Category : ニュース

世界一富豪の女性は幸せだった?

リリアンヌ・ベタンクール。
財産400憶ドル(約4兆5千億円)。“世界一の富豪(男性を含めると14位)の女性”“ロレアルの相続人”(創立者ウージェーヌ・シュエレールの一人娘)として知られていた彼女が21日、94歳で亡くなった。

リリアンヌ・ベタンクール死去
photo:LCI

いつも明るい色の服を着て、エルメス(多分)のスカーフを巻き、ブルジョアっぽくエレガント。思ったことをはっきり言う人だった。

晩年、彼女の名前はスキャンダルの中心人物として登場する。
夫、アンドレ・ベタンクールは政治家で、政治家がよく食事に来ては、札束入り封筒をお土産に持って帰った。以前は政治献金の取り締まりが緩くて、社会党のミッテラン元大統領まで封筒を持って帰ったそうだ。
アンドレ・ベタンクールが2007年に亡くなった後もこの習慣は続き、リリアンヌ・ベタンクールの物忘れがひどくなったのにつけこむ人は政治家だけではなかった。

その筆頭がフランソワ=マリー・バニエ。

フランソワ=マリー・バニエ
photo:europe1

老婦人に取り入る才能がある自称アーティストは、現金、株券、美術品、島(!)など総額9億9300万ユーロ(約1331億円)をゲット。
リリアンヌの娘フランソワーズは「バニエが母が惚けたことにつけこんだ」と訴えた。
「あたしは惚けてなんかいない、娘は嫉妬している」と母娘の争いに。

見るからにきつそうな娘

リリアンヌ・ベタンクールの娘
photo:AFP

バニエには結局“弱点悪用”の廉で、執行猶予付き禁固4年、罰金37万5000ユーロ(約5026万円)の判決が降りた。

ニコラ・サルコジは、2007年の選挙資金を不正にもらった疑いで、党の財政担当とともに取り調べられたけど、証拠不十分で捜査打ち切りになった(元大統領だものね・・・)

母娘の争いは娘が勝ち、リリアンヌには監督者がつき、お金を自由に使えなくなる。
その後、表向きは仲直りをして誕生日を娘夫婦や孫と祝ったりしていたけど、お金目当てに訪ねてくる人もいなくなり孤独だったのでは。
フランソワ=マリー・バニエは悪徳なヤツだけど、彼が話し相手になり、あちこちに連れて行った頃が一番楽しい時代だったかもしれない。
お金持ちで、お金のことで家族と諍いがなく幸せな人は稀な気がする。

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マクロン支持率落下、5つの理由

43%。就任当時は62%だったから、確かに落ちた。
最初は期待が大きく、3か月も経つと現実とのギャップに国民が失望するのは過去の大統領でも似たり寄ったり。でも同じ時期、二コラ・サルコジは55%、フランソワ・オランドでさえ46%を確保していたから、やっぱり深刻に落下したことになる。

マクロン大統領、支持率落下

人気失墜は法外なメイク代のせいではなく、理由は政策にあり:

嬉しくない措置、しかも説明不十分

まず2017年最後の四半期からAPL(住居手当)を5ユーロ削減(学生たちとその親が怒る)、続いて軍事費と地方自治体の予算も削減すると発表。
一番最近では2018年1月1日からCSG(社会保障への源泉徴収)の値上げ。この代償として負担額を減らすというけど、それは2回に分けてで、2018年末に完全に施行される。つまり何か月かは代償ナシの値上げ。

労働法の改正
8月31日発表になった改正案。その内容が事前に殆ど知らされず、不安や批判が高まった。
フィリップ総理が発表した内容は、中でも労働裁判での賠償金の上限が定められたことが中手企業の経営者にウケた。不当な解雇などを理由に社員が労働裁判所に訴え、払えない額の賠償金を請求され倒産する会社もあったから。上限は月給20か月分。
それでも一部の労組は9月12日に、メランション率いるLa France Insoumise/屈しないフランス党は、23日に改正反対のデモを予定している。つまり改正案を知らないうちから、既に“反対”は決まっていたということ。ま、それが野党のお仕事だけど。

議員の過半数は未経験者
6月の総選挙で当選したLa République en marche/共和国前進党の議員の過半数は、民間企業出身で政治経験ゼロ。最初はそれが新鮮に見えたけど、実際に議会が始まってみると彼らのシロウトぶりが歴然(案件を間違って却下してしまう、手一杯で議会進行についていけない・・・)
メディア露出が少なすぎる(プロの政治家のように“出たがり”じゃない)のは、大統領も非難した。

国民から遠い大統領

就任以来、声明をできるだけ発表しない、メディアに出ない、という方針をとってきたマクロン。随行する記者をエリゼ宮が選ぶ、と言い出した時はさすがに論争になった(ジュピター式は今の社会に通用しないのよ)。大統領がどこで何をしているか見えず、国民と距離ができる。
マルセイユでのバカンス中、ヴィラ内に侵入したパパラッチを訴えたときは記者たちから非難が相次いだ。
そこで方針の修正:エリゼ宮は8月末に「今後、大統領はもっと頻繁に発言します」と発表し、東ヨーロッパ訪問の際は、記者を専用飛行機に乗せた。

ド・ヴィリエ事件、失墜の始まり
ピエール・ド・ヴィリエ大将(かっての幕僚長)が軍事費削減に反対したとき、大統領は怒り、公の場でド・ヴィリエ大将の“遠慮を欠いた発言”を非難。その権威的な態度にみんなびっくり(7月13日)。結果、ド・ヴィリエ大将は辞任することに。この後で支持率が10ポイント落ちた。

何しろまだ3か月。マクロン本人も“長い目で見た変革を”と言っているし、もう少し観察してあげたほうがいいとも思うし。マクロンに投票した人たちの一部が、決して政策のためではなく、“マリーヌ・ルペンを大統領にさせないため”だったのを思い出すと心配にもなる。


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億万長者の米大統領が好きじゃないフランス人は、“エマニュエル・マクロン、トランプ氏を革命記念日に招待”に「えー !?」「なんでー ?」と騒いだもんだ。
7月14日の軍事パレードで、2人は並んで座り、こんなに寄り添う場面も。

マクロン夫妻&トランプ夫妻
photo:le Figaro

今度はマダムに寄り添う・・・

マクロン夫妻&トランプ夫妻

「国際政治舞台の不思議なカップル」とNYタイムズ。「貿易、移民、地球の温暖化について顕著な見解の違いを、彼らは過小評価しようとしている」

マクロンがトランプを招待した下心(のひとつ)は、“地球温暖化に対するパリ協定離脱をなんとか翻させよう”だ。
パリでの歓待に満足のトランプ大統領は仏大統領との関係は「very good」(この人の使う形容詞は限られている)で、「パリ協定について何か起こるかもね」とほのめかす。
The Independent紙は「パリ協定離脱決定の逆転に、扉を開けた」と期待するが、あまりにコロコロ変わるトランプ発言に、喜ぶのは早いという声が多い。

さて、その前日 、マクロン夫妻がトランプ夫妻をアンヴァリッドに案内した時、

マクロン夫妻&トランプ夫妻
photo:AFP

ブリジットに「あなたは大変お元気そうだ」とトランプ氏・・・ここまではいいけど、彼女のボディを指さして「素晴らしい!」と付け加えるのを忘れなかった。
このセリフが“行きすぎ”と批難の雨。これまでも女性をオブジェと見るような発言で叩かれたトランプ氏、全く懲りないわね。

夜はエッフェル塔のジュール・ベルヌ(シェフ:アラン・デュカス)で“ケチャップなし”の夕食。
メラニア夫人はトリコロールのドレス

マクロン夫妻&トランプ夫妻
photo:orange actu

NYタイムズは「トランプ氏の嗜好-ステーキにケチャップどっさり、チーズバーガー-を知る者には驚くべき夕食」
その驚くべきメニューとは:
-パテ
-野菜のファルシ
-舌平目のオランデーズソース
-牛フィレのロッシーニ風(フォアグラとトリュフ添え)木苺ソース
-スフレ・オ・ショコラ


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エマニュエル・マクロンが大統領になったのは、一重にマリーヌ・ルペンを阻止するためのデフォルト投票のお陰。
それだけに続く総選挙で、マクロンの新党『La République en marche/共和国前進』が過半数を取れるかは賭けだった。

ところが11日の第一回投票で32%を獲得。右派Les Républicains(LR)21.2%、極右Front National(FN)13.9%、メランションの急進左派La France Insoumise10.9%、社会党(PS)10%。

地元トゥーケで投票したエマニュエル&ブリジット。このジャケットもルイ・ヴィトン?

エマニュエル&ブリジット・マクロン

「誰に入れた?」「教えないわよ」

エマニュエル&ブリジット・マクロン
photos:Parismatch

信じられないのは社会党の激衰退:社会党書記長ジャン=クリストフ・カンバデリス、元文化相オーレリ・フィリペティ、こともあろうに元教育相、左派大統領候補だったブノア・アモンまで、あっさり一回目で落選している。

眼を疑う、という顔のオーレリ・フィリペティ。彼女はオランド大統領の政策に反対して、経済相アルノー・モントブールと辞任。一緒に辞任しただけでなく、一緒に子供を作り、別れている。

社会党衰退
photo:lepoint

一方喜ぶべきはFNの後退。大統領選の決選投票まで行ったというのにどうした ?!
理由は、決選投票前マクロンとの討論でのマリーヌのメチャクチャ、支持率の高かった姪マリオン=マレシャル・ルペンの一時引退・・・

さて「共和国前進」勝利の理由は、まず大統領になったマクロンの国際シーンでの快挙:G7で、自分の権力を思い知らせるようなトランプ大統領の握手に負けず(事前に練習したとか)、プーチン大統領をヴェルサイユに招待し、トランプがパリ協定離脱を発表し、再交渉を提案したとき「再交渉の余地はない。・・・・・環境問題に代替プランはない。地球に代替えはないのだから」と返答。マクロンの弱点だった環境問題でポイントを稼ぎ・・・

そして「せっかく大統領に選んだんだから、足を引っ張るよりチャンスを与えてやろう」という風潮。文句を言うばかりが能じゃない。
就任1か月後のアンケートでマクロンに満足が68%だった。

50%という記録的な棄権率は、従来の政党への失望・怒りの反映。これもマクロン新党に有利に働いた。

さて『共和国前進』の立候補者447人のうち、半分以上の273人が「政治経験全くなし」の弁護士、経済学者、医者、農業従事、警察特別介入部隊のモト隊長・・・
これもプラス要因かもしれない。右派だろうが左派だろうが、権力志向とエゴの塊で、私腹を肥やすことしか考えていない政治家たちにウンザリした国民にとって、今までにない人選は新鮮で「やらせてみよう」という気になるんじゃないかと。やらせてみよう・・・


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ウフフ・・・極右・国民戦線の分裂

日本ではあまり知られていないマリオン・マレシャル=ルペンは、ジャン=マリー・ルペンの孫、今回の大統領選で敗れたマリーヌの姪に当たる。

マリオン・マレシャル=ルペン
photo:nicematin

18歳でおじいちゃんの作ったFront National/国民戦線に入党。2008年(地方選挙)、2010年(地方地域選挙)では落選。2012年のフランス議会総選挙でヴォークリューズ県第3選挙区から立候補し当選。22歳、大学生、フランス共和史上最年少の国民議会議員になる。
彼女がしゃべるのを聞いていると、その頭の回転の速さと口の達者さに感心する。カエルの孫(姪)はカエル、いやカエルを超えているかもしれない。
2015年の地方地域選挙ではプロヴァンス=アルプ=コードダジュール(PACA)から出馬し、国民戦線の候補者の中で一番の得票比率で当選した。
マリーヌおばさんが党の“脱悪役”を図り、ジャン=マリーお爺ちゃんを追い出したことに反対。ジャン=マリーにとっては味方につけられそうな可愛い孫、マリーヌにとっては支持率が魅力の手強い姪、つまり双方にとって貴重な存在だ。

そのマリオン(この家族、やたらMのつく名前が多い)が、突然「政治を一時的に引退」と宣言。表向きの理由は“子育て”。あまりに彼女が不在なので、2歳半の娘から「マダム」と呼ばれたのがきっかけだ。「この子は私を母親と思っていない !?」

でも本当の理由は、一次投票と決選投票の間に行われた討論で、マリーヌが「惨憺たるもの」だったこと。
答弁を準備したフロリアン・フィリポ(国民戦線の副党首)らを「揃いもそろってバカ」と漏らし、こんな党とは距離を置きたい、ということらしい。
フロリアン・フィリポ(35歳)はHEC経営大学院、フランス国立行政学院を出た、党きってのエリート、党首マリーヌの“頭脳”だ。

極右FN副党首、フロリアン・フィリポ
photo: la dépêche

その彼が「国民前線がユーロ離脱を方針として掲げないなら、党を辞める」と言い出した。国民の75%がユーロ離脱に反対しているのを知って、マリーヌが「ユーロ・フラン二本立て」に切り替えたからだ。
「自分の信念に反することを擁護するために党に残りたくない。私は手段は何であれ、フランスの独立のために戦う。」

中枢の人間が2人もいなくなると(フィリポは“脅迫”かもしれないけど)党はぐらつく。マリーヌ・ルペンが敗北後おとなしくしているわけだ。今回は負けても5年後には勝つのでは?と心配されている極右FN。ますます分裂してほしいもんだ。


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プロフィール

Author:長谷川たかこ

この国に住もう!と決めたのは13歳のとき。それが実現したのは10年以上経ってから、それから30年の月日が流れました(計算しないで!)
現在フレンチ・コード主宰。訳書多数、著書3冊。夫1人、子供2人、猫2匹と暮らす騒がしい毎日。映画と料理とデビッド・ボウイが趣味。


長谷川たかこ

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