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日と仏、違うのはティッシュだけじゃない

羽田空港(初めて!)に着いたとたん、ピカピカに磨かれた床が印象的。娘が小さかった頃、「寝転びたい!」と叫んだ清潔な日本。違いはもちろんこれだけじゃない。

クリスマスとお正月
カトリック国フランスでクリスマスは家族と祝うもの。23日、24日にはスーツケースを引きずった人たちが駅に向かい帰省ラッシュになる。家族が一堂に会するのが鬱陶しくて、クリスマスが嫌いな人も少なくない。大晦日は友達と集まって馬鹿騒ぎをする日。日本と逆。

従業員の数
レストランでもお店でも10㎡にいる従業員の数が日本のほうが確実に多い。フランスでエレベーターガールはおばあちゃんの時代に消滅している。レストランでスタッフを呼ぶベルがついているのは考えられない。世界中が評価するとおり、”サービス”がとても大切な国だ。

ティッシュの薄さ
日本のティッシュはフランスの3分の1くらいの薄さ。よくここまで薄く切れるなあ。鼻をかむとき頼りなく重ねないと使えない。”クリネックス”もっと持ってくればよかった。

本家ユニクロVSユニクロ
フランスのユニクロは1ヶ月内返品・交換が可能。日本は3ヶ月以内。なんで3倍も猶予があるの?試着室に入る前に、ささっと綺麗にしてくれるのはフランスでは考えられないサービス。ユニクロの労働条件が問題になっているというけど・・・

その労働条件
息子は「ゼッタイ日本の会社では働きたくない」。就業時間の多さ、休日の少なさ、労組の弱さ、ヒエラルキーの厳しさ、私生活のなさ・・・が理由。まあね、そうじゃないとは言えない。ベテラン編集者の友人は、不景気で人手は減り、残業禁止になり、会社にとって経費は減ったものの、残った仕事をうちに持って帰らなくちゃならない、とぼやく。なんかパラドクサル。

不安な食卓
悪質な中国食品が横行する日本。フランスでも牛肉と称して馬肉を使ったラザーニャやミートボールが問題になった。馬肉はフランスでも食べるから、馬が悪いというわけではなく、ウソの表記と、薬漬けになった老馬を使っていたことが問題。より安い材料でサヤを設けようとした業者の魂胆は日本もフランスも一緒。

料理番組
テレビをつけると、日本各地に行って色んなものを食べまくる番組の多さにびっくり。試食するタレントいかに美味しさ表現するかを競い合っている。フランスも料理番組は人気で増えているけど、素人に作らせてプロが評価するのが多い。

・・・「年末を日本で過ごすのは何年ぶり?」「マツケンサンバを紅白で見たのが最後・・・」「10年前!」だそうです。
今年もたくさんの方に読んでいただいてありがとうございます。
2014年が平和で穏やかな年になりますように!


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2013年はこんな年だった・・・

世界中が聴いたDaft Punk とPharrelll Williams
ダフト・パンクのアルバム『Random Acces Memories』は夏中聴き続け、どこへ行ってもかかった。その中の『Get Lucky』『Lose Yourself to Danse』に参加したラッパー、ファレル・ウィリアムスの『Happy』。



24時間ぶっ通しのチューブは336人が踊る360シーン。見出すと止まらなくなり不眠の原因に。零時5分の女の子の踊りがいい。

ギヨーム・ガリエンヌの“カミング・イン”
ずっとゲイと信じていた、そして信じられていた“僕”が、ヘテロであるのを発見するまでを描いた自伝作品『レ・ギャルソン、ギヨーム、ご飯ですよ!』が大ヒット。封切り1ヶ月で観客130万人突破。

Serfie(自分撮り)の爆発
スマートフォンで自分のポートレイトを撮ってFacebook やTwitter、 Instagramにダウンロードするセルフィー。ま、夢中になっているのはガキだけど・・・

Half-Hawk
頭の一方を刈り上げて、もう一方はロングヘア。リアーナ、モデルのアリス・デラルが発信させたパンクなヘアスタイル。でもパリではほとんど見かけなかった。刈り上げると生えてくるのに時間がかかるから、勇気がいるよね・・・
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ストロマエはマエストロ
ロボット(?)みたいな外見と情感のある声のミスマッチ。この夏、みんなが聴いた『Formidable』はタイトル通りスバラシイ!

『アデル、ブルーは熱い色』
アデルとエマの激しい恋物語にカンヌのクロワゼットはぶっ飛び、審査委員長スピルバーグは大絶賛。観客100万人突破。

『ゼロ・グラヴィティ』の眩暈
ヒューストンの出る幕もない。ブルックス&クルーニー、宇宙の2人舞台。

ニコラ・ゲスキエール、LVに
噂が本当に。マーク・ジェイコブスを引き継いでルイ・ヴィトンのアート・ディレクターに就任。春夏コレクションが待たれる美形デザイナー。
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電子タバコの大ヒット
ヨーロッパで700万人の利用者。今まで吸っていなかった人まで吸い出した、なんかパラドクサルな人気。

電子タバコブーム


2013年の女性、クリスチャーヌ・トビラ
同性の結婚を認める法案を可決させた司法相。自由な愛の形にトビラを開けた。
「やったぜ!」

トビラ


ファースト・レディたちのカムバック
サルコジ前大統領の前妻、セシリアが、サルコジとの関係を暴いた『Une envie de vérité』(真実が言いたくて)を著し、現妻カーラはアルバム『Little French Songs 』を発表し、コンサートツアーに。政治にカムバックする、しないで煮えきれないのは夫だけ。
カーラ&セシリア

明日の朝早く東京に発つっていうのに、こんなことしてていいのかしら・・・


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若い妻イラは、倦怠ムードの夫にアピールしようと、気合を入れたおべんとうを作る。出来上がったおべんとうはボンベイの“おべんとう宅急便”で会社まで運ばれる。
このシステムが物語と同じくらい面白い:日本の2段重ねのお弁当もぶっ飛ぶ4段重ねで、主菜のカレー、野菜、ご飯、ナンがそれぞれ入っている。積み重ねると長い円筒形。それを宅配人がウチまで取りに来て、自転車に円筒形をたくさんぶら下げて駅まで運び、そこから電車のお弁当用専用網棚に積まれ、それぞれ会社まで運ばれる。食べ終わったお弁当箱は同じルートでウチに戻ってくる。朝、自分で持っていって持って帰ればいいでしょ、と思わないでもないが、弁当宅配サービスはインドの大規模ビジネスのようだ。

『ランチボックス』インド映画

イラの話に戻って・・・念入りに作った彼女の愛妻弁当は、間違ってサアジャンの元に届けられる。サアジャンは、妻に先立たれた定年間近の男性。
夕方、お弁当箱の帰りを心待ちにしていたイラが開けると、すっかり食べられていていた。翌日も心を込めてお弁当を作るイラ。戻ってきた空箱には「ちょっと塩辛かった」の一言。彼女はお弁当が別の人の元に届けられたのを知る。それから見知らぬ男性との間に文通が始まった。サアジャンはお弁当の中身より手紙を心待ちにするようになる・・・

人生に疲れた孤独なオジサン、サアジャン
『ランチボックス』インド映画

夫とうまくいかない空虚を文通で埋めるイラ
『ランチボックス』インド映画

懐かしい情緒のある世界、日本映画ファンの友人なら「小津的」と言うかもしれない、きっと言うだろう。
言葉少ない映画だけど、そのやり取りは繊細だ。夜帰ってきた夫に、新婚当時のドレスを着てみせるイラに、夫は(他の人が作ったお弁当を食べているのにも気付いていない)「カリフラワーばっかり入れるのはやめてくれ。ガスが溜まって困る」となんとも色気のない返事。2人の距離感が浮き彫りになる。

『レ・ギャルソン、ギヨーム・・・』もそうだけど、アナログな世界がとても新鮮。殺伐とした世の中に、1時間半の温かさ!
『The Lunchbox』
Ritesh Batra監督作品
インド・フランス・ドイツの合作
公開中

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「2013年のフランス映画の中で最高!」の呼び声高いこの映画『Les Garçons et Guillaume à table !』。
ギヨーム・ガリエンヌが自分の生い立ちを描いたもので、監督、シナリオ、自分と母親の役、と4役こなしている。カンヌ映画祭では総立ちの拍手だったそうで、映画が封切りになってみれば上映館の多さにびっくりした。1日「ギヨーム特集」を組むラジオもあって、“国をあげての宣伝”だ。

les garçon et Guillaume à table!

ところでギヨーム・ガイエンヌって誰?
名前も顔も馴染みがなかったけど、それは私が演劇もテレビもあまり観ないせいであった。2005年、コメディーフランセーズの正座員になった“天才役者”で、バレエの台本やコレグラフィに参加したり、Canal +の看板番組 Grand journalにコーナーを持ち(2008-2010)、そのDVDも人気・・・知りませんでした。

『Les Garçons et Guillaume à table !』のもとは、同じタイトルのワンマンショー(自分と母親、父親の3役)。
ブルジョア家庭に生まれたギヨームは3人兄弟の末っ子。「今度こそ女の子」と願った母親は、ギヨームを上の男子2人とは別格に育て、自然に「自分は兄貴と同じ男の子じゃない」と信じるようになった。タイトル『男の子たち、ギヨーム、ご飯ですよ!』がこれで納得。
「女の子を演じる」ことを余儀なくされたギヨームは12歳で鬱病になり、4年間の精神分析のおかげで立ち直る。子供をここまで洗脳する凄い母親に育てられて、さぞ苦労の子供時代だったろうけど、映画ではユーモラスに「周囲のみんなからゲイと思われ、自分もそう信じていた僕がヘテロであることに気づくまで」を描いている。もう笑いっぱなし。

ゲイと思っているとこへ、男子寄宿学校に入れられてしまうから大変なことに・・・
garçon et guillame4 (560x420)

ギヨームが演じる母親-エレガントで冷たくそっけない-が傑作で、自分を演じるのより上手い。
“最優秀女優賞”の噂もあるくらい。

garçon et Guillame à table3

涙が出るほど笑ったあとで、それでも母親も恨むわけではなく、愛情と憧憬がすみずみに感じられて、改めて奥の深い役者であるな、と。で、今まで知らなかったことなど棚に上げて「『Les garçons et Guillaume・・・』観た !? ギヨーム・ガリエンヌ知らないの?」と言っているワタシ。

『Les Garçons et Guillaume à table !』
ギヨーム・ガリエンヌ監督・主演・助演
ダイアン・クリューガーもちょこっと登場
1時間26分
あちこちで上映中

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木登り子猫の48時間

アパルトマンの中庭で猫の鳴き声がしている。どこの窓だろう、と見上げても猫の姿はなく、じゃどこで鳴いてるの?
「あそこだよ」
息子に言われて見上げると、中庭の高い木の上のほうに小さな黒猫。

1-500-mimine-cerisier-2008.jpg

ひえー、随分高くまで登ったのね!でも登れたなら降りられるでしょ。
私は出かけ、夜帰ってきたら子猫はまだ木の上で鳴いていた。

ヒマで、経過を追っていた息子によると、木の上にいるのは隣の建物の女性の、5ヶ月の子猫。
飼い主が消防署に電話したら「猫の救出までやっていたら火事を消すヒマがない」という返事で-『人と動物の救助』は消防士のミッションに入っているんだけど-「そこをなんとか」と執拗に頼んだら来てくれた。のはいいけど、物々しい梯子や、荒々しい消防士たちに怖じ気づいて、子猫は降りようとしなかった。
消防士たちは「猫は必ず自分で降りる」というご託宣を残して帰っていったとか。

心配になって眺めていると、2階の窓から木に向かって細長い板が差し伸べられた。寒いし、お腹も空いただろうし、救いの板に飛び移りなさい!
2階の住人は世話好きを通り越してお節介なマダムなので、安心してうちに入った。翌朝は鳴き声も聞こえなかった。

翌日の日暮れ、また鳴き声がするので見上げると、子猫が木の上に!鳴き声は昨日より絶望的になっている。上のマダムのベルを押すと、私が口を開くより前に「猫のことね!」
板を差し伸べても猫は動こうとせず、救出できなったそうだ。つまり籠城2日目ってこと。
もっと上の窓じゃないとダメなんだ、と私は3階に駆け上がりベルを押すと「猫のことだね!」
みんなが心配していたらしく、これだけ猫好きがいるとは嬉しい。しかし、3階の窓から板を差し伸べても、食べ物を見せても、猫は動こうとしなかった。
子猫が2日間何も食べかったら餓死するんじゃない?それにいくら毛皮を着てたってこの寒さ・・・いても立ってもいられないけど、なす術もなく。
真夜中近く外に出てみると、鳴き声が別の方向から聞こえてくるような・・・声のするほうに行ってみたら、問題の猫が階段の暗がりで鳴いていた。おお!ひとりで降りたのね!消防士のいうことは正しかった。
気品のある綺麗な猫!抱き上げるとビロードのような手触り、鼻をグスグス言わせている。そりゃ風邪ひくよね。
うちに連れて入り、キャッツフードと缶詰のツナをあげると、すごい勢いで平らげた。そこへ現れたうちの猫、アナイスは胡散臭そうに匂いを嗅ぎ、タマは毛を逆立て攻撃態勢に。急いで子猫を娘の部屋に閉じ込めた。

翌朝、飼い主が迎えにきた。私はいなかったので「モン・ベベ!」「ミャーオ」と感動的な再会の場面は逃した。以来タマは、「小さな生き物を見たと思ったのに一体どこに行った?」という顔でうち中嗅ぎまわり、アナイス(右)は「若い猫に夢中になって!」と嫉妬でむくれている。

アナイス&タマ


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許しがたい!大人たち

週末、モノプリのレジで順番を待っていたとき。私の前に15~16歳の少年2人がワインを買おうとしていた。レジの若い女性は、
「あなたたち未成年でしょ。売れません」
少年2人は「いやちゃんと成人(18歳)だ」とかモソモソ言っているが、誰が見たってガキだ。レジ女性は譲らない。エライ、そうでなくちゃ。
夜、飲んだくれるつもりの少年たちは粘り、レジを待つ人も多くなってきたので、
「店長があそこにいるから聞いてらっしゃい」とレジ女性。どうなることかと観察していたら少年たちはすぐに戻ってきて、
「ワイン、こっちにくれる?」
「売れないっていってるでしょ。店長はなんていったの?」
「誰かに頼んで買ってもらえって」
私はのけぞりそうになった。店長(50代の女性)は、未成年の飲酒を阻止するより1品でも多く売ることを選ぶっていうの!ちゃんと務めを果たしたレジの女性は「今後、こう言うように」とか注意されかねない。
なんと逆さまの世界!うちに帰ってから、店長に文句を言うべきであったと後悔する。

タバコ屋も同じだ。近くのタバコ屋にはその裏手にある中学の中学生がタバコを買いに来る。「何も言わないで売っちゃうのよ」と娘。
タバコ代の値上げと電子タバコの流行で売り上げが減っているので、背に腹は代えられん、というわけ?いくらフランスの子供が老けてるからって、成人だと思いました、とは言わせない。大人としての責任はどうなってるんだろう。

さらに腹が立った話。大手ハイパーチェーンが、子供のクリスマスプレゼントのカタログに、レゴを組み立てている女の子と、台所セットで遊んでいる男の子の写真を載せた。“女の子はお人形、男の子は自動車という固定概念を打ち破るつもりだった”ところへ、同性の結婚に反対する団体が抗議した。“こういう写真は子供たちに混乱を招き、性のアイデンティティに影響を及ぼす”という内容で、それを聞いてまたひっくり返ったわね。一言でいえば、こういう写真を見ると、ゲイやレズになりかねない、ってこと。アンタ達、どこまでアホなの。私が子供のとき、一番好きなオモチャはピストルだった。でも殺人犯にはなっていない。

こういう考えの大人に育てられたら、それこそ混乱、どころかいい災難だ。
・・・と腹の立つことが多い。

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プロフィール

Author:長谷川たかこ

この国に住もう!と決めたのは13歳のとき。それが実現したのは10年以上経ってから、それから30年の月日が流れました(計算しないで!)
現在フレンチ・コード主宰。訳書多数、著書3冊。夫1人、子供2人、猫2匹と暮らす騒がしい毎日。映画と料理とデビッド・ボウイが趣味。


長谷川たかこ

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