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漫画の中にいるみたい!

猫は、私が荷造りを始めると落ち着かなくなる。そわそわと周囲を徘徊し、ついには中で眠ってしまう。
出かけることがわかるんだろう、と思うのは親バカかしら?

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昨日の晩、東京に着いた。着陸のとき、「気温は28度・・・」とのアナウンス。「やだ、3と2を間違えてる。ずっと38度じゃない?」と思ったら、本当に28度で、雨と風の台風のようなお天気だ。

今回は娘と、その友達エマを連れている。エマは日本に行くのが3年前から夢だった子。私の脚がまだ普通ではないので最初は躊躇したけど、荷物も持つし、買い物もお皿洗いもするし、とせがまれて一緒に行くことに。私のスーツケースを引っ張りながらスキップするほどはしゃいでいるので連れてきて良かった。

11時過ぎのロワシー空港はガランとしている。
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深夜の便だったのに、女の子たちは映画を4本観て殆ど眠らなかった。

13歳の女の子は出かけるまでの仕度が恐ろしく時間がかかる、ということを知った。
まず天候に応じて服選び、「太ってみえない?」「ブラジャーが透けてない?」と鏡の前で15分。髪を垂らすか、まとめるかでまた悩み、腕輪をジャラジャラつけ、「私のアイラインどこ?!」で20分だ。

普通の家とモダンなビルが隣通しに建っている東京の街を歩き、「スゴイ!」「画期的!」を連発。
「何がスゴイの?」と聞くと、
「だって東京って漫画に出てくる通り。漫画の中にいるみたい」
だそうだ。
コンビニに入ったら出て来れなくなった。スパゲッティの上に明太子とバターがのっていて電子レンジに入れるだけのプレートや、一個売りの温泉卵や、一本ずつセロファンに包まれたニンジンやキュウリを「シンジラレナイ!」とひとつずつ手にとっている。
何度か来ている娘はさすがに見慣れていて「これが日本よ」という顔。

雑誌と苺ポッキーを買った。ほんと、こういう感じの世界だ。

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そういうわけで、私は2週間ほど前から松葉杖なしで歩き始め、1万km離れた日本に飛んでこれるほど回復しました。
大腿骨の話に付き合ってくださった方たち、メールで励ましてくださった方たち、ありがとうございます!


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一部の隙もないスーツに身を包んだブリティッシュな紳士が独り言をいいながら建物に入っていく。「Je donne …je donnais…j’ai donné」アレ、この映画フランス語吹き替えだった?と思う間もなく、建物の窓からドサッと死体が落ちてくる。
この紳士、ヴィクトール・マイナードは、依頼人の希望は必ず叶える有能な殺し屋、私生活ではフランス語を勉強し、ブルゴーニュワインを愛するフランスかぶれだ。
彼の次なる犠牲者は、本物と偽ってレンブラントの贋作を売りつけた娘ローズ。
しかし、引き金を引こうとする度に邪魔が入り、ローズの後を追ううちに、その奔放な性格に思わず微笑んでしまい、殺すことができない。それどころか、怒った依頼人が雇ったもう一人の殺し屋の手から、護ってしまう。

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冷酷で孤独なヒットマン、ヴィクトールと、正反対の性格のローズ、たまたま居合わせたちょっと抜けてる青年トニー。第二の殺し屋から追われる身となった3人の、逃避行が始まる。

トニーはハリーポッターのロン
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『Petits Meurtres à l’anglaise』(英国式ちょっとした殺人、原題は『ワイルド・ターゲット』)は、英国式に可笑しくて、ロマンチックな快感コメディ。
殺し屋を演じるビル・ナイのキャラがすごく良くて、外見も、こういう痩せて乾いた感じの男性は、デヴィッド・ボウイと同じ範疇で私は好きだ。
ローズ役のエミリー・ブラントも、美人でナイス・バディに、程よく3枚目要素が混じる。ロンドンっぽい彼女のファッションも新鮮だ。
トニーは、『ハリー・ポッター』のロン、ルペール・グリント。

フランス人には絶対作れない、と思わせるこの映画。実はピエール・サルヴァドーリの1993年作品『Cible Emouvante』のリメイクで、殺し屋をジャン・ロシュフォール、ローズを今は亡きマリー・トランティニアン、トニーをこれも今は亡き、ギヨーム・ドパルデューが演じた。
原作は観ていないけど、こっちのほうがずっと面白い気がする。絶対観て欲しい。
『Petits Meurtres à l’anglaise』
公開中。


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『パリ20区、僕たちのクラス』を見ても感じるように、フランスの中学生女子は、かなり老けている。頭の中は日本の中学生と変わりなくても、高校生と変わりない身体つきだ。
うちの娘は『パリ20区・・・』と同じ中学4年生(フランスの中学は6年生から始まり、数字が若くなる)。
同じクラスの女の子たちの半数はメイクして、眉を細くして、マニキュアして、ヒールのある靴を履いて学校に行っている。
誰が見たって、メイクなしのほうがずっと綺麗で、慣れていないハイヒールも美しくないけど、やってみたい年頃なんだからしょうがない。私も服や髪型のことで母親と戦ったのを思い出す。
彼女たちが集まると、ファッションや男の子やFace Bookのやり取りの話ばっかり。

先日、ネットでPetit Bateauのセールを見つけて、娘のランジェリーを買った。娘は届いた商品を見て
「Petit Bateau?!ガキのブランドじゃない!」
「は?」
「それにワイヤーなしのブラなんかできないわよ」だって。
結局14歳用のブラは私が使用することに。

「今日、○○がうちに泊まってもいい?」
学校がバカンスになってから、よく聞くセリフだ。
私が出かけるとき以外は大抵「いいよ」と言うんで、その日も機械的に「いいよ」と答えてから、○○が男の子であることに気づいた。小学校が一緒で、中学で別々になり、Face Bookで再会した2歳年上。
ただの幼馴染よね・・・でも最近、誰が誰と付き合ってるという話ばっかりしてるし・・・一緒の部屋に寝るってこと?・・・
夫を隅に呼び寄せて、
「泊まっていくんだって」と言うと、顔がさっと強張った。
「誰だ、その男は?」
「小学校の友達。しばらく会ってなかったみたい」
「カミーユは気があるのか?」
「わかんない。でもただの幼馴染っていってるから、親が変に気を回して騒ぐのもナンだし・・・」
「そりゃそうだな。で、君、“注意”はしたのか」
「注意って何の?そんなこと言い出したら子供たちがぶっ飛ぶじゃない」
「そりゃそうだな」

夕食に現れた夫は、さっきと同じ強張った表情で、
「君、学校はどこ?」
「バカロレアは何を選ぶつもり?」
と、ニコリともせず質問し、“娘が初めて連れてきたボーイフレンドと対面する父親”のカリカチュアそのもの。笑いをこらえるのに苦労した。
夫が自分の部屋に引き上げると、娘がやってきて、
「なにアレ?パパの態度」
そうだね、まだ13歳なのにね。覚悟してなさい!


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ベタンクール事件:みんな灰色

娘と母の遺産争いから、現政府の現職大臣が深く関わっている(可能性が高い)政治スキャンダルに発展した“夏の連載小説”。
前回の続きは:
リリアンヌ・ベタンクールの財産管理会社クリメーヌ社長、ドメストゥル氏と、リリアンヌの“お友達”バニエ氏が、事情聴取で36時間も拘留された。
事件の焦点は、現労働相エリック・ヴァルトの奥さんフロランスがクリメーヌに勤めていたという事実だ。奥さんが就職した2007年、ヴァルトは予算相で政党UMPの経理係でもあったので、不正政治献金、脱税見逃しの疑いが持たれている。
ドメストゥルは事情聴取の中で、
「エリック・ヴァルトから奥さんの雇用の件で相談を受けた」と証言し、ダンナが奥さんをイチオシして就職させたというニュアンス。ヴァルトにとっては不利な証言だ。
これに対し、ヴァルトは、
「身に覚えのないことで一日中野党やマスコミから攻撃され、私はまるでパンチングボールだ。潔癖を証明したいので、事情聴取して欲しい」と言い出した。
たしかに彼のストレスは如何に、とお察しするが、“潔癖”かねえ・・・

一方バニエ氏は最初、リリアンヌの25歳年下の愛人のように思われていたが、実はゲイで、一緒に暮らしている男性のパートナーがいるという。リリアンヌはその彼にもお金をあげているというから、娘が「母がぼけているのにつけこんで・・・」というのも、真っ向から否定できなくなってきた。
バニエ氏は、リリアンヌから贈与されたセイシェルの島について、
「ちっぽけで蚊ばっかりで、蒸し暑くて、あんな島大嫌いだ。近くにジョニー・デップが2つ島を持っていて何度か誘われたけど行ったことがない」
ふざけたオヤジである。

87歳のリリアンヌ、64歳のバニエ。愛人じゃないなら、やっぱりお金目当て?
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バニエ氏を訴えている、リリアンヌの娘フランソワーズの弁護士は、
「政治権力が司法に介入するのはとんでもない話だ。政治と司法は分立しているべき」と、ラジオのニュース番組で、サルコジ大統領のヴァルト庇いを批難した。

証言が食い違い、誰もが誰かを叩き、完全に白や黒の人はいなくて、全員灰色・・・という雰囲気だ。


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バテ猫たち

毛皮は暑いだろうね。猫たちは昼間グッタリと寝てばかりいる。少し涼しくなると活動を開始して、雄猫のタマは外に出たがる。夜、外から帰ってきて中庭でバッタリ出会うことがあるし、昨日はほかのアパルトマンに上がりこんですっかりくつろいでいた。

無防備な姿、気持ち良さそう
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自慢の脚線美
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猫は涼しいところを探すのが得意
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先着猫アナイスは女性なので、あまりしどけない格好はしない。
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パソコンの上、余計暑いのに・・・
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アナイスと、後から来たタマは仲が悪い、というよりアナイスが嫉妬して、円形脱毛症になった。
タマが、アナイスおばさんに関心を示して後をつけ回し、アナイスが歯をむき出して怒る、という繰り返しを飽きもせず一日中やっていた。
「性的葛藤をなくしたら仲が良くなるはず」という獣医さんの意見を聞き-それに子猫がたくさん生まれても困るし-2匹揃って避妊手術をしたんだけど、仲はあまり変わらない。
でも時々、屋根の上で2人寄り添って座っていて、私が現れるとパッと離れたりする。
人間が見ていないとこでは意外と仲がいいのかもしれない。


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手品師と少女、イリュージョンな関係

手からワイングラスが現れる、シルクハットからウサギが飛び出す・・・今夜も同じ手品を繰り返すイリュージオニスト(手品師)。パラパラとまばらな拍手が起こる。

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1950年代終わり、パリのミュージックホールには“革命”が起きていた。
長髪のロックンロールのグループに女の子が黄色い声を上げ、アクロバットや腹話術、手品などの伝統的出し物は、次第に過去のものになっていく。
仕事にあぶれ手品師はウサギを連れてロンドンに赴き、小さな劇場やガーデンパーティに出演するが、ウケはここでもぱっとしない。ところが仕事を探してたどり着いたスコットランドの海辺のパブで久々の拍手喝采を浴びる。
パブで給仕や掃除をしている少女も彼の手品に目を輝かせる。少しまとまった収入を得た手品師は、少女に赤い靴を買ってあげる。
船でスコットランドを後にした手品師、気がつくと少女が一緒についてきていた。
破れた靴を赤い靴に変えてくれた、少女にとって彼は本物の手品師なのだ。

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町から町へ、ドサ周りを続ける手品師。それまで孤独だった彼の人生を少女の存在が大きく変えた。
彼の帰りを待っている人、待っている食事がある生活。
しかしそれも長くは続かない。

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少女はショーウインドウのドレスに目を輝かせ、ハイヒールに憧れるようになる。少女は若い娘になっていく・・・

シルヴァン・ショーメのアニメ『ILLUNIONNISTE』(手品師)。原作はジャック・タチだ。
まず絵が素晴らしい。1950年代のパリ、ロンドンの街並み、スコットランドの田舎、暗い海など、背景の描写が見とれるほど美しい。

宮崎さんもびっくり・・・?
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タチの映画は、主人公がわざとらしく可愛いぶっていて、好きになれなかったが、ショーメの手品師は表情や動作に嫌味がない。無声映画のように殆どセリフがなく、おじさんと少女の暖かい関係(小児愛っぽいところは全くない)が伝わってくる。
前作『Les Triplettes de Belleville』は、「フランスっぽくスタイリッシュな映像」と思ったくらいだけど、ショーメってすごく才能ある漫画家なんだ。
そういえば『Beaux Gosses(美青年)』も『ゲンズブール-英雄的な人生』も漫画家の監督作品だ。最近ではパスカル・ラバテの『Petits Ruisseaux』も好評だ。

『手品師』はすごくお奨め。ただし10歳以下の子供は連れていかないほうがいい。絶対退屈する。
メアリーとマックス』のように、恋人ではなく友達という型にもはめられない絆を描いた物語だ。

レトロなポスターも素敵。
まだ公開中です。
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大統領、どう逃げ切るか?

月曜の夜、サルコジ大統領がFRANCE2でインタビューに答える特別番組があった。
ベタンクールからの不正政治献金や脱税見逃しの疑惑をどう自己弁護するか注目されていたが、彼の答弁は説得力があるのだ。何人の大臣に準備させたか知らないが、証言や前例で裏づけし、その口調は淀みがない。

でも白髪が増えた感じ。手前はFRANCE2の辣腕キャスター、ダヴィッド・プジャダス

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ベタンクール家とのお友達関係については、執事の証言-「ニコラ・サルコジが食事に来たのは私が勤める17年間で2回、もしかしたら3回です」-を盾にとって、17年で2-3回はお友達とは言えない。
「私が食事に呼ばれたときはほかにも大勢招待客がいた。そういう時に、私がお金の入った封筒を受け取れると思いますか?!」
それにリリアンヌの亡夫、アンドレ・ベタンクールは大臣もやったことがある右派の議員なので、政治家が出入りするのは当然というば当然。

一方、サルコジが“封筒”を持って帰ったと証言した、ベタンクールの元会計係は、その発言の重みに耐えかねてか、翌日「そんなこと言ってません」と撤回してしまった。
その上、このスクープで一躍有名になったニュースサイトMEDIAPARTは、会計係のインタビューを録音していなかったのだ。お前、それでもプロか!と言いたくなる。

歴代大統領の中で、エリゼ宮の収支を会計検査院にチェックさせるのは自分が初めてである、など自分の公正さを強調。
エリック・ヴァルトの“無実”も繰り返し(その逆の証拠がないのだ)とにかくこのスキャンダルに、
「何も立ち止まって大騒ぎするようなことはない。この国にはもっと優先すべき課題がある。前進!」という論旨で貫いた。

支持者たちは拍手し、サルコジが好きではない人たち(私も)は、「悔しいけど、説得力はあった」「うまいとこ逃げ切った」という感じだ。

しかし。歴代の大統領に比べて、サルコジがお金(持ち)好きは否めない。
当選した夜に、シャンゼリゼのフーケツを借り切ってパーティをしたとき、招待客に富豪しかいなかったというし、その後が、富豪のお友達のヨットで休養だものね。
子牛の頭、グレビッシュソースという庶民的料理が大好きなシラク元大統領の人気が上昇するわけだ。

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サルコ・ゲート?

ベタンクールの財産管理会社で会計をしていた女性クレール・Tがメディアにすっぱ抜いたことの続きです:

2008年、クレール・Tは税金申告の期限に遅れ、真っ青になって税務署に電話した。
ふつうの人は一日遅れても10%の追徴金を取られる。ベタンクールの10%は400万ユーロ(4億8000万円)とハンパではないので、クレールは「首が飛ぶ!」とパニックになった。
そしたら、電話の向こうで税務署員は「ご心配なく。リリアンヌ・ベタンクールさんに罰金はありません」とクールに笑ったそうだ。
フランスの金持ちがさらに金持ちになり、貧乏人が貧乏なままなわけだ。

元会計係のインタビューに成功したのは MEDIAPARTという有料ニュースサイト(一ヶ月9ユーロ)。ル・モンド、リベラシオンなどのジャーナリトが2008年に開設した。このスクープで一挙に有名になり、購読者が5000(そんなもんかね)人増えたそうだ。
ベタンクール財産管理会社を仕切るパトリス・ド・メストゥルは、クレール・Tの証言を全否定。
政治家の中からは、でっちあげだ、名誉毀損で訴える、という声もあるけど、MEDIAPARTはクレール・Tがしゃべった通りを記事にした、とその真実性を主張している。

リリアンヌ・ベタンクールから絶対の信頼を得ているという黒幕、パトリス・ド・メストゥル
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ところが、そのクレールさん(すでにクレール・ティブーという実名が出ている)、警察から証言を求められ、サルコジがベタンクール夫妻から“封筒”を受け取っていたことを、「そんなこと言っていない」と否定し始めた。アララ・・・
サルコジの側近たちは、この証言で“大統領の無実が証明された”と喜んでいるらしい。
このスキャンダルが「サルコ・ゲート」なんて呼ばれ始めていたからね。

でもサルコジの選挙戦で、UMP党の経理係もしていた予算相エリック・ヴァルトがお金を受け取ったことは事実らしい。つまり、不正政治資金を受け取ったことは同じじゃん・・・喜ぶの早くない?

今日は、クレールのボス、パトリス・ド・メストゥルが家宅捜査を受けている。何が出てくるか楽しみだ。


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昨日の続きです。
ヌイイー市長時代(1983-2002)からニコラ・サルコジはベタンクール家のお友達で、セシリア(旧奥さん)と、よく昼食や夕食にきていたそうだ。
サルコジ自身も“援助”を受け取っていたか、という質問に、会計係クレール・Tは少し躊躇ってから(現大統領なんだから、彼女の発言の責任は重大だ)、
「ええ、サルコジも“封筒”を受け取っていました。大抵は食事のあとに、食堂の横にあるサロンに入って・・・でも使用人たちは知っていました。ベタンクール夫妻はともに耳が遠くて、大声で話すので、聞くべきことじゃないことも聞こえてくるんです。みんな、サルコジがお金を受け取りにきていることを知っていました。彼は-ほかの政治家もそうですけど-常連で、来るときには、私はクラフトの封筒を用意するようにいわれ、サルコジはそれを持って帰っていきました。私もバカじゃないので、説明されなくても何が起こっているかはわかりました。」

クレール・Tが解雇される1年前に、エリック・ヴァルトの奥さんフロランスが、CLYMENE(クリメール:ベタンクールの財産管理会社)に雇われた(当時の予算相の奥さん!・・・これも凄い話だ)。

フロランスがベタンクールの“脱税”を知っていたかどうか、クレール・Tは確かではない。
「彼女はよく週末を延長してスイスの別荘(スイス?!)に行っていて、会社にはあまりいませんでした。彼女が雇われたのは、エリック・ヴァルトの奥さんだからです。それは誰の目にも明らかで、パトリス・ド・メストゥル(クリメール社長)も隠しませんでした。でも彼はフロランスに不満で、雇ったことを後悔していました」

しょっちゅう休んで大したことをしなくても、彼女は13000ユーロ(今のレートで約150万円)の月給を取り、年末ボーナスは5万ユーロ(600万円)取っていた。
ベタンクールがスイスの2つの銀行に隠し口座を持っていることを、フロランスが知らなかったはずはない・・・

フランス一の富豪マダムと政治家たちの驚くべき仲良し関係!これを聞いて興奮するのは私一人じゃない。
(さらに続く)


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盗聴器の録音から、現労働相で、もと予算相、ずっと政党UMPの経理担当でもあるエリック・ヴァルトの名前が出てきたことは前回書いた。
それ以来、この事件は「大富豪の母リリアン・ベタンクールと娘の遺産争い」から「大富豪リリアン・ベタンクールと政治家との癒着」となり、娘から告訴されていた愛人バニエ氏はすっかり霞んでしまった(さぞホクホクしていることだろう)。
エリック・ヴォルトは「咎められるようなことは何もしていない」とシラを切っていたが、リリアン・ベタンクールの会計係の女性が、
「誰も自分のやったことの責任を取ろうとせず、本当のことを言わないのにうんざりだ。実際何が起こったのかを言うべきだ」
としゃべりだしたのだ。
クレール・Tというこの女性は、ベタンクールの財産管理会社CLYMENE(クリメーヌ)で1995年から2008年まで会計係を勤め、現金の引き出しを一々手帳に書きとめていた。
彼女は、ベタンクールのBNP銀行口座から毎週5万ユーロ(約600万円)引き出す権限を得ていて、その現金をアンドレ・ベタンクール(リリアンの夫で2007年に死去)に手渡していた。
お金の一部はお医者さん、美容サロン、使用人に当てられ、その他は政治家のポケットに入っていた。
「アンドレは右派にしょっちゅうお金を渡していたし、それを隠さなかった。ベタンクール家には、右派の政治家が入り浸っていた」

リリアンヌと在りし日のアンドレ。病気で衰えてはいるもののエレガントな紳士だ。

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アンドレが病床につくと、現金管理はCLYMENEのボス、パトリス・ドゥ・メストルに任される。
2007年3月、ドゥ・メストルがクレール・Tに、15万ユーロ下ろしてくるように言いつける。
そんな額を下ろす権限は与えられていないとクレールが断ると、彼は、銀行が拒むはずはないと怒り出した。
「一体何に使うんですか」と彼女が尋ねると、
「サルコジの選挙戦を援助するためなんだ。5万ユーロでは足りない、選挙戦の財政を仕切っているエリック・ヴォルトに15万ユーロ渡さなければならないんだ」
出た!
ちなみに政治献金は7500ユーロまでが認められている。
(続く)


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ソルドが始まった。
娘に付き合ってPrincesse Tamtamに水着を見に行く。実はソ前の日に視察して試着済み。
「このサイズまだ何点か残ってます?」と聞いたらパソコンを見て「それが最後」
ソルド前日に「お取り置き」なんて言葉を口にしたら、以前は殴られそうになったもんだが、試しに言ってみる。
「明日まで残ってるかしら?」
すると「取っておきましょうか?」という耳を疑いたくなるセリフがかえってきた。不況はいいもんだ。
第一、人気ブランドは水着をすぐにソルドにしなかったもんだけど、初日から40%オフだ。不況はスバラシイ。

パレオもソルドになっていたんで買わされた。20ユーロ、水着が40ユーロ。フラッシーな色が好きな子だ。
オレンジとピンクのトータルルックの出来上がり。

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「この水着で、海岸の女の子たちを不幸にするわ」と娘。自分の水着姿が素敵なんで、みんなの視線が集まって、ほかの女の子たちが嫉妬する、というニュアンス。日本にはない発想だ。でも自分で言うな!

6月30日にスタートしたソルド。30度を越す暑さのお陰で、夏服を求める人が溢れた。オスマン通りのプランタンでは、着るものが1秒に1点、靴が2秒に1足のスピードで売れたとか。

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プランタン朝8時の開店時に店内に撮った映像がニュースで流れたけど、ほんとにヨーイドン!という感じでお客が(99%が女性!)駆け足でなだれ込んできて、なかなかの迫力であった。

初日に必要なものを買いまくって、2日の金曜日が学校最後の日。
この週末に、ジュイエティストとよばれるバカンス7月組が出発する。南に向かう“太陽高速”は金曜日の晩から渋滞だ。
パリが少しずつ風通しよくなる、2ヶ月のながーい夏休みが始まった。


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プロフィール

Author:長谷川たかこ

この国に住もう!と決めたのは13歳のとき。それが実現したのは10年以上経ってから、それから20年の月日が流れました(計算しないで!)
現在フレンチ・コード主宰。訳書多数、著書2冊。夫1人、子供2人、猫2匹と暮らす騒がしい毎日。映画と料理とデビッド・ボウイが趣味。


長谷川たかこ

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