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ブランドショップのウィンドウを壊してなだれ込む壊し屋たち、凱旋門には落書き、中の博物館滅茶苦茶に・・・12月1日のジレ・ジョーヌの暴れ方はどこかの国の内戦の光景を見るようだ。11月17日の一回目デモから激しさを増すばかりの抗議集団に、驚愕、怒り、恥を感じた人は多いはず。主張は何であれ、あの暴力は許せない。

落書きは洗えば落ちるけど、洗う人だって大変だ。

ジレ・ジョーヌ、シャンゼリゼ

博物館のマリアンヌ像は無残な顔に。

ジレ・ジョーヌ、シャンゼリゼ

ところが週明けに出たアンケート結果は意外:72%の国民がジレ・ジョーヌを(まだ)支持している。
ただし支持者の81%が暴力はいけない、19%が暴力を認める。
アンケート回答者全体では85%が暴力反対。
回答者の90%が「政府はこの抗議に対処する能力がなかった」
と答えている。

ジレ・ジョーヌに火をつけた燃料税の引き上げは、環境政策の一環だ。「これ以上税金を上げられたら月が越せない」という彼らの言い分に、マクロンは「環境汚染をいかに食い止めるか」で答えている。
「月の終わりが問題なんだ、地球の終わりの話をしていない」「エコノミーの訴えなのにエコロジーで答えるな」とジレ・ジョーヌは更に怒る。
サルコジでもオランドでも生活は変わらず積もった不満が、マクロンで爆発したのは、彼が“富裕層の大統領”、更に“都会派”のイメージだからだ。
サルコジだって富裕層が好きだった?確かに。でも政治家が長い彼は「社会保障にすげえお金を使ってる」とか、失業者の青年に「道を渡れば仕事が見つかる」なんて“失言”をしなかった。

労働者が中心のジレ・ジョーヌの怒りが富裕層に向かっているのはデモコースの選び方でも明らかだ。
これまで労働組合のデモはレピュブリック広場→バスティーユ広場が定番だったのに、今回はシャンゼリゼ、クレベール、リヴォリ通り・・・つまりフランス版モノポリーで高い道ばっかり選んでいる。

400人近い逮捕者の平均的プロフィルは30歳から45歳、地方在住者。
車がなくては仕事にならずパンも買いに行けない田舎に住む人たちにとって、燃料費値上げがどれほど切実か「アンタ達にはわかっていない」というパリへのメッセージ(パリはフランスじゃないと言われる所以)、「エリートで銀行家だったアンタには永久にわからない、辞任しろ」というマクロンへのメッセージなのだ。

ジレ・ジョーヌは今週の土曜日にもデモを予定している。政府が燃料税の引き上げを諦めるとは思えないけど、何か歩み寄りを見せないと怒りは収まりそうにない。


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プロフィール

Author:長谷川たかこ

この国に住もう!と決めたのは13歳のとき。それが実現したのは10年以上経ってから、それから30年の月日が流れました(計算しないで!)
現在フレンチ・コード主宰。訳書多数、著書3冊。夫1人、子供2人、猫2匹と暮らす騒がしい毎日。映画と料理とデビッド・ボウイが趣味。


長谷川たかこ

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