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3日間話題になり続けたイヴ・サンローラン&ピエール・ベルジェのオークション、3億7350万ユーロ(私の計算によると448億2000万円)を売り上げた。クラクラしそうだ。
もう既に大金持ちなのに、そのお金、何に使うの?・・・エイズ患者や研究の援助に使いたいそうだ。

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問題のウサギとネズミの頭のブロンズ像は、推定額1000万ユーロを超える1570万ユーロでそれぞれ落札された。
何が問題だったかというと、このブロンズ像は第二次アヘン戦争時、北京の夏宮殿が英仏軍隊に荒らされたときに盗まれたものだそう。それがどうやってサンローランの手に渡ったか、冒険推理小説にしたら面白そうだけど、中国政府が「返してくれ」と要求していた。
ピエール・ベルジェの答えは「中国が人権を尊重し、チベットとダライ・ラマの自由を認めたら返してやろう」。
中国側は「政治的脅迫!」と怒り、2つの像をオークションから外すことを要求したけど、フランスの裁判所は却下、水曜日の夜、オークションにかけられ、売れてしまった。
すでにあまり良くなかった仏中関係がこれでまた悪化しそうだ。

これがネズミの頭。
YSL

オークションの最高値はアイリーン・グレイ(20世紀を代表する女流建築・デザインアーティスト)のドラゴンのソファ。写真がないのが残念だけど、彼女の代表的作品がこのテーブル。

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ドラゴン・ソファは2-300万ユーロの推定額だったが、2190万ユーロでパリのアートギャラリーが落札。個人コレクターのためで「欲望の値段」だそう。つまり欲しいと思ったらゼロの数がわからなくなるってこと?それだけ持っている、ということが前提ではありますが・・・

ドゥルオー競売場のオークションを見にいったとき、そのスピードに驚いた。考えたり、円に換算している暇なんてない。矢継ぎ早に数字が飛び交い、あっという間に落札される。
参加者が下見をして準備・予習をしてきているのが明らか。
この世紀のオークション、ちょっと覗いてみたかった。参加者に「成金はいなくて、美術館、従来の美術愛好家、コレクターが集まった」そうだ。

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フランスのレストランガイドは時に笑っちゃうくらい辛らつだ。だったら紹介しなければいいのに、と思うけど「ここは避けたほうがいい」というアンチガイドにはなる。

こき下ろされるレストランは、わりと有名なところが多い。つまり「有名だからと頭でっかちにならず、手抜きをせず、もう一度初心に戻って頑張れ」という批評家の親心なんだろう。考えすぎかしら?
有名レストラン、ジャック・カニヤが落ち目になったときも「テイクアウトの料理を電子レンジで温めなおしたような味」などと酷評された。その後、心を入れ代えて上昇しただろうか?
駆け出しのレストランだと欠点を書いても「改良と向上を期待したい」というトーンだ。

さて、ル・シャトーブリアンという11区の有名ビストロがこんな風に書かれていた。
「イナキ・エズピタルテ(シェフの名前、稲木さん?かと一瞬思ったけどバスク系のお名前だそう)はコントラストのある食感と味を組み合わせる才能あるシェフ。ボボに人気の彼のレストラン、私は1週間前に予約を入れた。ワクワクの当日、扉を押すと、テーブルのひとつを指差された。キッチンの扉の前!私の不満げな顔を見たギャルソンが、もうひとつのテーブルを指差した。ドアの前!隙間風を選ぶか、ギャルソンたちの通り道を選ぶか・・・後者にした。案の定、キッチンに出たり入ったりがひっきりなし。アントレのセロリとフォアグラのグラニテ(シャーベット)が登場。歯ざわりはいいけど、フォアグラには何の味もない。2つ目のアントレ、帆立貝とトピナンブール(山芋の一種)は及第。続いて魚料理、タラのロースト、キノコとスイートオニオン添え。何とタラは冷たくて中まで火が通っていない。肉料理のブッフ・オ・キャロット(牛肉とニンジンの煮込み)も同じく、牛肉は生ぬるく、ソースは熱く、野菜は冷たい!
大失望であった」

彼がシェフのイナキさん、強烈な個性の持ち主だとか。

inaki

(アンチ)ガイドによると、夜はお任せの5皿コースのみで43ユーロ。でもこれを読んだら行く気はしないよね。
写真で見ると美味しそうなんだけど・・・

viand

イナキさんが反省して、温度差のない美味しい料理を作るようになるまで1ヶ月?2ヶ月?
とにかく少し待ってから行ってみましょう。念のため住所は:
129 avenue Parmentier 75011
TEL:0143574595
夜は要予約ですって!店内はレトロにシンプル。

salle

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ソフィー・マルソー30年後

13歳の少女が大人の世界を体験していくのを描いた『ラ・ブーム』。この映画で有名になったソフィー・マルソーが、30年後、同じ年頃の女の子の母親役をする。タイトルは『LOL』。
予告編を観たときから、娘が行きたがっていた。「でも親と行かないほうがいいんだって・・・」
生意気いうな!私も観たいんだから、と一緒に行こう!

lol

軽い切り口かと思っていたら、意外に深い洞察がちりばめられていて、私は何度か涙ぐみ、何度も大笑いし、とても共感した。
アンヌ(ソフィー・マルソー)は離婚して3人の子供と暮らしている。
長女のローラ(LOLA)は高校生。家族や友達からは愛称でLOL と呼ばれている。LOLというのはLaughing out loud(大笑い)のSMS式略語でもあるんだって(ヒェー知らなかったの!と娘にバカにされた)。
長いバカンスが終わって新年度、ロルはボーイフレンドのアルチュールと再会する 。「僕ね、バカンスの間に知り合った女の子と一回だけ寝ちゃったんだ」「ホント?実は私も、出会った子と寝ちゃったの、一回きりだけど」と虚勢で切り返すけど、彼の告白に深く傷つくロル。パソコンとケータイ、そして音楽という“三種の神亀”に囲まれた自分の部屋で、ロルは日記帳に心情を書き綴る。彼女の毎日は“大笑い”ばっかりではないのだ。

仲良し3人娘、真ん中がロル。
filles

そして男ども・・・
garcons


30年前と大きく変わったのはコミュニケーションの手段。夜遅くまでSMSが行き交い、ケータイがなり続ける。でも、恋のときめきや悩みは昔と全然かわっていない。
もうひとつ変わっていないのが親。 “うちの子に限って”タバコなんて吸わない、キスなんかまだまだ・・・そして「部屋を片付けなさい」「成績が下がった」「その格好は何?!」口を開けば、そんな台詞ばかり。

異性への関心、タバコやドラッグ、お酒・・・楽しくて危険な“大人の味”をすべて体験したい子供に、口うるさいことばかり言って、ズレていくのだ。
アンヌは、大喧嘩をしては自己嫌悪に陥り、憎らしく思っては、強い愛情を感じる。

「ママン、そんな怖い顔しないでよ」
merefille

完璧にズレるのを防ぐのは、この揺れかえす心と、自分もかってはあんなだった、と思い出す余裕、そして相変わらず恋をし、恋をすれば30年前と同じにときめく今の自分の姿・・・

母と娘の物語、のはずが、私にとってはロルと同じ年頃の息子のことがしっかり重なった映画だ。

もうちょっと物分りのいい親になろう・・・などと思いながら、うちに帰れば、汚れた靴下やジーンズが散らかった息子の部屋が目に入り、「ちょっとゴミ箱じゃないんだから、少し片付けなさい!」と怒鳴っていた。あーまだまだ修行が足りない。

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そして1週間は駆け足で過ぎた。

「えーーー!明日帰るの!早すぎる!」とカミーユ。
たしかに休みの1週間は不公平に早く過ぎる。
また来年、こようね・・・ホラ、私の撮った写真、見てよ。

フランスの個人リフト。直径20㎝くらいの円盤を両脚の間に挟んで、引っ張ってもらう。通称Tire-fesses(ティール・フェス)=お尻引っ張り機!
足は地面についているものの、景色に見とれていたりするとバランスを崩す。落ちる人もめずらしくない。

teleski

もっと高く上るTelesiège(テレシエージュ)は3人から6人乗り。
降りるときにスキーが重なり合って、総倒れになることも(体験者談)。

telesiege

かのモンブラン(真ん中)とご対面。私のいる所から32kmの距離。
ナンダ、意外と低い、と思えるのは、自分が2300mの高さにいるからだ。
山の下の建物が見えるあたりがイタリアとの国境。

montblanc

娘と友達のイネス。2人ともエトワール・ドール(金星)の試験に挑戦。
娘は僅差で落ちてがっかりだった。来年また来る口実ができて良かったじゃない!

etoile

村のカフェの入り口。「お入りください」と書いてあるけど、どうやって入るの?

cafe

夜の村中心部。ロマンチック・・・
パン屋1件、肉屋1件、スーパー1件の村にレンタルスキーショップは5件も。

nuit

skishop


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雪国の食べ物

私たちがいるのはサヴォア地方で、ルブロションやボーフォールなどチーズの産地。ルブロション(Reblochon)は、食感はカマンベールに似ているけど、よりコクがあり、くるみの香りがする。
ルブロションは、「再び搾る」という意味、ということをたった今、日本のサイトで知った。
昔、農民は搾った牛乳の量で、農場主に使用量を払っていた。農場主が牛乳の量を調べにくるとき、頭のいい農民が、搾りきらないで申告し、その後で残りを搾って、自分用のチーズを作っていた(賢い!)ということに由来するそうだ。

reblochon3

サヴォアの名物料理のひとつタルティフレットは、このルブロションを使った料理。
スキー場のレストランや、テイクアウト料理屋には「これしかない」というくらい出回っていた。

材料は:ジャガイモ2kg、ルブロション1個、たまねぎ3個、ベーコン250g、生クリーム15cl、塩・コショウ。これはフランス式4人分、日本人なら6人はまかなえる。
作り方は簡単で、
① ベーコンとたまねぎを炒める。
② ゆでたジャガイモを適当に切って加え、生クリームを入れる。
③ グラタン皿に②をいれ、ルブロションを切って、上に並べる。
④ 180度のオーブンで、チーズが溶けて形をなくすまで焼く。

tartiflette

写真のは、チーズを真っ二つに切っているけど、8~10等分したほうが公平にいきわたる。
かなりこってりしていて、いかにも寒い地方の料理。グリーンサラダを添えて食べる。

私たちは、着いた夜だけレストランで食べて、あとはスーパーや肉屋で買ってきて自炊した。
はたして料理ができるのか、と思う小さなキッチンだけど、結構できるもんだ。
ステーク・アッシェ(ひき肉ステーキ)や、チキンナゲット(料理じゃない?)、トマトに合いびき肉を詰めてオーブンで焼いたトマトファルシー、チキンとラタトゥイユ・・・中でも肉屋さんが作ったクスクスはとても美味しかった。
そういえば魚の姿は、ツナの缶詰以外一度も見かけなかった。

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化粧ポーチの存在理由

旅行に出るとき、数日前からスーツケースを出して、持っていくものをポンポン放り込んで、薬とか化粧品とかは、無印で買った小さい容器に詰め替えたり・・・つまりちゃんと準備しているつもりなんだけど、最後になって、必ず何か大事なものを忘れるほうだ。

TGVのチケットを忘れて乗れなかったこともあるし、娘の下着類が入った袋を入れ忘れて、スーパーで買うはめになった、くらいは許せるけど、スイスに行くのにパスポートを忘れてUターンするはめになったこともあったけ。

今回は自分の化粧ポーチだった。
使い慣れている化粧水やクリーム、日焼け止め、ファンデーション、アイライナー、薬、コンタクトレンズの洗浄液などすべて入ったポーチを忘れてきたことに気づいたときはしばし絶句。
致命的。私のすべてがあの中に!
スキー場についたときはお店は全部閉まっていたので、翌朝、薬局にいって、最低限を買った。歯ブラシ、AVENEのファンデーションCorrecteur Fluide 。Levanaというメーカーのアイライナー、EYE-LITEのアイブロウペンシル。幸い(?)息子がアトピー肌なので、洗顔のA-DERMAと保湿用のAVENEコールドクリームは、一緒に使える。
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「なんで、スキー場でアイライナーがいるのよ」と娘。なかなか憎らしい質問をするようになってきた。
「素顔で外に出ると、裸で歩いているような気分になるのよ!」

使ってみると、AVENEのファンデーションは資生堂の半分以下の値段(24ユーロ)で、なかなかよろしいし、アイライナーは、もう一本買って帰ろうと思うくらい。
絶望することはなかった。これだけで十分生きていける。
となると、あのでかいポーチはなんだったのか?

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フランスのスキー学校

午後2時間だけ、スキー学校に入る。
エコール・ド・スキー・フランセーズ(フランススキー学校)というのが各地にあって、ラ・ロジエールだけで70人のスキーの先生がいる。1年に4~5ヶ月しか仕事がないので、他の季節は、登山ガイドや、ゴルフの先生や自営業をやっている。男性が8割、みんな赤銅色に日焼けしていて、スキー場を自分の庭みたいに走り回っている。

ラ・ロジエールの中心部
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スキー学校には1(初級)・2(中級)・3(上級)に分かれていて、私は真ん中。
スキー場の斜面は、ノアール(黒)・ルージュ(赤)・ブルー(青)・ヴェール(緑)に分かれていて、ノワールは90度といったらオーバーだけど、70度くらい。緑はタラタラとなだらかな斜面だ。
中級とは、ルージュまではなんとかパラレルで降りてこられるけど、ノアールになると、なりふりかまわず、すごい形相になる、というレベル。息子も2だけど『若い人』と『若くない人』の2クラスに分かれたので、別々になった。

学校に入るといろんな人に合える。私のクラスの面白キャラを紹介すると・・・
イギリス人のご婦人:先生は「80歳でも滑れますよ」と励ましたけど、実は55歳。誰もよく理解できないフランス語をしゃべる。英語で答えると「ワタシハヨクフランスゴガワカルノデ、フランスゴデハナシテ」とおっしゃるので、黙ってしまう。

レストラン業をしているおじさん:「レストラン経営なんですか?」と聞くと、「いやー、実は刑務所の食事を作っている会社で働いているんです」
フランスの刑務所の半分の12箇所をカバーしていて、7000食を作っているそうだ。
ちょっと前に「Pour elle 彼女のために」という映画あった。殺人罪で刑務所に入っている奥さんを脱獄させる話。「あの映画のストーリーって実行可能なんでしょうか?」と聞くと、「彼らは、私たちの想像以上に、想像力があるんで不可能とはいえない」という答え。
その晩、脱獄を企てた2人が36時間後に捕まったというニュースがあった。

我が家の”期待の星”カミーユ。一番上のクラスでジャンプなどやっている。
霧が深いときに、私が「離れちゃだめよ!」と繰り返すのは、彼女が危ないからではなく、遠くに行かれると、自分が怖いからだ。
camilleski

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スキー場から

パリを出たのが12時半。TGVとローカル線を乗り継いで、ブルグ・サン・モリッツという駅にたどり着いたのが夜の7時近く。そこからさらに45分バスに乗ると、そこは雪国だった。屋根に厚く積もった雪。お菓子の家の生クリームのようだ。

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TGVの中で、小学生のコロニーと一緒になった。
子供のバカンスに合わせて親が休みをとっていたら、大変なことになるので、区やスポーツクラブが、コロニーと呼ばれるバカンス学校を企画する。夏休みは海や山に連れて行き、冬休みはスキー教室だ。参加費は親の収入にスライドして決められる。

私たちの席のとなりは男の子4人がポケモンのカード(「まだそんなものあったの?」と息子)で遊んでいる。
11歳の娘に比べて、3~4歳小さく見える。あんな可愛い頃があったわね、と思いながら、「君たちCM2?」と質問してみたら、もっと小さかった。7歳と8歳。
「前から友達だったの?」と聞くと、今日初めて会ったという。親と離れて、会ったこともない子供たちと遠くへいくなんて、逞しい!

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逞しいのはいいけど、すごく騒がしくて、本なんか読んでいられない。

モニター(引率者)のお姉さんに聞いてみたら、パリ20区のコロニーで、1週間スキーに行く。
69人の子供に全部で15人のモニターがつく!
そのお姉さんは時計を見て、「まだ1時間しかたっていない。もう気がめいってきた・・・」と深いため息をついた。

2時間くらい経つと4人の男の子の中で、ボス的な存在が確立してきた。遊びを決める、遊びに加わるメンバーを決める・・・内気そうな男の子が「入れて」とやってきてもすげなく拒絶している。

そこへモニターのお姉さんがチョコレートを食べながら通り過ぎる。「ちょうだい」とボス。お姉さんが、4つ残ったチョコを「4人で分けなさい」とボスに渡した。分けるのもボスの役目、まず自分の口にひとつ入れ、2人にひとつずつ与え、最後のひとかけを、また自分の口に入れた。「あっ」という顔の4人目。「僕が『ちょうだい』っていったんだもの」とボス。コミッションというわけ。
子供の社会もなかなか過酷なのだ。

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スキーに行きます

春休み、夏休み、冬休み・・・までは普通だけど、フランスの学校には秋休みとスキー休みというのが2週間ずつある。休みが多いんで学校の先生になった、という人もいるくらい。

スキー休みと春休みは、フランスをA B Cと3つのゾーンに分けて、1週間ずつ休みをずらしている。スキー場が一度に混まないようにという配慮。その上、A B Cの順序を毎年入れ替えて、公平に雪があるようになっている。去年、「雪がシャーベットみたいだった」人は、今年は新雪を滑れるというわけ。

フランス人が、バカンスのこととなると知恵を絞って、画期的なアイディアを考え出すことがよくわかる。

この時差バカンスの欠点は、パリにいる子が、例えばディジョンに住む従兄弟と一緒にバカンスを過ごせない点。パリが終わったときにディジョンが休みにはいる(またはその逆)から。

さて、パリはCゾーンで、今年は2番目。
明日からバカンスに入り、2年ぶりに子供2人とスキーに行く!と、嬉しくて眠れない前夜のはずなんだけど、スーツケースの準備はまだできていないし、息子は友達と遊びに行って帰ってこないし、本当に発てるのかしらね。
夫はスキーをしたことがなく「雪が嫌い」というので、いつも残る。無理やり連れていこうかと思ったこともあったけど、50過ぎで初めてスキーをした友達のダンナが、初日に骨折したという話を聞いてからは、薦めないことにした。

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行く先は、イタリア国境の近く、ラ・ロジエールというスキー場。↓

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キッチンつきのステュディオ(ワンルームのアパート)を借りた。ロッジやアパートは1週間単位で借りれる。どんな休みでも日本より長いのだ。
ステュディオはこんな感じ。写真のほうがずっといいに決まってるけど。

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軽く100以上はあるスキー場の中からなぜそこを選んだかというと、
こじんまりしたスキー場なんで、私でも道に迷う危険が少ない。
サイトで、行った人の意見を読んでいたら「プロ級の人には物足りないかも」というコメントがあり「おお、そのくらいが調度いい!」と思ったから。
雪がないとヤバいので、標高の高いところから選んだ、などの理由だ。ラ・ロジエールは標高1850km。
以前は、Courcheval 1650なんて書いてあると、「わーそんな昔からスキーしてたんだ」と感心していた私だから、すごい進歩である。
借りたアパートにはインターネットのアクセスはもちろん、電話すらない。だから、スキー場の様子をいつお伝えできるものやら・・・では、いってきます!

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ラジオ局の廊下で

パーソナリティに会いに、Radio NOVAというラジオ局に行った。
ほぼ音楽ばっかり流しているラジオだけど、ロック、レゲエ、ジャズ、ワールド・・・その選択が広いというか雑多なことで知られている。
Alineというパーソナリティについては『フランス人のプロフィル』でご紹介するけど、彼女が来るのを待ちつつ、スタッフが電話する声や会話が聞こえて面白かった。
「ダニー・ブーンがむくれている?のぼせてるんじゃない?あの映画が、あれだけ動員したことだって私には驚きなのに!」
思わず聞き耳を立てる・・・。

Dany

『シュティの国にようこそ』というコメディ映画が、フランス映画史上最高の260万人の観客数を記録した。
この映画を監督・主演したダニー・ブーンは、27日の『セザール賞授与式』で、主演男優賞や、最優秀作品賞、もしかしたらあらゆる賞を総なめ・・・を期待していたらしい。ところがフタを開けてみると、ノミネートされているのは最優秀シナリオ賞だけ。それで機嫌が悪いらしい。

さらに聞いていると、問題はもう少し奥深くて、ダニー・ブーンが“のぼせている”とばかり言えない。
フランス映画界は“大衆受けはしなかったけど、わかる人にはわかる珠玉の名作”というタイプが好きで、賞をあげたがる傾向がある。一般受けするコメディは“芸術的価値が低い”という先入観があるのか、賞の対象になりにくいのは事実。
ダニー・ブーンがフランス映画界の、このエリート志向を批判しているとしたら、間違っていない。
260万人が大笑いしてご機嫌な2時間を過ごした作品の功績は、侮れないと思う。

この後、ジェラール・ダルモンが通り過ぎた。『アステリックス&オベリックス』『男たちの気持ち』などに出ている人気俳優で、お侍にしたら似合いそうな風貌だ。

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その後から、ジェーン・バーキンがやってきた。

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起き抜けの(昼の1時!)スッピン、クシャクシャ頭で「もう15分待ってるのよ!このあと撮影が入ってるのに、私の時間は高くつくわよ!」機嫌悪そう・・・

芸能界を垣間見て「ふふ、誰に話そうかしら」とラジオ・ノヴァを後にした。

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バレンタイン村

フランスにSaint Valentin 聖バレンタインという名前の村があるのをご存知ですか?
パリから南に260kmの人口285人という小さい村。
数年前からバレンタインという名前を村興しに利用して、2月14日と15日にイベントをやっている。
行ったことはないけど、バレンタインが近づくたびに、「あの村はバレンタインのおかげで発展しただろうか?」と思い出し、見にいってみると相変わらずキッチュというか野暮いサイトで、フランス全国から恋人たちが押し寄せている気配はない。
サイトはこちら。

イベントのプログラムの一部を紹介すると:
10時半~12時:村役場で、“愛の証明書”の授与(事前に予約した人だけ)
12時:教会で(事前に予約した人が)神父から祝福を受ける
13時:バレンタインのデジュネ 25ユーロ(要予約)音楽つき

気合の入ったデコレーションの村役場

mairie

一日中、村役場ではペイネのイラストが展示される。
おお、懐かしい名前、ペイネ!ペイネの恋人たちが大流行したのは1980年代だっけ?
最近では見かけないけど、グッズが日本でもすごく出回った。

peynet

peynet2

村役場には臨時郵便局が開設される。聖バレンタインの消印で手紙が出せるというわけ。
パリからわざわざ手紙を出しに行くとは思わないけど、近郊の村人たちは行くだろう。画期的アイディア。

これらのイベントの発案者(?)バレンタイン村の村長さん。
もう少しロマンチックな雰囲気の人はいなかったんだろうか?

maire

バレンタインにちなんでスターのコメントが雑誌に出ていた。
『女優たちの舞踏会』という監督作品が話題になっている、女優のマイウェンは、
「商業的イベントだって言われるけど、この日がなかったら、絶対奥さんに贈り物をしない男性がたくさんいるはず。倦怠期防止にいいと思う」
やっぱり、男が女にプレゼントすべき!

目下、CRAZY HORSEにゲスト出演中のディタ・ヴォン・ティーズは、
「恋人がいない人や別れたばかりの人には悪夢のような日。バレンタインデーもステージに出るんで、考えなくてすむわ」
意外。超セクシーな彼女、今ひとりなんだ・・・

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愛するアナイス

夜、私の足音を聞くと、アナイスは2階から駆け下りてきてドアの前で待っている。
パソコンゲームに夢中で「ただいま」と言っても返事すらしない息子や、漫画を読み出すと何も聞こえなくなる娘に比べると、格段にかわいい。
私がご飯を作るのを台所の窓から見張っている。
こうやって、座っていると、一見清く正しい猫に見えるけど、実はかなりおかしい。

anais1

もうすぐ6歳になる。猫の1歳は人間の約7歳らしいから40すぎ、だというのに子猫用のキャッツフードしか食べない。
夜中に私のベッドにやってきて、いまだにオッパイを探す。

普段は息子のジュリアンと私だけになついているけど、盛りの時期になると、夫に集中する。脚に擦り寄ったり、ベッドで待ち受けたりと、モーションをかける。

性格がかなりアグレッシブ。爪を切ろうとした獣医に噛みついた。どうしても檻に入ってくれないので往診を頼んだ獣医に飛びかかって追い返した。その獣医は「子猫のときのトラウマが残っている。精神科医に見せたほうがいい」と言い捨てて帰っていった。いくらフロイトの国でも、猫までねえ・・・

anais2

人間のトイレにすごく関心を示し、一度落ちた。砂の箱より快適に見えるらしく、時々お風呂場の洗面台をトイレ代わりにする。

スーパーのビニール袋が大好きでよく舐めている。という話をしたら「同じ!」「うちのも!」という人が多いので、猫たちのドラッグなんだろうか(日本の猫もそうですか?)

anais4

アナイスは生まれて2ヶ月でうちにやってきた。
「誕生日のプレゼントに猫がほしい」と息子にねだられて、セーヌ河岸のペットショップ(高すぎ!)や、捨て猫・捨て犬サロン(片耳のない猫や、皮膚病で毛が殆ど抜けた犬が集まっていた)に行ったけど、見つからなかった。
雑種でもいいから、高くないふつうの子猫はいないものか、と思っていたところへ、知り合いの獣医が「貰い手のない黒猫がいるんだけど・・・」
そういうジンクスには無頓着な一家なので、すぐ見にいったらすごく可愛いい。ペルシャと野良猫のあいの子だそうだ。

ネズミも獲れない猫で、大事なブーツに爪を立てたりするけど、今ではアナイスなしの生活は考えられない。夜は襟巻きのように私の首に巻きついてしばらく眠ってから、息子や娘の部屋を渡り歩き、お腹が空くと前足で私の顔をポンポンと叩いて起こす。目を覚まさないと、顔の上を歩く。
彼女にだけは、起こされても腹が立たない。

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パリで絶対行きたい・・・トイレ

一見とてもお洒落なカフェに入って、トイレに行ってがっかりする、ということがよくある。
「素敵な服装の女性なのに、下着が不潔だったというのに似てない?」と男友達にいうと、「うーん・・・でもカフェのトイレのほうが我慢できるかも」
そうかな・・・?

長距離の飛行機で真ん中の席になって「誰かを踏み越えなければトイレに行けない!」と思っただけで行きたくなる私にとってトイレは大切。
パリのどこにいたら、どこのトイレに行くか、はいつも念頭において出かけることにしている。

サンジェルマン付近にいたら、ちょっと歩いてもオテル・リュテシア(45, boulevard Raspail)のトイレをお奨めする。ポーターさんと目が合ったら「待ち合わせしてホテルのレストランに行くの」という顔でニッコリ。
堂々とふるまうのが肝心だ。ロビーを見回し「あら、まだ来てないわ、ちょっとトイレにでも行ってこようかしら」という顔で、右に曲がる(この写真では、トイレは突き当たり左の階段の下)。
用を足したあとは「やだ、まだ来ない・・・ちょっと外を見てくるわ」という顔でずらかる。

lutetia

何度もリュテシアに入って、顔を覚えられたという危惧がある人(私)は、デパート・ボン・マルシェ。2階のランジェリー売り場の横に、婦人専用トイレがある。

シャンゼリゼでは、26番地のアーケード内トイレが最高。外に看板も出ている。各個室が違うデザインで、ごらんのように母と子供の2人用トイレもある。

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1人入った度にそうじするというピカピカの清潔さ。ただし有料、1,5ユーロ(ウォシュレットは2ユーロ!)。
カフェの立ち飲みコーヒーとほぼ同じ値段だ。有料と聞くと、回れ右して帰る人がいるけど、トイレに行くためにカフェで飲み物代を払い、行ったらがっくりするようなトイレで、しかも出した分飲んで、差し引き一緒じゃない。
その点、このトイレはトイレグッズ(コレクションしたくなるトイレットペーパー、お洒落なトイレ掃除ブラシ・・・)も見れるし、行くのが楽しみ。

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トイレブラシは金ぴかでちょっとケバい・・・

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今日、たまたま行ったら「お、また来たか!」と歓迎(?)され、このトイレのコンセプトが、プランタンデパートとカルーゼル・ド・ルーヴルにも売れたと教えてくれた。
どんどん売れて、パリのあちこちに“行きたいトイレ”ができることを願う。

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クシュネルのスキャンダル

フランスで人気№1の政治家ベルナール・クシュネルのスキャンダルを暴く『Kによる世界』がメディアで持ちきりになっている。

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著者ピエール・ペオンによると、2002~2007年に、クシュネルは国際医療協力機関の会長を務め、並行して知人が経営する2つの民間企業(AFRICA STEPSと IMEDA)のコンサルタントを努め、この2企業はガボンとコンゴで、保険制度改革についてコンサルティングの契約を460万ユーロで結んだという。
込み入った話だけど、要するにこの金額の一部が、クシュネルのポケットに入ったってこと?

反撃に出たクシュネル。「グロテスクで吐き気のする中傷」「破廉恥で嘘八百」と、エレガントなイメージに似合わない激しい言葉で、著者を非難した。

kouchner

「私はこれまで常に、裏表なく正当に行動してきた。収入を申告し、税金を払ってきた。アフリカの国と契約を結んだことはない。かってない。当時私はフランス企業(IMEDA)の医療・公衆衛生コンサルタントで、私の月収は平均より低く、税引き6000ユーロ弱だった」

ベルナール・クシュネルといえば、「国境なき医師団」「世界の医師団」の共同設立者、“フレンチ・ドクター”と呼ばれ、人道的運動家として有名だ。
社会党員でありながら、サルコジ大統領の提案を受けて、外相のポストについた。

「この本は嫉妬の結果だ。政府の人間であろうとなかろうと、左派だろうが右派だとうが、人の成功や人気を嫉妬する人たちがいる」とクシュネル。
それは事実だ。政治界でも芸能界でもトップ10の上位にいれば、妬んで引きずり落とそうとする人が必ずいる。左派には、クシュネルの弁明を、“すっかりは信じない”党員が少なくない。

クシュネルのパートナー(正式には結婚していない)は、クリスティヌ・オクラン。フランスで初めて国営放送20時のニュースを任された女性アナウンサーだ。1981年のこと。

その後、週刊雑誌l’EXPRESSのディレクター、政治ニュース番組の司会など経て、現在France Monde(国外のフランスメディアを仕切るホールディング)の社長。
インテリ・エリート女性の代名詞のようになっている。
ご覧のように、中身のリッチさを象徴する(?)おでこ、綺麗ではないけどランバンなど着こなすシックな女性。ヒステリックでナーバスで、性格は悪いという噂だ。

今回のスキャンダルを、彼女は何と言っているんだろう?

Ockrent

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終身刑か死刑か・・・

前編ですごい衝撃を受けたテレビ映画『Abolition/廃止』の後編が放映された。

子供を誘拐して殺してしまった犯人をバダンテールが弁護し、当然死刑のところを終身刑にこぎつける。“死刑を免れさせる弁護士”として一躍有名になったバダンテールのもとに、殺人犯の依頼が次々と舞い込む。
1980年代初頭のこと。ちょうど大統領選が近づいていて、社会党のミッテランと右派のシラクとジスカール=デスタンが争っていた。
ミッテランはTVの政見放送で「死刑反対」の立場を表明する。世論に逆らいたくない政治家が多かった中で、勇気ある発言。バダンテールは、ミッテランが大統領になったら死刑廃止に持ち込める、と期待する・・・

前編より盛り上がりにかけたのは、バダンテールの手がけたいくつもの裁判が次々と紹介され、歴史のおさらいみたいになっているせい?・・・
前編では、一人の殺人者に密着して、諦めや希望の間を行ったり来たりし、文字通り絞首台までの道のりを共にする。観客までが死と間近で向き合い、映像に鳥肌が立つような臨場感があった。

後編では「死刑は犯罪の抑止にならない」という事実が印象的だった。それがバダンテールの「死刑より終身刑を」の論点になっている。

フランスの裁判制度を自分がよく知らなかったことにも気づいた(長く住んでて、ダメじゃないですか・・・)
裁判官3人と無作為に選ばれた9人の国民の12人による参審制。8人が有罪と認めたら、有罪判決になる。
バダンテールが、一般市民の参審員たちに 「あなたたちが投票すれば、この男をギロチンにかけることができる。あなたたちはこの男を殺すことができるんだ!」と叫ぶシーンも迫力ものであった。
ヴィデオはこちら。

当事のバダンテール
badinterNB

を演じるシャルル・ベーリング。似ているかも・・・
CBerling

「アレ、何に使ったの?」「何にも・・・」
フランスは最後までギロチンが使われていた。

dessin

ところで、またサルコジ大統領の発案で、1月から国営放送でCMが禁止になっている。
そのおかげで今まで20時45分に始まっていた映画や連続ドラマが、10分繰り上がって35分に始まることになった。
これにはメディア側だけではなく、視聴者からも随分反対があったけど、押し切られたもの。
視聴者たちにとってこの10分は大きいのだ。なぜか?
平均的フランス人の夕食時間は夜8時。だから夜のニュースも8時だ。
平均的家庭が、ご飯を30分で食べ、父親がお皿を片付けている間に、母は子供を寝かしつけ、8時45分にお気に入りの番組の前に滑り込みセーフ、というのが定番だった。
10分減ると、この完璧オーガナイズがガラガラと崩れ、お皿は片付いていない、子供は寝てくれない、途中のCMもないから、お茶も入れられない、トイレにも立てない、という悲惨なことになる。

8時台のテレビはあまり観ないので、気づかなかったけど、今回体験して、サルコジを恨んだ。
8時頃うちに着く私は、早回しにしたフィルムみたいに急いでご飯を作らなければならなかった。
一日も早くCMが蘇ることを期待する。

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1月末のフランス主要イベントといえば、アングレームのバンド・デシネ サロン。
出版社が趣向を凝らしたスタンドが並び、漫画家のサイン会にファンが行列を作り、原画展や、ディスカッション・・・フランス人が好きなカルチャー祭りだ。

バンド・デシネの仕事をしていた頃、毎年通ったサロンなので、ニュースで聞くと、懐かしい光景と寒気(アングレームは盆地なので冬、寒い)が同時に蘇る。
私が行っていた90年代は、日本の漫画がガンガン輸入され始め、アングレームのサロンには大友克博氏や谷口ジロー氏が招待されていた。
当時は「絵に芸術性がなく、バイオレントで教育上良くないのが漫画」という固定概念があった(そういう漫画もあるだろうけど)。谷口ジローさんの『歩く人』や『遥かなる町』は、漫画の名誉挽回に大いなる功績をはたした。漫画を悪者扱いしていた教育者や親たちまで絶賛したもの。

昔話はやめて、今年の話。
いまや漫画は、ひとつのジャンルとして確立し、出版社の稼ぎ頭となっている。アングレームには「漫画ビルディング」と呼ばれる特別会場までできた。
日本からは平田弘史氏が招待され、着物にたすき姿、毛筆でサインをして、人気を博していたらしい。

hirata

フランスの漫画オタクって左のようなタイプが多い。

sign

子供や若者に人気のルイス・トロンデムのキャラ猫と歩く熱烈ファン。靴下は何のキャラ?

fun

今年の最優秀アルバムはWinshluss(ウィンシュラス)の『ピノキオ』。「セリフのない場面が多く、類稀な表現力の絵で綴るグラフィック・オペラ!」だそうです。

pinocchio

児童向け最優秀アルバムはJoan Sfar(ジョアン・スファール)の『星の王子様』。孤独と、大人世界の不条理を発見しながら、友達を探すプティ・プランスの物語。

petitprince

日本ではマルクスの『資本論』やマキアヴェリの『君主論』が漫画になって売れている、とル・モンドに書いてあったけど、フランスでは、長い人気の名作の現代バージョンが人気だ。

漫画家に与えられるアングレーム・グランプリはBlutch(ブラッチ)が取った。人気シリーズ『プティ・クリスチャン』。こういう線描きって、本当に絵が上手くないと描けないよね・・・

blutch

・・・現地に行かずにお伝えした、怠惰なアングレーム情報でした。

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フランスが死刑廃止に至るまで

映画を見てこれほど衝撃を受けたのは・・・もしかしたら初めてかもしれない。

フランスはヨーロッパで最後に死刑廃止になった国。1981年のことだ。
大多数の世論に逆らって、死刑廃止を叫び続けたのは、当時弁護士だったロベール・バダンテール(写真は80歳の現在)。
彼の10年間の戦いを描いたテレビ映画『l'Abolition 廃止』の前編が火曜日の夜に放映になった。

badinter


1972年、刑務所で、囚人が看守と看護婦を人質にとり、ナイフで惨殺するという事件が起こった。
被告の2人のうち1人は殺しを認め、もう一人のボンタンは無実を訴え続ける。
ボンタンの弁護にあたったバダンテールは、彼が手を下していないと確信し「殺していない人を殺してはいけない」と精魂をつくして弁護するが、判決は「2人とも死刑」と下る。
上告も却下され、最後の望みは大統領(当時、ポンピドー)の恩赦。
しかし恩赦も却下され、ボンタンは処刑される。

終わったとき、シーンと(若干4人だけど)してしまうほど、深い衝撃。
法の名の下に人を裁いて、殺すという行為を、淡々と映像で見せられると、予想以上にショッキングなのだ。

当時、フランス国民が死刑大賛成だったことにも驚いた。今では日本やアメリカの死刑制度を非難するフランスが・・・。バダンテールは国民の敵扱いだ。政府も世論に逆らいたくないので消極的、文字通り、孤立無援の戦いになる。

2月3日火曜日、夜8時半の後編では、「本当に殺した人」をバダンテールが弁護し、死刑廃止にこぎつけるまでが描かれる。殺人者であっても、人間が人間を殺してはいけない・・・

abolition

バダンテールを演じるのはシャルル・ベーリング。前から好きな俳優だけど、抑えた表現から、うちに秘めた強い信念が伝わってくる。弁護が熱を帯びてくるにつれて、かえって青ざめていくのも凄みがあった。

バダンテールに助言を与える先輩弁護士を演じるのはジェラール・ドパルデュー。あの巨体から出る、太く低い声は文字通り重みがある。

バダンテールは死刑廃止までの戦いを2冊の本に著しているけど、映画化されるのはずっと拒否していたそうだ。
これが原作となった『l'Abolition』

livre

80歳になった今、「あまり語られない歴史の一幕を若い人にも知って欲しい」とやっと映画化が実現したそうだ。NHKとか買わないかしら・・・

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プロフィール

Author:長谷川たかこ

この国に住もう!と決めたのは13歳のとき。それが実現したのは10年以上経ってから、それから30年の月日が流れました(計算しないで!)
現在フレンチ・コード主宰。訳書多数、著書3冊。夫1人、子供2人、猫2匹と暮らす騒がしい毎日。映画と料理とデビッド・ボウイが趣味。


長谷川たかこ

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