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猫の“秘密の庭”

うちは地上階なので、太陽が差し込んでくるのは春分の日から夏の終わりまで。
猫たちが日光浴の場所取りを始めると「おお、春が来た!」

タマ

日光浴に欠かせない段ボール。猫のデッキチェア。

タマ&リュリュ

4月最後の日曜日、朝市も晴れていたし、午後の中頃まで薄日が差していたけど、突然どしゃぶりになった。
娘が窓を閉めて間もなく、
「リュリュが窓から入ろうとして、鍵がかかっているのにびっくりして逃げていっちゃった。外出してるなんて知らなかった・・・」
娘はすぐ中庭に出て探したけど、リュリュの姿はなかった。
「鍵がかかってたんでこのうちに拒絶されたと思ったんじゃない?」
「まさか・・・どっかで雨宿りしてるよ」と私。

その後、私たちは映画を観に出かけ-ちゃんと窓を開け-夜9時過ぎに帰ってきた。リュリュはまだ帰っていなかった。
さすがに心配になってくる。誰かに誘拐された?表に出ちゃって帰り道がわからなくなった?車に跳ねられた?
田舎で捨て猫が車に跳ねられるのを2度も目撃しているのでゾッとする。

とりあえずご飯を食べ、夫に「ちょっと探してよ」と頼むと、すぐに帰ってきて
「いなかった」
「階段の上まで行ったの?」
「いや、下から呼んだだけ」
「・・・・」
建物は4棟に別れて階段が4つあり、それぞれ5階まで。階段の上で帰り道がわからなくなってるか、誰かのうちにお邪魔してる可能性もある。下から呼んだって意味がないのよ。
私はコートを着て、「もし万が一帰ってきたら電話して」と携帯を持ち、捜索に出かけた。リュリュ!リュリュ!と呼びながら1つ目の階段を探し終わったとき電話。
「帰ってきたよ!」と娘。
戻るとリュリュはガツガツとご飯を食べていた。
「どこに行ってたの ?!心配したじゃない!」
6時間の行方不明。雨は降り続いているのに全然濡れていない。
「妾宅があるんだろうか」と夫。

人間も概して男子のほうが多くを語らないけど、この子にも秘密の庭があるの?

リュリュ


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プロフィール

Author:長谷川たかこ

この国に住もう!と決めたのは13歳のとき。それが実現したのは10年以上経ってから、それから30年の月日が流れました(計算しないで!)
現在フレンチ・コード主宰。訳書多数、著書3冊。夫1人、子供2人、猫2匹と暮らす騒がしい毎日。映画と料理とデビッド・ボウイが趣味。


長谷川たかこ

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