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74歳で再婚?

親戚のマリー・フランスと電話するたびに「いつ来るのよ」と言われ、生返事をしていた。
シャンパーニュ地方の冬は湿気がある寒さであまり行きたい場所ではないけど、従妹には会いたい。
娘と夫が1週間行っているので、2日間だけ付き合うことにした。

着いた時は雨模様だったけど、翌日は太陽が出た。お天気がいいと田舎は別人のように魅力的になる。
まだ冬枯れの景色だけど。

spoy 21_02_20

マリー・フランスは夫の従弟ジャン=ピエールの奥さん、ジャン=ピエールは3年前に他界し、プールのある大きな家にひとりで暮らしている。
マリー・フランスは18歳の時からジャン=ピエールが好きだった。でも彼は、村のミス・コンテストで優勝した女性と結婚して子供2人を作り、離婚。他の男には目もくれず独身を通してきたマリー・フランスと、50歳過ぎてから再婚した。
30年待って一緒に暮らしたのは17年。大酒飲みのジャン=ピエールは肝臓がんで亡くなった。

翌日、晩ごはんを食べに来て、「『そろそろ再婚したら?』とまわりがうるさくなってきたのよ」とマリー・フランス。
彼女は74歳だけど、ヘアスタイルをしょっちゅう変えお洒落。フランス人にしては珍しく、年よりずっと若く見える。
「したいの?」とわたし
うーん・・・と従妹は考え込む。

思い出のある家にひとりでいたくなくて、彼女は村が企画するツアーによく参加する。去年はスペインに行き、年末年始はアルデッシュの「3泊年越しツアー」に行った。
「ツアーには知り合いや友達もいて、ひとりじゃないけど・・・でもひとりなのよ」
それ、わかる!
「ダンスタイムになるとひとりになっちゃう。ジャン=ピエールはダンスが上手かったから、つい踊りたくなるの」

「〇×が離婚してひとりだ」とか「〇〇は奥さんを失くしてからパートナーを探している」と薦められるけど、
「〇×も〇〇もタイプじゃない」と笑い、
「それに誰かと一緒に暮らすのはもうシンドイ。一緒に週末過ごすとか、旅行に行くパートナーがいたらねぇ・・・」
「じゃ出会いサイトだ」「Meeticに登録したら?」と3人(夫、娘、わたし)が異口同音に叫び、思わず顔を見合わせる。あら、あなたも経験あるの?
とにかく。私たちの周囲には(まじめな)出会いサイトで出会い長続きしているカップルが何組もいる。

「でも登録するとき、大きな家やブドウ畑のことは書いちゃダメよ」と言うと、
「どうして?」と夫。
「だってお金目当ての男が寄ってくるじゃない。お金じゃなくてマリー・フランスを好きになる人を見つけなくちゃ!」
と夜更けまでしゃべって笑った。
帰るときマリー・フランスが「今度、いつ来るの?」
言われるうちが花。重い腰を上げて来てよかった。


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プロフィール

Author:長谷川たかこ

この国に住もう!と決めたのは13歳のとき。それが実現したのは10年以上経ってから、それから30年の月日が流れました(計算しないで!)
現在フレンチ・コード主宰。訳書多数、著書3冊。夫1人、子供2人、猫2匹と暮らす騒がしい毎日。映画と料理とデビッド・ボウイが趣味。


長谷川たかこ

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