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映画ザッピング:浮気な妻、耐える夫

自分の年の半分くらいの男子とのアヴァンチュール後、家に帰ったマリア。
シャワーを浴びていると、「今頃シャワー?」といぶかしがる夫のリシャール。
洗濯物を片付けながら、妻の携帯に届く年下愛人のメッセージを見てしまう。

「あたしたち、20年も結婚しているのよ。浮気の一つや二つなかったらおかしいじゃない。それが長続きの秘訣でしょ!」夫に咎められ、言い返すマリア。
通常、男が浮気を正当化するために使うセリフじゃない。
「でも・・・ぼくは一度も君を裏切ったことないんだよ」

リシャールはむくれて部屋に閉じこもってしまう。
マリアはいたたまれなくなり、うちを出て、向かいのホテルに部屋を取る。
部屋の窓から自分のアパルトマンが、そこでふてくされている夫が俯瞰できた。
それは20年間の2人の関係を俯瞰することでもあった。
ホテルの部屋に25年前のリシャール、彼が当時好きだったピアノの先生、マリアの過去の情事相手たちが現れる。
そしてマリアの不実を責めるのだ。

クリストフ・オノレの新作『Chambre 212/212号室』

『Chambre 201/212号室』 クリストフ・オノレ

自分の欲望に忠実で相手の気持ちを考えないマリア、耐え忍ぶ内向的な夫。男と女のよくある構図の逆だ。

もっさりした夫役のバンジャマン・ビオレが特にいい。本職は歌手だけど、セクシーな2枚目から野暮な中年男まで上手い。

『Chambre 201/212号室』 クリストフ・オノレ

キアラ・マストロヤンニ(マリア)はお父さん(マルチェロ・マストロヤンニ)のほうに似ている。
リシャールの20年前はヴァンサン・ラコスト。タラコのような唇以外、20年後に全然似ていないけど。
この人が出てくると深刻な話も軽くなる。

『Chambre 201/212号室』 クリストフ・オノレ
photos:allociné


アイディアや撮り方は面白いけど、主人公のキアラ・マストロヤンニがイマイチ。
「好みの男を見ると、どうしてもやりたくなっちゃうのよ」という征服的なマリア役にあまりハマっていない。

言うまでもなく、カトリーヌ・ドヌーヴとマルチェロ・マストロヤンニの娘。
だけど2大スターの娘だからといって、親が持っていたカリスマ性を期待してはいけないのだ。
親の重みに押しつぶされないようにするだけでも大変に違いない。

キアラ・マストロヤンニと夫役のバンジャマン・ビオレは元夫婦で、子供もいる。別れて5-9年になるけど「演じにくかったのでは?」というインタビューに「全然」と答えていた。

Chambre 212
クリストフ・オノレ監督作品
主演:キアラ・マストロヤンニ、ヴァンサン・ラコスト、バンジャマン・ビオレ、カミーユ・コッタン
1時間27分
フランスで上映中


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プロフィール

Author:長谷川たかこ

この国に住もう!と決めたのは13歳のとき。それが実現したのは10年以上経ってから、それから30年の月日が流れました(計算しないで!)
現在フレンチ・コード主宰。訳書多数、著書3冊。夫1人、子供2人、猫2匹と暮らす騒がしい毎日。映画と料理とデビッド・ボウイが趣味。


長谷川たかこ

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