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パン・オ・ショコラ論争

ジャン=フランソワ・コペは、現モー市長。2012-2014年、右派UMP(現レピュブリカン)の党首だった政治家。
2012年の大統領選(サルコジがオランドに負けた)で、サルコジの選挙運動資金不正疑惑の中心人物だった:選挙運動資金の法定限度額は第一回投票1、685万ユーロ、第二回投票2、250万ユーロ。サルコジはロックスターのような演出のミーティングを繰り返し、限度額を大幅に(1,800万ユーロ!)超過。イベント企画会社に、限度額内の請求書を作らせ、残りは別名目の架空請求書をに出させていた。
事情聴取でコぺは「全く知らなかった」で押し通し、でも、党首が“知らなかった”なんて誰も信じるはずがなく・・・もっとすごいのは親分のサルコジも「全く知らなかった」

ご存知のように2人とも臆面もなく大統領選予備選挙に立候補している。“臆面もない”のは政治家の共通点ではあるけど。

と前置きが長くなったけど、このコペ氏、ラジオで「パン・オ・ショコラがいくらか知っていますか?」という視聴者の質問に「10~15サンチーム」と自信を持ってお答えに。

ジャン=フランソワ・コペ

キャスターが「トンデモナイ、その10倍です」と指摘すると、「・・・太らないように気をつけているから買ったことがない」と苦しい言い訳。
これが忽ちソーシャルネットワークで広がり、嘲笑の的になる。
ヴェルサイユに飢えた群衆が押しかけたときの、マリーアントワネットのセリフ「パンがないならブリオッシュを食べればいいでしょ」と比較され、いかに政治家が一般国民の生活を知らないかってことだ。

数日後、ブーローニュのパン屋さんが15サンチームの“コぺ氏のパン・オ・ショコラ”を売り出した。

パン・オ・ショコラ

ユーモアにはユーモアで返すほかなく、とコぺ氏はパン屋さんに電話し、発意をほめたたえたとか。

なぜ視聴者がパン・オ・ショコラの値段を聞いたかというと、コペには”前科”があるから。
2012年、「学校で、不良たちにおやつのパン・オ・ショコラを盗まれている子供がいる。(不良たちが)ラマダンをしているからだ」と発言して問題になった。“イスラム教徒をドロボー扱いするのか !?”

というわけで、パン・オ・ショコラはジャン=フランソワ・コぺのトレードマークになった。


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フランス人2人に1人がデブ

という調査結果が出て、一日話題になった。
2013年から3万人のパネル(男女同数、30歳~60歳)を対象に、健康&医学調査国立インスティテュートが行った調査によると、
*フランス男性の41%、女性の25、3%がsurpoids/超過(BMI:体重(体重÷身長(m)の2乗が25以上)
*BMI 30以上のobèse/異常肥満は男性15,8%、女性15,6%。
足すと男性の56,8%、女性の40,9%、ならして2人に1人が肥満。

フランス人2人に1人が肥満

日本のBMI 30以上は男性4,5%、女性3,3%・・・
『フランス女性は太らない』というような本タイトルに「え?誰のこと?」「それ、皮肉?」とフランス人が驚くはずだ。

男性のほうに肥満が多いのは、医学的には説明できないそうだけど、「太った男性は”恰幅がいい“と言われ、太った女性ほどネガティヴなイメージがない(差別!)ので、痩せる努力をしないのではないか」と調査に加わった研究者の意見。

年齢は男女とも年齢にほぼ比例し、60歳過ぎに肥満が多い。

フランス人2人に1人が肥満

逆に反比例は、収入と体重の関係:収入が減るほど体重が増える。

フランス人2人に1人が肥満

月収450ユーロ(約5万円)以下の女性の30%以上が超過体重、一方月収4200ユーロ(約45万)以上の女性はわずか7%。
男性ではこれほど格差がなく、低所得者23%、高所得者9%。
この理由は言うまでもなく、低所得者には“健康的でバランスのとれた食事”が取りにくい。ニュースキャスターの言葉を借りると「脂っこくて甘いものは安い、ということです」
更に、運動器具を買う余裕やスポーツをする機会がない。女性の格差は、高給取りの女性がスパやジムや健康食にお金を使っているから?きっとそうだ。

地域差も大きい。

フランス人2人に1人が肥満

ノール県(県庁所在地リール)が25,6%で不名誉な1位。原因はやっぱり食生活。北仏はラード(フライドポテト用)、ビール、アルコール類の消費が圧倒的に多い。パリは10,7%と肥満が一番少なく、リヨン、ボルドーの大都市もこれに近い12-13%。

ヨーロッパの口ではアイルランド、マルトが肥満トップ(男性の76%が過剰体重)、スイスが一番ほっそり(33%)、フランスはランキングの真ん中とか。
こっちで「日本人はなぜ太らない?」という本を出したら絶対売れそうだ。


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ネコの場所取り合戦

なんでネコは箱が好きなんだろう?狭苦しくて居心地悪そうだけど、お母さんのお腹の中を思い出すから?陽だまりに箱を置いてやると、喜んで入る。箱入りネコ。

タマ&リュリュ、場所取り

でも、のどかな風景は長くは続かない。
間もなくリュリュ(白黒)がタマに「そっちの箱のほうが大きくていい、変えてくれ」と言い出す。
でもリュリュの箱はタマには小さすぎる。崩壊するかも。

タマ&リュリュ、場所取り

変える気はない!

タマ&リュリュ、場所取り

ついに取っ組み合いに。仲良く日向ぼっこしてればいいのに、アホか・・・

タマ&リュリュ、場所取り

同じことが深夜、繰り返される。ウトウトしかけたころ、タマがやってきて、私の脚の上に寝る。暖かい重み。アナイスが毎晩こうやって眠っていた。
そこへリュリュが現れ、タマを舐め始める。「おお、微笑ましい!」
実はそんなに微笑ましくない。寝ているタマは「うるせえ!」と怒り、リュリュの顔をはたき、リュリュがはたき返し、再び取っ組み合いに。年の功でタマが場所を譲り、リュリュが私の上に寝て、これ見よがしに脚など舐め始める。タマは怖い顔でそれを見ているが、間もなくキレてまた取っ組み合いに。観察している私は、すっかり目が覚めてしまう。

それでいて2匹はけっこう仲がいい。朝目が覚めると、2匹そろって私の足元に寝ている。


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3,5ユーロの幸せ

掃除機の紙パックを買いにデパートに行くなんて、全然やる気の起こらないことなんで、一日延ばしにしていたら最後の紙パックがパンパンになった。仕方なく夕方BHVに赴く。
通りすがりにSandroのコートに触ったり、ボビーブラウンの口紅の色を見たり、というささやかな楽しみのあと、3階の家電売り場に。ゴミ袋を買って、エスカレーターを降りようとしたら白いシンプルなカップやボールが目に入る。Uターン。

大好きなコーヒーカップを割ったばかり。割ったのは私じゃなくリュリュだけど。

お腹が空くと、テーブルの上に陣取る、という悪い習慣。ネコ嫌いの人が卒倒しそうな光景。

ネコ

友達が晩ごはんを食べに来て、後片付けをしていたら、リュリュがテーブルの脇にある柱によじ登ろうとして失敗し、転落。
落ちるときにテーブルクロスに爪を立て、上にのっていたコーヒーカップごとクロスを引きずり下ろした。

午前一時の叫び声。リュリュは柱上りに失敗したショック(ネコの恥)と私の叫び声にびっくりして逃げ出し、娘が部屋から出てきて、カケラを集めるのを手伝ってくれた。
日本製で大事にしていたコーヒーカップ、6客揃っていたのが4つになっちゃった・・・

BHVのはずっとシンプルで何の変哲もなく1個4ユーロ。グラスやカップは子供が(親の留守に)パーティをする度、減っていくので“割っても惜しくない”ものを買う傾向になっている。
カップを6つ持ってレジに行くと、閉店間際でかなりの列。そしたら店員のオバサンが現れ「BHVのカードを持ってる人は、別のレジでやってあげる」というのでついていった。
「これ、今30%オフで、それとカードの15%オフ・・・」ほほーっ!
「あなた、ポイント特典が2つあるけどどーします?」
パソコンの画面を一緒にのぞくと、なるほど〔offre2〕。
「いくらになるか押してみてください」
オバサンが〔offre2〕をクリックすると、支払合計3,5ユーロになった。

右が日本製、並べると断然エレガント。値段も違っていたから、まぁ仕方ない。

tasse.jpg

掃除機の紙パックを買う、という家族の誰もやりたがらないことをすると、こーいういいことがある。私はタダみたいな6客のコーヒーカップを持ってルンルンとデパートを出た。
でもこーいうことは絶対Sandroのコート(495ユーロ)では起こりえない・・・

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数年前に料理雑誌『Cuisine&Vins』で見つけたレシピは、ひき肉ではなくて塊肉を使うので、コクがあるというか、プロっぽい。と自分で言うのもナンだけど、作る度に評判がいい。週末にお試しください。

〔材料〕
牛肉はマクルーズなどの煮込み用の塊を800~1㎏(5-6人分)
ニンニク2かけ
玉ねぎ2個
赤インゲン(haricots rouges)の缶詰(400g)
トマト果肉缶詰(400g)
牛肉ブイヨン1個
クミンシード大匙1
オレゴン大匙1
チリパウダー小匙2

ポトフにも使う赤い部分。後ろ足のジットでもいいけど、ややゼラチン質。

牛肉部位


① 牛肉を2-3㎝角に切る(けっこう疲れるので男性にやらせるといい)
② 玉ねぎを同じくらいの角切りに。
③ ニンニクは2つに切り、芯を取る。
④ ル・クルーゼなどの煮込み鍋にオイルを入れ、ニンニク、玉ねぎを5分炒める。
⑤ 続いて牛肉を入れ、やや強火で、全体に焼き色がつくように木べらでかき回す。
⑥ クミンシード、オレゴン、チリパウダーを加える。
⑦ 水、ビーフブイヨン、トマトの缶詰(丸ごとならざく切りに)を、ヒタヒタ(牛肉が隠れるくらい)に入れる。
⑧ 蓋をして中火で、時々かき回しながら約2時間。水けを切った赤インゲンを入れて約1時間。

サイトで見つかるレシピは殆どひき肉を使っている↓。
肉をサイコロ状に切る(切らせる)だけでずいぶん違うんだけどなぁ・・・

チリコンカン
photo:marmiton
付け合わせはもちろんご飯(バスマティも合う)。娘は、彼女が“œuf parfait”完璧なタマゴ、と呼んでいる半熟卵を添えるのが好き。

フランスでは“Chili Con Carne/チリコンカルヌ”、日本では“チリコンカン”なのね・・・なぜ?と考えたところ、こっちでは力づくでフランス語式に発音している、というだけのことみたい。

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クストー大佐、と呼ばれていたジャン=イヴ・クストー。1997年に亡くなる前は「フランスの有名人人気投票」で必ず上位に入っていた。
海底探検者で環境保護運動もしていた人物、くらいの知識しかなかったけど、この作品『l’ODYSSEE/オデュッセイ』
は、海に魅せられた人が、あらゆるものを犠牲にして夢を達成していく生涯を描いている。

映画『l'ODYSSEE/オデュッセイ』

1948年、海軍人クストー(ランベール・ウィルソン)は妻(オードレイ・トトゥ)、2人の男の子と、地中海を見下ろす素晴らしい家に住んでいた。でも彼の野望は、世界中の海を探検し、生息する魚や動物を写真に撮ること。「妻子があるのにそんな無謀なことをしていいのか」と友達は心配するが、彼は退役。しかし船を買うお金がない。ニースの億万長者が彼の冒険の擁護者となり、カリプソ号を買う。
妻シモーヌは母親から譲り受けた宝石を売って、船の修復を手伝う。

映画『l'ODYSSEE/オデュッセイ』

クストーは潜水呼吸スクーバを考案し、有能なダイバーチームを構成して深海のフィルムを撮り始める。
後に次男のフィリップ(ピエール・ニネイ)がチームに加わり、撮影を担当する。

この作品の見所のひとつは深海の美しさ。上を見れば太陽の光、下は限りなく深い青の間で魚たちが優雅に泳ぎ、サメはカメラに食いつこうとする。

映画『l'ODYSSEE/オデュッセイ』

もうひとつはクストーが“犠牲”にしていく周囲の人間たち。クストーは世界中駆け回り、あちこちに女あり(暗示的に描かれる)。
夫の夢を叶えようとした気丈な妻シモーヌは置き去りにされ、アルコールに溺れていく。
オードレイ・トトゥ(そんなに好きな女優じゃなかったけど)がすごくいい。特に老いてからの、愛情と諦めと嫉妬が混ざる表情。映画の中で一番印象に残る人物。アメリちゃんの頃より今のほうが素敵だ。

2番目は「あなたの夫はバカになったのか?」と母親に詰め寄るフィリップ(ピエール・ニネイ)。

映画『l'ODYSSEE/オデュッセイ』

クストーがアザラシを2頭捕らえて檻に入れ「人間と友達になるとこを撮ったら観客が喜ぶ」というのを聞いて、「お金のために何でもやるのか!」とキレて、去っていく。環境保護に目覚めるのも彼だ。(余談だけど、アザラシがうちのデブ猫タマによく似ているのに気づいた。)
クストー役のランベール・ウィルソン。国際的スターになる人の意志、カリスマ性、説得力・・・はよく出ている。でもクストーの性格を浮き彫りにするのは彼を取り巻く人たちだ。

映画『l'ODYSSEE/オデュッセイ』
photos:allocine

こっちは本物のクストー。よく似ている。

ジャン=イヴ・クストー

ビオピック(伝記映画)はあまり観ないほうだけど、この作品は良かった。
クストーが地中海、紅海、インド洋、ペルシャ湾の深海を撮った『沈黙の世界』(ルイ・マルとの共同監督)は56年のカンヌ映画祭で最高のパルムドールを取っている。
L’ODYSSEE
ジェローム・サル監督作品
主演:ランベール・ウィルソン、ピエール・ニネイ、オードレイ・トトゥ
2時間5分
フランスで公開中

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ドラッグ常用者がより安全に“消費”できるSCMR(最小リスク消費ルーム)、通称Salle de shoot/シュートルームの第一号がパリにオープンする。場所は北駅の近く、ラリボワジエール病院の一画(でも病院とは別の入り口)。この場所が選ばれたのは偶然ではなく、一番ドラッグ常用者が多い地区だから。

利用の仕方(別に読者の方が利用するため、という意味ではなく)
“利用者”はまず民生委員と会い、これまでのドラッグ経歴、消費の習慣を話し、シュートルームの正しい利用方法を承諾する。
次に“打ちたいヤク”を見せ、番号札を受け取り自分の順番を待つ。

「注射器の貸し借りは絶対やめましょう」「打つ前に肌を消毒してください」などの注意書き。

パリ、初のシュートルーム

シュートルームは2つ、ひとつは注射するドラッグ、2つ目は吸入ドラッグ用。利用者はドラッグ持参だけど、注射器など器具はルームが消毒済みのを提供する。ひとりの持ち時間は20-30分で、終わったら“次の方”に席を譲り、休憩室に移動する。

一度に何人も入れるみたい。

パリ、初のシュートルーム

シュートルームには医師、看護師、民生委員、ガードマンなどフルタイムのスタッフが16人。看護師は、ドラッグの注射はしてあげないけど、衛生的に打てる(吸える)ようアドバイスし、オーバードーズを防ぐ。

誰が利用できるか?
18歳以上、主としてヘロインなど注射できるドラッグの常用者。これまで常用者の一部は、裏路地や建物の入り口で打って、その場に注射器が捨てていた。一日約200人の利用者が予想されているとか。

1986年、スイスのベルヌに最初に開かれたシュートルーム、今では世界中に100余りあって、どこの国でも軽犯罪、注射による感染症の減少が実証されているそうだ。
カナダ、バンクーバーのシュートルームは停泊している船の中、デンマークはバスであちこち移動など、それぞれ中毒者のタイプや周囲の環境に合わせて工夫している。フランスはかなり出遅れ。

フランスで一番問題の依存症と言えばアルコール。
“アルコール消費ルーム”ができて、依存者が自分の飲みたいボトル持参で来て、「では持ち時間30分で飲んでくださいね」なんて言われたら、シラケて飲みたくなくなるのでは?
ドラッグも、人目を忍んでやっていたことを、こうやって公に打つことで、消費の仕方が変わるような気がする。
ソフトドラッグの販売を許可しているオランダで、ソフトドラッグの使用率がスペイン、イギリス、フランス、イタリア、ドイツより低いというから。
高校生の頃、門限がなかったらもっと早く帰ったと思う。

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本宅と愛人宅の二重生活は14年間、ミッテラン大統領が亡くなるまで続く。アンヌは大統領の癌を最初に知らされた一人。癌は脳まで転移していた。
亡くなる日も彼女が付き添っていて、容態が悪くなったので主治医を呼んだ。最後を看取ったのはアンヌと娘のマザリン。2時間後、今度は正妻ダニエルの番で、2人は帰った。
遺言執行人はダニエルは「埋葬式に“もうひとつの家族”はどうしましょう?」
ダニエルは「来てほしくない」(ま、そうだろうね)でも相談の結果、大統領の“2つの家族”が出席することに。
大統領の死後、アンヌは無名の人に戻り、2011年の定年まで美術学芸員、ルーヴル美術学校の講師を勤めた。同じ年、正妻のダニエル・ミッテランが亡くなる。

ダニエルもよく我慢したと思う。
彼女とフランソワ・ミッテランが出会ったのは1944年の初め。ダニエルは17歳からレジスタンス活動に加わり、両親はマキ(レジスタンス活動員)を匿っていた。パリのレジスタンス活動を指揮していたフランソワは、ブルゴーニュに逃げなくてはならなくなり、ダニエルが逃走を助けることに。列車の中で、ダニエルはフランソワの恋人の役を演じる。列車が目的地に着くころ、お芝居は現実になっていた。同じ年の10月に2人は結婚する。映画になりそうな話!

17歳からレジスタンス運動をしたくらいだから政治に関心が強く、その能力があったダニエルは、第三世界援助の運動家になる。

ミッテラン大統領夫妻

81年、フランソワ・ミッテランが大統領になってから、ダニエルは「飾り物になるのはいや」と、エリゼ宮に自分のオフィスを作らせた。
夫の心は愛人に奪われても、自分の政治活動のために“大統領夫人”の椅子には固執したんだろう。

ミッテランの生誕100年でもあり、『アンヌへの日記』と『アンヌへの手紙』の2冊がガリマール社から出る。
前者は新聞の切り抜きやメトロのチケットが貼り付けられ、初めて恋をしている青年のよう。“権力と秩序の人間”だったミッテランから想像もつかない。
どちらもアンヌに宛てたもので、彼女も73歳になって(↓)大統領との半生を日向に出したいと思ったんだろうか?

ミッテラン大統領の愛人

本を読んだ文芸評論家は「メタフォールを使い、文才がある。フランス語を大切にする最後の大統領だった」
そしてカリスマのある最後の大統領だった。
スクーターで愛人宅に駆けつけるとこを写真に撮られるようなドジもしなかった。
大統領選に向けて、候補者が次々に本を出しているけど、それを凌いで売れそうだ。

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元大統領の熱烈な恋文

1996年1月、フランソワ・ミッテラン大統領のお葬式に、隠し子マザリンとその母親アンヌ・パンジョが参列した。
左から本妻ダニエル、息子ジャン=フランソワ、マザリン&アンヌ・パンジョ、息子ジルベール

ミッテラン元大統領、愛人げの恋文
photo:MAXPPP

元大統領に愛人がいたことは既に公然の秘密。なにしろ32年続いた関係。その間にミッテランがアンヌに送った1218通の恋文『アンヌへの日記』(『アンネの日記』ではなく!)がガリマール社から出版される。

2人が最初に会ったときフランソワ・ミッテランは45歳、アンヌは18歳!ニエーヴル県会議員だったミッテランはアンヌの両親と知り合いだった。
間もなくアンヌはバカロレアを手にパリへ。「結婚する前に装飾関係の仕事につきたい」
パリに親戚のいないアンヌの世話をミッテラン夫妻が申し出る。2人の恋物語が始まったのは63年、ミッテラン47歳、アンヌ20歳。
『アンヌは私の喜び、私の恩恵、私の希望・・・私の人生に彼女が占める場所の大きさにしばしば驚く』と64年の日記。冷徹で専横な政治人間だったミッテランの知られざる顔、“恋するフランソワ”・・・

「予期しないことだった」とアンヌ。ミッテランは妻ダニエルと別れる気は毛頭なく、アンヌは愛人になる。
「政治的キャリアと家族の大切さのため」とミッテランの友人たちは言うが、アンヌは
「彼はダニエル(妻)を選ぶと決め、彼女を絶対見捨てなかった」
アンヌは日陰で生きていくことを受け入れるが、経済的に自立したかった。
彼女は美大に行き、美術館学芸員の資格を取る。数年後、彼女は19世紀の彫刻の専門家となる。

ミッテランの愛人はアンヌだけではなかった。でもアンヌにとっては「後にも先にも彼だけ。一人の男性を愛し、尊敬するのは最大の幸せ」
それだけに81年ミッテランが大統領になったとき、彼女は“関係の終わり?”と心配した。ところが逆に大統領はセーヌ河岸Quai Branlyにアパルトマンを借り、アンヌとほぼ毎日会うようになる。
大統領は2つの家族の間を行ったり来たり:週末とクリスマス、ロマンチックな夕食はアンヌと、友達との夕食、公的外出、新年はダニエルと。
アンヌは離婚を迫ったことも浮気を咎めたこともない代わり、「子供が欲しい」。
ミッテランは愛人の“唯一の願い”に折れ、1984年にマザリンが生まれる。当時、2人の関係を知っているのはごく近しい人だけだった。

86年、オルセー美術館開館式で。ジスカール・デスタン、ミッテランを案内するアンヌ(赤い服の背中)。ミッテランの熱い視線!

ミッテラン元大統領、愛人げの恋文
photo:AFP

フランスの歴代大統領にはみんな愛人がいて、それは当たり前どころか“男の勲章”。それにしても大統領になった途端、妾宅を設けて二重生活を始めるなんて・・・(続く)

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たかが世界の終わり

人気作家のルイは12年間会わなかった家族に再会しようと、飛行機に乗り故郷の町にやってくる。自分の余命が短いことを告げるためだ。
“家族と昼食をするだけじゃないか。血が繋がっているんだ、愛情を確かめられる・・・それとも12年間の空白を責めるだろうか?許してくれないだろうか?・・・ただの昼食だ、世界の終わりではない。何を怖がることがある?”
着いてみると、家族の空気はピリピリしていた:母親は昔のように“楽しい家族の食事”にしようと舞い上がり、兄は最初から反感を丸出し、最後に会ったときは10歳だった妹は、再会は嬉しいけど家族の反応に耐えられない。ルイと会話をしようとしてくれるのは兄の妻だけだ。
前作「Mommy/マミー」が打ちのめされるほど感動的だったグザヴィエ・ドランの最新作『Juste la fin du monde』

『Juste la fin du monde』グザヴィエ・ドラン

このキャスティング(ルイ:ギャスパール・ウリエル、母:ナタリー・バイ、兄:ヴァンサン・カッセル、その妻:マリオン・コティアール、妹:レア・セイドゥ)、
そして今年のカンヌ映画祭でグランプリ
・・・なので誰だって期待する。
でも、先に観た友達はみんな「がっかりした」
私はというと「何と言っていいかわからん」
まず、なんでグザヴィエ・ドランはジャン=リュック・ラガルスの戯曲を映画化しようなんて思ったんだろう?
戯曲の背景、1980年代はエイズに罹れば必ず死んでいた。つまりエイズの認識にズレがある。
さらに戯曲を映画化するときに“よくやるミス”、ほとんど全部、クローズアップで撮っていて、顔の大写しに疲れる。

ルイはガスパール・ユリエル(『サン・ローラン』)

『Juste la fin du monde』グザヴィエ・ドラン

口元を整形してから笑いがちょっと不自然なナタリー・バイ(母)、上手い

『Juste la fin du monde』グザヴィエ・ドラン

まだ反抗期みたいな末っ子(レア・セイドゥー)

justelafin_seydoux.jpg
photos:allociné

家の中という閉所で、家族が笑い、怒鳴り、独り言を言い、肝心なことは何も言われないまま、嫉妬、羨望、フラストレーション、否認・・・がブツブツと沸騰してくる。それがこの作品のテーマ、グザヴィエ・ドランが繰り返すテーマだ:家族とは?愛し合い分かり合える存在なんだろうか?それとも・・・
俳優はそれぞれ上手いけど、特にナタリー・バイ(母親)、濃いメイクに派手な服、ひとり浮いて、はしゃいでいるようで、“実はわかっている”のを垣間見せる。
“不器用に”ルイを理解しようとするマリオン・コティアール(兄嫁)も上手い。でもみんな“戯曲的”な距離があって、入り込めない。私たちは傍観者だ。そう、全員フランスの俳優なんで、ドランのトレードマーク、カナディアン仏語ではない。字幕なし!

ルイ役のガスパール・ユリエル。言うべき言葉が見つからない重苦しさと幽霊のような捉えどころのなさ。そして文句なく美しい。グザヴィエ・ドランは彼の美しさに魅せられた?と思うほど。
賛否が激しく分かれる作品、これまでの作品に比べて「アレ?」と思うけど、ドランさん、世界の終わりではないよ。

Juste la fin du monde
グザヴィエ・ドラン監督
出演:ギャスパール・ウリエル、ナタリー・バイ、マリオン・コティヤール、ヴァンサン・カッセル、レア・セイドゥ
1時間35分
フランスで公開中

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お弁当物語

娘は毎日お弁当を持っていく。美術学校の学食は不味いうえ、申し込むと、食べなかった時も払わされる。
「もったいないでしょ ?」「確かに」
それで、近くのスーパーでサラダやサンドイッチを買うと「高いし、すぐお腹が空く」(子供たちは食いしん坊でよく食べる)。
「だからお弁当を持っていくことにする」と(自称)経済観念のある娘が宣言した。のはいいけど、誰が作るの?
・・・というわけでお弁当を作る人になって1年になる。作るのはいつも夜なので写真は撮れない、第一撮るほどのお弁当じゃない:
ハンバーグとラタトゥイユと卵焼きとか。
かつ丼とほうれん草の胡麻和えとか。
鶏の照り焼きとブロッコリー、ニンジンのサラダとか。
簡単なもんだけど、パン屋のサンドイッチとかスーパーのサラダだけのクラスメートはみんな羨ましがり、お弁当は有名になった。
ある日、授業中に娘が「ギャッ!お弁当忘れた!」と叫んだら、先生まで「そりゃ大変だ!」と言ったとか。

そのうちクラスメートのフェリックスが「一度だけ食べたい」とせがみ(娘は「おだてれば作ってくれるよ」と言ったに違いない)2人分作ることに。
間もなく「明日ポーリーヌの誕生日なの。お弁当が食べたいって」と、前日の夜に。
「鶏のつくねと胡麻和え、卵焼き、鮭のオニギリ・・・」
「茄子のカレーも入れて!」
カレーやハンバーグやチリを作るとき、お弁当用に分けて冷凍するのを敵は知っている。
「それはヘンよ、組み合わせが」
「気にしない!」
仲良しのお誕生日だから、娘は自分の好きなものを総動員したいらしい。
まあ、食べる人が気にしないなら、と、鮭のオニギリとおかずを一段目、二段目に茄子とひき肉のカレーとご飯を半々に入れる。
朝市の肉屋で買ったミニソーセージがあったので色どりに。
「タコにしよう!」と娘。
「何でそんなこと知ってるの?」
「日本のお母さんはみんなやってるのよ」
それで深夜のタコ作り。こういうの、小学校までじゃない?

octopus.jpg

「目はどうする?」黒ゴマがないので、黒粒コショウを埋め込んだ。
「食べる前に目玉取ってよ、辛いから」

娘が撮った写真。タコがぐったりしてない?
左の白い空白(に見えるのは)オニギリ。おかずとの境界にパラフィン紙、芸が細かい(?)

obento.jpg

オニギリに巻くノリはアルミ箔に包んで、猫が食べないようにお弁当箱の下敷きにした。

そしたら翌朝。お弁当箱はひっくり返り、アルミ箔が食いちぎられテーブルはノリだらけ。夜中、暇を持て余した猫が2匹の共同作業でノリを引っ張り出したらしい。
ひっくり返ったお弁当を見るのも恐ろしく、娘はそのまま学校に持って行った。

その夜。「どうだった?グチャグチャになってなかった?」
「大丈夫、ほら、ポーリーヌがお礼って」

Scan3 - Copie

さすが美術学校の学生!
おだてられるとすぐ乗る私は、
「フェリックスはまた作ってって言わないの?」
「言うけど、あたし仕出し屋やじゃないもの」
誰のセリフか・・・


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一枚ずつラップしてあるスライスチーズ
ハンバーガー用、クロックムッシュー用に、ラップしてあるチーズは便利で時々買っていた。ところが、チーズが51%以上入っていないと“チーズ”と呼んではいけないのに、スライスチーズはこの条件を満たしていない。つまり半分以上が化学的合成のチーズもどき。
アペリティフによく出てくるVache qui ritも同じ。溶かしチーズにバター、コンスターチ、牛乳、塩だと!

避けるべきスーパーの食品:スライスチーズ

ニュテラ
子供がいるウチには(いないウチにも)必ずひと瓶あるフランス版ピーナツバター。
「遊んで、学んで、踊って・・・盛りだくさんな子供の一日は美味しい朝食から:ヘーゼルナッツと脱脂乳から作られたニュテラ」などと宣伝しているけど、実は・・・(上から)ヤシ油、精製糖、粉乳、ヘーゼルナッツ、カカオ、乳化剤。
ウソの広告していいの?

避けるべきスーパーの食品:ニュテラ

マーガリン
バターより健康にいい、と信じている人が多いけど、実はトランス脂肪酸(不飽和脂肪酸)を含んでいてたくさん食べると心臓疾患の一因になる危険。義父も「不味い」と言いつつ、身体にいいとマーガリンを食べていた・・・

ワサビ(!)

本物のワサビはワサビという高価な(そうだったの?)植物。ヨーロッパに出回っているのは、ホースラディッシュとマスタードを混ぜたのを着色したもの(日本製のチューブワサビは何からできている?)

ホワイトチョコレート

カカオバターを20%以上含んでいないものはチョコレートと呼んではいけない。にも拘らず自称チョコレート。その55%は砂糖と人工甘味料、カカオバターの代わりに植物油。チョコレート好きがホワイトチョコを好きじゃないわけだ。

避けるべきスーパーの食品:ホワイトチョコ
photos:gourmand.viepratique.fr

その他にも白糖(漂白風呂に入れる)、ケチャップ(自然素材は全く入っていない)、メープルシロップ(実はとうもろこしのシロップ!)・・・なども“食べちゃいけない”に入っていた。パックのハムやスモークサーモンも、安いのはかけらやクズを集めて、塩で重さを増やしていると聞いた。見かけはそっくり。

要するに、工場大量生産で作られている安い食品は人工的なものが山ほど入っているってことで、それは想像に難くない。日本でも似たり寄ったりでは?
ま、気にし始めたらキリがないし・・・今夜は何を食べようか?

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プロフィール

Author:長谷川たかこ

この国に住もう!と決めたのは13歳のとき。それが実現したのは10年以上経ってから、それから30年の月日が流れました(計算しないで!)
現在フレンチ・コード主宰。訳書多数、著書3冊。夫1人、子供2人、猫2匹と暮らす騒がしい毎日。映画と料理とデビッド・ボウイが趣味。


長谷川たかこ

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