
フランスのテレビCFって、意外とストレートでつまらないのが多いけど、これはテレビの前で待ち構えたい傑作。シャネルの新しい口紅、ルージュ・アリュール。ベッドでシーツを巻きつけたブリジット・バルドーがミッシェル・ピコリに、「私の身体が好き?」と聞く、ジャン・リュック・ゴダールの「軽蔑」の有名なシーンを再現している。白いシーツに包まった女と、ベッドの縁に座ったシャツとズボンの男で、ここまで官能的雰囲気が出せるなんて、と感心するフランス映画黄金期のワンシーンだ。「えー!BBは動物愛護にせいを出すおばあさん、ピコリも70歳すぎじゃない!」と驚くあなた、ご安心ください。モデルはブロンドの美女、ジュリー・オルドン。台詞は「私のが好き?私の唇が好き?」だ。音楽も原作のを使っている。欲を言えばジュリー・オルドンが綺麗すぎて、BBのちょっと崩れた危険な魅力がない。でもこのCFを見ると「軽蔑」がまた見たくなる。

公共の場所でタバコが吸えなくなってから1ヶ月半。道に立っている人(タバコを吸うため)が増えたことを除いて、反スト、抗議デモなどもないし、「雨風が強いときなど外に出る気がしないのでタバコが減った」という効用もある。でもオフィス(ロフトにいくつかの会社が入っている共同オフィス)では、ひっきりなしに外に出て行っている人がいる。仕事する暇あるのかなあ。
さてそういう私も2、3回は外に出てタバコを吸う。階下にあるモデル・エージェンシーではいつも数人がタバコと携帯を持って、殆ど外で仕事をしている。煙突みたいに煙を出している男性が、「ねえ、春の匂いがすると思わない?」同じくらいもうもうと吸っている同僚たちは、さすがに返事に困って何もいわない。男性は深々と息を(煙を)吸い込み「うーん、春の匂い、感じない?」といい続ける。私は吹き出しそうになって退散した。
レストランの外にグラスとタバコを持ってぽつんと立っているお客、というのも新しい風景。今まで、食事が終わっても、食後酒とタバコで長居をしていたお客はいなくなるってことだ。夏になるとテラス席のあるレストランがさらに繁盛するってことだ。
