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「この週末はヨーロッパ文化遺産の日、通常未公開の建造物17000が一般公開になります」
毎年このニュースを他人事として聞いていた。だって3時間待つなんて・・・
ところが今年は「エリゼ宮に待たないで入れるんだけど、一緒に来る?」と友人から誘われた。当然「行く行く!」
日曜の朝、フォーブール・サントノレのエリゼ宮に前に行くと、既に《招待客》が列を作っている。アヴニュー・ガブリエルには一般の人の長蛇の列ができているらしい。
前日の最高待ち時間は「8時間 ?!」
友達とその友人、私と夫の一行は、招待客100人抜き!で中に入る。持つべきものは友達だ。
入りつつ「順路の矢印があるんですか?」と警備の人に聞いたら、
「ハハハ、そんなものありませんよ。ほかの人に着いていけばいいんです」
中に入ってもスーッと行けるかと思ったのは甘かった。エリゼ宮までの道はまだ長い。警備の人が笑ったはずだ。

お天気はいいし、水飲み場、仮設トイレもできていて、おしゃべりしながら待つ。
大分進んだ。ここまでたどり着くのに約1時間半。

ついに宮殿に突入。入って2間目がSalle Pompidou/ポンピドゥーの間。
1969年に就任したジョルジュ・ポンピドゥーは「国民に“当世風”のお手本を見せよう」とエリゼ宮の一部を超モダンなインテリアにした。

50年前にこんな天井を作らせるとは、ポンピドゥーはなかなか未来派。

でも大統領は「わたしは宮殿で暮らすようにはできていない。自分で選んだウチが一番居心地いい」とできる限りサンルイ島のアパルトマンに住んでいた。
ブリジット・マクロンのオフィス

インテリアはナポレオンⅢスタイル-金(お金じゃなくてゴールド)を多く使ったかなりゴテゴテ-が基調で、そこにモダンな家具やタブローを配した間がある。
大統領のオフィス。TV中継で見るし、映画にも登場する。

Salle des fêtes/パーティの間。天井が高く豪華!


特注のグラスたち。一番小さいのは、おちょぼ口じゃないと、グラスごと口に入ってしまいそうなほど小さい。

こんなんで何飲むんだろう?
「ウォッカです」スタッフが速やかに答えてくれた。「ロシア皇帝は飲み干すと、グラスを後ろに投げていました」
アララ、もったいない。後ろに隠れてキャッチしたかった。
磨きこまれた銅製の鍋が並ぶ厨房。テフロン、使わないのね。焦げ付かないかしら・・・それに両手で持ち上げられないくらい重い。

年間9万食を準備する。

9万食?いくら招待客100人以上の会食があるとはいえ、この数字は多すぎる、一体一日に何回食事するの?と悩むあたし。
エリゼ宮で働く人は850人と聞いて納得。
この日はそれに加えて警官、憲兵、消防士も警備に出ていて、スタッフの数がすごかった。
権力とはこういうものだ。
ここで働く人たちの多くは何人かの大統領を経験したはず。政治的立場、賛否は別にして、大統領という”国の顔”と伝統を護るために働いている。
しかし。ジョルジュ・ポンピドゥーじゃないけど、ここに住むのは疲れそう。ウチのほうが居心地いい。別に選択肢があるわけじゃないけど。
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毎年このニュースを他人事として聞いていた。だって3時間待つなんて・・・
ところが今年は「エリゼ宮に待たないで入れるんだけど、一緒に来る?」と友人から誘われた。当然「行く行く!」
日曜の朝、フォーブール・サントノレのエリゼ宮に前に行くと、既に《招待客》が列を作っている。アヴニュー・ガブリエルには一般の人の長蛇の列ができているらしい。
前日の最高待ち時間は「8時間 ?!」
友達とその友人、私と夫の一行は、招待客100人抜き!で中に入る。持つべきものは友達だ。
入りつつ「順路の矢印があるんですか?」と警備の人に聞いたら、
「ハハハ、そんなものありませんよ。ほかの人に着いていけばいいんです」
中に入ってもスーッと行けるかと思ったのは甘かった。エリゼ宮までの道はまだ長い。警備の人が笑ったはずだ。

お天気はいいし、水飲み場、仮設トイレもできていて、おしゃべりしながら待つ。
大分進んだ。ここまでたどり着くのに約1時間半。

ついに宮殿に突入。入って2間目がSalle Pompidou/ポンピドゥーの間。
1969年に就任したジョルジュ・ポンピドゥーは「国民に“当世風”のお手本を見せよう」とエリゼ宮の一部を超モダンなインテリアにした。

50年前にこんな天井を作らせるとは、ポンピドゥーはなかなか未来派。

でも大統領は「わたしは宮殿で暮らすようにはできていない。自分で選んだウチが一番居心地いい」とできる限りサンルイ島のアパルトマンに住んでいた。
ブリジット・マクロンのオフィス

インテリアはナポレオンⅢスタイル-金(お金じゃなくてゴールド)を多く使ったかなりゴテゴテ-が基調で、そこにモダンな家具やタブローを配した間がある。
大統領のオフィス。TV中継で見るし、映画にも登場する。

Salle des fêtes/パーティの間。天井が高く豪華!


特注のグラスたち。一番小さいのは、おちょぼ口じゃないと、グラスごと口に入ってしまいそうなほど小さい。

こんなんで何飲むんだろう?
「ウォッカです」スタッフが速やかに答えてくれた。「ロシア皇帝は飲み干すと、グラスを後ろに投げていました」
アララ、もったいない。後ろに隠れてキャッチしたかった。
磨きこまれた銅製の鍋が並ぶ厨房。テフロン、使わないのね。焦げ付かないかしら・・・それに両手で持ち上げられないくらい重い。

年間9万食を準備する。

9万食?いくら招待客100人以上の会食があるとはいえ、この数字は多すぎる、一体一日に何回食事するの?と悩むあたし。
エリゼ宮で働く人は850人と聞いて納得。
この日はそれに加えて警官、憲兵、消防士も警備に出ていて、スタッフの数がすごかった。
権力とはこういうものだ。
ここで働く人たちの多くは何人かの大統領を経験したはず。政治的立場、賛否は別にして、大統領という”国の顔”と伝統を護るために働いている。
しかし。ジョルジュ・ポンピドゥーじゃないけど、ここに住むのは疲れそう。ウチのほうが居心地いい。別に選択肢があるわけじゃないけど。
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