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Category : パリ雑記

見事なスリ

先週一週間、夫と娘が田舎に行ってひとりだったので、友達をお昼に誘おうとか、ソルドの売れ残りを見に行こうとか楽しみにしていた。ところが思ったよりずっと忙しい週になり、“一人暮らし”の時間はまたたく間にすぎていった。

やっと一段落した金曜の夕方、音楽を聴きながらメトロを待っていた。
そしたら突然ぷっつり音楽が途絶えた。
「??」と携帯を探すと・・・ない!
まさか・・・わたしがスリに遭ったのは15年、いやもっと前かも。
モノプリを出たところで、キャッチャーみたいな体格の女性2人に飛び掛かかられ、お財布をもぎ取られた。
モノプリは複数の警備員が万引きに目を光らせているのに、お客(しかも顧客)のわたしが襲われたときは誰も現れなかった。ヒドイ・・・

話をメトロのプラットフォームに戻し、持っていたバッグは縦長で奥深く、斜め掛け。だれかが手を入れたら、いくらなんでも気づくはず。と、わたしはバッグをかき回したけど、携帯はなくなっていた。
まずはショック。
2か月前の結婚記念日に夫にプレゼントされた携帯で、クリスマスには娘がタマとリュリュの写真つきのケースをプレゼントしてくれて、とても気に入っていたのに。
次に驚愕。
ホームに着いて音楽が途絶えるまで数秒の間に、この奥深いバッグに手を入れて携帯を取る・・・手品みたい。すごいプロだ。
感心してる場合じゃないけど。

パリに旅行者がいなくなってスリの稼ぎが大幅に減っていると聞いた。
コロナ以前の同じ時期と比べて収入が50%以下になっている会社や個人業主は国に助成金を頼めるけど、スリはそういうわけにはいかない。だから盗みのテクを磨いて、住民を狙っているのだ。

メトロで音楽聴くのも考え物だわね・・・

telephone-pickpocket.jpg
photo:assurance-telephone-mobile.com

駅の窓口で「スリに遭った」と訴えると、暇そうな係員が、
「“捜査願”を出しますか?」
「は?」
「メトロの全部の駅に出せるんです」
「でも盗まれたなら、あまり希望はないですよね」
「まぁそうですが・・・一応出しますか?」
「じゃ一応」
と捜査願を出して、ガックリうちに帰った。
こういう時はやっぱり愚痴をいう人がうちにいたほうがいい。

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バカの種類

「きさま!」「ぶっ殺すぞ」「バカヤロー!」・・・
アニメ『進撃の巨人』にハマっている娘の新ボキャブラリーだ。
「でも日本語の罵り文句は『バカヤロー』と『くそ』で、あまり種類がないね」
そう言われてみるとそうかも。

フランス語は“バカ”だけでも、crétin, con, imbécile, bête, abruti….と50くらい言い方がある。
Andouille/アンドュイユもそのひとつ。“子牛の胃腸の細きれを詰めたソーセージ”で-個人的には聞いただけで食欲を失うけど-なぜソーセージが“バカ、間抜け”という意味になったか?
・・・と夜間外出禁止の暇つぶしに調べたら、
「間抜けな顔をしていて、背が並外れて高く、天井から下がったアンドュイユをおろす人」から来ているそうだ。
日本語の「でくの棒」「うどの大木」と同じ発想だけど、「きさま、うどの大木!」と罵っても全然凄みがない。

Ane/アーヌはロバ。可哀そうにロバはアホで頑固というイメージがあり(本当にそうなの?)「T’es un âne ! アホタレ!」と罵り言葉になる。

オンラインレッスンのFrantastiqueは、ルーツが知りたくなるヘンな表現や、映画のセリフも出てきて楽しめる。
まぁバカの種類が多いのはあまり自慢にならないけど。
先日『創作漢字コンテスト』なるものの存在を知り、入賞作を見て、表意文字の可能性と豊かさに感心した。

最優秀賞:訓読みは『はなれてすわる』(ソーシャルディスタンス)
画期的!

はなれてすわる

優秀賞のひとつ:(外出禁止で)コロナ太り
フランス人は隔離で平均3㎏太った。

コロナ太り

こういう漢字ばかりなら子供たちも苦労しないのでは・・・


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パリ、17時45分

翌日の日本語の準備をしていたわたしは時計を見て飛び上がった。17時半。
あと30分の猶予。コートを着てマフラーをぐるぐる巻きにし走り出ると、ばったり友達に出会う。
「散歩してるんだ」
「わたしは郵便局とモノプリ」
「あと25分、急げ!」

大通りに出たら、今まで見たことがない光景:みんな走っている!-と言ったらオーバーで、ゆっくり歩いているおじいさんおばあさんもいるけど-“残すところ後何分”という緊張で張り詰めている。
元来パリは、時間に表情のある街。18時~20時の時間帯は、買い物をする人、学校帰りの親と子供、カフェの前で(今は中に入れないから)一杯やる人・・・で緊張のとけた顔をしている。
2時間早まった夜間外出禁止は、この“緩みの時間”を奪ってしまった。
わたしにとっても、本屋をのぞいたり、音楽を聴きながら歩いたり、夫を散歩に連れ出す貴重な時間だったのに。

それに一体何の効果があるんだろう?という問いに「わからん」と答える医療関係者が多い。
反対にデメリットは数多い。
みんな18時に家にたどり着かなければならないので、メトロはぎゅう詰め、道は大渋滞。スーパーは大混雑。と、どこも濃密な状態になる。

外環状道路、ピーク時で375㎞の渋滞

パリ、夜間外出禁止18時
photo:Actu.fr

レストランの持ち帰り料理の大半は18~20時に売れていた。
ただでさえ3分の1が倒産すると言われるレストラン業界にさらなる痛手。
飲食業だけじゃない。“会社帰りにショッピング”も無理になる。明日20日からのソルドを前に衣料品商店も悲鳴を上げている。

そして忘れてならないのが心理的な影響。“18時から夜間外出禁止”が意味するのは「仕事に行け、学校に行け、でも娯楽(レストラン、バー、映画館、コンサート・・・)はナシ。」
まさに「métro ,boulot, dodo」(メトロ、仕事、ねんね)。
許可書を持てば何時でも出かけられた“隔離”のほうがまだマシだ。
灰色の空と寒さも手伝って、フランス人のモラルはゼロ。「Le moral dans les chaussettes/モラルは靴下の中」だ。

さて閉店15分前。モノプリは既に“入場制限”を始め、中はいつもの倍以上のお客が走っていた(オーバーでなく)。
その焦りを煽るように「あと〇分で閉店」というアナウンスが流れ、店の奥から電気を消し始めている。やりすぎ。

昔(わたしが日本にいた頃だから大昔?)規定時間内に規定金額を超えないように買い物をするTV番組があったのを思い出した。


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目を疑った

10年カードをどのようにゲットしたかと言うと、息子が生まれたときに“自発的に”くれたのだ。
その前は弁護士に頼んで申請していたのにウンでもスンでもなく、毎年並んで更新していた。
そしたら出産直後で許可証どこじゃないときに向こうからやってきた。「フランス人の子供の母親」だからと。

フランスは属地権/droit de sol と血族権/droit de sang があって、フランスで生まれた外国人親の子供は、属地権からフランス国籍になる。
フランス人親だと、どこで生まれようと血族権からフランス国籍になる。
理由はともかく、弁護士が取れなかったものを、ミルクを飲んでは眠っている赤ん坊が持ってきたのだ(わたしたちは結婚していなかった)。
・・・ノスタルジックになっている場合ではない。
当面の問題は、ただでさえのろいお役所仕事がコロナで更に停滞している今、1か月半のブランクをどうする?
パスポートが身分証明書になるけど、後から「あなた、1か月半カードなしだったんですよ!」と罰則とか罰金(今、国はお金がないから)になったら・・・とひとり悶々としていたら。
問い合わせを送った2日後の朝、警視庁からお返事!目を疑ったわね。
「あなたの要請にお答えするため、添付の呼び出し通知を添付します」
開くと、アポイントが3月10日が1月25日になっていた。何十人抜き?
出頭するのは、なぜか17区の警察

police-75017.jpg

持って行くべきものは:
〇呼び出し通知
〇切れた10年カード&切れてないパスポート
〇住居証明(3か月以内の家賃か電気ガスの領収書)
〇3.5X4.5㎝の写真1枚

1週間以内に返事が来るはずはない、と信じていたのに・・・先入観で判断してはいけない、と言おうか、やればできるじゃない、と言おうか。
23日と24日は週末なので、2日間大人しく潜んでいればいい、と一安心。
と書いていたら、雪が降り始めた。初雪!

建物の中庭

パリは雪 1月16日

こっちのほうが綺麗。ヴォージュ広場の雪景色

パリは雪 1月16日


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ある日突然、滞在許可証が

間もなく切れることに気づいた。1月23日。
パスポートの時は「この写真、やけに若い」と思ったら、もう切れていたので、事前に気づいただけでもマシだ。

すぐに警視庁のサイトを見たら、コロナのせいできっちりアポイントを取らないといけないことになっている。
確か10年前は、番号札を取って、大きな待合室で待ったような・・・あれは20年前?
10年前のときは、間際で写真が小さすぎるか大きすぎると言われ、外に撮りに出るハメになった。
感じの悪い係員オバサンに腹を立て、ちゃんと説明を読まなかった自分に腹を立て、世の中にウンザリという表情の写真になった。更新すればこの写真ともおさらばできるのだ。

サイト上でアポイントを取ろうとしたら一番早くて3月10日!
仕方なくそれを選び、でも1月24日から1か月半、どうする?
と夫に言ったら、「ゼ・パ・グラーヴ」。自分のことは何でも重要なのに、人のことは「大した事ない」になる。
「隠れてればいいじゃないか?」
「・・・・」
サイトで「contact」のページ(簡単には見つからないようになっている)を探し出し「こういうわけなので、レセピセをください」というメッセージを送った。
Récépissé/レセピセとは更新願いの受領書のことで、滞在許可証代わりになる。

滞在許可証レセピセ

間もなく自動返信が来た。
「あなたのメッセージを受け取りました。8日間経って返信がなければまた連絡してください」

フランスは役所仕事がのろいというか融通がきかないので有名だ。
コロナワクチン接種が遅々として進まないのも、ひとえに行政の複雑さのせいと言われている。
ワクチンはEhpad/エパッドと呼ばれる老人ホームの入居者が最優先で始まった。
接種は義務ではないので(義務にするほど数がない)本人の同意が必要だ。
本人が納得してサインすれば問題ないけど、認知症の患者さんは家族か後見人を呼び出してサインしてもらう。
大して複雑な話じゃないのに、Ehpadの責任者に健康省から送られた「コロナワクチン接種要綱」は48ページもあった。
1ページで済むものを48ページもの要綱を作るから時間がかかり、責任者が読むのも時間がかかり、スタートが遅れたのだ。

だから8日以内に返事が来るとは思えない。
文句を言えば「ぎりぎりでアポイントを取ったあなたが悪い」と言われそうだ。その通りなんだけど。
この国にいると忍耐力が養われる。(続く)


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プロフィール

Author:長谷川たかこ

この国に住もう!と決めたのは13歳のとき。それが実現したのは10年以上経ってから、それから30年の月日が流れました(単純計算しても歳は出ません!)
訳書多数、著書3冊。夫1人、子供2人、猫2匹と暮らす騒がしい毎日。映画と料理とヴィンテージの服、デビッド・ボウイが趣味。


長谷川たかこ

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