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イザベル・アジャーニの純粋さと狂気

イザベル・アジャーニは大好きな女優だけど、最近滅多にスクリーン現れないし、テレビには全く出てこない。そのアジャーニの主演映画『スカートの日』が封切りになった。
高校のフランス語の先生(アジャーニ)が、ある日キレて、生徒たちを人質に教室に立て篭るというお話。
教育熱心で、文学に情熱を持つ先生は、生徒たちのおしゃべりや野次を無視して授業を進めようとするけど、生徒たちはエスカレートしてアグレッシブになってくる。自分より図体のでかい生徒たちに束になって反抗されると怖いほどだ。そこへ、生徒の一人が、隠し持っていたピストルが床に落した。先生の狂気が目覚めた。

狂気と紙一重の情熱と一途さを持つ教師は、イザベル・アジャーニのはまり役。生徒役の無名の俳優たちも上手い。

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この映画のポスターを見たとき「イザベル・アジャーニに良く似たこの女優は誰?」と一瞬思ったほど、彼女は太り、その結果、シワひとつないすべすべの顔で、30代に見える(本当は54歳)。
アンチエイジには“太る”というテもあったのだ。

「あなたは交互に痩せたり太ったりしますね」とインタビューで言われて「演じていないときは、自分に関心がないの。本来怠け者なんで、最近は殆ど映画に出ていなかったからこうなった・・・女優やってなかったら、顔にクリームもつけなかったわ」

インタビューによると、威圧的な父親に反抗して女優になり、14歳から舞台に立ち、17歳でコメディ・フランセーズに入り、18歳でトリュフォーの『アデルの恋の物語』で有名になる。
出演をためらっていたアジャーニに。トリュフォーを何度も手紙を書き花を贈って、くどいた。
『アデルの恋』を皮切りに、アンドレ・テシネの『バロッコ』『ブロンテ姉妹』、ポランスキーの『Locataire 間借り人』、ジャン・ベケールの『殺意の夏』、リュック・ベッソンの『サブウエイ』など、70年代、80年代、最も人気のある女優となった。
『ポゼッション』『殺意の夏』『カミーユ・クローデル』『マルゴー王妃』でセザール主演女優賞。4回とったのは今でも彼女一人だ。

『マルゴー王妃』は1994年、変わってないでしょう?
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2002年『アドルフ』
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これはもっと大昔1984年、セルジュ・ゲンズブールのプロデュースで歌った『Pull Marine』はヒットチャートの一位になった。私も持っている。
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「今の女優たちは、どのクチュリエの服を着ているか、体重は何キロか、髪型はどんなか・・・などで“株式市場”の価値が決められる。女優としての力量は二の次・・・だからヨランド・モローがセザールをとったのは画期的よ」とアジャーニは、40年という長い芸能生活にもかかわらずスレていなくて、トレンドな株式レースに乗れない人なのだ。でも一緒に暮らしたら、大変そうな雰囲気・・・

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コスメの業界紙に、今年、最も注目されるコスメ成分トップ10が出た。
1位:アルガン・オイル。”モロッコ女性の美しさの秘密”は、フランスで2年くらい前からブームになった。灼熱の砂漠で生き延びる木には、生命力が詰まっていそうな感じがする。息子のニキビ痕にもよく効く。私が使っているのはこのオイル

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2位:アサイーの実。ブラジル・アマゾンが原産地、非常に栄養価が高い果物でブルーベリーに似ているけど、ポリフェノール含有量はブルーベリーの18倍だそう。コーダリーも真っ青?

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3位:ゴジ(クコ)の実。ヒマラヤ中国の一部に生息する植物。抗酸化性に優れ、健康食品として知られる。まだお目にかかったことはない・・・

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4位:バオバブ。『星の王子様』に登場する、アフリカ、マダガスカルのサバンナ地方に生息する木。ビタミンA、C、D、Eが豊富。アンチエイジ効果。

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5位:アセロラ。西インド諸島、南アフリカ北部に生息する木。ビタミンCが豊富で肌の赤みや炎症に効果。

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(ここからは写真省略して)6位:苔桃(コケモモ)。アミノ酸、ヴィタミン、脂肪酸が豊富な健康食品は肌も活性化。
7位:プロバイオティック。言葉は耳にするけど乳酸菌の一種?これを含んだケアクリームは、美容整形の代用と言われるとか。
8位:パルミトル トリペプチド-3。アミノ酸がチェーン状に繋がった人工のたんぱく質分子。なぜか男性化粧品によく含まれている。
9位:ミルラ。熱帯地方に産する樹脂、ほんのりバニラの香りがして、血液の循環、顔のリフティングに効果。
10位:クルクマ(ウコン)。健康食品や漢方薬に使われるショウガ科の植物。

これを発表したのはアメリカのコスメ、モード専門の大手広告代理店PIERCE MATTIE PR。
どういう基準で選んだのか知らないけど、自然素材が圧倒的。昔から肌にいいといわれる植物が見直されたり、身体にいい食べ物をスキンケアに使うのが傾向のようだ。

パリのポルト・マイヨであったスパ&ボーテ サロンに行ってみた。
綺麗になりたい、若さを保ちたい、痩せて健康でいたいという欲望は不況知らずのようだ。
ただでケアを試せるので、人目構わず、上半身裸になってマグロのように横たわり、マッサージしてもらってるオバサンもいた。

先生に引率された美容学校の生徒さんたち
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前の週末『ミルク』を観た。
ショーン・ペンがオスカー最優秀男優賞を受賞した、ガス・ヴァン・サントの映画。
1970年代はじめ、“恋人”の男性と一緒に、同性愛者やヒッピーが住むサンフランシスコのカストロ地区にやってきたハーヴェイ・ミルク。社交的で面倒見のいい性格で、地元住民の中心的存在になり、同性愛者や有色人種の権利を守ろうと、市議に立候補する。

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『タイム誌が選ぶ20世紀の100人の英雄』に選ばれた(これは日本のサイトで知った)ハーヴェイ・ミルクの伝記。「同性愛者の学校の先生は、子供に悪い影響を及ぼす」などという考えが横行していた時代背景に、まず驚かされる。そして、ミルクが殺された30年後にバラク・オバマが初の黒人大統領に選ばれ、この映画が登場するというタイミングに拍手したくなる。

でもなんといっても、ショーン・ペンが凄い。仕草にゲイのカリカチュアが全くなく、例えば、何か言ったあとの2分の1秒の流し目だけがソレっぽい、という演技には唖然だ。

監督のガス・ヴァン・サントとショーン・ペン
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この週末、クリント・イーストウッドの『グラン・トリノ』を観た。

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妻を亡くしたウォルトは、偏屈で人間嫌いで毒舌の意地悪じいさんだ。
自動車工を引退し、息子家族とも疎遠な一人暮らし。愛車グラン・トリノと、犬とビールとタバコだけを愛しているように見える。
外国人も嫌いな彼が、ひょんなことから隣に住む中国人一家と行き来するようになり、そこの娘と息子と心を通わせるようになる・・・と書くと、わりとよくあるストーリーのようだけど、そこがクリント・イーストウッド、その後の展開や結末が(口が裂けても言えない)彼の頑固さや行動をひとつひとつ輝かせる、という作りになっている。それは『ミリオンダラーベイビー』で描いた、生きている価値、命の重さとも重なってくる。

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最後は「サングラスを持ってくるべきだった!」と後悔するほど、涙が止まらなくなっていた。

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娘と北マレを歩いていたら、舗道にすごい人だかり。ナンダナンダと近寄ったら、お店に入る人と出てきた人たちであった。
新しいお店のようだ。不況で購買力が落ちているんじゃなかったっけ?と、見ると花屋だ。ところがそれはほんの入り口で、その裏に、巨大なお店が姿を現した。

名前はMERCI
中庭にキッチュなデコレーション

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中に入ると吹き抜けの倉庫のような建物。
香水のコーナー、アクセサリー、服はオム、ファム、ヴィンテージ、2階にあがると、椅子、テーブル、食器、クッションなどのファブリック、子供服。
古い木の床を生かした素朴な店内で、置いてあるものもシンプルで、懐かしい雰囲気のものが多い。

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入り口には、一方の壁が延々と本棚になったカフェがある。

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すれ違った女性が「要するにコレットね」というのが聞こえた。
コレットのようなもの・・・たしかにセレクトショップだけど、雰囲気が違う。来ている人の顔ぶれも違う。コレットでは絶対出会わない年配の夫婦とか、物書きとかインテリっぽい雰囲気の人もいる。

娘が突然、「ここのオーナーのインタビュー、テレビで見た!」と叫んだ。彼女の話によると、お店の売り上げは慈善事業に使われる、そのために色々なブランドに協力を求めた、断ったブランドもあり、喜んで参加したところもある・・・
このお店で出会うブランドは、YSL、ステラ・マッカートニー、マルニ、バーバラ・ビュイ、イザベル・マラン、香水はアニック・グータル・・・

慈善事業っていっても、これだけのスペース、品物、店員さんは払わなければならないし、どういうシステムになっているんだろう?
背後には財閥とか投資家がいるにちがいない。誰なんだろう?
前を何度も通りながら、こんな大掛かりな工事が行われているとは気づかなかった。この大きな建物は以前、何だったんだろう?
と、知りたいことが色々あり、創立者の人に話を聞きたいんですけど、と頼んだら、レジにいた女性が「私ですけど」と現れた。創立者がレジに!
威厳と品のある、でも感じのいい60歳くらいのマダム。彼女はすぐに来週、会うことを約束してくれた。
すごく楽しみ!

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労働総同盟の発表では300万人、警察の発表ではその半分以下。開きが段々大きくなるようだけど、1月29日のゼネストより多くの人が道に繰り出してデモに参加した。

お金持ちを優遇する税制、不況を理由に相次ぐ解雇、教職員の人員削減、購買力の低下・・・国民の不満と不安に耳を傾けないサルコジ政府への怒りが人の波になって表明された。

14時。デモ隊のスタート。ただ漫然と歩いているのかと思ったら、労働組合ごとに「はーい、位置について!」と整列してスタートしている。

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こちらはブルーでまとめた別の労働組合

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16時を過ぎると高校生のデモ隊登場。ロックのバックミュージックに缶ビールでお祭り気分。一瞬、テクノ・パレード?
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TF1の20時のニュースに現れたフィヨン首相は、政策を変えるつもりはないと発表したので、不満と怒りはさらに膨れ上がりそうだ。

もうひとつ、フランス人が怒っているのが教皇ブノア16世の発言。カメルーンを訪問した際に「コンドームを配ることはエイズ予防に役立たない。むしろ問題を深刻化させている」と言い、“禁欲”を奨励した。
コンドームがエイズの“解決策”ではない、というのがこれまでのヴァチカンの立場だったけど、「むしろ深刻化」「禁欲をお薦め」の発言は、各国に強い反論を起こしている。
フランスの外務相スポークスマンは「公共衛生と人命保護の政策にとって危険な発言」

「またまずいこと言っちゃった・・・」評判のよくないブノア16世
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”暗黒の木曜日”ふたたび

3月19日はまたゼネストだ。Jeudi noir(暗黒の木曜日)と呼ばれた1月29日のゼネストから50日後。スト常連のSNCF(フランス国鉄)、RATP(パリ市交通公団)はもちろん、学校(職員の削減など、改正案に反対)、社会保障、税務署、郵便局など、公務員だけではなくて、民間企業では、ルノー、プジョー、トータル、ハイパーチェーンのオーシャン、カルフールなどのサラリーマンが解雇に反対して。
スト予告を提出した機関は以前より多く、参加者200万人に達するという噂だ。
早い話、“お金持ちを優遇し、庶民を顧みない”ばかりか“つい最近カーラと2人、メキシコで超豪華な週末を過ごした”サルコジへの不満が爆発、というとこだろう。

「えっもう始まってるの?」「いえいえ、1月29日の写真です」
ストやデモが得意のフランスには写真のストックも豊富。
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ストの予定は、SNCFはTGV の60%を運行、パリのバス・メトロはほぼ平常どおり、RER(郊外電車)は線により25%~50%の運行。
幼稚園・小学校は50%が休み。最低限受け入れ保証(授業はなくても、学校に行けて、宿題をしたり遊んだりできる)もできない、といっている学校が多い。
例えば、パリ郊外に住んでいる共働き子供2人のカップルは、1人はいつもの2倍の時間をかけて会社に行き、もう1人は有給を取って子守をしなければいけないということ。それにも拘らず、フランス人の78%が、19日のストを「理解できる」といっているのだ。

「私は自分の分野のためではなく、私たちの民主主義を守るためにデモをしている」というプラカード

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パリでのデモ行進は、14時にレピュブリック広場を出発、バスティーユを経てナシオン広場に向かう。
ほとんどのデモの拠点となる場所に住んでいるので、いつも傍観しているけど、参加者たちは、概して緊迫感がなくて“みんなでお散歩”のような雰囲気だ。バスティーユ広場にはメルゲス(ソーセージ)の屋台が出て、ビール片手に歩いている人もいる。

そういえば、12時過ぎで19日に変わったとたん、聞いていたラジオもストに入った。もう寝よう・・・

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事故か放火か?

オフィスのある道を歩いていたら、いつもと風景が違っていることに気づいた。
隣のギャラリーのシャッターが、無残な黒こげになって捻じ曲がっている。火事!
道行く人はみんな立ち止まって焼け跡を眺めている。

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オフィスの管理人をつかまえて何事かと尋ねたら、いつもは無愛想なおばさんが興奮して説明してくれた:
前の晩遅く、ギャラリーの前に駐車していた車が突然爆発し、並んで駐車していた7台の車に延焼した。火柱は建物の5階まで上り、向かいの建物の壁まで焦がした。奇跡的に死者も怪我人もなし。

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「私は放火だと思うけど」と管理人のおばさん。
「そういう疑いがあるんですか?」
「知らないけど、車がいきなり爆発するかね」
映画ではするけどね・・・
放火の疑いが強まり、警察が聞き込みにきたら、色々話すことがある、という口ぶりであった。

右隣のオフィスでも左隣でも、この話で持ちきりだ。
間もなく、被害を受けたギャラリーが、改装工事が終わったばかりで、改装工事をしたのがうちの2階の建築事務所と判明。ニナ・ハーゲンとあだ名されている、いつもゴシックで凄みのある女社長の会社だ。
「また改装工事して、もう一度お金を取るためとか?」
「あの社長ならやりそう」
一時、ニナ・ハーゲン放火説も出たが、ギャラリーにもう一度、改装するお金があるかわからないのに、放火するか?という疑問が生じて、却下された。

保険が下りるだろうけど、車が燃えた人もいい被害だ。
ほんとに明日、何が起こるかわからない。

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1週間前から街角やバス停でしっかり目立っているポスター。最初に見たときは人目構わず吹き出してしまった。
セゴレーヌ・ロワイヤルが怖い顔で「私は行きません、それが勇気ある態度というものよ」

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シラク前大統領が「私は行かない、ママンも行かない」

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ベン・ラデンが「バカどものパーティなんかいくもんか」

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彼らがそろって「行かない」といっているのは、Canal+の人気番組「Guignols/ギニヨル」の20周年記念。
16日夜、なんと4時間半に渡って特別番組が放映された。

『ギニヨル』とは、NHKの7時のニュースに匹敵する、TF1のニューススタジオが舞台。看板キャスター、パトリック・ポワヴルダルヴォール(去年、本人も予期せずTF1から左遷されたけど、この番組では健在)が司会で、政治家やスポーツ界の有名人が登場する風刺番組。
登場人物は司会も含めて全員、マリオネット。清く正しいニュース番組では絶対言わない彼らの“本音”が出たり、徹底的にコケにされたりする。

現役の政治家たちなのに、よくここまでやるなあ、名誉毀損で訴えられないのかしら、と感心する。
ちなみにサルコジ大統領は『ギニヨル』がお気に召さないらしい。
シラク前大統領は、ギニヨルの中でも大人気のキャラで、こんな扮装で登場しても、苦情をいうどころか一緒に笑っていたとか。それで、大統領としての支持率が上がったかどうかは知らないけど・・・

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日本で、総理や閣僚をマリオネットにして、からかう番組なんてありうるだろうか?
前アメリカ大統領ブッシュJRは、パパ・ブッシュの真似がしたいだけの馬鹿息子に描かれているし、アメリカ人を代表するキャラとして登場するシルヴェスター・スターローンは悪意はないけど頭空っぽだ。

夜8時前に8分放映される『ギニヨル』は、毎晩250~300万人の視聴者を集める。
この8分間のために動員されるスタッフは300人、番組放映の現場だけで50人。
ピエール神父からジネディン・ジダンまで、今まで314人の有名人がマリオネット化された。
このマリオネットは等身大で(でも上半身しか作らない)、1体作るのに3週間かかるそうだ。2人の黒子が動かしている。

これが、パトリック・ポワヴルダルヴォールのマリオネット
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特別番組は20年のベスト版で、セルジュ・ゲンスブールやイヴ・モンタン(この2人はともに1991年に亡くなっている)、ミッテラン大統領など懐かしい人たちが登場。
でも毎日8分なら面白いけど、ぶっつづけに見ると消化不良を起こしそうで、私たちは1997年くらいでギヴアップしてしまった。

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カミーユが宿題をしながら鼻歌を歌っている。童謡のような、あどけないメロディだ。
かわいいマンダリンのお話を知っている?
ある日、マンダリンは親友のダンスパーティによばれました。
そこでシトロンという男の子に誘われて、
一緒にロックを踊って、キスをして、
そしたらシトロンが不謹慎なことをしてしまいました・・・

思わず手を止めて、聞き耳を立てる。
よく口ずさんでいたのでメロディは覚えていたけど、歌詞を全部聞いたのは初めてだ。

うちに帰ってマンダリンはいいます『ママン、困ったことになっちゃった』
9ヶ月後にかわいい赤ちゃんクレマンティンが生まれました

「それってもしかして臨海学校で覚えた歌?」
「そうだよ」
「小学校5年生のときだよね、すごい歌詞じゃない」
「先生も一緒に歌ってたよ、ふふふ」
「!?」

娘は宿題を放り出して“2番”を作り始めた。
「クレマンティンも大きくなってダンスパーティーに呼ばれて・・・男の子は誰にしよう・・・」
「青っぽい野菜か果物に出会って、ライムが生まれるってのは?」
とすぐにのるのが私の悪いクセ。
娘は2番を歌いながら「まったく近頃の若いモンは」などと言っている。同感です。

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嫉妬する自分を見つめるもう一人の私

アンヌ・マリーは47歳、15歳くらい年下の愛人がいた。
別れようと言い出したのは彼女のほう。
「私はもう結婚する気なんてないし、子供も作れない。あなたは誰か見つけて家庭を持つべきよ」
「なんでそんなこと言うんだい?このままでいいのに」
「よくないわよ、これが最後、別れましょう」

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涙も言い合いもなく滑らかに別れた2人は、その後も時々会っていた。
ある日アンヌ・マリーは、彼から新しい彼女ができたことを知らされる。
その彼女が、自分と同い年であることを知ったときから、激しい嫉妬が始まった。
大きな年の違いは、彼と自分だけの特別な関係、と信じていたのに、彼はただ年上の女が好きだったのだ。

「名前はなんていうの?何をしてる人?」
「そんなこと聞いてどうするんだ?」
なかなか教えてくれない彼から、無理やり聞きだした名前と職業を頼りに、女を割り出そうとする。自分の姿を再確認するように、鏡を見る事が多くなる。
それはだんだん高じてきて、一人暮らしのアパルトマンのあちこちに、自分を見つめるもう一人の自分を感じるようになる。ついにある晩はすれ違う逆方向の電車に、自分の姿を発見してパニックになった・・・

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主人公のドミニック・ブラン(演技力では定評のある地味な女優)がこの映画でヴェニス映画祭最優秀女優賞をとったことから、観たかった映画。原作者もわりと好きな作家、アニー・エルノー。屈折した女性心理を描いて定評のある、本人も屈折した雰囲気の女流作家だ。

で、観た感想は・・・嫉妬は外(ライバルの女)に向かうもんだ、と思っていたら、アンヌ・マリーの場合は、どんどん自分を蝕んでくる。嫉妬している自分を見つめる、もうひとりの自分がいる。

パリに来て一人で暮らしていた頃、一人暮らしというのはいやでも自分と向き合うもんだ、ということを発見した。それは、アンヌ・マリーのように、自分の視線を感じるという感覚だった。
嫉妬してもこういう現象になる、というのが意外だった。まだ真剣に嫉妬したことがないのかな?

それと、監督の意図なのかもしれないけど、ドロドロとした感じがなく、クールに描かれている。
アンヌ・マリーは“もう一人の自分”に耐えられなくなって、鏡を叩き割ったりするけど、湿っぽいところがない。それがフランス女の意地とプライドなのかもしれない。

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探していないものに出会う街

アレジアの近く、ジェネラル・ルクレール大通りを歩いていた。仕事の打ち合わせで初めて会う人のお宅へいくところ。お店やレストランが並び、車の量も多い、騒々しい大通りだ。
こんなうるさいところに住んでいて可愛そう、と余計なお世話をしながら、言われた番地の扉を押すと「?!」。思わず息を飲む。
扉の向こう側には、大通りとは別世界の美しい庭園が広がっていた。誰もいない朝の庭園には早春の光が注ぎ、鳥の鳴き声がしている。
こんな素敵なところに住んでいるのはどんな人なんだろう?

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その人は、美術評論家で編集者でもある50代の女性。
アパルトマンの窓は大きく開かれ(寒かったけど)、寄木の床に太陽がさしている。
壁には絵画や版画、床には本や雑誌が積み重なり、古い家具やモダンな椅子が無造作においてあり、それらが不思議に調和している。
すごくパリっぽい棲家で、彼女がコーヒーを煎れに行っている間、思わず写真を撮ってしまった。

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キッチンから戻ってきた彼女は、テーブルに散乱した本を押しやってスペースを作り、コーヒーカップを置いて、タバコに火をつけた。
ジーンズに白いシャツ、素足に運動靴をはき、お化粧っけもない。決して綺麗ではないけど、「恋も別れも、仕事の成功も失敗も一通り経験したわよ」という積み重ねが魅力になっている。サガンのエッセイに出てきそうな、左岸の(シャレではなく)インテリマダムのイメージであった。

1時間後、騒々しい大通りの現実に戻ると、白昼夢から覚めたような気分になった。

確かアナトール・フランスの『PARIS』という本の中に、「パリは、探しているものは見つからず、探していないものに出会ってしまう夢に似ている」というような(私の記憶の中でかなりデフォルメされているかもしれない)文章があったのを思い出す。白昼夢のおかげか、今日のワタシは文学的!

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モン・サンミッシェルの入江では、羊さんたちが草を食べていた。普通の羊より、小柄で色黒でぬいぐるみのように可愛い。マルクに尋ねると、Mouton de pré salé(塩辛い野原の羊)だそう。
潮が満ちると、野原は海の中になるので、土に塩分が多く、そこに生えた草も塩辛く、それを食べた羊の肉も一味違う。
「塩分を多く取ると、小柄で色黒になるってこと?」
「まさか。あれは羊の種類。この地方は寒くて風が強いんで、悪天候に強い種類の羊が飼われているんだ」
「なるほど」

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食べるより飼っていたい可愛さではない?
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「ムートン・ド・プレサレという羊肉は肉屋でもレストランでもお目にかかったことがない」、というと
「希少価値で値段が高く、パリでもガストロノミックなレストランにしかないだろう」というお答え。
それって私はガストロノミックなレストランに行ったことがないってこと?

帰ってからWikipediaで調べたら、Rouge de la Hagueという種類の羊で「類稀な味なので珍重され、手に入れるのが難しい。殆どが現地の有名レストランで消費される」そうだ。
手に入らないから、レシピも見つからなかった。

マルクと話していたら、モン・サンミッシェルの島内に泊まる、というプランをすごく体験したくなった。
観光バスが次々と到着して、見物客が一日中後を立たないけど、夜は誰もいなくなって、お土産屋も店じまいして、シーンとなるそうだ。
こんな感じ。
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神秘的な魅力あふれるモン・サンミッシェルに泊まり(天使のお告げがあるかも)、日没や日の出を眺める・・・
観光バスで到着して混雑の中見物するのとはすごく違う体験ができそうではないか。

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カミーユが学校に出かける朝8時。ちょっと前まではまだ“夜”だった。それが最近、明るくなり始めたのに気づいて「あ、春の足音・・・」と柄にもなく詩的な台詞が浮かんだものだ。
でも7時前だとまだしっかり暗く、その上、冬が後戻りした寒さと雨の中、私は勇敢にもモンパルナス駅に向かっていた。なぜって、ついに私も「TGVで行くモン・サンミッシェル」を体験することになったのだ。
この時間に外を歩くなんて稀で、夜遊びして朝帰りしていた若かりし頃を思い出す。

人がまばらなTGVでうとうとしていたらサン・マロに着いた。迎えにきてくれた運転手兼ガイドのマルクのミニバスで出発。
サン・マロは秋にコミックフェアがあって、バンド・デシネの仕事をしていたとき、毎年来ていた。もう10年以上前のこと。道のすぐそばまで打ち寄せている海や、城壁や石畳の道は変わっていないけど(当たり前!)新しいホテルや、カジノまでできている。
旧市街を一回りしてから、モン・サンミッシェルへ。観光バスツアーに比べてこのツアーの長所は、TGVで行くので往復の時間が3時間以上短縮され、その分、サン・マロやディナンなどブルターニュの他の見所を回れること。6人乗りのミニバスなので、「トイレに行きたい」「ここで写真が撮りたい」とわがままも言えるし、パーソナルな旅ができることだ。

私たちは、畑の中の一本道を走っていた。マルクは地元の人なので、高速道路など使わず、誰もいないこんな抜け道を知っている。
牧歌的な風景の中に、モン・サンミッシェルの大修道院が忽然と姿を現した。写真ではイヤというほど見ているけど、実物はなるほどのインパクト。雨が降り出しそうな不穏な空のせいで、より神秘的にそそり立っている。

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モン・サンミッシェルは、あちこちで語られているのでla Mere Poulardの話をしましょう。今から1世紀くらい前に、島内でレストランをやっていた”プーラール母さん”が「旅行者に食べさせる簡単で美味しいものはないかしら?と考えて」オムレツを思いつく。空気が入って膨らみ、少ないタマゴで大きなオムレツができるという発想から(私が思うに)タマゴをよーく泡立てた。それをフライパンに流し込みかまどに入れ、腕が疲れたので放っておくと、クッションみたいに大きいオムレツが出来上がった。

この方が元祖、プーラール母さん
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プーラール母さん亡き後、地元の人間がレストランを買い取り、オムレツをブランド化する。
旅行者たちはモン・サンミッシェルに来たからには名物のオムレツを食べていかなきゃ、と思うようになり大繁盛。作り方は昔どおり、これでもか!というほどタマゴを泡立て、フライパンに流し込んだらかき混ぜない。

外から調理場が見えるレストラン
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そのうちモン・サンミッシェルがユネスコ世界遺産に選ばれ、訪れる人の数が年間30万から300万人に跳ね上がった。la Mere Poulardも10倍の繁盛となり、オーナーは島内の他のホテルやレストランを買い取り、島の対面のホテルまで買い取った。
「独占企業じゃない、すごい金持ち!」と叫ぶと「そう、大金持ちで、オーナーは確かパリに住んでいる」とマルク。
彼によると「スフレみたいにふわふわしているだけで、何てことないオムレツをセットメニューにして20ユーロで売っている。信じられん」そうなので、私は食べなかった。
レストランのサイトはこちら


村興し、そして地元のホテル・レストランを繁盛させるには、ユネスコの世界遺産に選ばれるのがもっとも確実な方法だということだ。

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1週間の猶予は過ぎたが・・・

前回までのあらすじ:かって北京宮殿から盗まれたブロンズ像2つが、サンローランの美術品オークションで競売にかけられた。予想額より50%も高い値段(各約20億円)で競り落としたのは中国人ミンチャオ氏、しかも「これは中国のもの、払うつもりはない」と公言。古美術商だという彼は、中国政府から送り込まれた人間では?すでに良くなかった仏中関係にさらに暗黒が・・・

オークションで競り落としたものの代金を払うのに、通常1週間の猶予が与えられる。
ミンチャオ氏がブロンズ像を競り落としたのが2月25日水曜日の夜。ちょうど1週間目の昨日の晩、私は次の展開を楽しみに待っていた。
しかし・・・ニュースでも触れず、ネット上を探しても新しいことは何も載っていない。
この静けさはかえって怪しい・・・ミンチャオ氏が失踪?クリスティーズからブロンズ像が盗まれ、それを公表したがらないとか?それとも中国政府がフランス政府に直談判してきて、サルコジがマスコミに口止めした?
色々な推理が頭を駆け巡り、なかなか眠れなかった。

そしたら今日、クリスティーズがミンチャオ氏に1ヶ月の猶予を与えた、というニュースがあっさりと載った。
ウサギとネズミお買い上げで合計3140万ユーロ(39億2500万円!)。このように高額な買い物は金策に時間がかかるので、猶予期間を長くするらしい。
その上、ミンチャオ氏は「払うつもりはない」といったことで、中国政府から非難されたそうだ。
なーんだ、中国政府から委任された人じゃなくて、ひとりで勝手にヒーローを気取ったってこと?お金は国が払ってくれると思ったのかしら?

1ヶ月経ってもミンチャオ氏が払わなかったら、再度オークションにかけるか、ピエール・ベルジェがおウチに連れて帰るか決めるそうだ。
現実はなかなか「24-Twenty Four」みたいにいかないもんだ。でもまだどんでん返しがあるかも・・・希望は捨てられない。

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フレンチ・チャイナ コネクション

前回までのあらすじ:北京の夏宮殿から1860年に盗まれたというウサギとネズミのブロンズ像。
どういう経路を辿ってかイヴ・サンローランの所有となり、彼の死後、オークションにかけられる。
中国は「自分たちの所有物だ、返してくれ!」とオークションを阻止しようとするが、各1570万ユーロで競り落とされてしまう。数日後、競り落とした人は中国人であることが判明、しかもお金を払う気はないという・・・

おお!この後どうなるのだろう?とワクワクするワタシ。
一体ブロンズ像は今どこにあるのか?中国人が払わなかったらどうなるのか?・・・などの答えを探し、あちこち駆け回り(ネット上を)次のことがわかった。

ザ・中国人、カイ・ミンチャオ氏(44歳)の面が割れた。なるほど抜け目のなさそうな顔つき。東南中国で本当に古美術商をやっているそうだ。

mingchao.jpg

彼の名前はすでにクリスティーズの顧客リストにあり、過去に1185万ユーロで仏陀像を落札したことがある。つまり忽然と現れたコレクターではない。

Q:ブロンズ像はどこに?
お金を払わなければクリスティーズは競売品を渡さない(考えてみれば当たり前)。すなわちミンチャオ氏はウサギとネズミをまだ手にしていない。

Q:ミンチャオ氏が払わなかったらどうなる?
再度オークションにかけられる。今回の落札額より安くで落とされたら、差額はミンチャオ氏が払わなければならない。これは2000年に定められた《支払い責任の負えない入札価格》に関する法律、でもほとんど適応されたことがないとか。

Q:再度オークションにかけないで、ピエール・ベルジェが保持することは可能?
可能。第一、火曜日のラジオニュースで「彼ら(ウサギとネズミ)はずっとウチにいたんだから、私が持って帰る。また一緒に暮らすまでだ」と語ったそうだ。

右の、さりげなくカーラ・ブルニの手を握っている紳士がベルジェさん。サンローランのお葬式で。

berge.jpg

でも、一番知りたいのは、ミンチャオ氏が中国政府から奪回作戦のために雇われた人物なのか、それともお国のために自主的にやったのか?(もはや中国ではヒーロー扱いらしい)という点。

中国の目的は、ブロンズ像を取り戻すことだから、再オークションやピエール・ベルジェのおウチに戻す、という結末は望まないはず。ミンチャオ氏が払わないなら中国政府が払うか、「シーザーのものはシーザーに」とフランス政府と交渉するつもりか・・・

続く。

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サンローラン/ベルジェのオークションに出品されていたウサギとネズミのブロンズ像、北京政府が「返してくれ」と騒いでいたけど、結局、それぞれ1570万ユーロで落札された。
買った人は誰なんだろう?ウサギとネズミに中国は執着しているようだから、これでおしまいというわけにはいかないだろう。
買った人を突き止めて、フランス政府を脅迫して・・・と『24-TWENTY FOR』のようなシナリオを考えていた私。
ところが、事実はテレビシリーズより奇なり!2つのブロンズ像を落札したのは中国人で、しかもお金を払う意思がないことが今日判明した。
カイ・ミンチャオという中国人の古美術商&コレクターが、値を吊り上げ(推定価格は1000万ユーロ)競り落としたのも、すべて取り戻すための企み。「もともと中国のものだった。シーザーのものはシーザーに」というわけ。中国側もなかなかやるじゃない!

オークション阻止のため、中国から派遣された2人の弁護士。あんまり緊迫した面持ちではないけど・・・

avocats

第二次アヘン戦争中に北京の夏宮殿から盗まれたというウサギとネズミは、噴水の周囲を飾っていた十二支の動物たちのメンバーだそう。

bronz.jpg

ミンチャオさんの「お金を払うつもりはない」というセリフを聞いて、「あれっオークションってすぐ払わなくていいの?」と思いますよね。私もそう思って調べたら、7日間の猶予があるそうだ。

ところで、問題のウサギとネズミは今、どこにいるんだろう?中国人が既に持っていたら「払わないよ」で逃げ切れるかもしれないけど、もしクリスティーズ(今回のオークションを仕切った競売場)がまだ持っているなら、そうもいかない。
サスペンスは続く・・・

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テレビの前に3時間『セザールの夜』

何とか賞の授賞式を見るのが好きだ。受賞した女優とか歌手が、声を詰まらせたりすると、こっちまでジーンとして涙ぐんでしまう。

第34回セザール賞授賞式は、マルタン・プロヴォスト監督の『セラフィーヌ』が7つの賞(最優秀作品、主演女優、シナリオ、音楽、フォト、背景、衣装)を獲得。
召使だったセラフィーヌ・ルイ(1864-1942)が、素朴派の画家として知られていく様を描いた作品。
あまり知られていない監督が、あまり有名でない俳優を起用して、少ない予算で撮った作品という点で、アカデミー最優秀作品賞を受賞した『スラムドッグ$ミリオネア』と似ている。

主演女優賞をとったヨランド・モローは「綺麗でほっそりしている」という“女優の規格”から大いに外れているけど、不思議な魅力と可愛さを持った女性。ステージに上がったときも、あっけらかんとダイナミック、定番の「みなさんにお礼をいいたいです・・・ウウウ」ではなく、「監督とは田舎のスーパーでばったり会って、この役、やらないかっていわれたのよね」。さすがにジーンとはこなかった。

ショーン・ペンとヴァンサン・カッセル(右)にはさまれたヨランド・モロー。ちょうどこの日が56歳の誕生日。

yolande

セザール名誉賞をとったダスティン・ホフマンの渋い貫禄と内気といっていいほどの態度。一方エマ・トンプソンの元気なはしゃぎ方も見ものであった。

エマ・トンプソンのほうが頭半分、背が高い。

cesars_hoffman.jpg

『Mesrine/メリン』で主演男優賞をとったヴァンサン・カッセル。カメラはカッセルと同じくらい、客席の奥様(モニカ・ベルッティ)を映していた。

cesars_casselbelluti.jpg

『シュティの国にようこそ』の膨大なヒットにもかかわらず、セザールにノミネートされていないとむくれていたダニー・ブーンは「うちでテレビを観ていたけど我慢できずにきちゃった」という設定で登場。
タキシードのジャケットに下はオレンジのジョギングパンツといういでたち。ちょっと出番を作って花を持たせてやろう、という演出なんだろうけど、ミエミエでかえってしらけた。

予想では『セラフィーヌ』とアルノー・デプレッシャンの『あるクリスマス物語』が争うだろうといわれていたけど、後者は助演男優賞だけしかとらなかった。

『ヴェルサイユ』で主演男優賞にノミネートされていた、今はなきギヨーム・ドパルデュー。
妹のジュリーが「今夜、兄は上から絶対見ています」とすごく明るい顔で言ったのが印象的。ジーン・・・

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プロフィール

Author:長谷川たかこ

この国に住もう!と決めたのは13歳のとき。それが実現したのは10年以上経ってから、それから30年の月日が流れました(計算しないで!)
現在フレンチ・コード主宰。訳書多数、著書3冊。夫1人、子供2人、猫2匹と暮らす騒がしい毎日。映画と料理とデビッド・ボウイが趣味。


長谷川たかこ

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