Category : 子供・猫・家族

薔薇と薔薇の日々

28日はフランスの母の日。子供たちが小さい頃は、学校で強制的に描かされた絵をプレゼントしてくれた。
「Bonne fête, maman!」あの頃は可愛かったわね・・・
長じるにつれて、娘は夜遅くなってから、
「えっ!今日、母の日だったの !?」
息子は「ペタンの定めたことを祝うのはイヤだ」と、わかるような、でも屁理屈のようなことを言いだした。

フランスがドイツの占領下に置かれた第二次大戦中、ナチに協力したヴィシー政権の主席、ペタン元帥。
1942年、ラジオで全国の母に、
「健全な人間、強い国民を形成する、勤労の喜び、規律の意味、慎み、尊敬を伝えられるのはあなたたちだけだ。あなたたちはキリスト教文化の鼓吹者である」
と呼びかけ、母の日を定めた。
でも発案者は彼ではなく、1918年、リヨンで始まった「戦争(第一次大戦)で夫や息子を亡くした女性の日」が起源と言われる。

歴史のお勉強はいいとして、私にとってはあまり期待できないお祝いなのだ。
それでも、「日本とフランス、母の日が2週間もズレてるの知ってる?」
とか、
「花屋さんが一番儲かるのが母の日だって」
と、なにげなく言ってはみたけど。

日曜日の午後、ダダダという足音とともに、花束を抱えた娘が飛び込んできた。淡いピンクの薔薇と絵とカード。
「絵とカードだけで良かったのに!こういうのが一番うれしいんだから」   
「大丈夫、パパに手伝ってもらったから」

フランス、母の日

夕刻、夫とカンヌの授賞式を見ていたら、今度は息子がふらりとやってきた。彼は1年前から友達とアパルトマンを借りていて、週に一回くらいご飯を食べに来る。
自分の分もあるように、いつも予告してくるので、
「あら、来るって知らなかった」というと、
ジャジャーン!と後ろに隠していた白い薔薇!
夫は知ってたみたいだけど、私には予想外で、喜ぶより先に、「どっか悪いんじゃない?」と言いそうになった。

フランス、母の日

忘れられると憤慨するくせに、贈られると戸惑う・・・母親って(私って!)厄介な生き物だ。
とにかく今週は幸せ、“薔薇と薔薇の日々”。


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猫の“秘密の庭”

うちは地上階なので、太陽が差し込んでくるのは春分の日から夏の終わりまで。
猫たちが日光浴の場所取りを始めると「おお、春が来た!」

タマ

日光浴に欠かせない段ボール。猫のデッキチェア。

タマ&リュリュ

4月最後の日曜日、朝市も晴れていたし、午後の中頃まで薄日が差していたけど、突然どしゃぶりになった。
娘が窓を閉めて間もなく、
「リュリュが窓から入ろうとして、鍵がかかっているのにびっくりして逃げていっちゃった。外出してるなんて知らなかった・・・」
娘はすぐ中庭に出て探したけど、リュリュの姿はなかった。
「鍵がかかってたんでこのうちに拒絶されたと思ったんじゃない?」
「まさか・・・どっかで雨宿りしてるよ」と私。

その後、私たちは映画を観に出かけ-ちゃんと窓を開け-夜9時過ぎに帰ってきた。リュリュはまだ帰っていなかった。
さすがに心配になってくる。誰かに誘拐された?表に出ちゃって帰り道がわからなくなった?車に跳ねられた?
田舎で捨て猫が車に跳ねられるのを2度も目撃しているのでゾッとする。

とりあえずご飯を食べ、夫に「ちょっと探してよ」と頼むと、すぐに帰ってきて
「いなかった」
「階段の上まで行ったの?」
「いや、下から呼んだだけ」
「・・・・」
建物は4棟に別れて階段が4つあり、それぞれ5階まで。階段の上で帰り道がわからなくなってるか、誰かのうちにお邪魔してる可能性もある。下から呼んだって意味がないのよ。
私はコートを着て、「もし万が一帰ってきたら電話して」と携帯を持ち、捜索に出かけた。リュリュ!リュリュ!と呼びながら1つ目の階段を探し終わったとき電話。
「帰ってきたよ!」と娘。
戻るとリュリュはガツガツとご飯を食べていた。
「どこに行ってたの ?!心配したじゃない!」
6時間の行方不明。雨は降り続いているのに全然濡れていない。
「妾宅があるんだろうか」と夫。

人間も概して男子のほうが多くを語らないけど、この子にも秘密の庭があるの?

リュリュ


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猫とエンドウ豆姫

工事の穴は塞がったものの、セメントが乾いてから床板を敷きなおすのが残っている。セメント乾くのに2週間かかるので、居間にはまだ段ボールが並び、クッションが積み重なっている。
そこが猫のお気に入りの寝場所になった。

タマが寝ていたのに・・・

タマ

間もなくリュリュがゲット

リュリュ

「エンドウ豆姫みたいだ」と夫。
「ナニ姫??」
聞いたことがなかったこのアンデルセンの童話は、日本では『エンドウ豆の上に寝たお姫様』:
あるところに、本当のお姫様と結婚したい王子様がいた。彼は世界中を駆け巡り“本当のお姫様”を探す。お姫様はたくさんいたけど、みんな何かが足りなくて、王子様は失望してお城に戻った。
ある嵐の晩、ひとりのお姫様がお城の扉を叩いた。びしょぬれで、髪から雨のしずくがポタポタ落ちていたが、彼女は“本当のお姫様”であると主張する。
「確かめましょう」と王妃は、ベッドにエンドウ豆を一粒置き、その上に敷布団20枚+羽根布団20枚を積み重ね、お姫様の寝床を用意した。

エンドウ豆の上に寝たお姫様

さて翌朝。よく眠れたか?と自称”本当のお姫様”に尋ねると、
「ほとんど一睡もできませんでした。なんだか知らないけどベッドに硬いものがあって、身体中青あざだらけです」
20枚の敷布団+20枚の羽根布団を重ねてもエンドウ豆を感じるなら、彼女こそ本当のお姫様!王子は彼女を妻に迎えた。

何が言いたいだかよくわからん話だけど。第一、そんな過敏な人と結婚したら、毎日ラクじゃない。
とにかく。うちの2匹が本当の王子様(オスなんで)かどうか知らないけど、場所取りで叩き合いをするほどお気に召している。
「工事の後もこのままにするか」
「美しくはないけどね・・・」


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週末ユースホステル

アイルランドに留学している娘の親友エマが冬休みで帰ってきた。彼女の実家はパリから遠いので週末うちに泊まり、エマの彼も一緒に泊まり、娘の彼も来ていたので、朝(と言っても昼頃)若者が次々に現れるのでびっくりした。

エマの彼はコートジボワール出身、娘の彼はフランスとコートジボワールのハーフ(肌はカフェオレ色)、娘は日仏ハーフでエマは伊仏ハーフ・・・4人並ぶと、まるでベネトンの広告「ユナイテッド・カラー」でいい感じ。

benetton12.jpg

色とりどりの若者たちはよく食べるので、たちまち冷蔵庫は空っぽになる。なんだかユースホステルのおかみさんになったみたい。「晩ごはんうちで食べる人、手を挙げて!」
夫が真っ先に手を挙げる。
「あなたには聞いてない」

エマがアイルランドに留学しているのはエラスムスという制度のお陰。30年前にできた『EU生涯学習計画』の一環で、欧州連合29か国+欧州経済領域3か国の間で、交流、留学ができるようになっている。
パリ大学で英文学・英語を専攻しているエマは願書を出してエラスムスの奨学金をゲットし、9月からダブリンの大学に行っている。
「物価は安いし(家賃は別)、町を出ると自然が広がってるし、何より人が感じよくて親切。スーパーのレジの女性が“元気?”とか聞いてくるの」
「 !?」
同じモノプリに20年通っているのに、文句以外言われたことがない。
概して、フランスを出たフランス人は、よその国の人が親切なことに驚き(日本が1位?)自分たちが感じ悪いことに初めて気づくのだ。

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必ず待たされる。うっかり時間通りに着いたら、果たして「すぐ着く!」のSMS。
“すぐ”とは?10分?15分?今どこにいるのかもわからん。意味のないメッセージ。
「どこにいるの?」「ナシオン」
待ち合わせがオペラだから「すぐ着く」わけないだろ、まったく。

仕方なくデパートのクリスマスイリュミネーションを見に行った。
ギャルリー・ラファイエットは真っ白な紙細工。

クリスマスイリュミネーション2016

こういうのボン・マルシェがやりそうだ。ギャルリー・ラファイエットはいつももっとカラフルじゃない?

クリスマスイリュミネーション2016

まだ時間があるのでユニクロに入る。
ダウンを見ていたら、3歳くらいの可愛い中国人の男の子が泣きながら走ってきた。
あらら、お母さんが服に夢中で(私もよくやった)迷子になったの?
すぐに中国人の店員さんが気づき、(中国語だったので想像するに)「ほら、お母さん、あそこ」と私を指さす。
私?! 違う違う、お母さんじゃないわよ!
男の子は、他人の子供にされそうな恐怖と怒りから、なんと私をぶち始めた。
やだ、私、何もしてないでしょ!そういうのお門違いって言うの!
そこへ、実の母が「おお、なんとか(子供の名前)!」と叫びながら走ってきた。
ひしと抱き合う母と息子。めでたしめでたし。
母に抱かれた男の子は、涙の溜まった目で恨めし気に私を見るのであった。

やっと着いた息子に、
「あなたが遅れてくるから3人目の子の母になるとこだった」
と話すと、
「若く見えたんだからいいじゃない」
全く反省の色なし。その上、私を黙らせるセリフを心得ている・・・


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プロフィール

Author:長谷川たかこ

この国に住もう!と決めたのは13歳のとき。それが実現したのは10年以上経ってから、それから30年の月日が流れました(計算しないで!)
現在フレンチ・コード主宰。訳書多数、著書3冊。夫1人、子供2人、猫2匹と暮らす騒がしい毎日。映画と料理とデビッド・ボウイが趣味。


長谷川たかこ

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