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非常口?脱出を援助?

飛行機の予約するとき、最前列の座席を選んだ。脚が延ばせるし、トイレに行くとき隣の人(たち)の邪魔をしなくて済む。
乗ってみると、そこは非常口に接している席だった。

飛行機の非常口

すぐ逃げられる、と思ったのは大間違い。座るとすぐにスチュワーデスが近づいてきて、紙切れを渡し
「これに同意していただけますか?」
紙切れによると、この非常口席は、以下の条件を満たす人しか座れない。
1)満15歳以上(十二分に満たす)
2)付き添いや係員の介助を必要としない(しない)
3)航空機ドアの開閉や、緊急脱出の援助を実施できる(!??)
4)脱出手順の案内および乗務員の指示を理解し、ほかのお客様へ口頭で伝えられる(何語で指示が出るかによる)
5)緊急脱出時に同伴者の援助をする必要がない(今回はひとり)
6)緊急脱出の援助を実施することに同意する(ムムム・・・)

具体的に何をするかと言うと:
■乗務員が非常口を完全に開放するまでの間、ほかのお客様を制止すること(日本人ならいいけど、フランス人は非常口に殺到しそうだ)
■乗務員の指示に従い、機外が安全であることを確認して非常口を操作し開放すること(目の前にある非常口はデカい。開け方なんか知らない…)
■脱出スライドが膨らんだ後、ほかのお客様を速やかに脱出させること(わたしは最後か?)
■脱出スライドまたは脱出口下において、後から脱出するほかのお客様を援助すること(どうやら最後ではないらしい)
■速やかに機体から離れて遠くへ避難するよう声をかけること。
■そのほか必要に応じ乗務員が具体的に指示。

スチュワーデスは、わたしが同意しないなどあり得ない、という顔で「よろしくお願いします」と立ち去る。
つまりこういう事態は99.9%起こりえないという前提なのであろう。
わたしは思い切り脚を延ばし、誰にも遠慮せずトイレに行き…ただしひじ掛けが固定されているので、隣に人がいなくても横になることはできない。
飛行機はもちろん無事着陸した。


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合羽橋の道具街

息子がわたしに包丁をプレゼントしてくれるというので、やってきた。
よく来るわけではないけど、下町っぽくて好きな界隈。

こういう家並みが残っている。

合羽橋の道具街

リシャール・コラスという日本通の実業家&小説家が「日本はミルフィーユだ」と言っていた。
前の時代を残したまま、時代が変わっていくので何重もの層になっているから。
彼曰く「一方中国は前の時代を塗り替えて変化する」

入った刃物屋のおやじさんは「どこから来たの?フランス?包丁の買い付けにフランスやドイツによく行ってましたよ。でも最近は、和包丁が外国人に人気で、輸入もんは減ったけどね」

ズラリ並んだ和包丁。そういえば、かっぱ橋ですれ違うのは外国人ばかり。

合羽橋の道具街

「ヨーロッパはフランスが一番だね。ちょっと前まで365日中360日、毎日ブルゴーニュワインを飲んでいた」
そういうセリフ、フランスでは「わたしはアル中だ」と宣伝してるようなもので、あまり言わないんだけど。
「それが、歳のせいかねぇ、365日中350日になって、340日になって…ブルゴーニュよりボルドーが美味しく感じる日もある」
「若くてエネルギーがあるときはブルゴーニュ、中年過ぎるとボルドーが優しいって言いますけど」とわたし。
「へぇ、そうなの?やっぱり歳のせいか…」
と、59歳の時、フランスで65歳以上に見られてサロンの入場がタダになった話とか始め、店員さんたちは何10回も聞かされた話にウンザリという顔。
本題に戻って「鶏肉1羽をさばくとか、魚の3枚下ろしはお店の人にやってもらうから、肉や魚や野菜がよく切れて、軽くて持ちやすい包丁を探している」というと、いくつか選んでくれて、その中からこれに決めた。

刃渡り14㎝。わたしの条件をすべて満たす!

合羽橋の

他のお店も物色したかったけど、かなり強い雨が降り出した。亜熱帯の国のような生暖かい雨だ。
私たちは、これまた下町っぽい喫茶店に飛び込んだ。
息子が夫にメッセージを書いている:
「ママンによく切れる包丁を買ったから、あまり逆らわないほうがいいよ」だって。


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東京ザッピング

数か月、人が入らなかった実家は雑草が腰の高さまで伸び、お腹を空かせたやぶ蚊が待ち受けていた。
鍵を探している間に4か所刺される。今年は暑すぎて蚊がいないんじゃなかったの?
それに息子の血の方がフレッシュで美味しいのに…
身体中に虫よけスプレーを振りかけた。

近くの公園(空地?)で遊ぶ真っ黒に日焼けした子供たち。「腕白でもいい」という古いCMが浮かんだ。
腕白がいいよね。

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しかし暑い。この暑さが80日以上続いているとは。日本は亜熱帯の国になり、日本人はほんとうに我慢強い。

わたしが通った近くの公立幼稚園。この前帰ったときは子供たちが遊んでいる姿が見えたのに、全部取り壊されて更地になっていた。

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わたしが通ったくらいだから、半世紀以上続いた幼稚園なのに、これも少子化のせい?建売住宅になるらしい。

ちょっとびっくりはタクシーの運転手さん。住所を言うと「番地を言われてもわかりません」と言う人が半分以上。
わたしに道順を聞かれても困る。
GPSがついているのに「それ、何に使うんですか?」と言いそうになる。
「かと思うと『二子玉川の駅にお願いします』と言うと『番地は?』って聞かれた」
と息子。
「『駅なんですけど』って言っても、番地がいるっていうんで、近くの建物の番地を調べた」
なんかシュールね。


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「パリ・オリンピックはダメだね」

空港に向かうタクシーの運転手さんは定年間際のオジサン。おしゃべりで愛想がいいのはいいけど、「あ、あそこがわたしダンス学校」と夫に言うと、そっちを向き、「あそこに〇×が住んでいる」と夫が言うと、そっちを向く(前を向いて運転しましょう)。
それからパリ市長イダルゴの悪口になり(歩行者、自転車用ゾーンを広げて渋滞を悪化させたイダルゴ市長は全タクシーから嫌われている)、
「パリ・オリンピックはダメだね」
「どうして?」
「10か月後でしょ?インフラは間に合わないし-ノートルダム寺院はマクロンの一声で間に合いそうだけど-安全対策だって…地方都市でも競技やるのに警官&憲兵の数、足りてないでしょう」
ムム・・・それにセーヌ河も問題になっている。
開会式だけでなく、水泳競技の一部はセーヌ河でやることになっているけど、汚染がひどすぎて8月初めの予行演習が取りやめになった。あと10カ月で泳げるほどきれいにできるのか?(イダルゴ市長は「できる」と言っているけど)。

「それに引き換え、この前の中国オリンピックの開会式はよくできてましたね」と運転手さん。
「この前のオリンピックは日本ですよ!」とワタシ。
「いや、中国です」
「あたし日本人だからそんなこと間違えません」
そこへ夫が目覚め、
「日本でしたよ」と言ってくれたので、運転手さんはようやく認め、
「どうして混同したのかなぁ…」
そんなこと知るか。30年前は中国と日本を混同するフランス人が多かったけど、今は少ない。

間もなく車はロワシー空港に着き、わたしは東京に飛び立った。

発つ朝のリュリュ。スーツケースが出てくると心配し始め、わたしの後をついてまわった。
すぐ帰ってくるからね…

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夢の解釈

時々、ストーリーがある夢を見るのに、目が覚めて手繰り寄せようとしてもスルスルと消えてしまう。
数日前に見たこの夢だけは、ちゃんと覚えていた。

夫とわたしは映画館にいる。劇場みたいに2階席があり、わたしたちは2階の最前列に座っていた。
映画があと10分くらいで終わるというとき、夫が突然立ち上がり、2階席の欄干から乗り出して、落ちるところ、危機一髪でわたしは彼の片足を捕まえた。
わたしの体重の倍以上ある夫をどうしてぶら下げていられたのか?夢でしかできないこと。
階下では観客たちが映画の結末は放り出し、「なんだ、なんだ」と騒ぎだすが、何もしてくれない。わたしは力尽きて、手を放してしまう。
夫は転落しても無傷で、「なんであんなこと!」と駆け寄ると、何も言わずに立ち上がりどこかへ行ってしまう。
娘に話さなくちゃ(息子は日本だから)と家に帰ると、タマが迎えに出てくる。
そんなこと滅多にないのに、どうして?と娘を探すと、いきなり背景は東京の実家の一室になり、娘は見たことがない猫2匹と一緒にいる。ああ、タマが嫉妬するから隠れているのね、と納得したところで目が覚めた。

娘は小さい頃から、一続きの長い夢を見る子だった。
朝、起きて来て「わたしの夢の話、聞きたい?」と彼女が言うと、夫も息子も逃げ出して、わたしひとりが残ることが多かった。
夢の分析(は不可能という説もある)には興味がある娘に、この夢の話をしたら、
「その夢の意味はかなりはっきりしてない?」
「?」
「ママンはパパを老いから繋ぎとめようとしているのよ」
ああ、確かに。最近とみに歩かなくなり、物忘れや物失くしが多くなり、心配したり、腹を立てたりしている。

後半は、娘が「飢えてやせ細った野良猫」に出会い、エサをやったりしているので「タマが嫉妬する」と思ったからに違いない。
つまり解釈が単純な夢でした…

時々寝言を言っているけど、どんな夢を見ているんだろう?

tama lulu dodo


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プロフィール

Author:長谷川たかこ

この国に住もう!と決めたのは13歳のとき。それが実現したのは10年以上経ってから、それから30年の月日が流れました(単純計算しても歳は出ません!)
訳書多数、著書3冊。夫1人、子供2人、猫2匹と暮らす騒がしい毎日。映画と料理とヴィンテージの服、デビッド・ボウイが趣味。


長谷川たかこ

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