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日常的なお化けの話

ノンフィクション作家の工藤美代子さんとパリでお会いしたのは1年前。『サザエさんと長谷川町子』の連載を準備されていたときだ。急速に親しくなったのは、なんだか昔からの友人のように波長が合うとこがあったから、だと思う。

工藤さんの著書には『ラフカディオ・ハーンの生涯』(3部作)、『皇后の真実』(美智子妃に特に興味がない私にも面白かった)など、おお、すごい取材力!と感心するものや、自らの体験を書かれたお化けのエッセイ『ノンフィクション作家だってお化けは怖い』など多数。
そう、工藤美代子さんは霊を感じる人。でも一番驚くのは-タイトルに反して-彼女が怖がらないことだ。
鏡台に向かっていると、後ろを女性が横切ったり、夜中、隣の部屋にパッと電気がついたりしても、「あら、また出た」「何か言いたいことがあるのかしら」・・・それを工藤さんは「鈍感だから」と言われるけど、それは謙遜でしょ。

先日、階下の電気を全部消して2階に上がった途端、今消したスタンドがパッとついた。工藤さんの本を読んだ直後だったので、しばし硬直するほど怖かった。
イビキをかいている夫を叩き起こそうかと思ったけど、起こしても何の解決にもならないので入眠剤を飲んで寝た。

パリではマレの古いホテルに泊まられていたので、初対面のとき、私の最初のセリフは「出ましたか?」。工藤さんは「いいえ、出ませんでした」と、まるで朝食にクロワッサンは出ませんでした、という調子で答えられた。

彼女の最新刊『凡人の怪談』(中央公論社)が出て、今朝本が届いた。実は表紙を娘が描いている。
娘の絵を見られた工藤さんが「この絵は怖い話に合う」と、編集者を説き伏せてくださった。ラッキーな子。

『凡人の怪談』工藤美代子

工藤さんのお化けは日常的な出方をするとこが怖い。今夜寝る前に読んだら、少しは涼しくなるんじゃないかと。

「影の画帳:『サザエさん』と長谷川町子」は月刊誌HANADAに連載中です。

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電話の会話だけで描かれる“犯罪”

「112です、どうしました?」デンマークの“110番”は112番らしい。
業務上過失で電話番に左遷されたAsgerは一日中112番の応対をさせられている。
娼婦にお金を盗まれた男性や、転んだオバサンの通報にウンザリしていると、マジに切羽詰まった女性の声:彼女は誘拐され、車でどこかに連れ去られるところ。誘拐したのはモト夫。家には小さい子供が2人残されている。
家に警官を送って子供の安否を確認しなければいけない。
車の位置を突き止めなければいけない。
電話は一方的に切れる。女性がまたかけてくるのをAsgerは待つしかない。

彼の勤務時間は間もなく終わる。同僚が「帰っていいよ、引継ぎが来るから」と言う。左遷のいきさつを知っている同僚たちは彼をうさん臭い目で見る。
でも今帰れない。
あの女性は自分が助けなければ・・・

デンマーク映画、『The Guilty』

デンマーク映画『The Guilty』

警察署の電話交換室という密室

デンマーク映画『The Guilty』

女性と“誘拐犯”と長女との会話だけで事件が描かれる。

デンマーク映画『The Guilty』
photos:allociné

「ママは帰って来るの?」と繰り返す6歳の長女、
「アンタ誰だ?関わるな」というモト夫、
Asgerだけを頼りにする女性・・・声が映像を結び、彼らが見えるような臨場感。

ここ10年くらい北欧の推理小説(個人的に好きなのはジョー・ネスボ、ユッシ・エーズラ・オールソン、スティーグ・ラーソンの『ミレニアム』・・・)が注目されるけど、この映画のシナリオ、独創性には脱帽!
監督&シナリオはGustav Möller、なんと彼の1作目。

ヒッチコックは電話ボックスの中だけを舞台にしたスリラーを撮るのを夢見ていたそうだ。
このデンマーク人、グスタフさんが実現した。

The Guilty
監督/シナリオ:Gustav Möller
主演:Jacob Cedergren、Jacob Ulrik 、Lohmann Laura Bro
1時間25分
フランスで上映中


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マクロン政権の一大事

アレクサンドル・ベナラ/Alexandre Benalla。今まで誰も知らなかったこの男性は、先週末から全国的に有名になり、毎日ニュースに登場。目下、警察に拘留されている。

5月1日、メーデーのデモの時、警官2人がデモ参加者を殴っている場面を数人がヴィデオに撮った。撮ったのは反マクロンを掲げる“France insoumise/屈しないフランス”の闘士たち。5月1日はブラック・ブロックスが店のウィンドウを次々に叩き割ったりして300人近い逮捕者が出た。ヴィデオは話題にならなかった。
ところが7月19日になって、デモ参加者を殴っているひとりが警官ではなく、エマニュエル・マクロンとブリジットのプライベート・ボディガードのアレクサンドル・ベナラと判明。

グレイのフードが見えるのが彼

マクロンの危機、アレクサンドル・ベナラ
photo:huffingtonpost.fr

警官でもないベナラがなぜ警官のヘルメットをかぶり、ここにいたのか?
誰がその権限を与えたのか?(誰が与えたにしても警官でもない人が警官の“仕事”をするのは非合法だ)。
彼の上司たち(一番上は内務相)はこのことをいつ知ったのか?
知っていて隠ぺいしようとしたのか?

野党、特にFrance insoumiseは国家の一大事と騒ぎ、メディアはこのスキャンダルで炎上している。野党じゃなくても説明してほしい事件だ。

アレクサンドル・ベナラは若干26歳。2011年から社会党のマルティーヌ・オブレイ、次いでフランソワ・オランド前大統領のボディガード、アルノー・モントブールの運転手。
2016年、エマニュエル・マクロンが立候補を決めると、選挙戦の保安責任者としてマクロンに付き添った。大統領になってからは、ベナラの仕事場はエリゼ宮。“大統領の安全”に関わる部署の“コーディネーター”となる。

左でカメラマンを制しているのがベナラ

マクロンの危機、アレクサンドル・ベナラ
photo:le sud-ouest

エマニュエル・マクロンの左。大統領の行く先々、常に彼の姿がある。

マクロンの危機、アレクサンドル・ベナラ
photo:Franceinfo

公務員官舎に住み、推定7000ユーロ(手取りじゃなくて額面)の給料を取り、武器の携帯を許され、GSPR(共和国大統領職の保安班)と射撃、ボクシングの練習をする・・・この優遇、この昇進はなぜ?
私生活では数週間前にパパになり、21日に決まっていた結婚式は延期になった。

内務相ジェラール・コロンは「ベナラの存在すら知らなかった」
大統領選挙からマクロンに”一番近い”彼が知らないはずはないだろう。もう少し信憑性のある説明はできないもんか・・・
若いボディガードが自分の権限を越えて暴走した、という筋書きには誰も納得しないだろう。
マクロンはこれについて口を開いていない。大統領にとってかなりヤバい状況だ。


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ストーカーとサインに気をつけましょう

母親の家を出て一人暮らしを始め、新しい仕事を見つけたソーヤー。
「仕事は順調だし、ちゃんとご飯食べてるし、心配しないで」と電話で母親に言うけど、精神的には決して“順調”ではない。彼女は数年前からストーカーにつきまとわれている、と信じていた。それは彼女の被害妄想なのか?

ソーヤーは近くの病院でカウンセラーに会い、「自殺を考えたことがあるか?」という質問に「そういうこともある」と答える。「ではこの質問用紙に記入して、サインしてください」記入して帰ろうとすると、彼女は別室に連れて行かれ、強制的に入院させられる。

スティーヴン・ソダーバーグ『Insane』

「カウンセリングを受けたいだけ。何かの間違いです!」「私は仕事もあるし、友人もいるし正常なのよ!」と繰り返してもムダ。警察に電話しても「またか」と取り合ってもらえない。
保険会社からのお金を目当てに、全然必要ない人まで入院させる、がこの病院の経営方針だったのだ。
攻撃的になり他の入院患者や介護スタッフに掴みかかったりして、ソーヤーは鎮静薬を打たれ、入院も長引いていく。その上、ストーカーと再会することに。

スティーヴン・ソダーバーグ『Insane』

スティーヴン・ソダーバーグの最新作は『Unsane/アンセイン』、仏語タイトルは『Paranoïa/パラノイア』。
これまでのヒット作『オーシャン11~13』『恋するリベラ―チェ』などとは毛色が違うサイコホラーだ。

スティーヴン・ソダーバーグ『Insane』
photos:allociné

現実的な怖さを感じたのは“サイン”。欧米では、内容をよく読んで理解して確かめてからじゃないとサインするのは本当に危険だな、と。ソーヤーの弁護士さえ「同意書にサインしているから退院は難しい」。

1年くらい前「会社のデータが間違っていないか確認してサインしてくれ」という手紙を受け取り、てっきり会社登記の確認と思いサインして送り返した。そしたらバルセロナの詐欺で、1000ユーロ近い請求書が送られてきた。びっくりして控えを読み直すと、虫メガネで見なくちゃ読めない小さい字で請求額が書かれていた・・・
「なんでサインしたんです !!」経理のセルジュに何度怒られたことか。
最初は「間違えてサインしました、ごめんなさい」と可愛く謝ったけど、そんなことでなびく相手ではなく、それどころか今年に入って請求額が倍になり(去年の分と今年の分?)無視することにした。そのうち疲れて諦めるだろうと・・・今のところその様子はないけど、精神病院に入れられるよりマシだ。

もちろん「サインに気をつけましょう」がこの映画のメッセージではなく、後半はけっこうバイオレントなホラーになっていく。
ひとつ気になったのは病室が男女一緒ってところ。そんなはずないですよね・・・

『Paranoïa/Unsane』
監督:スティーヴン・ソダーバーグ
主演:クレール・フォイ、ジョシュア・レナード
1時間38分
フランスで上映中

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1998年、W杯でフランス代表チームが優勝したとき、大統領はジャック・シラク。
シラクさんは大の相撲ファン(来日する度にどこかで相撲観戦をしていた。愛人に会う口実でもあった、という噂)で、サッカーには疎かった。でもレ・ブルーが勝ち進むうちに即席サッカーファンとなり、その結果、支持率が17ポイントもアップした。

決勝戦のときのガッツポーズや選手更衣室まで入って優勝を喜んだマクロン大統領は、支持率を稼げただろうか?

エマニュエル・マクロン決勝戦
photo:femmeactuelle.fr

フランスの勝利が、元来ペシミストなフランス人の士気を向上させ、家族や友達を近づけ(一緒にテレビを観て応援する)、国民の一体感wp盛り上げたのは確かだ。
アンケートによると62%が「フランスの未来に楽観的」(6カ月前は41%)。優勝はフランスの誇りをアップ(82%)、世界に対するイメージをアップ(74%)させたと答えている。
ところが「エマニュエル・マクロンはいい大統領か?」の質問に「ウィ」は39%。6月28日のアンケートより2ポイント落。
“金持ちの大統領”“庶民と距離がある”“冷たい”という評判を塗り替えられるチャンスだったのに。
決勝戦の興奮や、翌日の選手たち歓迎ぶりは演技とは思えないけど、なぜでしょうね・・・

さて16日、40万人のファンが待つこと5時間(以上!)のシャンゼリゼをバスでパレードしたレ・ブルー。シャンゼリゼ通りに入る前、バスを乗り換え、汗びっしょりのスーツからTシャツに着替えるところ。撮られているのを知ってか知らないか、どんどん脱ぐ。
TF1のアナウンサー2人もビックリ。
「アララ、ストリップが始まりましたね!」
「“10歳未満お断り”って書いてません」

一番長く上半身裸はバンジャマン・ヴァラール。22歳の彼は8歳年上の元ミス・フランスがパートナー。いかにも年上に好かれそうなタイプじゃない?

フランス代表チーム
photo:TF1

今回の仏代表チームは、ミッシェル・プラティニやジダンのようなスターがいなくて、チームの勝利と言われる。
選手たちにつけられる形容詞は「シンプル」「謙虚」「感じがいい」
「フランス人が持っていないものばかりです」
とFrance infoのアナウンサー。つまり、自覚はあるってことね。


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汗で顔のトリコロールが半分流れ、声が枯れた息子は、昨晩8時過ぎにガールフレンドと現れ、一緒にシャンパンを飲み、また出かけて行った。

叫び過ぎ、踊りすぎ、飲み過ぎの一夜が明けると・・・メトロ駅の名前が変わっている。

Notre Dame des champs/ノートル・ダム・デ・ション→ Notre Didier Deschamp/わたしたちのディディエ・デション。

フランス勝利でメトロ駅名が変わった
photo:france bleu

若い(平均年齢25歳)選手たちのあの冷静さは、ディディエ・デションの功績が大きい。
フランス代表チームの選手として(1998年)、そして監督としてW杯優勝した3人目になった。さてあとの2人は誰?
(答えはブラジルのマリオ・ザガロ、フランツ・ベッケンバウアー)

ただ、デションは「歯をなんとかすべき」という声には同感。

ディディエ・デシャン


メトロ2番線のホームは
Charles De Gall Etoile/シャルル・ドゴール・エトワール→On a 2 étoiles/わたしたち、☆がふたつ

フランス勝利でメトロ駅名が変わった
photo:france bleu

フランス代表のユニフォームに今まで☆ひとつだったのがふたつに。息子が「買う!」と言っていたのはコレなのね。

Nikeの星ふたつユニフォーム
photo:Reuters

今日は朝からシャンゼリゼのNike前に、二つ星シャツを求める人の行列ができた。ところがNikeは本日閉店(シャンゼリゼ通り選手パレードの人出を懸念して閉めている店が多い)、二つ星は8月に発売で注文はネットのみ、というメッセージに300人余りのファンはブスっ。

Bercy/ベルシー→Bercy les bleus/ベルシー(メルシーが訛ってる)レ・ブルー

フランス勝利でメトロ駅名が変わった
photo:france bleu

ほかにもChamps Elysees Clemenceau/シャンゼリゼ・クレマンソー→Deschamps Elysees Clemenceau/デシャンゼリゼ・クレマンソー、キャプテン&ゴールキーパーのロリスを称え、Victor Hugo/ヴィクトール・ユーゴ→ Victor Hugo Lloris/ヴィクトール・ユーゴ・ロリスなど全6か所。

RATP(パリ交通公団)職員が寝ずに考えたか、準々決勝あたりから用意始めたか知らないけど、こういうアホな遊び心、大好き。でもこの改名、一日だけかも。
もし日本が勝ったら、“日本橋→日本勝ち”とかするかな?しないでしょうね・・・


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クロアチアは手強くハラハラの95分の末、フランス勝利、20年ぶりにワールドカップ優勝!フランス中沸き返っています。
彼らの技はもちろん、これだけの期待、プレッシャーに押しつぶされず戦った選手たちに拍手!

ワールドカップ、フランス優勝
photo:europe1

さて時計を一日巻き戻し、7月14日パリ祭のパレード。
コンコルド広場で、マクロン大統領を中心に並んだ招待客たちの前で、“カルーセル”と名付けられた行進、というより舞踏が始まった。バイク、馬、人間が一糸乱れず前進し、交差し、曲線を描く。何週間も練習したとはいえ、それぞれ速度が違う3者が、どうしたらシンクロできるの!?と感心して見ていたら、憲兵の乗ったバイク2台軽く接触、1台が転倒してしまった。

パリ祭パレード
photo:francetvinfo

TF1のアナウンサーが思わず「Merde !」
バイクは重くて2人がかりで起こし、無事“舞踏”を続けたけど、転倒した憲兵はショックだったでしょうね・・・可哀そう。
「このほうが人間的といえますね」とアナウンサー。
最後に、転倒した憲兵が「ドジっちゃってすみません」という顔でマクロン大統領に微笑み、マクロンは「気にしない気にしない」と笑顔で頷き、拍手が一層大きくなった。

その後、パトロール機9機が飛び立ち、空をトリコロールに染める。これが好きな私は見とれてすぐには気づかなかったけど、左の色が違ってない?

パリ祭パレード

Twitterですぐに指摘され、「今回は、パトロール機に戦地で負傷した兵士を乗せている。彼らが流した血の象徴」という苦しい説もあったけど、実は単なる間違い。
飛行機には赤か青の色素を搭載するが、「色を積み間違えました。ごめんなさい」と空軍中佐。
人間的というよりフランス的?


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以前は、ステーキを食べながら「この牛はどうやって飼育されたか?」なんて考えなかった。
顔にクリームをつけながら「この製品は動物実験されただろうか?」はさらに考えなかった。

「人間は動物を摂取することなく生きるべき」と、卵、乳製品も摂取しないヴィーガニズムはコスメ界にも広がっている。オーガニックが食品からコスメに広がったように。
「動物由来の原料を使っていない。製品、原材料の製造過程で動物実験を行わない」を掲げるヨーロッパのメーカーは2017年100%増、つまり2倍になった:Patyka/パティカ、Urban Decay/アーバンディケイ(ロレアル傘下), Caudalie/コーダリー、ロレアルの新ヘアケアラインBotanicals、Pai Skincare, Maria Nila(スェーデンのヘアケアブランド)などなど。

「動物由来の原料」とは牛乳、ハチミツ、蜜蝋、海洋コラーゲン(魚の皮)、ケラチン、動物の毛(ブラシ、筆用)、ラノリン(羊毛からとった脂肪)などで「えーっ !?」というものはない。時々使うニュクスのレーヴ・ド・ミエルのリップバーム、“蜜の夢”というぐらいでハチミツが入っている。
クラランスでは、まだ使われている唯一の動物由来が“カイガラムシの粉末”からできる深紅色。ロレアルは、動物性グリセリンとケラチン。どちらも「早急に植物性のものと取り替える」
「ひぇーっ!」と思うのはヒトの骨髄幹細胞やプラセンタエキス。ヨーロッパでは禁止されたけど、コスメサロンで見たし(確か台湾のメーカー)、日本のアマゾンで売ってない?

「動物由来の原料不使用」は、もちろん効き目とは関係ないけど、動物保護・権利を叫ぶ声が大きくなっている今日(いいことだ)、ブランドの倫理、モラルの問題だ。最近、肉屋が何件かヴィーガンに襲撃されてニュースになった。
「動物実験」は、欧州連合で2013年から禁止されている:動物実験した製品は販売、輸出してはいけない。問題は“動物実験が義務づけられている製品がある”中国。ヨーロッパブランドたちは、中国に売らない(まさか・・・)か、中国のディストリビューターが現地でテストする、の選択を迫られるとか。
動物実験ってアレルギー反応とかだろうけど、ネズミの顔のシワが減ったとか、年齢より若く見える、とかも見るんだろうか、とバカなことを考えるアタシ。


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西日本の豪雨の被害状況がフランスのニュースでも毎日伝えられています。7月14日のパリ祭(建国記念日)に招待されていた安倍首相が渡仏を取りやめたことも。
犠牲者の方、そのご家族、被害に遭われた方に心からお見舞い申し上げます。

さて。日本を最後で破ったベルギーとフランスの準決勝は今夜8時。ニュースは朝からスポーツ解説者の予想や仏ベルギー国境付近のカフェのインタビューを流している。
Diables rouges/赤い悪魔という恐ろしいニックネームのベルギーチームにフランスのBleus/ブルーが勝てる率は50%という予想。あの2m近いゴールキーパーも脅威だ。

「もし赤い悪魔たちが合計15点入れれば、4月26日~6月17日にテレビを買った人に“全額払い戻す”」という太っ腹なキャンペーンをしたベルギー電化製品会社Krëfel。

ワールドカップ フランスVSベルギー

既に14点入れているから、テレビがタダにになる確率はほぼ100%だ。
Krëfelにとっては痛手じゃない?と思うけど「効果、リスク、ベルギーの勝率など分析した結果で、採算は取れる予定」。
キャンペーン期間に1万台弱のテレビを売っていて(ベルギーの人口=フランスの6分の1を考えるとすごい数)払い戻し額は100万ユーロに達する。そのため保険もかけたとか。

ワールドカップ フランスVSベルギー

テレビ、タダになれ!という気合の入った応援に押され、赤い悪魔が勝ち越している、というわけじゃないだろうけど。
「準決勝まで行ったら応援に駆けつける」という約束通り、マクロン大統領はサンクトペテルブルクにトンボ帰りする。これまでマクロンなしで勝ってきたから、行かないほうがいいんじゃないかと思ったり・・・

追記:結果はご存知の通り。大方の予想に反し、フランスが1-0でまさかの勝利、日本の仇を取った。
そしてテレビはタダにならなかった。

2万人の観客で埋まったパリ市庁舎前のファン・ゾーン

フランス・ベルギー戦、パリのファン・ゾーン
photo: Miguel Medina/AFP

シャンゼリゼ大通りは優勝のような騒ぎ!うちの周辺も夜中までクラクションと爆竹の音が続いた。

フランスVSベルギー戦 シャンゼリゼ大通り
photo: LP/Olivier Corsan


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こういう救急車には乗りたくない

バスに乗っていたら、道に救急車が停まっていてバスは通れない。民間の救急車で、中には誰もいない。
運転手さんはしばらく待っていたけど、誰も出てくる様子がないのでクラクションを鳴らした。効果ナシ。
バスの後ろに車が繋がってクラクションを鳴らし始める。ちょうど金曜日、サッカー、フランス/ウルグアイ戦が始まる前、みんな早くテレビのある所にたどり着きたくてイライラしているみたい。
第一、この日の午後4時にはオフィスに誰もいないくて、カフェはこういうことになっていた。

フランス、サッカー

バス乗客の中には降りて歩く人も出てきた。

ようやく制服を来た若い男2人が、病人も連れず手ぶらで出てきた。救急隊員というよりラッパーの雰囲気。
こういう場合、救急車でも「あ、スミマセン」という感じに手を挙げて、走って車に向かう・・・はずが、開口一番、
「アホみたいにブーブー鳴らしてうっせいな!! おとなしく待ってろてんだ」
アララ・・・運転手さんが短気だったら、喧嘩になるとこだ。
でも彼は声を荒げず、
「こんな風に停めたら通れないじゃないか」
「うっせー、次はアンタがこの車に乗る番だよ」
「ハイハイ」
ラッパー隊員はノロノロと救急車に戻り、
「バックしろよ!」
バスの後ろには車が何台も続いていて、バックなんかできるわけないじゃない。
「できない」と運転手。
2人は「クソッ」「黙れ」とか言いながら、難なく救急車をスタートさせ-バスがバックする必要などなく-走り去って行った。
乗客たちは、何アレ?という顔。
こういう人に救助してもらいたくないわね・・・「痛い」と言ったら「うっせー!」と怒鳴られそうじゃない。救急車の社名を見ておくんだった。


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暑さ対策:ホラー映画

暑すぎ。特にメトロ&バスがサウナ状態。娘がRERで団扇を使っていたら、お母さんに抱っこされていた赤ちゃんが「自分もあおいでくれ」と騒いだそうだ。賢い赤ちゃん。
東京ならどこでも冷房が効いていて一息つけるけど、この国ではその“一息”が稀だ。
ラジオでは「ショッピングセンターか映画館に行きましょう」
先週末観た『Sans un bruit/クワイエット・プレイス』。冷房が効いている映画館でホラー映画、ダブルに涼くなった!

「彼らに聞きつけられたときはもう遅い」

映画『クワイエット・プレイス/Sans un bruit』

2020年、宇宙からやってきた怪物が地球を荒らしまわっていた。人影がなく荒廃した町を、ヒタヒタと裸足で歩き一言も話さない家族 、両親と3人の子供。
怪物は盲目だが、恐るべき聴覚で人間を見つけ、殺して食べてしまう。この一家が生き延びたのは、長女リーガンのため、みんなが手話を話すからだった。
略奪されたスーパーで、残っているものをリュックに詰めた家族、帰りがけに末っ子のビューが飛行機のオモチャを見つける。お父さんが手話で「それは音がでるからダメ」
がっかりするビューを見かねてリーガンは電池を抜いて飛行機を渡す。その行為を後々まで後悔することになる。

一年後。母親(エミリー・ブラント)は臨月を迎え、父親(ジョン・クラシンスキー)は助けを求める試みをする一方、怪物の正体、弱点について調べている。残り少ない生存者であるこの一家を、怪物は既に察知していた・・・

子供たち、とくに長女リーガン(右)が上手い。目だけで恐怖や怒りを伝える。

映画『クワイエット・プレイス/Sans un bruit』

監督&脚本のジョン・クラシンスキーが”お父さん”、その上私生活ではエミリー・ブラントの夫。

映画『クワイエット・プレイス/Sans un bruit』
photos: allociné

音を立てたら命とり。その緊張感が伝わりハラハラする。だってイビキとか寝言とか無意識に立てる音もあるでしょ。騒々しいうちの家族なんか真っ先に食われそうだ。
第一、どうしてこんな時に子供を作る!? 赤ちゃんの泣き声は致命的じゃない。
「アクシデント?」と娘。
夫に言わせると「人間の本能」。ペストの流行とか戦争で“人類の危機”を感じると、本能的に子孫を残そうとする。なるほど。

ホラー映画は日本製に勝るものはないと思っているけど、これはシナリオもよくてなかなか怖かった。

Sans un bruit
監督&脚本:ジョン・クラシンスキー
主演:エミリー・ブラント、ジョン・クラシンスキー
1時間30分
フランスで公開中。日本は9月28日封切り。

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映画オタク囚人の映画のような脱獄

刑務所の中庭に突然ヘリコプターが着陸、カラシニコフを持った男2人が降り、発煙銃で監視カメラを煙に巻き、囚人のひとりを乗せて飛び去った。
映画の話じゃない。でもセーヌ・エ・マルヌの刑務所で日曜日の朝起こった脱獄劇は、ニュースキャスターが興奮するほど映画っぽかった。

舞台となったレオー/Réauの刑務所

フランス、映画のような脱獄
photo:Franceinfo

脱獄したのはレドアン・ファイド46歳。子供の頃からギャング映画のファンで、6歳から万引き。
1990年、18歳で銀行強盗デビュー、クレディ・デュ・ノールの支店を襲う。そのお金でラスヴェガスに行き、映画『レインマン』に出てきたホテルのスィートに泊まった。
『レインマン』の次にはまったのはアル・パチーノ&ロバート・デ・ニーロの『ヒート』。映画館で7回観たのちDVDを買って100回近く観て準備したのち、1995年、装甲車でBNPの支店を襲う。

3年間の逃走の果て逮捕されて18年の刑をくらうが、品行方正で10年で出てくる。
そして自分の体験を書いた本を出し(それ以来、職業は”作家”)本の宣伝にTVにも出て、自分は“悔い改めた銀行強盗”で「自分の中の悪魔は死んだ」と語った。

銀行強盗というよりタレントっぽい顔・・・

フランス、映画のような脱獄
photo:valeursactuelles.com

しかし悪魔はちゃんと生きていた。2010年3月、武装襲撃、今度は犠牲者(女性警官)が出た。レドアン・ファイドは翌年の6月に逮捕されムショ入り。
ところが2013年4月、4人の人質を取り、洗濯物の中に隠した武器で脅して脱獄。インターポール加盟190か国に指名手配が出て、1か月半後に安ホテルで逮捕された。
これまでの武装強盗や強盗未遂の罪が足し算され、今年の4月に結局禁錮25年の判決が下りたとこだった。
さて、刑務所から遠くないところで放火されたヘリコプターが見つかり、車で逃げた模様。

フランス、映画のような脱獄
photo:la-croix.com

その車は、オルネイ・シュル・ボアのショッピングセンターで放火されて見つかり、小型トラックに乗り換えた模様。そのトラックも焦げて見つかった。周到な計画。複数の共犯者が必要だ。
「そういえば数カ月前から刑務所の上をドローンが飛んでいた」と、刑務所の監視員。
今頃言ったって遅いのよ。
「なんで脱獄常習犯をふつうの刑務所に入れたんだ !?」と野党がわめく。

脱獄から3日間経った今もレドアン・ファイドの行方はわからない。一体今度はなんの映画からインスピレーションを得たんだろう?


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悪質な痴漢

信号が変わって大通りを渡っていると、うしろから車椅子の男性が渡り始めた。なかなか前進できないようなので後戻りして「押しましょうか?」
男性は何も言わずにニッコリ笑う。そこはほんとに広い通りなので、信号2回で渡るようになっている。半分渡ったとこで信号が赤になり止まった。そしたらその男性が私を触りだした。
「やめてよ!」
「押してもらうより触りたいんだよ」
「ちょっとおかしいんじゃない!」
でも道の真ん中で放り出せないし、周りには誰もいないし、車椅子の取っ手はキープしながら、できるだけ離れて立った。男性は触らせろと言い続ける。信号が変わるまでがやけに長かった。
ようやく対岸に着き、私は「ホラ」と車椅子から手を離し走り去った。

うちに帰ったら、娘の友達が4-5人来ていて、痴漢の話をしたら、
「わー一緒!」と友達のひとり。
彼女がメトロの改札を通ろうとすると、白い杖を持った目の不自由な男性が、「切符を持っていないので一緒に通らせてください」OKするとその男性は後ろから彼女に抱きついた。
「やめて!」彼女は男性を押し返し、ホームに向かって走り出すと“目の不自由”なはずの男性が走って追いかけだした。
「なんとか撒いたけど怖かった」
あの車椅子の男性も、ほんとに車椅子かわかったもんじゃない。私が買い物をして戻ってきたとき同じ場所にいて、次なる“犠牲者”を探しているようだった。人の善意を利用する悪質な手口・・・これって詐欺じゃない?詐欺痴漢!

その後、フランスVS アルゼンチン戦をみんなで観て、フランスがゴールする度叫んだら、イヤな後味が少し消えた。
4-3で勝ち8強入り、ワールドカップ始まって以来の興奮する試合。次は7月2日の日本VSベルギー・・・


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プロフィール

Author:長谷川たかこ

この国に住もう!と決めたのは13歳のとき。それが実現したのは10年以上経ってから、それから30年の月日が流れました(計算しないで!)
現在フレンチ・コード主宰。訳書多数、著書3冊。夫1人、子供2人、猫2匹と暮らす騒がしい毎日。映画と料理とデビッド・ボウイが趣味。


長谷川たかこ

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