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日曜日の11時からラジオ(France Inter)で『On va déguster』(試食しましょう)というグルメ番組があって、今朝は日本特集だったので、朝市に行かないと食べる物がない!とわかりつつズルズルと聞いていた。
パリに高級日本食材店とレストラン3件を持つ黒田俊郎氏と、オーガニック弁当のレストラン経営、日本食レシピの著書もある遠藤かおり氏がゲスト。
「世界中で日本人だけが生命の危険を冒して食す、膨れる魚」(フグ)に始まり、世界的流行の寿司の話。日本人は毎日のように寿司を食べていると思っている人が多いけど、決してメジャーな食べ物ではないこと、“寿司職人”と名乗れるまで10年くらい経験が必要なこと・・・パリのおすし屋の80%以上が中国人経営で、見よう見まねで寿司を作っているのを考えると恐ろしい。そういう“寿司”を食べたあと救急車で運ばれた友人がいた。その後、彼は私に会うたびに「苦い記憶が蘇る」という顔をするのでいい迷惑だ。

パリの典型的お寿司の例、これで12ユーロくらいする。サーモンがメイン。
パリは札幌と緯度が一緒の北の街なのだ。
Sushi_bento.jpg

「改良すべきフランス人の日本食マナー一覧」も紹介された。
1. ご飯茶碗にお箸を突き立てる(お仏壇じゃない!)
2. ナイフとフォークでお寿司を食べる(すごく不味そうに見える)
3. ご飯に醤油をぶっかける(かなり多い。これに着目したパリの日本食品店KIOKOは“飯ダレ”という甘辛タレを発明した。けっこう売れているそうだ)
4. お寿司のご飯側を醤油につける(これも非常に多い。勢いご飯がくずれ醤油の中に落ち、真っ黒に醤油づけになったご飯を食べるはめに。「寿司=健康食」と思い込んでいるフランス人、塩分の取りすぎは良くないって知ってた?)

「これでご飯8杯食べられる」とかいうキャッチコピー。目下品切れ。
めしだれ400

かと思うと、私が“講師”として参加している日本料理教室では、ギョッとするくらい日本食通のフランス人がやってくる。「上手く炊けたご飯は米粒が立つんですよね」(私がお鍋で炊いたご飯は一粒も立ってない!)とか、味醂は甘みや照りをつけるもの、と説明していると「それは日本最古のお酒で・・・」とか、一瞬こっちが固まるようなシーンがある。


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このブランド成功の理由

コーダリーの2012年新製品のプレス発表があった。
しかしこのブランド、フランスの薬局・パラファーマシーではどこでもおいてあり、時々パラファーマシーが全品10%オフとかやるとコーダリーの棚は空っぽになるし、ボルドーのスパは予約が取れないし、NYのプラザ・ホテルに豪華なスパが開くし・・・とすごい発展だ。
宣伝が上手いのか本当に効き目のある製品なのか(両方でしょうね)・・・でも説明会に行くとなるほどの説得力だ。

まず創立者が綺麗というのは説得力がある。社員も揃ってそこそこに綺麗だ。
マチルド&ベルナール・トマ夫妻。この写真、数年前から出回っているが、今もあまり変わらない。

caudalie_mathilde_thomas.jpg

「ナチュラル」「アンチエイジング」というまさに今日求められているキーワードが全製品に貫かれている。
ブドウの種に含まれるポリフェノール(抗酸化作用)、
ブドウの若枝に含まれるヴィニフェリン(メラニン生成を押さえシミ・くすみを取る)
レスヴェラトロル(肌再生力強化)の3つの特許成分。この三種の神亀があれば怖いものナシ!という気になる。

広告に有名美人女優を使わない。わりと普通っぽくでも瑞々しい感じのキャラ。

caudalie_vinexpert_egerie.jpg

「水がないと、美しさもしおれる」というキャッチ、保湿クリームの広告。男性の視線は下に・・・
ヴィノソースというこの保湿クリームは、保湿クリームランキングで1位になった。
sorbetcaudalie_430.jpg

ブランド誕生に物語がある
ブドウの種の強力な抗酸化作用に注目したボルドー大学薬学部教授と、グラン・クリュの城主の娘(マチルド)の共同研究で生まれた。さらに、ブドウの枝を折って、樹液を顔にこすりつけるとシミが取れる、というボルドー産“おばあちゃんの知恵袋”から枝のエキスに注目・・・など、誰かに話したくなるエピソード。

ネーミングの上手さ
家族の夕食の席で決まったという“Caudalie/コーダリー”。本来は、ワインを口に含んだ時、その味がどのくらい持続するかの単位。でもブランド名と思っている人が少なくない。

・・・といろんな角度から説得力があり、成功の理由を納得した一日であった。


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警察のBPM(青少年保護課)の日常を描いたマイウェンの『POLISSE』(日本タイトル『パリ警視庁、未成年保護部隊』)、カンヌで審査員賞受賞から封切りまで5ヶ月もあったため(その間に批評やインタビューをあちこちに流し、期待を高めるマーケティング戦術)初日の19日には映画館の前に長蛇の列ができた。パンを買いに行きながら行列を見て「早く観たい!」と思った私も戦術にひっかかった一人。
しかし期待を裏切らない面白さだ。

polisse_affiche.jpg

路上で生活するアフリカの母息子、父親にいたずらされる女の子、子供たちにスリをさせるルーマニア人、携帯電話を取り戻すために性的行為をする高校生・・・次々に持ち込まれる事件を淡々と描く。
そして警察官たちの私生活や人間関係も平行して描かれる:離婚の最中ナディーヌ(カリン・ヴィアール)、複雑なコンプレックスを持つイリス(マリナ・フォイス)、現場の様子がわからない上司と部下の板ばさみで苦労する課長(フレデリック・ピエロ)・・・それぞれ上手いキャストの中でも、一見粗野な態度に、誰よりも感じやすい心を隠すフレッド(ジョイ・スター)がすごい存在感。本職ラッパーだけど、スクリーンにもっと出ればいいのに。

カリン・ヴィアール(左)とマリナ・フォイス
polisse2.jpg
中央がジョイ・スター
polisse.jpg
写真:allocine
青少年保護課の実態を撮るカメラマンの役で登場するマイウェンは、ジョイ・スターといい仲になる。
この2人は実生活でも一緒に暮らしていて『POLISSE』の撮影が終わったとき別れたとか。彼女はリュック・ベッソンと一緒の時代もあり、彼との間に男の子が1人いる。
前作『Bal des actrices/女優たちの舞』では独創的な発想で驚かせてくれたマイウェン。今回は青少年保護課に何日も入り込んで観察し、リアルなドキュメンタリー風に仕上げた。
警官たちのやり取り(俗語が多くて早口!)は時にすごく可笑しい。例えば、携帯を取られ、性的行為を迫られた女子高生に、
「なんでケータイくらいでそんなことするんだ」
「だって高いケータイだったんだもん」
「じゃパソコン取られたら何するんだ!?」
でも見終ったあと、虐げられ苦しんでいる子供が多い現実がずっしりと残る。

『POLISSE/パリ警視庁、未成年保護部隊』
マイウェン監督作品
2時間7分


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友人に頼まれて版権交渉の通訳をする。その友人は、マルチメディアの事業をやっていて、媒体は、紙・ネット・モバイル。ジャンルは小学校向け副教材とソフトなアダルト。
かなり儲けているらしく、ヌイイーに650㎡のうちを買って目下大改装中。ノルマンディに別荘もある。
でも本人はお金持ちっぽくもなく、ブランドもので固めているわけでもなく・・・仕事に追われた普通のオジサンだ。
「650㎡もあってどうするの?」と聞くと
「僕がこっちの端、奥さんが向こうの端にいれば顔を合わせずにすむから」といって、いや、ほんのジョーダンと笑うが、いやドーシテ本音かもしれない。
奥さんは贅沢好きで有名、女の子が2人いる。

毎日帰るのが遅く、子供の顔もあまり見ない日本のお父さんのような生活。
深夜お腹を空かせて帰っても、
「何もないから、残り物のソーセージとチーズとワイン・・・あと10kg痩せろとお医者に言われているのに、太るものばっかり」と、哀しげにお腹を見つめる。
グルメでお酒もかなり飲む。この間、昼にキャビアを食べ、ウォッカを2人で1本開け、駐車場に降りて車に乗った途端、意識を失ったと、怖い話だ。

さてその日、版権だのコンテンツの話の後で、クライアントの日本人が、
「あなたは子供の副教材とアダルトフィルムが同じようなものと言われたが、一体どこが同じなのか?」という質問をした。
「だってセックスしないと子供はできんでしょう」オジサンは笑い、
「これは面白バージョンの答え」
マジメな答えは、
「子供は大きくなるから平均4年間で教育雑誌は買わなくなる。アダルトものも-よっぽどビョーキでない限り-大体4年間で卒業する。つまりサイクルが同じ」
納得できるようなこじつけのような理由。

通訳をタダでやってもらったから、とタクシーを待たせていて、
「彼女の行きたいっていうとこ、どこへでも送っていって」
おお優雅!じゃ地の果てまでとか言いたくなるが、こういう時に限って、行きたいとこが頭に浮かばない。
「じゃ、セーヌ河岸を通ってバスティーユまで」
秋めいたセーヌの眺め、いつも地下に潜っている(メトロ)私には気持ちいいドライブだった。


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某クレジットカードが期限切れになるので、新しいカードが送られてきた。暗証コードは変わりませんとのこと。
ピカピカのカードを持ってスーパーで買い物して、コードを押すと『正しくない』というメッセージ。注意してもう一度やっても同じ。
「ほんとにあなたのカードなの?」というレジ係オバサンの視線を感じながら、仕方なくキャッシュで払う。
このカードで買い物するとポイントが溜まり、商品券に変身するので「Zut!」である。

帰るなりカード会社の「顧客サービス」に電話して、こうこうこうでした、と文句を言うと、スミマセンでもデゾレでもなく、めんどくさそうに、
「ほんなら新しいコードを発行して郵便で送ります」
「つまり1週間か10日待つってこと?暗証コードは変わらないって言ったじゃないですか!」
「アタシが言ったんじゃありません」フランス人お得意のセリフが“出た!”

最低限の買い物に留めながら、辛抱強く待つこと8日間(私はポイントが溜まって商品券になるとワーイ!と狂喜し、「10ユーロでコレなら、宝くじなんか当たったらどうなるんだろう・・・」と家族を心配させる)

やっと“新しい暗証コード”が送られてきて開けたら、ウソ、前のと同じ!
すぐに顧客サービスに電話したのは言うまでもない。
「同じコードを受け取るために8日間も待たされたってことですか!?」
「期限切れでカードが代わる場合は必ず同じ暗証コードです」
「じゃなぜ“新しいコードを送ります”なんて言ったんですか?」
「アタシじゃありません」
このセリフに切れてさらに文句をいうと“上司”なる女性が出てきて、また一から説明するはめに。
「カードを使う前にディスペンサーでお金を引き出しましたか?」
「いいえ」
「やっぱり!カードをアクティブにするにはお金を下ろさないとダメなんです」
「そんなこと聞いてません」
「いいえ、すべてのカードがそうなんです。知らなかったんですか?!」
と彼女は、私が地球が丸いのを知らなかったみたいにあきれるのだ。

その日、パリの北のはずれで打ち合わせがあり、帰りのメトロに乗ろうとしたらその前に郵便局があった。
問題のクレジットカードは郵便局のディスペンサーで使えるので、じゃ、ここでお金を出してアクティブにしよう、とコードを叩くとエラーに。自信たっぷりの“上司”の声が蘇り、もう一度叩く。エラー。もう一度トライ・・・するとカードはディスペンサーに飲み込まれてしまった。
あまりのことに-後ろに人が並んでいるのも忘れ-ディスペンサーの前に立ち尽くす私。
怒りもヴォルテージが上がると絶望となる。こういう日はまっすぐ帰って酒でも飲んで寝るしかない。



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詩情溢れるフィルム・ノワール『DRIVE』

「5分間待つ。その間、君たちが何をしようと僕は関与しない。逃走だけ請け負う」という条件で悪事に手を貸す“ドライバー”。
本業は映画のカースタントマンと車の修理屋だ。
ある日、アパートの同じ階に住む女性イレーヌに出会い、惹かれる。
小さい男の子と暮らす彼女は、夫は刑務所に入っていると打ち明ける。彼女を助けようと、強盗の逃走を引き受けたことから“ドライバー”の運命が狂いだす。

フランスで封切りになったニコラス・ウィンディング・レフン監督の『DRIVE』、カンヌ映画祭で監督賞をとった。
息もつかせぬ逃走シーンと、思わず目を背けたくなるヴァイオレンス・・・にも拘らず、全体に物哀しいポエジーが漂う傑作。

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主演のライアン・ゴズリング、2007年アントニー・ホプキンスと共演した『Fracture』でも上手かったけど、更にすごくいい。
殆どしゃべらない超プロのドライバー、無表情な顔で爪楊枝なんか銜え、深夜のロスを突っ走る。人間らしい優しさと思いがけない凶暴さ混じった像が伝わってくる。
イレーヌはキャリー・マリガン。どうしてもこの役がやりたくて執拗に志願したとか。

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この作品のもうひとつの大きな魅力はクリフ・マルティネズ担当の音楽。
フランス映画って「この辺で音楽来るな」と思うと果たして来て、それも甘ったるいシャンソンで「またか」というのが少なくないけど、『DRIVE』のは、予期しないときにエレクトロな音楽が入り、それがとっても効果的で余韻が残る。
例えばこれ、Kavinsky 『Nightcall』
映画を観た日から毎日聞いている。
日本で公開されたら是非、フランス在住の方はすぐに映画館に走るべし!最近、すぐ変わるからね。

『DRIVE』
ニコラス・ウィンディング・レフン監督
103分
フランスで公開中

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Bizutage、ビズタージュとは何ぞや?
ビズ(キス)しまくること、では全然なく、英語だとHazing、日本語だと“新入生シゴキ”になるのかな。

学校で、上級生が新入生に屈辱的なことをさせる“入学の儀式”で、フランスでは1998年、時の学校教育大臣、セゴレーヌ・ロワイヤルが法律を作って禁止した。・・・はずなのに、娘の入った高校ではしっかり生き残っている。

高校2年の生徒がゴッドマザー・ファザーになり、新入生の中から“名づけ子”を決める。でも自分の名前は明かさない。学校の掲示板にビズタージュでやるべきことが名指しで指示される。
一日目は「ゴミ(ポリ)袋を着て学校にくること」
前夜、少しでもみっともなくないスタイル(そんなのあり得ないけど)を模索して悪戦苦闘。ゴミ袋を何枚もムダにし、ボートネックのトップ(というと聞こえはいいけど)にミニスカートができた。
「クレージュのサックドレスみたいじゃない」と言ってみたけど、そんなの慰めにならず・・・その上、通学路から着てこなくてはいけないのでブーブー言いながら出て行った。

二日目は「服の上に下着を着てくること」
「あなたのゴッドマザー、変態ぽくない?」
「男なのよ」
「ヤダ、本物のヘンタイ!うちから着ていくんじゃないでしょうね?」
「まさか!」
「ブラジャーを服の上につけるの、ゴルチエお得意のスタイルじゃない」と言ってみたが、全然慰めにならなかった。

去年は「クロマニヨンの格好で来い」というのがあって、裸同然で学校に来た生徒がいたとか。
娘はナンダカンダ言いながらも、どこかで楽しんでいるみたい。
ゴミ袋ドレスが褒められた、とか、学校に入る直前に、Tシャツの上にブラ、ジーンズの上にパンティをつけたら、道路清掃のオジサンが目を丸くしていた、と思い出し笑いしている。


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料理教室の打ち合わせにナタリー(料理の先生)のとこに行ったら、6歳の娘さんが晩御飯を食べるとこだった。
彼女はまず納豆をパックのまま、パクパク食べ、合間に味付け海苔をバリバリ食べ、メインは鶏肉のパスタ。
組み合わせの斬新さも驚きだが、納豆を食べるフランス人-しかも子供-は初めて出会った。

日本通としても知られるフィガロの料理評論家フランソワ・シモンでさえ、「このネバネバして臭いものを美味しいと思うには、かなり深刻な日本人化が必要である」とどこかに書いていた。

ナタリーの冷蔵庫には納豆が常備されているだけでなく、日本食材がいっぱい。打ち合わせをしながら、色んなものをつまみ食いする。
オンラインで買ったという梅干を大事そうに出してきて「味見してみて」、というので、「梅干は塩辛くて酸っぱくて苦手」というと「まあ騙されたと思って」と薦めるので、食べたらひっくり返るほど美味しかった。
南高梅という肉厚の梅で、なんとも微妙な塩加減にほのかな甘み・・・後日、夢に出てくるほどだった。フランスの通販で1kg80ユーロとか。
“炒り大豆”というのも味見した。節分のお豆のデカいので懐かしい味。お菓子に入れると歯ざわりがいいんだって。
“日本料理大好き”と自称するフランス人の大半が、ニセ日本レストランの12ユーロの寿司定食(キャベツのサラダ、透き通ったお味噌汁、パサパサご飯に超薄切りの魚)を、日本料理と信じているが、一方、コアな日本食通もいて、その中には男性も多い。

今度の土曜日にそのナタリーと組んでまた日本料理教室をする。
メニューは:
白和え
シイタケの肉詰め
蕎麦の正しい茹で方(蕎麦が一塊になっちゃう人が多いそうだ)
黒ゴマアイスクリーム
大豆入りCantucci(イタリアのアーモンド入りビスケットの炒り大豆バージョン、海苔まで巻いてしまうナタリーの発明。美味しいかも)
こちらが本家イタリア版
cantucci3.jpg

まだ2席空いているので、お友達や恋人で興味のある方がいればこちらまで是非!
contact@french-code.com


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服の値段

27日からパリのファッション・ウィークが始まった。パリ・コレと呼ばれていたものが普通っぽくつまらない名称になってしまったけど。
始まった、といっても街全体が“ファッション!”という感じになるわけではなく、道が渋滞し(バイヤーやジャーナリストがタクシーで会場から会場を移動する)、同じ人間とは思えない脚の長さの女の子に出会うくらいだ。

そしてパリ(フランス全土)は2ヶ月遅れで来た夏で30度近い暑さ。
私は夏に着る機会のなかったノースリーブのワンピースを着てでかけた。
6年前にZARAで見つけ、60ユーロくらいだったのに、必ず「どこで買ったの?」と聞かれるサクセス服。
「Tara Jarmon?」「 Prada?」まで出るくらい(そんなわけないだろ)。

大好きで毎夏着ている。値段なりの生地なんで、袖口とかほつれかけているのが残念。
zara.jpg


Tara Jarmonは60年代風のドレスが得意。なるほど似ている。
tarajarmon.jpg

フランスのプレタは-中級にしろ高級にしろ-価格設定が高すぎるんで、定価で買う人は激減している。
前年コレクションを安く売るネットショップやチープなブランドに人が群がるわけだ。

私は骨折したあと、歩け歩けと言われ、デパートに出かけて行って歩き回り、高級ブランドの服を片っ端から試着する、という“リハビリ”をやった(何かモチベーションがないと歩かないものね)。その結果「生地もいいしカットも優れているけど誰が800ユーロ払うか!」と、その付加価値にアホらしくなった。

ところでZARAだといった時の反応を見るのが面白い。ナーンダという顔になり、慌てて「ZARAっていいわよね」と付け加える人が多い。
逆よりいいけど:プラダを着てて「それ、ZARAでしょ!」なんて言われたら立つ瀬がない。

夜、帰り道で八百屋の前に立っていたら、知り合いのモードジャーナリストにばったり会った。ファッション・ウィークの話をした後、
「その服、すごく似合うわ」
「ZARAよ」
「そんなの関係ない。シャネルだって似合ってなかったら価値ないもん」
と、さすがに建設的意見が帰ってきた。
嬉しくなり、いつもより少し心を込めてキスし、別れたのだ。


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プロフィール

Author:長谷川たかこ

この国に住もう!と決めたのは13歳のとき。それが実現したのは10年以上経ってから、それから20年の月日が流れました(計算しないで!)
現在フレンチ・コード主宰。訳書多数、著書2冊。夫1人、子供2人、猫2匹と暮らす騒がしい毎日。映画と料理とデビッド・ボウイが趣味。


長谷川たかこ

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