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年末ニュース・ザッピング

オバマ大統領がハワイなら、サルコジとカルラはモロッコで年末休暇。
マラケッシュから3kmの宮廷に泊まり、27日はモロッコ国王モハメッドⅥが王宮ディナーに招待されるという千夜一夜なバカンス。31日には恒例の大統領テレビ演説のためパリに戻ってくる。
去年の年末はブラジルのリオで過ごした大統領カップル。暖かいところに行けていいなあ。

いつまでポーズどってるんだ。早く来いよ!
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椎間板ヘルニアの手術後、ロスの病院で昏睡状態になり、文字通り生と死の境目を彷徨ったジョニー・アリデー。
全新聞・雑誌がジョニーの死亡記事を用意していた。1月、2月に予定されていたコンサートツアー(完売)はすべてキャンセル。

2ヶ月間飛行機禁止でロスで足止めになっているジョニーは「自分がどうして死にかかったか知りたい」と医療鑑定を申請した。
これで担当医ステファン・ドゥラジューの手術が本当に“めちゃくちゃ”だったのか、明らかにされる。
鑑定には数ヶ月かかるそうだけど、どっちみちドゥラジューのお医者さんとしての生命は終わりってこと。

渦中の医師、イザベル・アジャーニの元彼である。
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家族とのクリスマス、という義務(?)を果たした後、大晦日は友達とパーッと騒ぐのが常。
12月31日の17時から1月1日正午まで、メトロ・バス、RERは恒例のタダに。メトロは午前2時まで、RER(郊外電車)は本数は減るけど一晩中運行する。
シャンパンと「ボナネ!」もいいけど、紅白歌合戦(半分以上の歌手を知らないことに愕然)、年越しそば、除夜の鐘・・・日本の年越しは情緒があって素敵だ。

この1年、ブログを読んでくださってありがとうございます。
みなさん、どうぞよいお年を!


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私の子供たちの父親

『Le père de mes enfants』というのは、最近観た映画のタイトルだけど、日常耳にする表現だ。
「前夫」という代わりにこう呼んだり、結婚しないで子供を作って別れた場合は「私の子供の父親」と呼ぶことが多い。
 
さて映画のお話。ミア・ハンセン=ラヴという女優さんの監督2作目だ。

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グレゴリーはすべてを所有しているように見える:愛する女性と3人の可愛い娘、情熱を傾ける仕事・・・彼は映画プロデューサーだ。監督やシナリオを探し、ロケに立会い、スポンサー探しやミーティングに走り回る。
映画作りは彼の“生きる理由”、天職なのだ。
そして週末は家族と過ごす田舎の家に車を走らせる。週末も彼の携帯電話は鳴り続ける。

精力的に仕事をし、家族も大切にする魅力的なミドル!に見えるけど、内情はそうではなかった:
映画の興行成績は芳しくなく、借金は雪だるま式に膨れ上がり、ロケ現場のギャラも払えない状態。社内では不安がつのり、経理の女性は「私たち、溺れかけているわ」と溜息をつく。

グレゴリーは社員を激励して、走り続けようとする。
しかし現実を突きつけられて、彼を支えていたものがプツンと切れる・・・

この映画は2005年に自殺した映画プロデュサー、アンベール・バスザンがモデルになっている。
と書くと、結末がわかっちゃうじゃない!と言われそうだけど、実在の人物が下敷きになっていることはサイトにも週刊誌の批評にも書いてあるので、私も観る前から知っていた。

彼が命を絶ってからの、残された家族が印象的なのだ。予想以上の借金に驚くも、彼の作品を後世に残そうと奔走する奥さん。父親の過去をもっとよく知ろうとする長女も、とても自然で、感情移入できる。

初めて見るグレゴリー役の俳優は、Louis-Do de Lencquesaingという発音不可能な名前。長女役は彼の実の娘。

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残された家族は女4人。

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グレゴリー役もすごく上手い。不安があると、それを見ないためにスーパーアクティヴになるタイプ。一見精力的に見えてポキッと折れそうな脆さ。虚無感に襲われたときの変貌・・・

そして初夏の光に溢れたパリの下町が、飾らない素顔で撮られている。

パリや映画が好きな人だけじゃなく、仕事と家族の意味とか重さについて考えさせてくれる作品だ。

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日本より1週間早く公開になったジェームス・キャメロンの『アバター』。
ちょうど学校のクリスマス休みが始まって、上映館はどこも満員のよう。少し鎮まってから観ようかと思っていたら、息子が観に行って興奮して帰ってきた。私のようにすぐ感激したり涙ぐんだりしない人なんだけど、熱心に薦めるので、それほど言うなら・・・と、レ・アールのUGCへ。

元海軍兵のジェイクは負傷して下半身不随、車椅子の生活だが、アバター・プロジェクトに組み込まれ、パンドラ惑星にやってくる。そこは凶暴な動物や植物、そしてナヴィ族という豹と人間を掛け合わせたような生き物がが棲む深いジャングルだ。
彼は、遺伝子操作で、ナヴィそっくりに作られたアバターの身体に入り込み、ジャングルに侵入していく。
恐ろしい動物に襲われ、危機一髪のところをナヴィ族のネイティリに助けられる。
彼女に連れられて発見するジャングルは果てしなく奥深く、それは美しい。

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人間とアバターの間を交互に行き来するうち、ジェイクはジャングルでの生き方を少しずつ身につけ、自分が下半身不随だったことを忘れ、ネイティリに恋するようになる。

しかしそれは彼の役目ではなかった。彼は鉱物採掘のため、ナヴィ族を追い出そうとする人間の、スパイとして送り込まれたのだ。2つの肉体と、人間とナヴィ族の相反する利害の間で、板ばさみになるジェイク。

自然を破壊しようとする愚かな人間たちVS人間より優れた能力を持ちジャングルの生活を護ろうとするナヴィ族・・・と、ストーリーの骨格はシンプルなんだけど、それを見せる映像の凄さ。虚勢されていない自然や動物の力、ナヴィの身体のしなやかな美しさ、近未来と太古が戦う場面の迫力・・・壮大なジャングル・オペラは、目も心も惹きつけ、一時も飽きさせない。

戦闘ヘリに、怪鳥にまたがったナヴィが襲い掛かっていく。
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少なくとも私たちは、2時間40分を少しも長いと感じなかった。
終わったとき会場では(最近珍しい)拍手が起こった。
娘は映画館を出るや否や「あそこに棲みたい」と言い出し、翌日までぼーっとパンドラを夢見ていた。

構想に14年、制作に4年、制作費だけで(広告費抜きで)3億ドル。時間とお金を有効にかけただけあって”現象”を生みだす力のある映画だ。
『タイタニック』では、氷の海に漂う主人公たちを見て、「こういう死に方だけはしたくない」(私は凄い寒がりでまともに泳げない)と思ったけど、『アバター』では、ジャングルを破壊する人間ほど、私たちが愚かでなければいい、と思った。


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友達が娘を幼稚園に迎えに行くというので、一緒について行った。
子供たちが作ったクリスマスのデコレーションはモノクロ。4歳や5歳の子供が黒いツリーを作るとは!

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そういえば息子が幼稚園のとき、お絵かきはまず紙の色-白、黒、赤-から選んで、何で描くかを-クレヨン、色鉛筆、筆、手-を選んでいた。手にたっぷり絵の具をつけて黒い紙に描いた絵は「おお、息子には絵の才能が!」と思わせるインパクトがあった。
それは親の幻想であったが、子供の個性を自由に表現させようという姿勢はすばらしいと思ったものだ。小学校、中学と進むうちに成績第一になってくるけど。

フランスのクリスマスを彩るのは、ツリーのほかにこのサントン人形。プロヴァンス発祥の土製の人形で、納屋でのキリストの誕生のシーンや、星に導かれた3人の博士が誕生を祝いに来るシーンを再現している。原色の鮮やかな色付けが特徴。
クリスマスが世界的な消費のお祭りとなった今、サントン人形を見ると、「キリストの誕生日だった!」と、その起源を思い出すのだ。

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クリスマスは家族と祝い、新年は友達と祝うのがフランスの習慣。つまり日本と反対。
「家族は耐え忍び、友達は選ぶ」という格言があるくらいで、親元で祝うクリスマスをうっとうしく思っている人も少なくない。
親が離婚してそれぞれ他のパートナーと暮らしている場合なんか、2度耐え忍ばなければならないわけだ。

さて娘がもらったプレゼントは初めての携帯電話。夜が待ちきれなくて開けちゃったところ。

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そのほかにロクシタンの香水、マジックの本、Wiiのゲーム、アンティークのペンダントヘッド・・・

みんなが帰ったあと、プレゼントを入れた紙袋を見て「年々、少なくなる」とため息をついている。
そりゃ、バービーやバービーのおうちやぬいぐるみをもらっていた頃は、持ちきれないほどの嵩はあった。
「大きくなったってことでしょ。今に彼に指輪とか贈られるようになったら、もっと小さくなるわよ」と慰めたけど、まだ質より量の年頃なのかもしれない。


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パリの日本食品店でアルバイトを始めた息子、日本食オタクのフランス人客が増えて、答えに詰まる質問もあるそうだ。
「ヨードの入った抹茶はどこ?」
「は?!」
「ヨード入りのがこの店にはあるって聞いたんだけど」
「抹茶はそこにあるだけで・・・」
この人、抹茶と海藻を混同してない?
オーガニックの納豆を求めてやってきたマダムもいたとか。

フランス人のお父さんと日仏ハーフの子供。
「ママンがいってたお米はこれだっけ?」
「そうだよ」
「ほんとに、間違いないか?」
「これだってば」
「もし間違えると、また怒られるから電話してみよう・・・」
うちと同じ、と笑いをこらえる息子。

年末のパーティでお寿司を作ろうと意気込む若い男性。
「お寿司のお酢はどれ?」
「こちらです」
しばらくして同じお客が追いかけてきて、
「お寿司ののりはどこ?」
のりのコーナーまで案内していく。
ほかの仕事をしていると、そのお客がまた、
「お寿司のわさびはどこ?」
「まとめて聞けないのか!」と言いそうになった。

アルバイトの日は、残ったお寿司や賞味期限切れのものをもらってくる。
から揚げの次は、ラーメンを3か月分くらい。その次は冷凍の餃子(冷凍でこれだけ美味しいなんて!作る気なくす・・・)。
今夜は何を持ってくるかしら?と楽しみに待つ私。その昔、狩にでかけた夫を待つ妻の気持ちがわかるようだ。


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中年猫と子猫の仲、その後

子猫のタマが来てから、テリトリーを荒らされた不安と嫉妬で、円形脱毛症になったアナイス。それ以来、獣医さんが処方してくれた精神安定剤を毎晩与えるようになった。

ちょっと夫婦仲が悪くて落ち込んでいるとか、会社でハラスメントに遭ってシンドイ、というとフランスのお医者は風邪薬でも出すように精神安定剤を出す。売れている薬のトップ20には絶対入っているはず。でも獣医までがねえ・・・

人間の安定剤と同じ形をしている錠剤を砕いて、ご飯に混ぜるんだけど、味に気づいてアナイスはプイとそっぽを向く。すると、いつもお腹を空かせているタマが飛んできて、きれいに食べてしまう。
能天気でストレスなんか全然ないアンタが、そんなもの食べてどうすんの?!

食いしん坊だ。料理をしていると、かなり関心を持って眺めている。味見までする。
猫は猫舌って知らないの?

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私が市場から買ってきたものを物色する2匹。

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2匹の仲は、良くなったとも悪化したとも言えない。
一見、仲よさそうに見えるけどね・・・

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遊んで欲しくてタマがつきまとうと、うるさがったアナイスが歯をむき出すこともあるし、2匹が本気でハタキ合う光景もある。
人間が余計な口出ししないほうがいいと思って観察しているけど。

アナイスが3ヶ月に一度の盛りになって、狂おしい鳴き声を上げていた。そしたらタマが追いかけて、42歳(人間だったら)のアナイスおばさんに飛び乗ろうとした。
「オイオイ、まだ4ヶ月なのに早熟だな」と夫。
アナイスが妊娠したら困るじゃない。

予防接種に連れていったとき獣医さんにその話をしたら、
「オホホ(女医さんである)、フリをしているだけでまだ何もできませんよ」

あと2ヶ月したらできるそうだ。子供ができたら仲良くなるかもしれないけど・・・


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ジョニー、ヤブ医者の被害に

ジョニーの様態が毎日ニュースで報じられる。人工的昏睡状態から覚めた昨晩なんて、サルコジを押しのけ、ニュースのトップだった。
ジョニー・デップじゃなくてフランスの国民的歌手ジョニー・アリデーのこと。

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彼は11月末パリで椎間板ヘルニアの手術を受けた。退院して4日後にロサンジェルスに旅立ったら、向こうですごく痛み出し、感染症が起こっていることがわかり、すぐに入院・再手術。
ロスの病院の外科医は、フランスでの手術がメチャクチャだったと発表した。誰がやった?

ジョニーの手術をしたのは神経外科医のステファン・ドゥラジュー。
彼は今までに誤診や詐欺行為で訴えられたことがあり、執行猶予つき実刑判決を受けたことも。
なぜジョニーほどの大スターがそんなヤブに?と誰もが抱く疑問を私も抱き、調べてみたら、意外な事実。

ジョニーは前にナタリー・バイと結婚か同棲をしていて、2人の間の子供が女優のローラ・スメット。ヤブ医者の弟、ジュリアンが、このローラの現在の彼氏なのだ。
「パパ、私の彼のお兄さんが名外科医で・・・」と娘に言われて、パパは断れなかったというわけ。

ローラ・スメット。ジョニーにもナタリー・バイにも似ていないけど不思議な魅力。

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ステファン・ドゥラジューは、シャルロット・ゲンズブールが頭蓋打撲でできた血の塊を取り除き(成功)、パートナーに殴られたマリー・トランティニアンも彼が診たし(死亡)、私生活ではイザベル・アジャーニと同棲していた、という芸能界キラーなのだ。

さて再手術を受けたジョニーは、人工的昏睡状態にされ(痛みを和らげるため、と医師の説明)、奥さんのレテシアはもちろん、息子や元妻やその娘や親友が次々飛行機に飛び乗ってロスに駆けつけるので、ファンならずとも「ヤバイんじゃない?」と思う。

そこへ、担当外科医の実態が明らかになったので、非難はステファン・ドゥラジューに集中する。
ある晩、うちに帰ってきたドゥラジューを待ち伏せしていた覆面男2人が殴った。ファンに違いない。

殴られてこの顔。ま、いい男の部類に入るだろう。イサベル・アジャーニって面食いなのよね。

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月曜日にはフランスの神経外科医が、ジョニーの容態についてアメリカの医師と話すため、ロサンジェルスに発った。いくら国民的歌手だって、そんな!と思いますよね。

理由はコンサート。ジョニーは来年1月9日から全国コンサートツアーを控えていて、チケットは1年前に完売している。
今、コンサートが中止になったら、保険会社は大変なことになる。マイケル・ジャクソンの例もあるし、医師を飛行機に乗せてロスに送り込んだのは保険屋なのだ。

ファンじゃないのに成り行きが気になる私・・・


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大富豪マダムとジゴロ

女は87歳、愛人は61歳・・・「すごい年の差、87歳でエライ!」ですむ話が、女が、フランス一富豪な女性、リリアーヌ・ベタンクールだと話は違ってくる。
彼女はロレアル・グループの創始者の娘、アンドレ・ベタンクールと結婚し、57歳で父親がなくなると、そっくりロレアルを相続した。推定財産は116億ユーロ(これだけゼロが多いと計算に自信がないけど、1,5兆円ではない?)。近年、LVMH社長のベルナール・アルノーに抜かれたけど、長年、フランス一の大富豪だった。

87歳、まだまだ魅力的
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そのリリアーヌ・ベタンクールに、フランソワ=マリー・バニエ(マリーだけど男)という愛人だかジゴロだかができた。
このバニエ氏にリリアーヌが2001年から、合計10億ユーロ近い贈与をしていたことがわかった。
これを知って顔が引きつったのはリリアーヌのひとり娘、フランソワーズ。自分が(間もなく)継ぐはずの遺産が、どんどんジゴロに取られていく!
彼女はバニエ氏を、母の耄碌につけこんだ詐欺行為として、訴えた。

真ん中が娘。などほど訴えそうな顔だ。
Liliane et sa fille

フランソワ=マリー・バニエは、肩書きは写真家・作家(小説はロレアルの援助で出版している)だが、“本職”は有名人に取り入ること。20代はルイ・アラゴンやサルヴァドール・ダリに可愛がられ、ベケットやジャン・ジュネともお友達になり、マン・レイに写真を教わり、故ミッテラン大統領ともお知り合いだったという。華麗な遍歴のおかげで、彼の話はさぞ面白いだろう。夫に先立たれた大富豪マダムがコロッとまいってしまった。

美男でもないのにね・・・
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バニエ氏は、
「リリアーヌは聡明で自由な女性。深い尊敬と友情で結ばれている。人生のたそがれ時に、母親をこんな目に合わせるなんて(娘は)非人間的だ。贈与されたお金は、人種差別やエイズ撲滅のために使う」

バニエ氏もプロのジゴロだろうが、母と娘が裁判で争うなんて・・・お金が“愛情”表現の手段になると、人間を不幸にするってことだろうか。すごいお金持ちで、家族仲良く幸せ、という人に殆どお目にかっかったことがない。

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息子がやっとアルバイトを見つけた。某日本食品店だ。経験の殆どない学生のパートだから、日本語の日常会話はできる、という唯一の切り札で採用してもらった。

さて初日の夜、袋を下げてルンルンと帰ってきた。お寿司が残ったので一折もらったんだと。
その一折をめぐり4人の争奪戦が繰り広げられたことは言うまでもない。
賞味期限切れのカルピスも1パック。日本はフランスに比べて賞味期限をうんと短く表記するので、1ヶ月切れでも余裕で大丈夫らしい。賞味期限切れを片付けるのが趣味の夫は大喜びだ。

さて2日目。「今日は何かしら?」と密かに期待して待っていると、昨夜よりデカい袋を下げて帰ってきた。
冷凍の鶏のから揚げが4袋!
子供たちはさっそく電子レンジに入れて試食し、「ママンが作るのよりやわらかい」「美味しい!」
聞き捨てならないことを言うので、一口食べてみると、本当に美味しいのだ。しかも1分半でこの味!
肉屋さんに骨をはずしてもらって、朝、出かける前にお酒やしょうゆに漬け込んで・・・あの手間は何だったんだろう?
料理するモチベーションが音を立てて落下した。

勝ち目のないライバル現れる・・・

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「明日からご飯を作らないでジュリアンの帰りを待つ・・・」
毎日何が残るかわからないし、今日は特別ラッキーだったらしいけど。

日本食ブームでお店にはフランス人がたくさん来て、結構突っ込んだ質問をするらしい。
「抹茶アイスクリームに入れる抹茶はどれか」とか、
「とんかつソースとウスターソースの違いは何ぞや?」とか。私だって知らない。

彼らは、アジア顔の店員のほうが詳しい、という先入観があって(まあ、わからないじゃないけど)始めて2日目の息子に聞いてくる。その近くにベテランのフランス人店員が「どんな質問でも受けて立つ」、という顔で待ち構えているのに、彼が透明人間であるかのように素通りして、息子に直進してくるそうだ。
「ご飯にかける甘辛ソースってこれかしら?」
フランス人はご飯におしょうゆをぶっかるのが好きなので、特別に作られたご飯用ソースがある。
「はい、そうです」と息子が答えると、「でもフランス語で書いてあるわ。この製品は日本製じゃないの?」
日本人はご飯にそんなモンかけないから、とも言えないで、息子が黙っていると、そのご婦人は、再び物知りフランス人店員の前を素通りして、別のアジア顔を探しに行ったそうだ。

さて、明日は何を持って帰るだろうか?


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私は寒がりで、その上、私の仕事場は暖房をつけても寒い。すでにブーツを履きショールにくるまって仕事している。
今からこんな格好をしていたら真冬はスキーの格好になるのか、と心配していたところ、ヒートテックとの運命的な出会い!
Uネックの長袖をプルオーバーの下に着たら、一日寒さ知らずで離せなくなった。
ついでキャミソールにブラがついたのを買ったら、胸が少しきつかった。というと、「え、あなたが?」と疑い深い眼で胸のあたりを見つめる人がいるけど、本当に胸が苦しいんだもの。

昨日、閉店ギリギリに間に合うかも、という時間に、サイズ交換のためにユニクロに駆けつけた。
フランスの店は閉店時間前に閉めるのが得意だけど、日本の店だから・・・と期待し、息を切らして到着したのが8時3分前!
でもやっぱり、ここはフランスであった。
店の扉は既に閉ざされ、店員さんたちがまだ中にいる人を「はよせんかい」と急き立てているところだった。

がっくり肩を落として立ち去る私の脳裏に、渋谷のデパートでの情景が蘇る。
一緒に来ていた夫がメガネのつるを壊し、デパートに駆けつけたとき。すでに『蛍の光』が流れ、案内嬢が「またのお越しを・・・」と繰り返しているところだった。
「遅かった」と引き返そうとする夫を、「まだ諦めるのは早い」と励まし、8階のメガネ売り場へ。
ハーハーフーフー言いながらたどり着いたら「いらっしゃいませ」と主任風の男性が迎えてくれた。
夫が壊れたフレームを見せると、
「こちらにおかけください」
間もなくその主任は分厚いカタログを持って現れ、大して有名でもないメーカーの同じフレームを見つけ出したのだ。
「おお!」
「わぁ!」
喜ぶ私たちに、主任さんは頭を下げ、
「申し訳ありません」
「?!」
「このモデルは在庫がなく、他店から取り寄せますので明日にしかご用意できません」
フランス感覚で数日は待つ覚悟でいた私たちは、ひたすら感激であった。

その上、「明日までご不自由でしょう」と壊れたツルをセロテープで応急処置までしてくれたのだ。
閉店時間を20分は過ぎていた。

このエピソードは「日本のサービスの質の高さ」の例として、フランスで語り継がれることになる。

フランスの店も数年前に比べて、感じが良くなったようだけど、不況のために日本は更にサービスが増し(「やりすぎ」という声もあるけど)両国のサービス差は開くばかり。


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誘拐されて人生が変わった・・・

1978年、アンパン・シュナイダー社という全世界に15万人の社員を抱える大企業の社長、アンパン男爵(Empainなのでアンパンと発音するしかない。ふざけているわけではありません)が誘拐されるという事件があった。
犯人は8000万フラン(約1200万ユーロ)の身代金を要求、アンパン男爵を監禁している証拠に、彼の指を一本送りつけてきた。
「お金を払わなければ、もっと送るぞ」

現在のアンパン男爵。
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『RAPT』は実際に起こった事件の映画化だ。
スタニスラス・グラフ(イヴォン・アタル)は大企業の社長で、大統領と海外視察旅行に行くほどの重要人物。16区の豪華な邸宅には美しい奥さんと2人の娘。
その朝もいつものように、運転手つきの車に乗って出かけたが、出て間もなく誘拐される。
誘拐犯はスタニスラスの指を切り落とし、身の代金要求の手紙を書かせ、暗くじめじめした地下室に放り込み、犬のような扱いをする。

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スラニスラスは、すぐ助け出してもらえると信じて、屈辱を耐え忍ぶ。自分は会社や国家にとって重要人物だ、家族にも愛されている、間もなくお金が支払われて自由の身になる・・・

しかし。1週間、2週間と時間が経っていく。
地下室の外では、予想外の展開になっていた:スタニスラスの本当の姿-ギャンブル好きで、一晩で巨額を失うこともある。女好きで、15年前から家族に内緒のアパルトマンを持っていて、次々に女を囲っていた・・・-など、がゴシップ雑誌で次々暴かれていったのだ。
信頼できる社長、家族思いの夫というイメージが崩れ、ギャンブルのお陰で、人が思うほどお金もなかった。

世間をあっと言わせた誘拐の話、ではなく、誘拐されたことで大きく人生が変わっていく様が描かれる。
今年観たフランス映画の中で一番、といってもいいほど私には面白かった。

実話を下敷きにしている信憑性もあるけど、どの俳優もいい。
所有していると信じていたものをひとつずつ失っていく社長のイヴォン・アタル、思っていたほど富裕ではなかったばかりか、コキュにされて面目丸つぶれのブルジョア女、奥さん役のアンヌ・コシニーもいい。

いつもすごくシンプルな(でも高価な)シャツやセーターに、ショーメ(だと思う)のジュエリー。
16区のブルジョアって実にこういうスタイルだ。

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2ヶ月幽閉された後、家に戻ってきたスタニスラスを、前と変わらず迎えるのは彼の愛犬だけなのだ。

『RAPT』
監督:ルカ・ベルヴォー
公開中

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マリアージュ・ブラン(白い結婚)というのがある。
滞在許可証やフランス国籍を得るための偽装結婚で、書類の上では結婚しているが、同じ屋根の下に住んでいるだけで、夫婦をしていない。マリアージュ・ブランではないか判断するため、フランス人と結婚した外国人は3年待たないと10年許可証の申請ができないことになっている。

移民&国家アイデンティティ相のエリック・ベッソンがこの度、マリアージュ・グリ(mariage gris=灰色の結婚)の取り締まりを考え出した。
白い結婚は、両方が合意した偽装結婚だが、“灰色”はフランス人が騙されている、つまり結婚詐欺ですね。
不法滞在の外国人が、フランス人を口説いて、結婚にこぎつけ、滞在許可証を取得したらもう用はない、とポイする、という例だ。

滞在許可証目的のマリアージュ・ブランは、バレると禁固5年、罰金15000ユーロ(約200万円)の刑だが、エリック・ベッソンはそれでは足りないらしく、「そういう目的で結婚したとわかったときの心の傷」をかんがみて、更に刑を厳しくするというもの。

でも”心の傷”を計る物差しはないし、滞在許可証じゃなくても他のもの(お金とか地位とか)目的の打算的結婚はフランス人同士でもあるわけだし。なんか極右っぽい発想。
顔もなんとなくそれっぽくない?

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この人はステファン・ギヨンという風刺家。フランスのビートたけしというイメージで、特に政治家の言動を、
「えーそこまで言っていいの!?」という毒舌でこき下ろす。

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エリック・ベッソンの「灰色結婚」も見逃さず、レギュラーになっている朝のラジオニュース番組で即ネタにした。
「ゴシップ誌の語るところによると、エリック・ベッソンは22歳のチュニジア女性と付き合っているとか。結婚していないならまだいいけど、しちゃったら私生活が調べられる。30歳も年の差があれば、外見の美しさや精力のために結婚するのではないから・・・」
朝7時55分に国民は大笑い。

怒ったベッソンはステファン・ギヨンを名誉毀損で訴える、と言っているそうだ。

ところで、「白い結婚」が偽装結婚で、「灰色結婚」がひとりが騙されている結婚詐欺だと、清く正しい結婚は「黒い結婚」になるんだろうか・・・


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プロフィール

Author:長谷川たかこ

この国に住もう!と決めたのは13歳のとき。それが実現したのは10年以上経ってから、それから30年の月日が流れました(計算しないで!)
現在フレンチ・コード主宰。訳書多数、著書3冊。夫1人、子供2人、猫2匹と暮らす騒がしい毎日。映画と料理とデビッド・ボウイが趣味。


長谷川たかこ

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