロだったときは、
「あっちこっち走り回らせて-屋台が広いので店員さんたちは端から端まで行き来する-これだけかい!」
それでも通い続けるんだから、「あたしはマゾよ」と言ったら嬉しそうに笑っていた。


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朝市物語:エルザおばさん

毎週日曜日、エルザおばさんの八百屋に通うようになって・・・もう20年以上になる。

エルザおばさんはイタリア人。ナポリで教職を取り(「当時はみんな先生になりたがったのよ」)パリに遊びに来たとき、フランス男子と恋に落ち、そのまま居ついてしまった。
先生を諦め、青果市場で働きだし、やがて朝市の八百屋のおかみさんになる。
小柄でコロコロしていて、アニメに出てくる妖精みたい。大きな屋台には若い売り子さんが8人いるけど、一番走り回っているのはエルザおばさんだ。

パリ朝市 バスティーユ

朝市の商店の人たちは、トンデモナイ時間に起きるので、
「何時に起きるの?」と聞くと、
「10時」
なんだ、週末の私と変わりないじゃん、と一瞬思ったけど、
「夜の10時!?」
しっかり“朝ごはん”を食べ、トラックに野菜果物を積み(「これに時間がかかるのよ」)郊外の“野菜倉庫”を出発。
まず13区のオーギュスト・ブランキ/Augusto Blanqui の朝市に着くのが午前3時。
彼女はご主人と分担して2つの朝市に出しているのだ。最初の朝市で、荷の半分とご主人を降ろし、バスティーユに向かう。

野菜や果物をきれいに並べるのも時間がかかるけど、手書きの値段付けも大変な作業。
品数が多いほど時間がかかるのは私にだってわかるけど、「2時間じゃ終わらない」そうだ。

パリ朝市 バスティーユ

「準備が終わると若いモンは一杯飲みに行く」とエルザおばさん。
一杯飲む、というからにはコーヒーじゃない。
そして最初のお客が現れるのが7時半頃、というからもうちょっと寝ていても大丈夫な気がするけど、それは寝起きの悪い私の発想であろう。
とにかく、私が朝市に赴く昼近くには、12時間以上仕事をしていることになる。
たまに早く行くと、
「アンタ、ベッドから落ちたのかい?」
「・・・・」
まあ、からかいたくもなるだろうね。

エルザおばさんの八百屋ではイタリアのトマト、白や黄色のズッキーニ、縞々ナスなど南の野菜が美味しくて安い。

パリ朝市 バスティーユ

ギュスト/Gustoというイタリア産トマト。
ちょっと高い(1㎏、約5ユーロ。日本に比べれば安い)けど、サラダにするならコレ。

イタリアトマト、ギュスト

20年も通っていればさすがお得意さん扱い(!)、いつも何か-おまけというよりプレゼントを-くれる。
最近はずっと苺のパック。娘の友達が「このウチ、いつも苺があるね」と言ってったけど、実は買ったことがないのだ。


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同性カップルの結婚式

夫の“また従妹”が結婚する、のは珍しい話じゃないけど、彼女は63歳で、相手は70歳の女性だ。

そう、私たちは初めて同性の結婚式に参列することになった。
フランスで同性の結婚が認められたのは2013年5月。それから2017年末まで4万組の同性カップルが結婚しいる。

ところで、“また従妹”カップルは30年も一緒に暮らしているのに、なぜ今さら結婚するのか?
別の友人カップル(ヘテロ)も60歳をはるかに過ぎて結婚した。それは、どっちかが先に死んだ場合(まず同時に他界することはないから)結婚していないと、遺産が子供(いなければ甥、姪)に直行してしまうからだ。
残されたほうが、家を追い出され路頭に迷うことがないように、という計らい。

新婦たちはモントルイユに住んでいるので、結婚式はモントルイユ市庁舎で行われた。
市庁舎で結婚するにはウェイティングリストが長くて待たされる。彼女たちも春から待って10月になった。
私たちも市庁舎で結婚したけど、やっぱり順番待ち。息子の出生届を大使館に出す期限があったので待っていられず、越境して結婚したんだった。

助役の女性が参列者を席につかせると間もなく、市長さん登場。若い。30代に見える。

同性の結婚式

結婚の誓約にサインする2人。

同性の結婚式

隣に座っている新婦の姉に「市長さん、左派?右派?」とヒソヒソ声で聞くと、
「ううん、ゲイなの」という答え。
彼女にとってはそれで十分、左派でも右派でもかまわんらしい。

確かに。パリ市長だったドラノエさんは、選挙前に自分がゲイであることを表明し、堂々当選。ホモセクシュアルを日向に出すのに大きく貢献した。

市庁舎での結婚式は20分くらいで終わる。若いカップルのアツアツはなくても、長年の愛情が感じられて、何より2人がとても幸せそうで感動的だった。

その後、彼女たちの家で行われたブッフェも感動的に美味しかった。
手前はスズキとサーモンのカルパッチョ。いくつでも食べられる!

同性の結婚式

デザートはティラミスとパナコッタ。

同性の結婚式


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おせっかいで涙もろい

娘のバンドデシネが発売になってから1か月ちょっと。フランスの出版社の面倒見の良さにはびっくりする。
名もない駆け出しなのに(だからこそ?)版元のプレスが奔走し、早朝のFrance Cultureの番組に出て、ELLE 、les Inrocks(ロック雑誌として始まり、今は総合カルチャー誌) Lire(文芸誌)に書評が載り、

ELLE

その度に私は近所のキオスクに駆け付け、キオスクのオジサンに「何かあったの?」と不思議がられる。
ほんとに雑誌を買わなくなっているからだ。この前買ったのはデヴィッド・ボウイが死んだときではない?

レピュブリックの近くの書店でサイン会も企画してくれた。私のセーター着てる!

mon premier rêve en japonais

来てくれたのは親戚、美術学校時代の友達だけど、娘のゴッドファザーと親戚の一人がそれぞれ5冊ずつ買ってくれた。
クリスマスのプレゼントにするんだって。

私は出先で本屋を見かけると必ず入って、バンドデシネ・コーナーをチェックするようになった。
娘の本を置いていない書店は「選択が悪い」と、ブラックリストに加えられる。

置いていても場所が悪いと、

mon premier rêve en japonais

目立つようにし・・・

mon premier rêve en japonais

・・・と私も販売促進に加担しているけど、日本に比べて、版元のアフターケアが人間的で、しっかりしている。
日本では、本が次から次へと大量生産され、出ては忘れられる。

とにかく何か出る度に私は涙ぐみ、

mamanpleure1.jpg

娘はそれをマンガにして喜んでいる。


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プロフィール

Author:長谷川たかこ

この国に住もう!と決めたのは13歳のとき。それが実現したのは10年以上経ってから、それから30年の月日が流れました(計算しないで!)
現在フレンチ・コード主宰。訳書多数、著書3冊。夫1人、子供2人、猫2匹と暮らす騒がしい毎日。映画と料理とデビッド・ボウイが趣味。


長谷川たかこ

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