Archive

お薦めしない映画

hairspray

『la Question humaine』(人間的問題):石油化学の大企業の人事課で、心理学者として働くシモン。ある日、副社長から社長の精神状態について調査をして欲しいと内々密に頼まれる。半日ひと言も発しない、などおかしな言動があり、秘書も心配している・・・「深い調査はできない」と渋々承知するシモン。しかし、彼自身の心理状態までおかしくなるほど深みにはまっていく。
大好きなマチュー・アマルリック主演なので、迷わず見に行ったが、かなり退屈して何度かウトウト。ロックコンサートに行ったシモンが同僚と踊るシーンが10分くらい見せられたり、独白が延々と続いたり、作り手の自惚れが感じられる。いい俳優が揃っているのにもったいない。
始まって30分くらいで10人近く出て行った。ケチなフランス人が席を立つのはよっぽどのこと。そういう私は「今に面白くなる」とはかない期待で、最後まで我慢したけど、とうとう面白くならなかった。私のほうがもっとケチ?
『Hairspray』:1988年、ジャン・ウォーターズの作品のリメイク。ジャン・トラヴォルタの女装は一見の価値あるかもしれないけど(写真左、念のため)単純なストーリーのミュージカル。詰め物をした15kgの衣装+体中(あごや頬まで)にシリコンの人口贅肉をつけたトラヴォルタ、ここまで変身したらトラヴォルタである必要なんてあるだろうか。この重荷をしょって毎日ロケをしたおかげで5kg痩せたそう。『サタデイ・ナイト・フィーバー』や『グリース』で有名になったトラヴォルタの、ミュージカル復帰!と騒がれたが、ジャン・ウォーターズのもと作品のほうがいいという評判。
スポンサーサイト

La Vie d’Artistes /アーティストたちの人生

la vie artistes

創作に苦しむ芸術家たちの生活を描いた作品、では全然ない。
ベルトランは高校で国語(フランス語)の先生をしているが、それは仮の姿で、本業は小説家のつもり。「つまんない!」と同居人にけなされても、授業中に生徒に読ませて教室中がシラケても、めげすに書き続ける。アリスは女優としてスタートしたが今はお誘いがかからず、日本のアニメの声優をしている。メイクされ、ライトを浴び、カメラに囲まれるのを夢見つつ、誰にも見られない暗いスタジオに通う。コラは歌手志望。カラオケバーでバイトをしているが、お客のマイクを奪って歌ってしまいクビになる。
“自分の才能”が認めらないことに苛立ち、理想と現実とのギャップに落ち込み、携帯のメッセージや偶然の出会いに一喜一憂する。キャラクターの違う3人の様がユーモラスに描かれ、自分の姿と重ねあわせることができる。人のことだと笑っちゃうのに、私だってこんなことあった・・・
映画の途中から結末が気になりだす。3人が夢を実現させハッピーエンドになったら面白くないけど、どんなオチをつけるのか・・・?
監督のマルク・フィトゥシ(Marc Fittoussi)は、これが最初の長編作品。軽いコメディという印象を与えるポスターだけど、登場人物の誰かに感情移入できて、快く楽しめ、“自分の姿”に思いを馳せてしまう作品。
写真はアリス役のサンドリン・キベルラン。ご主人のヴァンサン・リンドンも公開中の『Ceux qui restent/残る者たち』に出ている。

焼く・焼かない

プールで、長袖のウエットスーツのような水着を着ている女性が何人かいた。日に焼けないため、でしょうね。そういえば近くの離島に来た友達に「焼けてないね!」と言ったら「ウエットスーツを着てたもん」という答えだった。
シミもシワ(毎年焼いて、肌が乾燥してシワシワになっているマダムがいる)も気にせず、ガンガン焼いているフランス人は狂気の沙汰に見えるだろうな。
日照時間が少ないパリにいると、肌に感じる太陽がものすごく快感だ。それにフランス女性にとって日焼けはバカンスの勲章みたいなもの。9月に「わー焼けてる」と友達にいうと、「わー綺麗!」といわれたように、誇らしげにニッコリする。
日本では抜けるように白い肌の女性にたくさん出会った。所変われば美しさの基準も変わる、というわけだ。

もうひとつの「所変われば・・・」はサングラスと日傘だ。東京では日傘の女性が多かった。やはりパリからお里帰りしていた友人が、サングラスで友達に会ったら「恥ずかしいからやめて」といわれたそうだ。私も気づかずにみんなに恥ずかしい思いをさせていたのかなあ。

パリのラクなとこは、いろんな趣味やスタイルが共存して、みんな好き勝手な格好をしていられること。日本にいるときのほうが、着るものに気をつかう。すると女友達に「あなた、頑張って一番いい服、着てきたでしょう」なんて言われてしまう。
プロフィール

Author:長谷川たかこ

この国に住もう!と決めたのは13歳のとき。それが実現したのは10年以上経ってから、それから20年の月日が流れました(計算しないで!)
現在フレンチ・コード主宰。訳書多数、著書2冊。夫1人、子供2人、猫2匹と暮らす騒がしい毎日。映画と料理とデビッド・ボウイが趣味。


長谷川たかこ

カレンダー
08 | 2007/09 | 10
- - - - - - 1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30 - - - - - -
最近の記事
カテゴリー
おすすめ書籍
RSSフィード
おすすめコスメ
フランスに行くなら
プロヴァンスの田舎町をまわる1日
アーカイブ