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毎週水曜日の夜はサルサ。バッグにダンスシューズと文庫本を入れて、ポルト・ド・オルレアンまで往復1時間かけて通っている。我ながらよく続くのは、踊っていると頭が空っぽになって気持ちいいからだ。

今のクラスのメンバーは、なにか口実を設けて飲むのが好きだ。だれそれの誕生日、クリスマス、バカンス前、バカンスの後・・・そして先週はギャレット・デ・ロワ。
1月6日のエピファニー(主の公現節)-神の子が生まれたことを聞きつけてやってきた東方の三博士を記念するカトリックのお祝い-に食べるお菓子。カトリックであろうがなかろうが、クリスマスが終わるとすぐから1月中売られ、パン屋はブッシュ・ド・ノエルとギャレットで年商の半分を稼ぐ、と言われている。
フランジパンをパイ皮で包んだシンプルさ、も理由だけど、フェーヴが入っていて、当たった人は王冠を被り王か王女を指名する、という付属品が楽しい。

何度か食べたピカールのギャレット。実際はフランジパンがこの半分くらいだけど美味しい。リンゴジャムバージョンもある。

ギャレット・デ・ロワ、ピカール

最近、とっておきたいフェーヴになかなか出会えず、コレクションは増えていない。

フェーヴのコレクション

だからメトロの中で、「フェーヴをゲットせねば・・・」
そして「もしフェーヴが当たったら、誰を王様に選ぼうか?」
メンバーにはカップルが2組いるし、離婚男性のひとりは、離婚女性とできかかっているし、選択肢が狭いじゃん・・・

さてサルサで汗をかいたあと、誰かが持ってきた大きなギャレットに、ほかの誰かが持ってきたシードル2本。
一番若い男子がテーブルの下に入って、切り分けたギャレットを「だれそれに」と分配する。
フェーヴは別の離婚女性ナタリーに当たった。
「じゃ次回のギャレットはわたしが買うわ」と彼女。
「えーっ!王様選ばないの?」
「そういうルールもあるけど・・・」
それが清く正しいルールじゃない!と言おうとしたけど、みんな「じゃ、次はナタリーということで」と納得している。
夢がないというか食い意地が張っているというか、ヘンなルール。
「それじゃフェーヴ当たらないほうがいいじゃない」とブツブツ言いながらうちに帰った。


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映画ザッピング:日本映画の快挙

突然妻に去られて、仕事・子育て(2人)・家事に奮闘する父親の話「Nos Batailles/ぼくらの戦い」

『Nos batailles/ぼくらの戦い』

姉がテロの犠牲者になり、能天気なアルバイターだった若者が突然、姪の保護者になる『Amanda/アマンダ

それぞれユーモアと“ジーン”とさせる場面がいい塩梅で、主役のロマン・デュリス(シングルファザー)ヴァンサン・ラコスト(姪の保護者)が上手かった。
けど、ストーリーは周囲で起こっていること、ラジオで聞くことと大差がなく、
「それを人気俳優が演じているだけじゃない」と言えなくもない。
それだけ今の世の中は、波乱に満ち不安定ってこと。

同じ社会派コメディでも『Grand bain/大プール』は発想のオリジナルさとオジサンたちの個性で、群を抜いていたと思う(セザール賞有力候補)

また、是枝さんは“万引き家族”を描くにとどまらず、思いがけない展開が強いメッセージになっている:子供を虐待する親がいる一方、誘拐までして愛したい人たち。

続いて公開になった『寝ても覚めても』(仏語タイトル『Asako1&2』)もフランスでは高い評価。

『Asako1&2/寝ても覚めても』

ル・モンドは巨匠の作品を引き合いに出している:アントニオーニの『情事』
(アバウトな粗筋:アンナは恋人サンドロ、親友クラウディアとヨットで地中海に出るが、立ち寄った島で忽然と姿を消す。残された2人はアンナを探しつつ親密になる・・・)

『情事』アントニオーニ

そしてヒッチコックの『めまい』
(高所恐怖症のめまいに襲われ警察を辞めたファーガソン刑事は、友人に頼まれ彼の妻マデリンを尾行する。間もなくマデリンに瓜二つの女性、カルロッタの存在を知る)。

『めまい』ヒッチコック

ちょっと違う、と思わないでもないけど、恋の幻覚、スリラー要素は共通項かな。

この『Asako 1&2』、うちの若者たち(息子&その彼女、娘&その彼、居候の女子)に絶対観ろ、と薦めたら、意外と感激しないで帰ってきた。
「甘ったるい」
「長すぎ」
「マンガの世界」
アララ、君たち、なんてシニカル!
たしかにマンガっぽさはあるけど・・・“現実が映画より奇なり”の時代に、感動を与えるのは“愛”しかないのよ。


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ひとりぼっちのハリネズミが手紙を書いた。
「親愛なるどうぶつたちへ。ぼくの家にあそびにくるよう、キミたちを招待します。でも誰も来なくても大丈夫です。」
朝日新聞の天声人語に引用されていたテレヘン著『ハリネズミの願い』。

『ハリネズミの願い』
おお!読んでみたい。

それにしてもネズミ(ハリネズミもネズミの一種として)は、日常では忌み嫌われるのに(私も大騒ぎする)童話の世界では愛すべき主人公として登場する。

棲み処と食べ物だけでは満足せず“他の何か”を探しているのはルーマ・ゴッデンの『ねずみ女房』。
鳥かごに入れられたキジバトの話を聞くことで外の世界を知る。

『ねずみ女房』

『こねずみデジレのふたつの家』ドゥボス著・拙訳)は、親が離婚して二つの家を行ったり来たりする子ネズミのお話。
フクロウに教えられて木に登り、世界の広さに驚き、二つの家の“近さ”に安心する。

そしてこの『ハリネズミの願い』のハリネズミは-引用によると-ひとりぼっちで友達が欲しい一方、ハリが誰かを傷つけないか心配する。ハリは同時に傷つけられないための自己防衛でもある。

天声人語は『ハリネズミの孤独は、意外とありふれたものかもしれない』
たしかに。手紙を出そうか出すまいか、という行きつ戻りつは誰でも経験があるのでは。
そしてこう結んでいる。
『孤独の象徴として「心の殻」という言葉が使われる。多くの場合、破るべき、壊すべきものとして。しかし、つらいときに逃げ込める小さな殻は、持っておいた方がいい。無心になれる音楽でも、繰り返し読んだマンガでもいい。いつでも閉じて、開くことのできる柔らかい殻を』
この文にいたく共感し、息子のハリー・ポッターを思い出した。
娘が生まれてからしばらく帰国せず、数年ぶりで息子とふたりで東京に行った。彼は中学一年生。
時間があると、もう読み通したハリー・ポッターの文庫を取り出して読んでいた。
久しぶりの日本で戸惑っているのを感じ、「あの本が港なんだ」と思って眺めた。

今は社会人の息子は、もう”港”が要らないだろうか?
いや、いくつになっても帰っていく本や映画は持っていたい気がする。


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母は魚嫌い、息子はチーズ嫌い

日本語を教えているナタン君は、去年の年末に段ボール会社のバイトを辞めた。
「じゃ毎日何してるの?」
「おとさん、おかさんに手を貸します。洗濯して、買い物して、ごはん作ります」
へぇーえらいのね、うちの子供に聞かせたい。
「ごはん、何作るの?」
「ラザーニャとかロンティーユのダンゴ」
「レンズ豆のダンゴ?だれかベジタリアンなの?」
「おかさん、肉好きじゃない」
「おかあさん、魚は食べる?」
「魚は大きらい。魚見ると逃げ出す」
「どーして?!」
「おかさんのおかさんがロールモップス作って、それがきらいで全部好きじゃない」

ピクルスをニシンの酢漬けで巻いたロールモップスは、ドイツ、東欧でよく食され、瓶詰も売っている。
味が強いので魚好きでも食べない人がいる。私も進んで食べるほうじゃない。

ロールモップス
photo:Wecook

義妹も魚を一切食べない。原因は-本人によると-父親がイワシを食べろ、と強要したせい。
その結果、義妹宅のメニューは牛・豚・鶏の悲しいローテションだ。
ロールモップスといいイワシといい、最初クセのある魚に出会ったせいで魚嫌いになったのか?
サーモンに出会っていたら彼女たちの人生は違っていたかもしれない。

さてレンズ豆ダンゴの作り方を聞くと、
「ロンティーユとオニオン煮て、こうやって(マッシュ機でつぶすジェスチャー)から、タマゴいれて焼く」
つまり挽肉の代わりにレンズ豆のハンバーグだ。めんどくさそうだけど美味しいかも。

レンズ豆のハンバーグ
photo:Nidocooking

「ほかに何作る?」
「家族みんなヘンだから作るのタイヘン」
「みんなヘンて、ナタン君は何が嫌いなの?」
「チーズ!」
フランス人でチーズがきらい・・・味噌がきらいな日本人みたいなもんだけど、これが意外といる。
「匂いが大きらい」
「じゃ日本のごはんは?」
「ぜんぶ好き!」
この会話、この通りすべて日本語で行われたのだ。
「すごいじゃない!」
ナタンは誇らしげな顔で笑った。

しかし、魚もチーズもない生活なんて考えられない・・・


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目に見えない女性たち

レディ・D、ブリジット・マクロン、ビヨンセ・・・とんでもない“源氏名”の女たちが鉄格子の前で扉が開くのを待っている。
彼女たちはSDF/住居不定者。ここはパリの北にある女性SDF受け入れセンターだ。
熱いシャワー、コーヒーの後、民生委員&ボランティアたちは彼女たちの職歴、得意分野を聞き、社会復帰ができるよう手伝う。
「あなたはスクーターの修理ができるんだって?」
「スクーターでもラジオでも修理できる」
「どこで研修したの?」
「刑務所」
「!? 職安でそれを言ったらだめよ!」

職員たちもみんな女性で、決して事務的でなく親身になって世話をする。
ここは宿泊施設がないので、夜になれば戸外に“帰って”いかなければならないが、彼女たちは束の間の人間らしい時間を過ごす。、

ところがある日、センターを閉めるよう市から宣告される。
「このセンターでは4%しか社会復帰していない。君たちが面倒見すぎるから飛び立てないんだ。これでは採算が取れない」

職員&ボランティアはおなじみになったSDFたちを見捨てることができず、ひそかに受け入れ続けることに決める。

暴力、強姦、盗み・・・男性より危険にさらされている女性SDFの日常を撮ったドキュメンタリーを、ルイ=ジュリアン・プティがフィクションにした『目に見えない女性たち』

映画『Les Invisibles/目に見えない女性たち』

と言うと、ためになるけど楽しくない作品、みたいだけど、どっこいそうじゃない。職員たちのヘンなキャラ、SDFとのちょっとズレたユーモラスな会話で、笑いながら教えられる社会派コメディになっている。
ユーモアは難しい状況に突破口を作る魔法の杖だ。

見かけは冷たいけど広い心のセンター所長マニュ、

映画『Les Invisibles/目に見えない女性たち』

孤独な私生活を送るオードレー(オードレー・ラミー)

映画『Les Invisibles/目に見えない女性たち』

離婚しかけている、ぶっとんだブルジョアマダム、エレーヌ(ノエミ・ルヴォヴスキー)・・・

les invisibles3
photos:allociné

みんな、センターの仕事と人間関係に存在理由を見出している。脇役が多い女優たちが上手い。

SDFを演じるのはかつての本物SDF。彼女たちはセンターで笑いを取り戻し、身だしなみに気を付けだし、少しずつ自信を取り戻していく。
フランスのSDFのうち女性は40%を占めると言うのに、彼女たちは人目につかない。
今まで見えなかった人たちの姿を教えられ、ユーモアと人間の温かさを思い出させてくれる。
お奨めです。

Les Invisibles
監督:ルイ=ジュリアン・プティ
主演:オードレー・ラミー、コリンヌ・マシエロ、ノエミ・ルヴォヴスキー他
1時間42分
フランスで公開中

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ソルドに行ってLotoを買う

土曜の夕方、ソルドが見たい、と娘が言うので出かけた。
通りがかりに宝くじを売っているカフェを見つけ、「やってみない?」
ソルドの前にLoto(宝くじ)は正しい順序であるし、くじ運は彼女の方が良さそうだ。

カウンターには中国人の女性。近年、タバコと宝くじを売っているカフェは中国人経営が多い。
中国人は概しておしゃべりじゃなくテキパキしているけど、カウンターの横で、家族がラーメンをすすっている、という光景は「ここはどこだ?」と言いたくなる。フィガロ・ジャポンに出ているような、かっこいいギャルソンのパリらしいカフェとは程遠い。

Lotoは一列2.2ユーロ。5列まで賭けられるけど、一列だけ。
「ほら、5つ数字を選んで、下のチャンス数字をひとつ選ぶの。誕生日で選ばないほうがいいよ」
数字は1~49。家族の誕生日を選ぶと32以降の数字がカバーできない、という事実に私は最近気づいた。
「これは何?」
『どの抽選に参加しますか?』という質問で、月、水、土から選ぶ。
私だって片手で数えられるほどしかやったことがない。お姉さんにきいてみよう。
「一番早い抽選に参加したかったら土曜を選べばいいんですか?」
「そうです」
「3つとも選んだら3回チャンスがあるってこと?」
「いいえ」
娘と私は顔を見合わせる。いいえって・・・でも3回やれば勝率上がるよね。と思ったら、掛け金も3倍になると言われて、「じゃ土曜でいいです」。
お姉さんは笑いをかみ殺していた。

Loto 宝くじ

さて夜、ネットで抽選の結果を見たら、数字がひとつだけ合っていた。でも数字は最低2つ合ってないとダメで、それもたったの5ユーロ。ケチ。
5つの数字+チャンスの数字が合っていた人:ゼロ
5つの数字が全部合っていた人:2人。10万ユーロ。
4つの数字が合っていた人:60人。1000ユーロ(とここでガクッと額が落ちるのは確立の問題?)
義弟は毎週2回欠かさず賭けていて、今まで3000ユーロ勝った、と言っていた。
1年に一回やって当たるほど、世の中甘くないのだ。
ボッテガのバッグは遠のいた。


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ソルド:期待も儚く・・・

ジレ・ジョーヌが11月末から7週連続土曜日にデモをやったおかげで、書き入れ時のデパートから小売店まで大損害を被った。
売り上げ30%~50%減。
年末に企業組合が「ソルド開始を1週間繰り上げて1月2日スタートにしてほしい」と政府に懇願したけど「準備が間に合わない」と却下。
何を準備することがあるのか、と思わないでもないけど、あるんでしょうね。
却下されても多くのブティックやデパートはプライベートセール-実は誰でも利用できる-と称して先駆けしていた。政府の言うことをきかないのだ。

オフィシャルには9日開始の「今年のソルドは面白い、最初から思い切って値下げする」と言われていたけど、そうかな?
そんなに思い切りよくはないみたい。
値札に4色のシールを貼って20%~50%オフを色分けしているのが多い。50%オフは稀だ。

水曜の夕方、私はギャルリー・ラファイエットに駆け付けた。初日だと言うのに驚くほどの人出ではない。中国人客はが目立つ。

ソルド、ギャルリー・ラファイエット

こんな見晴らし台ができたのね、気が付かなかった。

ソルド、ギャルリー・ラファイエット

目的地は一か所:ボッテガ・ヴェネタ。日頃は10年以上前の、猫のひっかき傷があるフュルラを愛用しているけど、ボッテガの手編みバッグが好き。小ぶりの斜め掛けバッグを狙っている。

ボッテガ・ヴェネタ
photo:carousell

高級ブランドはソルドをしない、は知っているけど、ボッテガはクリエイティヴディレクターが去年夏、ダニエル・リーに代わった。
17年間、君臨したトーマス・マイヤーは、とりわけこのイントレチャート(手編み)バッグをアイコンとして成功させ、10億ドル以上の売り上げを達成した、と言われる。
「ダニエル・リーの2019春夏コレクションは革新的に変わる。アイコンの手編みバッグも変わるかもしれない」という噂を聞き、それならもしかして万が一、ソルドにするかもしれない、と。しかし淡い期待も儚く消えた。

ソルドをしている隣のロンシャンには行列ができているのに、ボッテガにはお客がひとりもいない。入りにくいけど入って、お目当てのNodiniを試してみる。1350ユーロ。
欲しいけど、家の工事も終わってないし、今買うのはちょっとね。それにこのサイズなら赤もいいかも・・・
などと考えながら、何色か試していると、店長さんと思しき男性が恐ろしく愛想よく笑いかけてきた。
愛想よくしていただいても買うつもりはないんだけど、と思う間もなく、彼はお盆にオレンジジュースとミネラルウォーターの瓶とグラスを乗せて現れた。
「!? ありがとう、でも急いでいるんです!」と私はあわてて逃げ出した。
”試し逃げ”はしても”飲み逃げ”はしたくない。
期待を持たせてごめんね!

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24歳のアントニー・ゴーンは、スタンフォード大学を出て、アメリカで“将軍”という名の住宅ローン会社を経営している。

カルロス&アントニー・ゴーン

お父さんの逮捕後、家族を代表して弁護士たちと連絡を取っているという彼が、初めてジュルナル・ドゥ・ディマンシュに登場した。

「父は無罪と確信している。彼は絶対あきらめない」
「日本の制度では、拘留された者に、検事は訴因を少しずつ明らかにしていく。その都度、父は弁護士と分析して、弁護法を考えなければならない」
「釈放の条件にひとつに“供述を日本語で書き署名する”というのがあるが、父は日本語を書けない」

“供述を日本語で”は日本の新聞(毎日と朝日)には書かれていなかった。もし事実なら拘留された外国人にとっては致命的ハンディだ。
フランスのニュースは「カルロス・ゴーンはchaussons/部屋履きで出廷した」のを強調していた。”靴までが服の一部”の欧米人にとってはびっくりの姿なのだ。

ゴーン事件で、日本の司法制度の特異性に世界が驚いた。起訴されていない人物をこんなに長く(最長23日、フランスは最長48時間)拘留できる。さらに有罪率99.7%。
犯罪をする予定のある人、日本は避けたほうがいい。フランスの刑務所にはテレビがあるし。

122歳と164日で亡くなったジャンヌ・カルモンはフランスが誇る長寿世界一。

ジャンヌ・カルモン

ところがロシアの数学者&老人学者コンビが「ジャンヌ・カルモンは詐欺師だ」という研究発表。
彼らは、老婦人のインタビュー、写真、アルルの記録資料などを調べて、
「ジャンヌ・カルモンはもっと前に亡くなっていて、娘がなり代わっていた」!?
でも一人娘イヴォンヌは1933年に肺炎で亡くなっているし、この2人のロシア人は他に何の研究発表もしていない。
人騒がせなフェイクニュース・・・詐欺師はどっちだ?


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アナログゲームがブーム

パソコンやスマートフォンのゲームに疲れたのか、子供たち(といっても大学生~)はボードゲームにはまっている。
クリスマスにも甥っ子たちとあげたりもらったりしていた。
という話を友達にしたら、「ウチもそう!息子がクリスマスに欲しいって」
全国的アナログ回帰現象?

一緒にやらない?と誘われ、夫と加わったらけっこう面白いTrivial Pursuit/トリヴィアル・パスート。
6人まで遊べて、ひとりずつ色違いの《カマンベール》を選ぶ。
サイコロを振って数だけ進み、止まったコマの質問に答える。
コマはご覧のように6色で、青=地理、濃いピンク=娯楽/趣味、黄=歴史、紫=アート/文学、緑=自然科学、オレンジ=スポーツ/レジャーにジャンル分けされている。
進み方は左右前後自由なので苦手なジャンルを避けることができて(私が避けて通るのは《自然科学》と《スポーツ》)正解の場合、もう一度、サイコロを振れる。
ボードの▽マークにたどり着いて、その色の質問に答えられると、カマンベールの▽がひとつ埋まる。6色の▽で埋まった人が勝ち。

トリヴィアル・パスート


実は質問がかなり難解。「そんなこと知るか!」という問題が多いのだ。
例えば:
〇トルコ語で《ターバン》の意味の花の名前は?(自然科学)
〇1974年、ソ連からカナダに亡命し、『Sex&City』に出演したエトワールダンサーは?(アート/文学)
〇『フレンズ』でロスが飼っている鬱陶しいペットは何?(娯楽/趣味)
〇チェコスロヴァキアの共産主義に終止符を打った1989年の平和革命の名前は?(歴史)

ね?ひねくれた問題や、TVシリーズを観た人じゃないと答えられないのが多いでしょう?
強いのは超情報社会で生きていて、バカロレアから年数が経っていない若者で、私と夫は最下位。
それでもみんなでするゲームは楽しい。娘やその友達も「顔はわかるのに名前が出てこない!」とイライラして、なーんだ年のせいじゃないんだ、と安心するし。
こっちから「一緒に遊んで!」とお願いするほどになっている。


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映画初めは三角関係のお話

ある朝。彼が出かけようとしていると、寝室から彼女が現れ、
「ちょっと話があるんだけど・・・タイミング悪いかしら?」
「なに?言ってよ」
「あたし、妊娠してるの」
彼の表情は驚きから感激に変わる。が、
「でも、あなたの子供じゃないの」
「・・・・」
「ポールの子供なの」
「ポールって・・・付き合ってたの?」
彼女は頷く。ポールは彼の幼友達だ。
「いつから?」
「2年くらい前から」
一緒に暮らしていたアベル(ルイ・ガレル)とマリアンヌ(レティシア・カスタ)。2人の関係はある朝突然に終わった。

9年後。急死したポールの埋葬式で、アベルはマリアンヌと再会する。
そして2人の関係が再開するが、さらに2人の登場人物が加わっていた:
マリアンヌのひとり息子、ジョゼフ。
ずっとアベルに憧れていたポールの妹エヴ(リリ=ローズ・デップ)。当時は中学生でアベルから相手にされなかった彼女も今は魅力的な女。
マリアンヌにを待ち構えていて、
「あなた、ほんとはアベルを愛してはいないでしょ?あたしに譲って」
「いやだと言ったら?」
「・・・戦争よ」

成熟したセクシーさ漂うマリアンヌと、

ルイ・ガレル『L'Homme fidele/浮気しない男』

一途な恋をぶつけてくる若いエヴ。顔で母親がわかり、名前で父親がわかるリリ=ローズ・デップ。

ルイ・ガレル『L'Homme fidele/浮気しない男』

違った魅力の二人の女性に挟まれるアベル・・・
ルイ・ガレルの『L’Homme fidèle』忠実な男、つまり浮気しない男、という逆説的タイトル。

ルイ・ガレル『L'Homme fidele/浮気しない男』

一見、男性なら誰でも羨むような、両手に花の物語、に聞こえるけど、実は全然。アベルは2人の女に翻弄され、2人の間を彷徨うのだ。

「映画の中のお話」という感じはあるけど、そこに男と女の本質が浮かび上がる。
年齢に拘わらず、女たちは自分の欲しいものを知っていて、したたかにそれを手に入れようとする。
関係の主導権を握っているのは彼女たちだ。

ルイ・ガレルは俳優モーリス・ガレルの孫、監督フィリップ・ガレルの息子。男女関係の機微(特に三角関係)を私小説風に撮るのはお父さんの作風に似ている。すごくフランス的。

どこかのインタビューで「主人公は僕に重なる」と言っていたけど、憂いある美男でユーモアもあるし、相手には事欠かないだろうね。20歳近く年上のヴァレリア・ブルーニ・テデスキ(カーラ・ブルーニのお姉さん)と5年暮らし(年上に好かれそうなタイプだ)、その後、共演したイラン女優、ゴルシフテ・ファラハニと“短い関係”を持ち、2015年からレティシア・カスタと一緒になり2017年に結婚している。つまりこの作品は夫婦で共演。

L'Homme fidèle
監督:ルイ・ガレル
主演:レティシア・カスタ、ルイ・ガレル、リリ=ローズ・デップ
1時間15分
フランスで公開中

さて、文末になりましたが新年おめでとうございます。
平穏とは言えなかった2018年より良い年になりますように。
ご健康で、いいことがたくさんある年になりますように。
今年もよろしくおつき合いくださいませ。

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プロフィール

Author:長谷川たかこ

この国に住もう!と決めたのは13歳のとき。それが実現したのは10年以上経ってから、それから30年の月日が流れました(計算しないで!)
現在フレンチ・コード主宰。訳書多数、著書3冊。夫1人、子供2人、猫2匹と暮らす騒がしい毎日。映画と料理とデビッド・ボウイが趣味。


長谷川たかこ

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