FC2ブログ
Archive

温故知新の建築『石上純也展』

「地面に穴を掘って、そこにコンクリートを流して、それをまた掘って部屋を作ってるんだ」
「ふーん」
あの若い建築家はすごい、発想が独創的、と友人は絶賛するけど、地面に穴、コンクリート・・・ちょっと想像できない。
“あの若い建築家”とは石上純也氏。百聞は一見、とフォンダシオン・カルティエの展覧会を夫と観に行った。

これが噂の・・・
「仕事場(レストラン)と住居が、カーヴに似たひとつの空間で」というシェフの要望に応えて。山口のレストラン「ノエル」は目下建築中。

石上純也展、フォンダシオン・カルティエ

それにしてもこれだけの工事費、ゼロがいくつ?ノエルのシェフはすごい資産家なんだろうか?レストランの繁盛で元が取れるという計算?・・・余計なお世話ですが。

早回しの建築現場ヴィデオも面白い。ベドウィンの穴居を思わせる。

石上純也展、フォンダシオン・カルティエ

神奈川工科大学のKAIT工房
2000㎡という広大なスペースはガラス張り、仕切りがなく、300本の細い柱に支えられてる。「自由の抒情詩でありハーモニーの考察」とパンフレット。

石上純也展、フォンダシオン・カルティエ

子供の屋内広場SOLA、アミュー厚木の8階。空は雲で仕切られる。

石上純也展、フォンダシオン・カルティエ

認知症の高齢者のための施設、グループホームは特に印象に残った。

石上純也展、フォンダシオン・カルティエ

全国各地から取り壊し予定の家をそのまま持ってくる、昔からある“曳家”の手法。つまり色々な家のパッチワークでひとつの建築にするという試み。
「認知症の方が空間を覚えやすいように、それぞれの空間は個性的にしてほしい」がクライアントの希望。それなら違ったデザインの空間を作り出すより、木材や古び方がそれぞれ違う家を組み合わせて作ろうと。
「認知症の方が『施設』に入れられたという違和感を持たず、むしろ新しい家に引っ越してきたような暖かい感じの建築」と石上氏。

この企画は予算がかかりすぎて目下中断されている、とフォンダシオンのガイドさん。日本中から家を“曳いてくる”のは新しく建てるより時間もお金もかかるでしょうね。でも、歳月を経て色んなものを見てきた家と高齢者の方を重ね合わせたとこが素晴らしい。まさに温故知新。

ホテル、アートビオトープ那須の『水庭』のマケット

石上純也展、フォンダシオン・カルティエ

石上純也展、フォンダシオン・カルティエ

すごく美しいけど、これだけ水溜まり(?)があったらボウフラが繁殖して蚊が多いんじゃないかと。蚊に刺されると蕁麻疹のようになりやすいので、ヘンな心配をする。
雪景色が綺麗そうだ。

昔からあるものから探して、新しい形を作っていく。自然や周りの環境との繋がりを大切にする・・・たしかに「あの若い(若く見える44歳)建築家はすごい」!
9日9日までなのでお急ぎを。

Junya Ishigami
Fondation Cartier
261. boulevard Raspail 7014


ランキングに参加しています。クリックしていただけたら嬉しいです。
にほんブログ村 海外生活ブログ フランス情報へ

にほんブログ村 海外生活ブログへ
にほんブログ村


スポンサーサイト



プロフィール

Author:長谷川たかこ

この国に住もう!と決めたのは13歳のとき。それが実現したのは10年以上経ってから、それから30年の月日が流れました(計算しないで!)
現在フレンチ・コード主宰。訳書多数、著書3冊。夫1人、子供2人、猫2匹と暮らす騒がしい毎日。映画と料理とデビッド・ボウイが趣味。


長谷川たかこ

カレンダー
07 | 2018/08 | 09
- - - 1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31 -
最近の記事
カテゴリー
おすすめ書籍
RSSフィード
おすすめコスメ
フランスに行くなら
プロヴァンスの田舎町をまわる1日
アーカイブ