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Category : グルメ・レシピ

朝市物語:サドマゾ関係?

やたら陽気なエルザおばさんは人気があって、誕生日に花束を持ってくるオジサンもいるくらい。
長い間、私は常連客のひとりに過ぎなかった。仲良くなったのは5-6年前からだ。

きかっけはシイタケ?
シイタケが大好きなエルザは、キノコ類のソテーを作ると、台所でシイタケだけ寄りだして食べてしまう。
食卓に持っていくと「なぜシイタケ入ってないの?」と家族に文句を言われる、と聞いて「え?あなたも?」
私も同じことをするからだ。

でもきっかけなんかなくて、段々に仲良くなったのかもしれない。
細いグリーンアスパラは茹でないでそのまま炒めるとか、ズッキーニでもナスでも色の薄いほうが美味しいとか教えてもらった。

夏休みにナポリに帰ると必ずお土産を持ってきてくれる:パスタやリゾット、自家製のアーティチョークのマリネ、ビターオレンジのリキュール・・・
お返しに、クリスマスにはチョコレートを「店員さんとみんなで食べて」と持っていくと、ハイハイと言いながら、さっさと自分のバッグに入れてしまう。

IMG_20191010_125250.jpg

もともと思ったことをすぐ口に出す人だけど、親しくなってから更にダイレクトになった。
「フェンネルはどこ?」
「ホラ、そこにあるだろ」
「そこってどこよ」
「アンタ、どこに目つけてんの?!」
「・・・・」
お勘定が20ユーロだったときは、
「あっちこっち走り回らせて-屋台が広いので店員さんたちは端から端まで行き来する-これだけかい!」
それでも通い続けるんだから、「あたしはマゾよ」と言ったら嬉しそうに笑っていた。


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朝市物語:エルザおばさん

毎週日曜日、エルザおばさんの八百屋に通うようになって・・・もう20年以上になる。

エルザおばさんはイタリア人。ナポリで教職を取り(「当時はみんな先生になりたがったのよ」)パリに遊びに来たとき、フランス男子と恋に落ち、そのまま居ついてしまった。
先生を諦め、青果市場で働きだし、やがて朝市の八百屋のおかみさんになる。
小柄でコロコロしていて、アニメに出てくる妖精みたい。大きな屋台には若い売り子さんが8人いるけど、一番走り回っているのはエルザおばさんだ。

パリ朝市 バスティーユ

朝市の商店の人たちは、トンデモナイ時間に起きるので、
「何時に起きるの?」と聞くと、
「10時」
なんだ、週末の私と変わりないじゃん、と一瞬思ったけど、
「夜の10時!?」
しっかり“朝ごはん”を食べ、トラックに野菜果物を積み(「これに時間がかかるのよ」)郊外の“野菜倉庫”を出発。
まず13区のオーギュスト・ブランキ/Augusto Blanqui の朝市に着くのが午前3時。
彼女はご主人と分担して2つの朝市に出しているのだ。最初の朝市で、荷の半分とご主人を降ろし、バスティーユに向かう。

野菜や果物をきれいに並べるのも時間がかかるけど、手書きの値段付けも大変な作業。
品数が多いほど時間がかかるのは私にだってわかるけど、「2時間じゃ終わらない」そうだ。

パリ朝市 バスティーユ

「準備が終わると若いモンは一杯飲みに行く」とエルザおばさん。
一杯飲む、というからにはコーヒーじゃない。
そして最初のお客が現れるのが7時半頃、というからもうちょっと寝ていても大丈夫な気がするけど、それは寝起きの悪い私の発想であろう。
とにかく、私が朝市に赴く昼近くには、12時間以上仕事をしていることになる。
たまに早く行くと、
「アンタ、ベッドから落ちたのかい?」
「・・・・」
まあ、からかいたくもなるだろうね。

エルザおばさんの八百屋ではイタリアのトマト、白や黄色のズッキーニ、縞々ナスなど南の野菜が美味しくて安い。

パリ朝市 バスティーユ

ギュスト/Gustoというイタリア産トマト。
ちょっと高い(1㎏、約5ユーロ。日本に比べれば安い)けど、サラダにするならコレ。

イタリアトマト、ギュスト

20年も通っていればさすがお得意さん扱い(!)、いつも何か-おまけというよりプレゼントを-くれる。
最近はずっと苺のパック。娘の友達が「このウチ、いつも苺があるね」と言ってったけど、実は買ったことがないのだ。


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元祖ニース風サラダ

「ホラ、“フランス一美味しいサラダ・ニソワーズ”の店はどこだったっけ?たかこと一緒に行きたいんだけど」
夫が友達に電話している。
仕事でニースに行ったとき食べたというお店の名前はルー・バリコ/Lou Balico。

私達は夜行ったので、残念ながらサラダ気分ではなかった。
フランスのサラダはけっこうボリュームある一品料理で、昼に食べるもの、という気がする。個人的見解。
「第一あなたたち、夜来て、サラダ・ニソワーズだけ食べたの?」と聞くと、
「いや、ニソワーズは前菜で(!?)メインは臓物の煮込みを食べた」と夫は白状。ホラね!

でもこのボリュームじゃ、後に何も入らない・・・

サラダ・ニソワーズ
photo:airbnb.fr

そこで私は海老のフリッター、夫は再びニース風臓物の煮込みを。

ニース出身の友人が「本当のサラダ・ニソワーズはツナが入っていない。アンチョビーだけ」と言っていたので、お店のご主人に聞くと、
「昔は貧しくてツナが入れられなかったから」
友人は“昔のニソワーズ”を食べたんだ。
「本来サラダ・ニソワーズは生の野菜しか入れないんです。インゲンやジャガイモやご飯が入っているのはニセ物」
海老は美味しかったけど、フランス一というニース風サラダを食べなかったのをちょっと後悔。
ルー・バリコにはズッキーニの花のフリッターやファルシもある。

ズッキーニの花フリッター

花つきズッキーニは市場で見かけて食べたかったんだけど。

IMG_20190811_104256.jpg

胃はひとつしかなく、バカンスは短し・・・


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日本料理はここばっかり

「誕生日、うちでやる?外で食べたい?」と夫に聞いたら、「あの何とかいうジャポネがいい」
固有名詞を覚えようとしない人で、すべて”ce truc”(何とかいうもの)で片付け、こっちがわからないと苛立つ。
“何とかいうジャポネ”はロケット通りにある『河本』のこと。たまには場所を変えようか、と他の店を試しても結局ここが一番美味しいと戻ってくる。
今夜のお任せメニューは:

白アスパラと牛肉のたたき、胡麻マヨネーズ。アスパラをフランス式にグタグタになるまで茹でずアルデンテで美味しい。

パリ、日本料理「河本」

前菜盛り合わせ
ほうれん草胡麻和え、切り干し大根のお浸し、ツブ貝(多分)、信田巻き、プチトマト
“ひと口ずつ”がそれは丁寧に作られていて、プチトマトは、湯むきしたトマトをシロップに漬け胡麻ソースという凝りよう。

パリ、日本料理「河本」

茄子の白味噌田楽
河本の人気定番。お昼のメニューにも出る。皮まで食べたくなる。

パリ、日本料理「河本」

おさしみ:タコ、鯛、鮪のたたき海苔巻き

パリ、日本料理「河本」

ステーキ。付け合わせは野菜、じゃがいもコロッケ、野菜のかき揚げ。
和洋折衷のソースがまた美味、聞くのを忘れたけど聞いても再現できないでしょうね。

パリ、日本料理「河本」

この後ご飯ものが出る。お寿司の予感がした私はスペース確保のため、ステーキを息子に手伝ってもらおうとしたら、
「なんで!アタシにはくれないの!」と娘。
食いしん坊の娘は、小さい時から兄貴と同じ量を要求し、6歳上の兄貴はそれを「不公平だ」といい、喧嘩になっていた。
「君は毎日、ママンの料理を食べてるじゃないか!」(と息子に持ち上げられるが)
「ママンの料理とはランクが違う」(すぐ娘に引きずりおろされる)
男女同権を主張する娘が勝ち、2当分になった。

予想通り最後はお寿司。とろけるような鮭とマグロ。

パリ、日本料理「河本」

娘のデザート。餡子が苦手なあとの3人はどら焼きなしバージョン。

パリ、日本料理「河本」

このおまかせコースが45ユーロ。夫と子供はもちろん、払った私も大満足。
お昼のメニューは前菜盛り合わせ(夜よりやや少なめ)、茄子田楽、チョイスできるメイン(握り、ちらしあり)、デザートで20ユーロ。
お昼も予約したほうがいい。

ここロケット通りには中国人経営のお寿司屋が4-5件あり、印刷された写真入りメニューが出ている。握りで12ユーロから。
旅行者やたまたま通りかかった人は、わかりやすくて安い方に入るらしい。
従って河本のお客さんは違いの分かる日本人と日本食通フランス人、あまり混んでいないのが私たちには嬉しいけど。

Kawamoto
43 rue de la Roquette
75011 Paris
☎01 47 00 34 36


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毎週水曜日の夜はサルサ。バッグにダンスシューズと文庫本を入れて、ポルト・ド・オルレアンまで往復1時間かけて通っている。我ながらよく続くのは、踊っていると頭が空っぽになって気持ちいいからだ。

今のクラスのメンバーは、なにか口実を設けて飲むのが好きだ。だれそれの誕生日、クリスマス、バカンス前、バカンスの後・・・そして先週はギャレット・デ・ロワ。
1月6日のエピファニー(主の公現節)-神の子が生まれたことを聞きつけてやってきた東方の三博士を記念するカトリックのお祝い-に食べるお菓子。カトリックであろうがなかろうが、クリスマスが終わるとすぐから1月中売られ、パン屋はブッシュ・ド・ノエルとギャレットで年商の半分を稼ぐ、と言われている。
フランジパンをパイ皮で包んだシンプルさ、も理由だけど、フェーヴが入っていて、当たった人は王冠を被り王か王女を指名する、という付属品が楽しい。

何度か食べたピカールのギャレット。実際はフランジパンがこの半分くらいだけど美味しい。リンゴジャムバージョンもある。

ギャレット・デ・ロワ、ピカール

最近、とっておきたいフェーヴになかなか出会えず、コレクションは増えていない。

フェーヴのコレクション

だからメトロの中で、「フェーヴをゲットせねば・・・」
そして「もしフェーヴが当たったら、誰を王様に選ぼうか?」
メンバーにはカップルが2組いるし、離婚男性のひとりは、離婚女性とできかかっているし、選択肢が狭いじゃん・・・

さてサルサで汗をかいたあと、誰かが持ってきた大きなギャレットに、ほかの誰かが持ってきたシードル2本。
一番若い男子がテーブルの下に入って、切り分けたギャレットを「だれそれに」と分配する。
フェーヴは別の離婚女性ナタリーに当たった。
「じゃ次回のギャレットはわたしが買うわ」と彼女。
「えーっ!王様選ばないの?」
「そういうルールもあるけど・・・」
それが清く正しいルールじゃない!と言おうとしたけど、みんな「じゃ、次はナタリーということで」と納得している。
夢がないというか食い意地が張っているというか、ヘンなルール。
「それじゃフェーヴ当たらないほうがいいじゃない」とブツブツ言いながらうちに帰った。


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プロフィール

Author:長谷川たかこ

この国に住もう!と決めたのは13歳のとき。それが実現したのは10年以上経ってから、それから30年の月日が流れました(計算しないで!)
現在フレンチ・コード主宰。訳書多数、著書3冊。夫1人、子供2人、猫2匹と暮らす騒がしい毎日。映画と料理とデビッド・ボウイが趣味。


長谷川たかこ

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