Archive
クリスマスが「待ち遠しい」人がフランスではたった37%、と聞いてもあまり驚かない。
お隣のドイツでは71%、イギリス69%、ノルウェイ74%、デンマーク76%の人が「楽しみに待つ」と聞くと、逆に「へぇー」と思う。フランスでも18-34歳は過半数が「待ち遠しい」で、55歳以上になると「やりたくないけど義務だから」と言う人が多いそうだ。

その理由に「本来の意味が失われてしまった」と答えている人が76%。
キリストの誕生日という起源が忘れられがちで、商業的になっているのを嘆く人が多い。ミサに行く人は減っても、宗教がメンタリティに残っている国なんだ。意外とマジメ。
“家族みんなで集まる”(クリスマスは家族で祝う。クリスマスと元日の祝い方が日本と逆だ)のを“楽しくない”“重い”と感じる人も多い。家族には“思い出したくない”“暗黙の”過去や秘密があるもんだ。そういうのが浮上してしまう日・・・
それに加えて、再構成家族が増えて、実の親や子供とクリスマスを過ごさない人が増えている。

クリスマスには自殺者が多いという噂があるけど。家族が集まってご馳走を食べ、プレゼントを交換する日に、孤独な人は余計に孤独を感じるから。
フランスで毎年この時期に放映される映画『Père Noël est une ordure/サンタクロースはクズ野郎』も、クリスマスの孤独に耐えかねる人たちをコミカルに描いた作品だ。ロングラン・ヒットの訳は、感情移入する人が多いってこと。でもこれは噂だけ。この時期に自殺者が増えるという統計はないそうだ。

「クリスマスのご馳走が待ち遠しい」フランス人は40%。「プレゼントを贈るのが待ち遠しい」も40%、逆に「もらうのが待ち遠しい」は12%。そう、プレゼントは贈るほうが絶対楽しい。
息子は“新しいパソコン”で、自分でパーツを選んで、こっちの出番はカードだけだった。つまんない。
娘はデルビーシューズと水彩絵の具。靴は一緒に行って買った。

デルビーズ

義妹は“カラーストーンのイヤリング”を頼まれ、選ぶのが楽しかった。
夫とは“ソルドが始まってから贈り合う”という合理的習慣。でも何もないのもナンだから本を選んだ:『Avec Giacometti/ジャコメッティとともに』。昔読んですごく感動した矢内原伊作さんの著書の仏語訳、たまたま通りかかった本屋で(まさに)出会った。

個人的にはクリスマス・ツリーが好き。イリュミネーションが煌く街が好き。ご馳走はフォアグラとか生牡蠣が好きじゃないので、待ち遠しくはないわね。
今年一番の“贈り物”は猫のアナイスがまだいること。9月末に癌で「あと何週間」と言われたのに、3ヶ月生き延びた。
それと子供たちから送られたマーシー・グレイのCD『The way』
ヴィデオクリップじゃないけど、これです。




ランキングに参加しています。お気に召したらクリックしてください。
にほんブログ村 海外生活ブログ フランス情報へ

にほんブログ村 海外生活ブログへ
にほんブログ村


スポンサーサイト
クリスマスが近づくと「どうしたらパーティシーズンに太らないか」という記事によく出会う。
ご馳走を食べるといったって、クリスマスは一日だけでしょ?と思うけど、“再構成家族”が増えたせいで一日ではすまない人が多い。親が離婚している場合、両方の顔を立てるため、クリスマスを2回やる。カップルで、両方の両親が離婚している場合は2×2=4回となる。4回続けてフォアグラだの羊の足だのシャポン(去勢した雄鶏)なんか食べて、消化不良が終わらないうちに大晦日の晩餐になだれ込む。聞いただけでお腹が一杯になりそうな・・・

そこで「どうしたら年末に・・・」が問題になる。私が読んだのは、
○当日、朝起きたらすぐにスポーツ(ジョギング、水泳!)をする。(やるわけないでしょ)
○昼食は野菜ずくしにする:ご馳走はたんぱく質が多いので、酸性にならないようバランスを取る。(これはロジック)
○空腹で食事に臨んではいけない。リンゴ1個とお茶、または炭酸水などでお腹を少し膨らませていくと、アペリティフのカナッペ、ピーナツやチップスに飛びつかずにすむ。(たしかに)
○食事の始まる20分前に、オリーヴ油を大匙3杯( !!)飲む。胃壁に膜を作り、お酒がまわりにくくなり、発酵を予防する。翌日のムカつきを防ぐ。
これは友達に薦められて一度やったっけ。大匙一杯だったけど、オイルを飲むのはかなり「うっ」となる。3杯も飲んだらそれだけでムカつきそうだ。
○自分が料理をする場合は、フォアグラの代わりに海の幸(生牡蠣とか)にし、シャポンよりずっと脂質の少ない七面鳥にする。(七面鳥ってパサパサしてない?)

こちらは去勢したシャポン。お腹の中にフォアグラとかドライフルーツを詰めてローストする。

シャポン

○宴の翌朝はスポーツをする( マゾだ !!)

こんなことを書いているヤツの顔が見たい、と探したら、Fitnextというフィットネス・メソッドのコーチだった。

フィットネス・コーチング

クリスマスや大晦日は一年に一度だから、美味しいものを食べてハメを外して、翌日はグデーッと死んでいるのが正しい過ごし方と思うけど・・・

Joyeux Noël ! 楽しいクリスマスを!

ランキングに参加しています。お気に召したらクリックしてください。
にほんブログ村 海外生活ブログ フランス情報へ

にほんブログ村 海外生活ブログへ
にほんブログ村

Google Franceが発表した今年の検索トップ5。

1位:ジュリー・ガイエ/Julie Gayet

ジュリー・ガイエ

オランド大統領との密会をゴシップ雑誌Closerが暴いたのが1月。“ファースト・レディ”(フランスでは“ファースト・ガールフレンド”と呼ばれた)ヴァレリー・トリールヴァイエールがショックと怒りで入院。その後、ヴァレリーと別れたフランソワ・オランドは「もうファーストレディはいらない」と、独身大統領を通すかに見えたら、今度はゴシップ雑誌Voiciが、ジュリー・ガイエとエリゼ宮内で仲良くお話している写真を公開。
それまであまり目立たない女優さんだったのが、パパラッチの群に追いかけられ、検索数1位に。

2位:ナビラ/Nabilla

ナビラ

les Anges de la téléréalité(リアリティ番組の天使たち)というリアリティ番組で登場。その中で« Allô ! Non, mais allô quoi !… /モシモシ!ヤダ、モシモシ、ナニよ!»と言ったそうなんだけど、その言い方が独特で、一日にして有名になった。このセリフは多くのパロディを生み、CMにまで使われるようになったので、ナビラと番組プロが特許申請したほど。それ以外では重そうなバストのナイスバディがウリ(強調しすぎ!)
11月はじめ、ナビラが”恋人”トマ・ヴェルガラをナイフで刺して負傷させるという事件。このトマは、ナビラの知名度だけが魅力でくっついていたとか。それがアタマにきたのかもしれないけど、刺したりしちゃダメよね。
ナビラはつじつまの合わない証言(見知らぬ男が突然現れて刺したとか、トマが自分で刺したとか)を繰り返したけど有罪に。目下、ヴェルサイユの刑務所で「アローアロー」と言っている。
この人のことはあまり知らない(知りたくもない)んでネットで探し、また検索数を上げてしまった!

3位:サッカーワールドカップ/Coupe du monde

サッカーワールドカップ

サッカー国フランス。前回の惨めな結果を挽回しようと、応援にはいっそう気合が入っていた。

4位:Iphone 6

Iphone6

9月9日に発表になったIphone 6、全世界で3日間で1000万台を売るアップル記録に。と喜んだのも束の間、ズボンのポケットに入れると歪む、という苦情が殺到し、検索数をさらに上げた。

5位:デュードネ/Dieudonné

デュードネ

政治活動をするユーモアタレント。90年代は人気があったが、2000年頃から反ユダヤ主義的発言が多くなり非難・反感を買いだす。最初は左派を謳っていたけど極右よりに。
2014年はじめ、ワンマンショーでの顕著な反ユダヤ的言動で、いくつもの都市が彼のショーを禁止し、国務院がこれを認める。この人は積極的に嫌いだ。

大統領の恋の行方、芸能人のゴシップ、サッカー、最新型のケータイ・・・平均的フランス人の関心事!

ランキングに参加しています。お気に召したらクリックしてください。
にほんブログ村 海外生活ブログ フランス情報へ

にほんブログ村 海外生活ブログへ
にほんブログ村


10月に発表になったノーベル賞。今週はストックホルムに受賞者たちが招待され、レセプションやコンサート、記者会見・・・の“ノーベル祭り”、10日に1250人の招待客を集めたパーティで幕を閉じた、とル・モンドが書いていた。
最後に受賞者たちがスピーチをして、ノーベル文学賞のパトリック・モディアノも「ちゃんとしたスピーチをした」と聞いてびっくり。モディアノは口下手で、インタビューされても何が言いたいのかわからないので有名だ。「用意したテキストを読んだ」と聞いて納得した。

晴れの授賞式
パトリック・モディアノ ノーベル文学賞

「青春時代の英雄たちが名前を連ねるこのパンテオンに、私は魔法の杖の一振りで入れてもらえた気がします。その英雄たちのおかげで、私は作家になりたいと思い、読書は孤独な青春時代を救ってくれました」
なかなか詩的なスピーチ。“書き言葉の人”は前もって用意するのが正解だ。

実は、モディアノがノーベル文学賞と聞いてフランスでもびっくりした人が多い-村上春樹が有力候補と思われていた。
彼はフランスでこそ有名だけどベストセラー作家ではない。ヨーロッパの他の国では”一握りのファンが買う”だけとか。受賞は、外国でのモディアノ知名度を上げるのに貢献するはず。それだけに、受賞後、日本でモディアノの本が品切れになったいうのはすごい。知的好奇心の高さ!

パトリック・モディアノ

もう何年も前、モディアノを数冊、立て続けに読んだ。
『暗いブティック通り/Rue des Boutiques Obscures』『エトワール広場/La Place de l'Étoile』・・・この作家の本は、“筋が全然思い出せない”のが特徴(モディアノさん、ごめんね!個人的見解です)。
主人公が自分のアイデンティティや過去の秘密を探す、というストーリーが多く、映像が浮かぶ文章だったのを覚えている。日本語のような遠い言語に訳すのは、難しいだろうな。

モディアノの父親はユダヤ系で、1940年ヴィシー政権下の「ユダヤ人規定に関する法律」を潜り抜け、逃げ隠れする生活-子供のパトリックにそのことは知らされず、噂だけを聞く。母親はベルギー女優で留守が多く、それだけに弟、リュディとの結束は強かったが、弟は白血病で10歳で亡くなる。この孤独な子供時代、戦争、家族の秘密・・・はモディアノの小説のベースになっている。

ある日、息子が「読むもんがない」と本を探しにきたので、貸したら、「こんな退屈な本、10ページも読めない!」と投げ出した。その後も本を借りに来ると、「モディアノみたいなのはいやだよ」というくらい。あんたの年じゃこの渋さはわかるまい。
久しぶりにまた読みたくなったけど、息子に貸した『暗いブティック通り』は、おそろしく散らかった彼の部屋のどこかに埋もれている。

ランキングに参加しています。お気に召したらクリックしてください。
にほんブログ村 海外生活ブログ フランス情報へ

にほんブログ村 海外生活ブログへ
にほんブログ村


Strangeなのは何?『Love is strange』

39年一緒に暮らしたあとに、ジョージとベンは結婚することに決める。ジョージは音楽の先生で、ベンは画家だ。ハネムーンから戻ってみると、ジョージは聖歌隊の指導をしている教会から突然解雇される。
「私はここで16年働いている。私がベンと暮らしていることはよくご存知じゃないですか?」と神父に詰め寄るジョージ。結婚という社会的レッテルですべてが変わってしまうなんて。
「規則だから」「私の判断じゃない、上からのお達し」と神父は取り付く島がない。
ジョージとベンはNYのアパートのローンが払えなくなり、アパートを売ることに。「新しいアパートが見つかるまで」別れて、家族や友だちの家に居候するはめになる。
『Love is strange』はIra Sachs(イラ・サッチ?)のアメリカ映画。

Love is strange

ベン(右、ジョン・ライゴウ)は70歳の画家、ジョージ(アルフレッド・モリナ)は音楽教師
Love is strange

レッテルや先入観で判断する(愚かな)人たち、社会。差別の視線と肩身の狭い居候生活をガマンしながら慰めあうジョージとベン、2人の強い愛情が描かれている。
長ったらしさがなくてシナリオがいい。思いがけない最後にも感動した。地味な作品だから上映館も少ないけど、フランスでの批評はすごくいい。

今年で可決した『同性の結婚合法化』は、1974年、シモーヌ・ヴェイユが通した『妊娠中絶の合法化』と同じくらい重要、と言われる。この映画を観ると、確かに、と思う。フランスでこのようなことが起こったら、すぐConseil de prud'homme(労働裁判所)に訴え、解雇された人が勝つだろう。

中絶も同性の結婚も、反対の旗頭はキリスト教会だった。イスラエル・パレスチナ問題だって・・・人間の心の救いである宗教が、人間を差別し、戦争を起こす・・・宗教こそ限りなくstrangeだ。


ランキングに参加しています。お気に召したらクリックしてください。
にほんブログ村 海外生活ブログ フランス情報へ

にほんブログ村 海外生活ブログへ
にほんブログ村


プロフィール

Author:長谷川たかこ

この国に住もう!と決めたのは13歳のとき。それが実現したのは10年以上経ってから、それから20年の月日が流れました(計算しないで!)
現在フレンチ・コード主宰。訳書多数、著書2冊。夫1人、子供2人、猫2匹と暮らす騒がしい毎日。映画と料理とデビッド・ボウイが趣味。


長谷川たかこ

カレンダー
11 | 2014/12 | 01
- 1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30 31 - - -
最近の記事
カテゴリー
おすすめ書籍
RSSフィード
おすすめコスメ
フランスに行くなら
プロヴァンスの田舎町をまわる1日
アーカイブ