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右派の大統領選予備選挙でアラン・ジュッペを押さえてまさかの勝利を収め、選挙運動であちこち駆け回っていたところへ、カナール・アンシェネのスクープ:フィヨンの奥さん、ペネロープは“議会の協力者”の名目で50万ユーロ(約6500万円)を受け取っていた。ところが彼女が仕事をした形跡がない。これは架空雇用である。
アララ・・・
奥様のペネロープ
フランソワ&ペネロープ・フィヨン

フランソワ・フィヨンは木曜の20時のニュース(観なかったけど)で、

フランソワ・フィヨン

「妻は、私がマティニヨンにいたとき(=首相の時期)以外ずっと私の協力者で、彼女なしに今日の自分は考えられない」
奥さんはフィヨンが会う時間がない人に会いレポートにし、代筆もしていたとか。さらにフィヨンは、大統領選の3か月前に突然こういう“スキャンダル”が出るのは陰謀である、と怒り、一刻も早く真実を明らかにしてほしい、と。

そこで公金の横領、公共財産の悪用、隠匿の疑いで、関係者の事情聴取が始まった。
ペネロープ・ゲートと名付けられたこの事件で、大統領選の構図は変わってくる。これまで決選投票はマリーヌ・ルペンVSフランソワ・フィヨンという見方が強かったけど、このスキャンダルでフィヨンの支持率は急落、60%が「信用できない」。

もし横領の容疑が晴れても、政治経験のない奥さんを雇った“えこひいき”は否めないし、その奥さんは過去のインタビューで、「自分は夫の政治には関与しない。時々同行するのにとどめている」と答えている。窮地・・・
フィヨンは「もし、自分が容疑者として取り調べを受けることになったら、大統領候補を降りる」と宣言。自分の潔癖に自信がある+判事にプレッシャーをかけるセリフだ。
昨日からこのニュースで持ちっきり。検索エンジンでpeを打つだけでペネロープ事件が出てくるほど。どうなることやら・・・


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話は戻って、ソティス研修の最後の夜は、Bateaux Parisiensの船を貸し切ってセーヌ・クルーズだった。Debilly桟橋にたどり着いたら、船が何艘も停まっている。ここでウロウロしたら凍える・・・あれだ!とアジア人のいる船に駆け込んだら、中国大使館のパーティで、「ようこそマダム」と言われ、回れ右をした。

その隣の船だった。ガラス張りで眺めは素晴らしいけど、船は暖房があまりきかないそうで寒い。私が寒がりなだけ?

Bateaux Parisiens バトー・パリジャン
photo:bateaux parisiens

20時にエッフェル塔の足元を出発し、右(つまり西)に向かい、自由の女神まで行って方向を変え、オステルリッツ駅当たりで逆戻りする。約2時間半。
パリは夜のほうが美しい街だし、エッフェル塔は1時間に一度輝く。でもみんな、夜景よりおしゃべりのほうに忙しい。

ディナーのアントレはドンとフォアグラ、イチジクのコンポート。フォアグラ苦手な人が少なくなく、残している人、この量は食べられんという人多数。私も苦手。ネコに小判・・・もったいない。

バトー・パリジャン、ディナー

メインはスズキのグリル、寒いんで飲むピッチも上がり、写真を撮るのも忘れた(いつも後で後悔)。

そして最後にはダンスタイムになった。選曲はちょっと古かったけど、寒いときは踊るしかない、と私も加わったら、ソティスのフランス女子たちが豹変していた:昼間はマジメで控えめだった彼女たちが本性を現し、フロア中央を占領。(控えめに)踊っている社長や上司の手を取り、主導権を握り、振り回す。上下関係大逆転。
みんな息を切らして23時半、下船になった。

3日間ずっと一緒にいたソティス・ジャパン&研修の方たちと別れるのは名残惜しく、手を振ってバスが遠ざかるのを見送った。
タクシーに乗ったら娘のSMS「どこで何してるの ?!」
「今夜は遅いって言ったじゃない。20分で着く」
うちに帰りついたら「心配するじゃないの!」
「何を?」
「どっかで凍えて動けなくなってるかと思った」
「??」
「この前は風で吹き飛ばされそうになったじゃない」
「!!」
ま、心配してくれる人がいるのは有難い。夫はもうイビキをかいているし。
「それナニ?」娘は目ざとくソティスの紙袋を見つけて奪い取る。
中にはおみやげの春夏メイクとボディケアの新製品。娘はすぐメイクの箱を開け、

Sothys maquillage ソティス春夏メイク2017

「ちょうどアイライナーがなくなってた!こういう高品質のを使わなくちゃだめなのよね、シャドウの色もいい・・・」と、携帯でぱっぱと写真を撮り友達に送っている。
「でもそれ、私の・・・今からそんなの使ったら・・・」
「わーい、クリスマスみたい!じゃボンヌ・ニュイ。バタン」と部屋のドアを閉めた。
新製品はすべて娘の手中に。もしかして私の身の上を心配するより、おみやげを待っていたのでは・・・

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寒波、大気汚染、車規制

最近、ニュースでよくParticules fines(粒子状物質)という言葉が登場する。Particulate matterのこと、つまり大気汚染物質。
フランスの大都市部に大気汚染注意報が出る日があり、車をナンバーで規制(今日は奇数、明日は偶数ナンバー・・・)したり、メトロ・バスを無料にしている。車のナンバー規制は、あまり守られていない様子。
「今日は奇数の車ですが、あなたのナンバーは偶数ですよ」というラジオのインタビュアーに、
「あたしのナンバーが奇数だなんて全然知らなかったわ、オホホ」というとぼけたマダムまでいた。
そこで今日(23日)は、登録が1997年以前の車禁止、1997~2001年の車は、高速A86(パリとその近郊を囲む高速)以内禁止になった。
ドライバーはこれを見分けるシールを購入。

pollution_vignettes.png

左端は電気自動車(優等生)、1997年以前はシールなし。右端の5は1997~2001年で禁止。
シールを貼っていない車は罰金、最初のうちは22ユーロ、後に約3倍になる。(シールの間違いを指摘していただいてありがとうございます。車どころか免許も持っていないとこういうことなる!)

この規制に反対する人がいて、
「古い車は美しく、パリの風景に一役買っている。禁止するなんてとんでもない」
というトンデモナイ理屈のオジサンはシトロエン2CVに乗っていた。

この規制、パリ、リヨンで始まり、パリは水曜日まで。火曜はグルノーブルでもやるそうだ。
うちは車がないので、シールとか偶数・奇数とかあまり関係ないけど・・・駐車料金と駐車違反罰金の高さに夫がキレて、BMWを友達にあげてしまったのだ。以来私は、誰かが車で送ってあげる、というと狂喜する。

それはおいといて、日本では酷暑のときよく光化学スモッグ注意報が出る気がするけど。
なぜ真冬の寒い時に?と理解に苦しんでいたら、車の公害に加えて、
-暖房、特に薪の燃焼(なるほど、この国は暖炉で暖房する家がある)
-高気圧:冷たい空気はより重いので、粒子状物質を含んだまま地表面近くにたまる。その上、風がないので(冷たい風が吹いている気がしたけど、気のせい?)動かない。
と聞いてやっと納得。そういえば物理・科学は昔から苦手だった・・・

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仕出しランチ比べ

研修は、朝9時から遅いときは19時まで続き、お昼も時間節約のためにケータリングの食事が届く。
Plateau repas(食事プレート)と呼ばれ、一見機内食に似ているけど、より美味しい。
一日目:Nos bons plats chez vous(私たちの美味しい料理をご自宅で)という長ったらしい名前のケータリング。7人の、そこそこに有名なシェフがメニューを作っている。本家はリヨン。27.39ユーロ。

フランスのケータリング

この日はフレデリック・ベルトというリヨンのシェフ作の:
-野菜のコンポテ、茄子のキャビア
-子羊のラザーニャ
-アーモンド入りフィナンシエとフレッシュフルーツ

サイトでは「メイン:昔ながらの子牛のブランケット」になっているけど、出てきたものは紛れもないラザーニャ。オードヴルが美味しかった。ここのウリはメインが保温バッグに入れられて届くこと。

2日目:les Jardins d’Epicure(エピクロスの庭)のグルテンフリー・メニュー 21.9ユーロ。

フランスのケータリング

-オーガニックレンズ豆、ペリゴールのクルミ、フェタチーズのサラダ
-サーモンの蒸し焼き、インゲン、小玉ねぎ、ヴィネグレットソース
-フレッシュハーブ入りフロマージュブラン0%
-アジャン産プラムのクラフティ
これを食べると、昨日の“シェフの料理”は凝っていた。遅ればせながら。
でもサーモンの蒸し加減はよく、レンズ豆のサラダは日本人好みであった。

3日目は大御所フォションの登場。32.89ユーロ

フォション ケータリング

-栗とかぼちゃの(冷たい)ポタージュ
-正山小種(ラプサン・スーチョン)茶でローストした鶏、クロゼ(サヴォアのパスタ)とアーティチョーク、赤玉ねぎのピクルスのサラダ
-柑橘類添えフィナンシエ、ライムのクリーム

なぜ鶏を正山小種茶でローストするの?パサつきがちの鶏の胸肉がしっとりしていたのはそのせい?
付け合わせのパスタサラダも美味しかった。
栗&かぼちゃのポタージュは「これアントレ?デザート?」と一瞬思う味。最近、こういう微妙な味に出会う。京料理みたい。

日本から研修に来た方々と一緒にご飯を食べて感じたのは、食習慣と量の関係。
仕出しランチの量は私にはちょうど良かったけど、平均的日本人には“多すぎる”。特にサーモンや鶏が「いくら食べても減らない」(まさか)「もう夜は食べなくてもいい」(ウソ・・・)
フランスのほうがタンパク質の量が多いってことだ。私はすっかり食べて、びっくりされた。

そのくせ、仕出しランチをパスしてオペラに駆けつけ「ラーメンと餃子と野菜炒めを食べた」人もいた。ラーメン一杯が食べきれないフランス人は少なくないから、習慣は大きい。
という話を、夜娘にしたら、
「そう、シリアからの難民がフランスで痩せるんだって」
「??」
「フランスの食べ物が口に合わないから」
「なるほど・・・でもシリア料理って?」
「すごく美味しいんだって」
存じませんでした。

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フレンチ・コスメ先端事情

フランスの高級コスメブランド、Sothys/ソティス。製品はパラファーマシーやデパートにおいていなくて、インスティテュートかスパでしか買えない。テレビドラマで「私、ソティス使ってるの」(わっハイソ!)というようなセリフが出てくるブランドだ。

その日本総代理店ソティス・ジャパンの研修団が毎年1月にパリに滞在し、研修の通訳をするようになって・・・もう5年!毎年3日間、新製品の成分、効用や、新しいエステ技術が紹介される。

このブランドの信念は、美しい肌は、サロンでのトリートメント+自宅での毎日ケアでしか得られない。つまりプロのエステティシャンの役割が大切なわけだ。貧富の差が大きいこの国で定期的にエステに通える人はほんの一握りで、当然その“一握り”に入っていない私は、時々「これでよいのだろうか?」と。

友人でエステサロンChichi Parisをやっているヴァンデック詩帆さんは「定期的に来ている人は本当に違う」と言うし、このソティスのインスティチュートには創立(1985年)以来、毎週1回ケアを受けにくるマダムがいるそうだ。
31年間、1年52週、そういうマダムは2か月はバカンスに行くだろうから44週×31年=1364回・・・“75歳にはなってるはずだけど、全然そうは見えない”というそのマダムに一度会ってみたいもんだ。

フォーブール・サントノレにあるInstitut Sothys

ソティス インスティチュート

これはVIPルーム。ドアの横には訪れた有名人のメッセージボードがあり、女優のエルザ・ジルベルスタイン、エマ・ドゥ・コーヌ、歌手のトマ・デュトロン(ジャック・デュトロンとフランソワーズ・アルディの息子)、前厚生相ロズリーヌ・バシュロ(あまり宣伝にならない?)など・・・

ソティス インスティチュート

第一、毎年お会いするソティス・ジャパンのスタッフも、5年来全然変わらない。「アラたかこさん、疲れてません?」なんて言われるとギョッとする。そんなわけで毎年1月は「今年はなんとかせねば・・・」と肝に銘じ、しかし長続きしない。

それはおいといて、最近の高級コスメの傾向のひとつ:
セラム(美容液)が不可欠:日本では長いこと“ローション+クリーム”だったような気がするけど、フランスでは、有効成分が凝縮されていて、値段も高めだけど少量ですむセラム(美容液)+クリームが増えている。

ネーミング:“アンチエイジング”という言葉を使わなくなり、その代わりjeunesse/若さ。
「肌の老齢化を防ぐ」より「若さ(自分の一番美しい時!)を維持する」という発想の転換?

そういえば日本語で「まあ、お子さん大きくなったわね!年を取るはずねぇ」というところを、フランス語では「ça me rajeunit pas/私が若くないってことね」というものね・・・


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380万人
12日、左派の大統領選前選挙の討論会、第一回目のTV視聴者数。10月に右派が同じことをやったときは580万人だった。
その訳は、左派の候補が大統領選2回目投票(つまり決勝戦)に残る可能性は限りなく低いから。

左派、大統領選予備選挙

候補者、左上から:
ジャン=リュック・ベナミアス(エコロジスト。どうしてここにいるかわからん・・・)
ブノア・アモン(ヴァルス内閣の前教育相。内閣の政治方針に逆らい4カ月で追放された)
アルノー・モントブール(ヴァルス内閣の前経済相。ブノア・アモンと同じく追放された。やはり追放された文化相オーレリー・フィリペティとカップルになった)
ヴァンサン・ペイヨン(ブノア・アモンの前の教育相)
シルヴィア・ピナル(紅一点、急進左派。テレビではすごく若く見えたけど39歳)
フランソワ・ド リュジ(エコロジスト。「この人誰?」「見たことない」という人多数)
マニュエル・ヴァルス(前首相)
この7人からひとりが選ばれて、フランソワ・フィヨン、マリーヌ・ルペン、そして前選挙には加わらない左派候補のエマニュエル・マクロン、ジャン=リュック・メランション(この2人は人気が高い)が大統領選で戦うことになる。

アンケート調査ではマニュエル・ヴァルスがトップ。首相の経験があるというメリットと、支持率最低だったオランド大統領と一緒だったというデメリットがどうでるか?

2030万人
11日、冬のソルドの一日目に駆け付けた人数。多いように感じるけど、昨年に比べて400万人減。始終安売りのネットショップや、ソルド前のプライベートソルドで有難味が薄れたせい。

冬のソルド2017

クリスマス直後にBHVに行ったら、正札には既に色マーク(ブルー:40%オフ、黄色:30%オフ・・・)がついていて、以前はBHVの顧客カードを持っている人が対象だったのが今年は、「今、顧客登録すればご利用になれます」。
このセリフの真意は「誰でもいいから買ってくれ!」

300語
元NY特派員のル・モンド紙記者曰く、ドナルド・トランプの語彙数。すべて大誇張、いいにつけ悪いにつけFantastique 、Extraordinaire・・・
アメリカ言語学者& 科学者が考案した英語の複雑さ判定基準(フレーズの長さ、単語のシラブル数による)では、トランプの英語は9-10歳。演説中に使った3シラブル以上の単語はわずか7%で、《good》《bad》《great》を連発。
トランプの英語がわかりやすいと思ったのは、そのせいだったのね。がっかり・・・


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週末ユースホステル

アイルランドに留学している娘の親友エマが冬休みで帰ってきた。彼女の実家はパリから遠いので週末うちに泊まり、エマの彼も一緒に泊まり、娘の彼も来ていたので、朝(と言っても昼頃)若者が次々に現れるのでびっくりした。

エマの彼はコートジボワール出身、娘の彼はフランスとコートジボワールのハーフ(肌はカフェオレ色)、娘は日仏ハーフでエマは伊仏ハーフ・・・4人並ぶと、まるでベネトンの広告「ユナイテッド・カラー」でいい感じ。

benetton12.jpg

色とりどりの若者たちはよく食べるので、たちまち冷蔵庫は空っぽになる。なんだかユースホステルのおかみさんになったみたい。「晩ごはんうちで食べる人、手を挙げて!」
夫が真っ先に手を挙げる。
「あなたには聞いてない」

エマがアイルランドに留学しているのはエラスムスという制度のお陰。30年前にできた『EU生涯学習計画』の一環で、欧州連合29か国+欧州経済領域3か国の間で、交流、留学ができるようになっている。
パリ大学で英文学・英語を専攻しているエマは願書を出してエラスムスの奨学金をゲットし、9月からダブリンの大学に行っている。
「物価は安いし(家賃は別)、町を出ると自然が広がってるし、何より人が感じよくて親切。スーパーのレジの女性が“元気?”とか聞いてくるの」
「 !?」
同じモノプリに20年通っているのに、文句以外言われたことがない。
概して、フランスを出たフランス人は、よその国の人が親切なことに驚き(日本が1位?)自分たちが感じ悪いことに初めて気づくのだ。

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異様に太った全裸の女たちが、4段腹をブルブル揺らせて踊るシーンで始まる。スーザン(エイミー・アダムス)が企画したエクスポジションだ。
ギャラリーを経営するスーザンは、実は仕事に情熱をなくし、私生活に疲れていた:美男で金持ちの夫は彼女をほっぽらかし、仕事や女で忙しい。眠れない夜が続いていた。

『メッセージ』(仏タイトル『Premier contact』がよかったエイミー・アダムス。この作品ではちょっとワンパターン。

トム・フォード『Nocturnal Animals』

ある日、スーザンは小包を受け取る。19年会っていない前夫エドワード(ジェイク・ギレンホール)が送ってきた著書だった。
『夜行性動物』と題された小説は、彼女に献辞されている。
眠れないひとりの夜、スーザンは本を開く:妻と娘と車でどこかへ向かっていたトニーが、いかがわしい2人組に絡まれ、悪夢のような出来事に発展していくというヴァイオレントなスリラー。

トム・フォード『Nocturnal Animals』

臆病だ、現実を直視しないとスーザンが批判していたエドワードと、作中のトニーが重なり、彼女の脳裏に結婚当時の場面が蘇る。

『Noctuenal Animals』夜行性動物。日本語タイトルは『美しきスリラー』とか。

トム・フォード『Nocturnal Animals』

トム・フォードの1作目『シングルマン』(2009)はひたすら耽美的で(コリン・ファースの完璧ファッション、エル・メゾンに出てきそうな家・・・)お話は現実味がなく(スタイリッシュ過ぎ。あんなに生活感なくて生活できるわけがないでしょ)退廃的。鬱になるプロモーションヴィデオを観たような印象だった。

2作目はシナリオがしっかりしているし(オースティン・ライトの『ミステリ原稿』が原作)、全然ファッショナブルじゃない人も出てくるし、俳優がいい(ジェイク・ギレンホールと刑事役マイケル・シャノン!)。小説と現実のダブり方も、ちょっと機械的だけど、よくできている。

トム・フォードはご存知のように、プレタ、コスメ、メガネまでやっていて、売れているのか知らないけど、とにかく高い。息子がメガネを選ぶとき、値段を見ずに「これ、いいね」と言ったらトム・フォードで、後悔したときは既に遅しだった。
とにかく多才な方のようで、1作目よりは随分いい。今週1本観るならこれかな。

Nocturnal Animals

トム・フォード監督作品
主演:エイミー・アダムス、ジェイク・ギレンホール、マイケル・シャノン
1時間56分
フランスで公開中

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女優が迫力、この2作

リリアンヌはパテ工場で働いている。焼きあがったパテに、ローリエの葉とピンクペッパーを飾るのが彼女の分担。昼休みも同僚とのおしゃべりに加わらず、一日中ローリエ&ピンクペッパー。17時のベルが鳴るとまっすぐアパルトマンに帰り、ひとりウィスキーを飲む。
ある日、若い男子ジャンが流れ作業に加わった。彼はリリアンヌが、80年代ヒットを出した歌手であるのを見破る。
「父はあなたの大ファンでした。全然変わっていない!」
リリアンヌがなぜ“ここまで堕ちた”か知りたがり、カムバックを薦める。
最初は「ノン」「ありえない」を繰り返していたリリアンヌも、ジャンの情熱にほだされていく。

『Souvenir』

30年も消えていた歌手のカムバックなんて可能だろうか?
母と息子ほど年の離れた2人の愛が可能だろうか?

ベルギー人バヴォ・ドゥフュルヌの『Souvenir/思い出』

『Souvenir』

御伽噺のようなストーリーを、イザベル・ユペールの細腕が“一見の価値ある”作品に持ち上げている。
視線、表情だけで感情を伝えるミニマルな演技。ファンじゃなくても「お見事!」としかいいようがない。

もうひとつ、女優から目が離せなかったのが、成瀬巳喜男の『女が階段を上る時』の高峰秀子。
パリでは、日本の古い映画、小津や溝口、黒沢がよくかかっていて、私はこっちに来てから発見した。

『女が階段を上る時』

バーの雇われマダム、圭子はこの世界では珍しくお客と一線を越えないのをモットーにしている。30歳になり、結婚するか、自分の店を持つかで迷っていた。期待した男には裏切られ、前から自分に惚れているマネジャーとは絶対うまくいかないと知っていた・・・
高峰秀子は、テレビドラマで時々見たけど、堅実なお母さんやおばさん役だったような・・・こんなに色っぽかったの!
可愛くて媚びなくて毅然としてて、彼女もミニマルな演技で、見とれてしまった。

1960年のこの作品には、仲代達也、加東大介、淡路恵子、沢村貞子・・・など名優がぞろぞろ出ている。社用族のオジサンをホステスが取り囲む(今もそう?)昭和のバーの雰囲気も面白い(夫が「今度行きたい!」)。それでいて時代遅れに感じない名作。

Souvenir
Bavo Defurne監督作品
主演:イザベル・ユペール、ケヴィン・アザイス
1時間半
フランスで上映中

女が階段を上る時

成瀬巳喜男監督作品
高峰秀子、森雅也、仲代達也
1時間50分
パリ5区のReflet Médicisで上映中

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どうしたら悪酔いしないか? ご馳走シーズンに太った分をどうやって落とすか? デトックスにいい食べ物は・・・という記事が毎年末あちこちにに載り-毎年飽きもせず読むんだけど-その中で、へぇーと思ったのが、『アルコールを混ぜると悪酔いするというのはウソ』(ル・モンド紙)
「一種類のアルコールを大量飲むのと、数種類のアルコールを混ぜるのと被害は変わらない。一方、アルコールと他の物質(ドラッグ、薬、スタミナドリンク)を混ぜると、予期せぬ危険な結果になる可能性が。
アルコールに唯一よい効果をもたらすのは食べ物。食べ物が脂っこいほど、アルコールの浸透が遅く、まわりにくく、血液中のアルコール度を抑える。
でもあまり脂っこい、カロリーの高いものを食べると、今度は消化不良になる。」
本当かね・・・?個人的には混ぜたときのほうが残るから、これは肝臓のデキが違うフランス人に限ったことではないかと。

ちなみに12月にフランス人は何リットルのシャンパンを飲むかと言うと:
毎年12月に世界中で4000万本のシャンパンが売れる(でも全部飲まれるとは限らない)。その3分の2がフランス(!)

もうひとつの発見は、『オーガニック鮭がふつうの鮭より汚染されていた』という記事。これはラジオのニュースでも言っていた。
鮭はフランス人が一番好きな魚(あまり選択肢がないけど)。

オーガニック鮭とふつうの養殖鮭

『6000万人の消費者』というメディアが、出所の違う鮭の切り身10、スモークサーモン15を分析した結果、オーガニックのほうがPCB 、ペスティサイド(農薬)などの含有量が多かった!
オーガニック食品への信頼が揺らぐ結果だ。
理由はエサ。従来の養殖鮭は、主として、穀物のプロテイン(つまり植物性)を食べている。
オーガニック鮭は「できるだけ自然に近い食べ物を」とエサの70%はプロテインと動物性脂肪。この動物性脂肪に使われる野生の魚が汚染されている、つまり魚がいる海が汚染されていることだ。

子供も鮭も過保護にしないほうが元気、というトンデモナイ結論に達する私。

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オッソブーコでボナネ!

新年、おめでとうございます!
去年より世の中が穏やかで、みなさんがご健康で(それが一番!)いいことがたくさんある年でありますように。

さて時間を戻して大晦日19時。
私は年越しごはんの仕上げに取り掛かる。音楽は(もちろん)デヴィッド・ボウイ。
オッソブーコ(子牛のすね肉)のカレーは2日前から煮込んであるし、アントレのワカメ・きゅうり・サーモンの胡麻ソースサラダは簡単だし、シャンパンのおつまみにに鶏ひき肉の蒸し物も作ったし、友達には21時と言ってあるので余裕だわ、と思っているところへ、娘とその親友が躍り込んできた。
彼女たちは、パリ郊外のレコーディングスタジオに30~40人集まって年越しを祝うことになっている。
「食べ物を持って行かなくちゃいけないの。オーヴン使っていい?」
私の返事を待たず、テーブルの上に買ってきた食料を並べ出す。どこで見つけたレシピか知らないけど、ピザの皮に挽肉カレー、モツァレラ、ニンニクを入れて巨大な餃子のようなものを作ろうとしている。

pauline_camille.jpg

「切り分けてアペリティフに食べるのよ」
切り分けたら中身がポロポロ落ちてすごく食べにくそうだけど、ま、私には関係ない。

そこへリュリュが自分も何か食べたいとやってきた。
アンタはまだ軽いからいいけど、タマがそれをやると椅子がひっくり返る。

lulu31-12-16.jpg

せっかく心静かに料理しようと思っていたのに、娘たちは大声でしゃべり、猫は鳴き、ボウイもかすむ騒ぎになる。
気が付けば20時、もう全然余裕じゃない!
さて写真で見ると不味そうだけど、すごく好評だったオッソブーコのカレー

veau au curry

[8人分]
オッソブーコ(Sauté de veauとかOsso buccoという名前で売られている。1㎏15ユーロくらい・・・と記憶 )2㎏、4-5㎝四方に切る。
玉ねぎ大3個
ニンニク3かけ
ニンジン大3本
クミンシード/タイム各大匙1
カレーパウダー大匙4~5
小麦粉大匙4~5
ノイリープラット(ドライベルモット)
ビーフブイヨン1個半
1.クルーゼなどの大鍋にオリーブ油を適宜入れ、2つ割りにして芽を取ったニンニク、ざく切りにした玉ねぎを炒める。
2.玉ねぎが透き通ってきたら、子牛肉を入れ、中火で表面に焼き色をつけ、塩コショウ。
クミンシード、タイム、カレーパウダーを入れ、全体に絡めるようにする。
3.小麦粉を振り入れ全体に絡め、ノイリープラットを肉が半分かぶるくらい(アバウトでごめんなさい)入れる。少しアルコールを飛ばしてから、ヒタヒタになるまで水を足し、ブイヨンを加える。
4.小麦粉が鍋底につかないようにかき混ぜ、輪切りにしたニンジン3本を加え、蓋をして煮込み開始。
時々、鍋底をこそげるようにかき回しながら5~6時間煮込む。うちのレンジはタイマーがついているけど、焦げ付かせると2㎏の子牛が無駄になるので、なるべく台所にいるときに煮込む。
前もって用意できるし、わりと簡単。白ワインではなくノイリープラットを使うのがソース成功の素、と私は思っている。
とにかく大好評でみんなお代わり、ワイン4本、シャンパン2本が空いた(7人中1人は全く飲めないので、かなり飲んだわね・・・)
チーズとデザートの間で2017年になった。ボナネ!
午前2時半、友達が帰る時は雪がちらついていた。


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プロフィール

Author:長谷川たかこ

この国に住もう!と決めたのは13歳のとき。それが実現したのは10年以上経ってから、それから30年の月日が流れました(計算しないで!)
現在フレンチ・コード主宰。訳書多数、著書3冊。夫1人、子供2人、猫2匹と暮らす騒がしい毎日。映画と料理とデビッド・ボウイが趣味。


長谷川たかこ

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