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時間を気にしない、頭は空っぽ

スーパーで買った10ユーロのパラソルで顔だけガードし、ビーチタオルの上に寝転がって本を読む。
本に飽きると海を眺め、身体が火照ってきたら海に飛び込む、という繰り返し。全然飽きない。
ほかのヴァカンス客も同じようなことをしている。子供は海の中にいる時間が長く、大人は圧倒的に日焼けに精を出す。裏と表、均等に焼くのはけっこう大変なお仕事だ。
夕方になって海岸が日陰に入ると、タオルを畳んで、水着をちょっとめくって“今日の日焼け”を確認し、スーパーで夕食の買い物をする。
ヴァカンスの語源はVacant=空いている、自由。時間を気にせず、頭は空っぽ。

もっと空っぽでいたかったけど、アパルトマンは6日間しか借りられず、私たちは南西フランスのフィジャックに向かった。と書くと簡単だけど、高速で反対方向に走り、降りる場所も間違え、夫はGPSに向かって怒鳴り・・・8時間かかってたどり着いたのは友人夫婦の別荘だ。
フランスで一番古い友人、ヴィアンヌとロラン。知り合ったとき6歳だった娘さんのジュディットが40歳、3児の母!
フィジャックから更に山道を上り、お隣の家まで2㎞という人里離れた場所に彼らは納屋を買い、大掛かりに改造した。
「最初は私の両親が2件買って、自分たちと私たち夫婦の家にしたの、もう40年くらい前よ」とヴィヴィアンヌ。

trados vue

納屋を買って、ヴァカンスごとに改装して、希望ののセカンドハウスを作るのはフランス人がよくやるけど、彼らのは桁が違っている。
行く度に家が一件増え、プールができ、林が加わり・・・今では敷地約5ヘクタール、家6件の“領地”になった。

trados piscine2

納屋は2件で2500ユーロ(約30万円)とタダみたいなもんだけど、石壁をぶち抜いて窓を作り、床を貼り、シャワーやキッチンを作り・・・と改装費はその何倍、何十倍?

敷地には彼らの家を中心に、娘さん家族の家、息子さんの家、ゲストハウス2件、そして書庫。
広すぎるんで、食事の時間になるとヴィヴィアンヌは角笛を吹いて知らせる。

グランド・メゾンと呼ばれるゲストハウス。

grande maison

私たちが泊まったプティット・メゾンの居間

petite maison1

バスルーム。ステンドグラスの色に合わせたタオル、と凝っている。

petite maison2

彼らはここで2か月を過ごす。山の景色に囲まれてテラスでご飯を食べ、昼寝をし、庭仕事をし、孫と遊び、プールサイドでアペリティフを飲み・・・の毎日。
「2カ月でも足りない。雑草を抜くだけでも何日もかかる」とロラン。
そりゃそうだろう、5ヘクタールだもの・・・

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コート・ダジュール海岸ウォッチング

コートダジュールに詳しい友人から、ボーリュー・シュル・メールの隣町、ヴィルフランシュがいいと薦められた。
「プライベートビーチがあってそこのバーがいいんだ」
隣町だし行ってみる?ほんとに良かったら、次回はそこにアパルトマン借りてもいいし。

コートダジュールには私が海岸電車とよんでいるローカル線があり、カンヌからイタリアのヴェンティミーリアまで海岸線を走っている。それに乗れば5分なのに車で行ったのが間違いのもと。
ヴィルフランシュの海岸はボーリューの3-4倍の長さで、海辺に寝転がっている人たちの数も車の数も勢い3-4倍で、駐車が一苦労。町の端っこにようやく車を停められた。

海岸は長いけど幅が狭くすぐに道路で、人工的な感じ。
プライベートビーチもひしめき合い、バーは友達に聞いた名前と違う。

コートダジュール海岸

私たちは風情のない海岸線を、汗だくになって中心地まで歩き、そこから裏道に入った。
そしたらサーモンピンクの建物に囲まれた細い道に、お店やピザ屋が並び、イタリアの町みたい。

コートダジュール海岸

コートダジュール海岸

夫が撮るとこういうことになる・・・

コートダジュール海岸

人の趣味は色々だけど、わざわざ来るほどの場所ではないわね。
結局、ボーリューに戻ってきた。

イタリアン・ファミリーの井戸端会議。海岸で聞こえるのはフランス語、イタリア語にロシア語。

コートダジュール海岸

偶然のように、女性一人の近くに陣取った男性一人。残念ながら“続き”を見届けることはできなかった。

コートダジュール海岸


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バカンス地、モノの値段

借りたアパルトマンのキッチンには電子レンジ、オーヴン、トースター、コーヒーメーカー、食洗機まであり、お皿、コップはもちろん、前のお滞在客が残していった調味料も揃っている。

ボーリュー、アパルトマン

ボーリュー、アパルトマン

では食糧調達!近く大スーパーSuper Uに赴いた。中は日焼けした“見るからにバカンス客”が右往左往し、駐車場も一杯だ。
そしてびっくりは生鮮食品の値段。季節の桃類(白桃、黄桃、白&黄ネクタリン、平たい桃)がすべてパリより高い。1㎏5.9ユーロ。パリの朝市では3.9ユーロくらいだから、30%以上高いってこと。
魚売り場も然り。あまり生き生きしていない鮭やタイが軒並みパリより高い。
年に一度の書き入れ時はわかるけど、暴利むさぼりすぎ。
前に来たときは、パリと同じ値段!と憤慨したけど「あの頃は良かったね」
「けしからん!」夫は私以上に憤慨し、でもスーパーはここだけ。仕方ない。

バス停で言葉を交わした地元マダムが、シーズン中は高すぎるので、「海岸のない他の町まで買い出しに行く」と言っていたのを思い出す。

翌日、近くにタイ料理のテイクアウトがあるから、あそこでお昼を買ったら?と夫。おお、そうしよう!

ボーリュー、アパルトマン

お店には牛肉や鶏の炒め物、チャーハン、春巻き・・・つまりタイというより平凡な中華が並んでいる。
私の前にいた女性2人連れが「高すぎる」と買わずに出ていった。嫌な予感。ま、フランス人はケチだけど。
私は小エビ入りの焼きそばに引かれ「2人前お願いします」
女主人はにっこり笑って容器に盛り始める。でもソバばっかり。
「あのぉ、エビ焼きそばなんだから、エビも入れてください」
「最後に入れます」
もう容器の縁まできているのに、女主人はソバを押し込み続け、やっと-ためらいがちに-エビを並べ始めた。
「あなたにはサービスします」
だって、よく言うわよ。
伸びたソバは優に3人分はあり、小エビは「ひとり6個よ!」と取り合う羽目になった。
値段?2人前24ユーロ。


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トンネルを抜けると地中海だった

オルリーからニース空港まで1時間40分。
空港のレンタカーオフィスで待つこと1時間。
目的地の海岸の町まで40分。
「たった15kmの距離、なんでパリ-ニース(930㎞)と同じだけかかるのか !?」と怒る夫。

汗だくでたどり着いたBeaulieu sur Mer/ボーリュー・シュル・メールは、人口4000人足らずの小さな町、今回で3回目だ。
でも今回借りたアパルトマンが一番きれい、だから一番高い(一日125ユーロ)。
この奥にシャワー、トイレと寝室2部屋。

コートダジュール、ボーリュー・シュル・メール

スーパーで買ったキッシュとサラダを大急ぎで食べ、私たちは海岸へ向かう。

ナニコレ?シックな建物の角に「立ちションしないでください。罰金対象」
ここでしたくなる人が多いってこと?

コートダジュール、ボーリュー・シュル・メール

海がある方向はわかっていても(見えるから)泊まるところが違えば道も違う。
人に聞きつつ坂道を下り、トンネルを抜けると・・・そこは紺碧の海だった。

コートダジュール、ボーリュー・シュル・メール

海岸の名前はla Baie des Fourmis/蟻の入江。なんで蟻 ?
ニースには la Baie des Anges/天使の入江という美しい名前があるのに。
遠くに見える白いパラソルは有料プライベートビーチ。

コートダジュール、ボーリュー・シュル・メール

夕方になると、子供はアイスクリーム、大人はアペリティフ、と去っていき、小さな女の子がひとりで遊んでいる。

コートダジュール、ボーリュー・シュル・メール

最初ここに来たとき、娘はあのくらい小さかった。それが今年の夏は彼と日本に行く。息子はマレーシアに行く。
親は大人しく国内で。でもこの光、この海の色、私は満足。


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温故知新の建築『石上純也展』

「地面に穴を掘って、そこにコンクリートを流して、それをまた掘って部屋を作ってるんだ」
「ふーん」
あの若い建築家はすごい、発想が独創的、と友人は絶賛するけど、地面に穴、コンクリート・・・ちょっと想像できない。
“あの若い建築家”とは石上純也氏。百聞は一見、とフォンダシオン・カルティエの展覧会を夫と観に行った。

これが噂の・・・
「仕事場(レストラン)と住居が、カーヴに似たひとつの空間で」というシェフの要望に応えて。山口のレストラン「ノエル」は目下建築中。

石上純也展、フォンダシオン・カルティエ

それにしてもこれだけの工事費、ゼロがいくつ?ノエルのシェフはすごい資産家なんだろうか?レストランの繁盛で元が取れるという計算?・・・余計なお世話ですが。

早回しの建築現場ヴィデオも面白い。ベドウィンの穴居を思わせる。

石上純也展、フォンダシオン・カルティエ

神奈川工科大学のKAIT工房
2000㎡という広大なスペースはガラス張り、仕切りがなく、300本の細い柱に支えられてる。「自由の抒情詩でありハーモニーの考察」とパンフレット。

石上純也展、フォンダシオン・カルティエ

子供の屋内広場SOLA、アミュー厚木の8階。空は雲で仕切られる。

石上純也展、フォンダシオン・カルティエ

認知症の高齢者のための施設、グループホームは特に印象に残った。

石上純也展、フォンダシオン・カルティエ

全国各地から取り壊し予定の家をそのまま持ってくる、昔からある“曳家”の手法。つまり色々な家のパッチワークでひとつの建築にするという試み。
「認知症の方が空間を覚えやすいように、それぞれの空間は個性的にしてほしい」がクライアントの希望。それなら違ったデザインの空間を作り出すより、木材や古び方がそれぞれ違う家を組み合わせて作ろうと。
「認知症の方が『施設』に入れられたという違和感を持たず、むしろ新しい家に引っ越してきたような暖かい感じの建築」と石上氏。

この企画は予算がかかりすぎて目下中断されている、とフォンダシオンのガイドさん。日本中から家を“曳いてくる”のは新しく建てるより時間もお金もかかるでしょうね。でも、歳月を経て色んなものを見てきた家と高齢者の方を重ね合わせたとこが素晴らしい。まさに温故知新。

ホテル、アートビオトープ那須の『水庭』のマケット

石上純也展、フォンダシオン・カルティエ

石上純也展、フォンダシオン・カルティエ

すごく美しいけど、これだけ水溜まり(?)があったらボウフラが繁殖して蚊が多いんじゃないかと。蚊に刺されると蕁麻疹のようになりやすいので、ヘンな心配をする。
雪景色が綺麗そうだ。

昔からあるものから探して、新しい形を作っていく。自然や周りの環境との繋がりを大切にする・・・たしかに「あの若い(若く見える44歳)建築家はすごい」!
9日9日までなのでお急ぎを。

Junya Ishigami
Fondation Cartier
261. boulevard Raspail 7014


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プロフィール

Author:長谷川たかこ

この国に住もう!と決めたのは13歳のとき。それが実現したのは10年以上経ってから、それから30年の月日が流れました(計算しないで!)
現在フレンチ・コード主宰。訳書多数、著書3冊。夫1人、子供2人、猫2匹と暮らす騒がしい毎日。映画と料理とデビッド・ボウイが趣味。


長谷川たかこ

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