FC2ブログ
Archive

隔離日記:メトロとNavigo

外出禁止11日目
仕事でどうしても移動しなくちゃならず、久しぶりにメトロに乗る。

ホームには完璧に人っ子一人いない。ワゴンの中はポツンポツンと4-5人。

パリ、外出禁止

ふとNavigoを一時停止するべきだ、と気づいた。
全然メトロに乗らないで75ユーロ払うなんて。ユニクロのカシミアセーターが買えるじゃない。
帰りのとき、窓越しに駅員さんに聞いてみた。以前は窓に穴が開いていて、チケットを受け取ったり生の声でお話しできたのに、今は穴がないプレキシガラスで2つの世界が隔たられている。
Navigoを停止したい、と言うと、それはサイトでやってくれ。4月1日から停止できる。
前は窓口で出来たのに、と言うと、乗客とは絶対接触してはいけないのだ、と後ずさる。
乗客全員が感染者みたいな言い方!でも彼らは、より感染の危険にさらされているわけだから、まぁ当然か。

夜のニュースで「4月分のNavigoは払い戻しになります」。わたしが考えつくことは既にみんな考えていたらしい。
イル・ド・フランス地域知事ヴァレリー・ペクレスの差し金だとか。

ヴァレリー・ペクレス
photo: le Parisien

この人、なかなかのやり手。レ・レピュブリカンの失態にうんざりし、抜けて中道右派Soyons Libresを作った。
大統領選立候補、ありうるかも。

外出禁止12日目
義理の息子になるかもしれない男子(早い話、娘の彼)の母親がコロナらしいと聞いて電話する。
彼女はEhpad(医療老人ホーム)のお医者さんで、同僚からうつされたらしい。
患者さんんと接するときは必ずマスクをするけど、マスクの有効時間は3時間(そんなに短い寿命とは知らなかった)なので、同僚といるときは外していた。その結果がコレだ。
「テストはしてないけど、症状が全部あるのよ」
嗅覚・味覚がなくなった(症状のひとつ)気がして、
「カレー粉やエスプレットの中に鼻を突っ込んだけど、何の匂いも感じなかった」
Ehpadは人手不足なので1週間自宅静養で再び復帰しなければならない。
コロナ前線にいる人たちはピークが過ぎたらみんな過労でぶっ倒れるに違いない。

来週から毎週1000万枚のマスクが中国南部からチャーター便で届くと言う。マスク代と運送に毎回150万ユーロ(約1憶8000万円)。1か月前に始めていたらよかったね。誰も予測しなかった事態、ではあるけどフランスも出遅れ感は否めない。


ランキングに参加しています。クリックしていただけたら嬉しいです。
にほんブログ村 海外生活ブログ フランス情報へ

にほんブログ村 海外生活ブログへ
にほんブログ村







スポンサーサイト



隔離日記:家の中で8㎞歩いた!

(わたしのことじゃない、はずがない。)

外出禁止9日目
日本語の生徒さんのひとり、マリエットはリタイアした70歳くらいのマダム。去年の暮、ずっと入院していたご主人が亡くなり、一人暮らしになった。
恐ろしく活動的な人なので、隔離生活どうしているだろうか?
メールを送ったらすぐに返事がきた。
「たかこさん、メッセージありがとう。
わたしの隔離生活にルーティンができました。電話をするとき、ニュースを聞くとき、アパルトマンの中を縦に横に歩きます。昨日は気が付かないうちに8㎞歩いていました。
毎日1時間、ソフトなエクセサイズもします。それからもちろん日本語もやっています。
楽しみはNetflixで宮崎のアニメを観ること。日本人の友達が選んでくれた『仁太坊』『ひるなかの流星』これはマンガ少女(注:少女マンガ)、映画『飛鳥へそしてまだ見ぬ子へ』も観ました。英語字幕ですが、日本語もときどきわかります。絶望していません。
それからFaceTimeで孫たちにお話しを読んであげます。
たかこさんに早く再会したいです。それまでめげずにお元気で。」
と逆に励まされてしまった。

隔離生活中に必ず太る、と言われていて、簡単エクセサイズを紹介する番組が増え、パリには即席ジョガーが増えた。
それにしてもアパルトマンの中8㎞歩くってすごくない?
ちなみに8㎞ってどのくらいだろう、と調べたら、バスティーユから凱旋門まで歩いても6㎞ちょっとしかない。
彼女は外出禁止になる前、メトロは感染が怖いといって19区の自宅から歩いて通っていた。往復3時間!

とにかく。マリエットはわたしより遥かに充実した隔離生活を送っている。エライ。尊敬します。

外出禁止10日目
今日は娘の誕生日、だけど「おめでとう」とメッセージを送るしかない。
彼女は友達2人と田舎に籠っていて、いつ帰れるかわからない。ケーキは「絶対、苺のショートケーキ」1か月前から言われていた。
ショートケーキを待ちつつ、友達が焼いてくれたというケーキ。持つべきものは・・・

gateau anive

(従妹の)マリーフランスに時々会う?と聞いたら「全然」
パリから来た若者は危ない、とみんな近寄らないそうだ。「ウソ!」
確かに、隔離が決まってからパリの住人が大挙して(5人に1人?)地方に脱出し、その中には感染者もいたので、煙たがられている。
でも2週間のキャランテーヌを過ぎているのに!


ランキングに参加しています。クリックしていただけたら嬉しいです。
にほんブログ村 海外生活ブログ フランス情報へ

にほんブログ村 海外生活ブログへ
にほんブログ村




最後のチーズケーキと郵便局

外出禁止7日目
行きつけのパン屋の可愛い店員さんが、
「マダム、悪いニュースがあります」
「?!」
「チーズケーキがコロナで・・・」
「え!チーズケーキにウィルスが?」
ガハハと店員さんは笑って、「まさか」
彼女の説明によると、従業員数が減っているので、売れる数が少ないケーキを一時的に止めることにした。
そのマイナーケーキの中にチーズケーキが入っていたのだ。
甘いものがあまり好きじゃないわたしは、ここでチーズケーキしか買わない。
だからご親切に「今日のが最後」と知らせてくれたのね。残念だけど、それくらい我慢。

わたしのパン屋さんは東京にもリッパなお店があるMaison Landemaire

landemaire2 (2)


外出禁止8日目
「マスクと消毒ジェルがないので開けられません」と貼り紙があった郵便局が開いたので出かけたら、長蛇の列、と言ったらオーバーだ。前の人との間隔を2mくらい空けているので長いことは長いけど、人は多くない。

人がポツンポツンと立っているだけに見える”行列”。肝心の郵便局はこの10mくらい先。

外出禁止のパリ

15分くらいで入り口にたどり着くと、マスクの局員が立っていて「何の用か?」とひとりひとりに聞いている。「野菜を買いにきた」と言いそうになったけど、冗談を言う雰囲気ではなかったのでやめた。
中はかなり広いのに3人ずつしか入れない。見張りの局員に質問しようとして、10㎝くらい前に出たら、向こうは10㎝後ずさる。この用心深さ、エライ!
日本への郵便物はいつも通り送れると言われ一安心だ。

車が通らないので、ハトが道の真ん中をあるいている。歩行者天国!

外出禁止のパリ

・・・でもこれ、“外出禁止日記”と言いながら、外出のことを書いてる。矛盾といえばすごい矛盾だ。


ランキングに参加しています。クリックしていただけたら嬉しいです。
にほんブログ村 海外生活ブログ フランス情報へ

にほんブログ村 海外生活ブログへ
にほんブログ村




春なのに・・・

「3月の雹/giboulée de mars」という表現まであるのに、毎日きれいに晴れる。皮肉なことに。
この天気なら、冬ごもりしていた虫たちがゾロゾロ出てくるように(啓蟄!)道もカフェのテラスも人で一杯のはずなんだけど。

いつも渋滞していたバスティーユ広場

パリ、バスティーユ広場

ヴォージュ広場。カフェの代わりに公園に人が集まったので、鍵がかけられた。

パリ、ヴォージュ広場

幽霊都市のようなパリは「いつもと違う魅力がある」という人もいるけど、やっぱり異常な、哀しい風景だ。
やっと春が来たのに。

地上階のうちのアパルトマンも、春分の日から陽が差す。

陽だまりを探す猫たち。タマは”デッキチェア”で

タマ

リュリュ!踏んづけそうになったじゃない!

リュリュ

娘は友達2人と田舎に籠っている。
「庭の桜につぼみ!」

田舎の空は青さが違う。

cerisiers Spoy2 (3)

東京の桜の写真は息子から送られてきた。

東京の桜

今年は花見の酒宴もないし(ないでしょ?)桜も拍子抜けしているでしょうね。
せっかく咲いたのに・・・


ランキングに参加しています。クリックしていただけたら嬉しいです。
にほんブログ村 海外生活ブログ フランス情報へ

にほんブログ村 海外生活ブログへ
にほんブログ村



を起こしているというニュースを聞いて、「でもあの人たち、既に閉じ込められてるわけだから何も変わらないじゃない?」

ヒステリーの原因は人口密度。
フランスの刑務所のオーバーブッキングは前から問題になっていて、6万1000人収容可能なとこへ7万人入っている。
コロナ感染の危険はムショの外より大だ。

この写真で見ると、そんなに密集してないけど。

フランスの刑務所、オーバーブッキング
photo:le Parisien

中国の刑務所では500人感染したというし、雑居房では1mの間隔なんて守れないだろう。

加えて感染予防のため面会禁止になったので、あちこちの刑務所で暴動、までは行かなくても騒ぎがあったそうだ。
検事や弁護士からも「大幅に出所させないと危ない」の声が上がり、中には、
「全員外出禁止になって、少しは受刑者の心境がわかるだろう」
という弁護士も。それはちょっと本末転倒じゃない。悪いことしなけりゃいいわけだから。

さて法相ニコル・ベルーベは、
-刑期の残りが2か月以内の受刑者を早めに出所させる。ただしテロ、夫婦間暴力の受刑者など危険人物は除く。
-これから軽い罪で入る人たちに待ってもらう(喜んで待つでしょう)
で、人口を5000人減らす方針。それも即刻。

夫婦間暴力と言えば、外出禁止以後増えている、というのは驚くに当たらない。
中国では外出禁止中に夫婦間暴力が2~3倍に増えたそうだ。
ところがSOS電話(3919)の数は半分近くに減っている。これは「暴力夫がそばにいるので電話がかけられない」から。
なるほど。犯人と一緒に監禁されているわけだ。恐ろしい。


ランキングに参加しています。クリックしていただけたら嬉しいです。
にほんブログ村 海外生活ブログ フランス情報へ

にほんブログ村 海外生活ブログへ
にほんブログ村



フランスではマスクが圧倒的に不足していて、コロナ最前線の医療関係者にさえ行き渡っていない。
「超緊急に必要だ。武器なしで兵士を前線に送ることはできない
とフランス医師同盟のプレジデント(なかなかうまいことを言う)。

医療関係者は最優先だけど、警官、薬局や食料品の従業員も、
「マスクなしでは怖くて仕事ができない!」
と抗議が炎上し、土曜日、健康相のオリヴィエ・ヴェロンが、
「2憶5000万枚のマスクを注文した。数週間で届く」

アニエス・ビュザンのパリ市長選出馬で、バトンタッチされたオリヴィエ・ヴェロンは神経科医。ビュザンもお医者さん(血液学)。

健康相 オリヴィエ・ヴェロン
photo:LCI

「なんで今頃!」と怒ったのは医師同盟だけではない。
2か月前、いや3か月前に注文すべきだった。
実は緊急に備えて「国のストック」マスクがあるそうだ(そんなこと早く言ってよ)。ストック数は目下8600万枚、うち500万枚が強力なFFPT2という。
「(注文マスクが届くまで)これを病院、開業医、老人介護者に優先的に支給する」
今の状態だと週に2400万枚が必要で、ストックは4日間も持たない計算だ。

「マスクをストックしている自治体や企業があるはずだ」と医師同盟。
「地方議会選挙投票のため膨大なマスクが用意された。2次投票が延期になったからその分がある。買いだめをした企業もあるはず。医療関係者に提供して欲しい」
という呼びかけたら、北フランスの町の市庁舎の屋根裏から3万枚、某企業の倉庫から1800枚・・・と“偶然のように”あちこちからマスクが出てきた。言ってみるもんだわね。
一方、LVMH社長ベルナール・アルノーは「中国の生産者に頼んで1000万枚のマスクを供給する」
ノートルダム寺院再建の寄付のときもそうだったけど、超富豪の企業がやると、なんだか売名行為のように聞こえてしまう。悪いけど・・・
まぁこれで薬屋さんでマスクが買えるようになれば一安心だ。

現在の薬局。「体温計なし、マスクなし、消毒ジェルなし、手袋なし」の貼り紙

フランス、マスク不足
photo:LP

ランキングに参加しています。クリックしていただけたら嬉しいです。
にほんブログ村 海外生活ブログ フランス情報へ

にほんブログ村 海外生活ブログへ
にほんブログ村





コロナ治療薬、臨床テスト始まる

日本の感染者数、死者数は少なすぎる感じがするけど、日本人は握手しない、(挨拶代わりの)キスしない、清潔好き、なのでその結果かもしれない。
一方、フランス人(特に男性)に頻繁に手を洗わせるのは至難の業。
夫なんか手は一度洗えば清潔、と思っているらしく、食卓に直行してくる。
「手、洗って」と言うと、
「だって今日は外に出ていない」とムッとするのだ。
「あの歳で習慣は変えられないから見張るしかない」と娘。

パリを脱出してブルターニュや南仏で「隔離生活」をしている人たち(セカンドハウスを持っているんだからリッチ層だ)は、
「どうやら隔離とバカンスを混同しているようです」とニュースキャスター。
海岸でくっつき合って日光浴している人たち、複数で散歩している人たちが映った。
ニース市長は怒ってプロムナード・デ・ザングレを閉鎖した。
言うことをきかない子供からオモチャを取り上げるみたい。
その上、ニースをはじめコートダジュールの数都市で夜間の「couvre-feu/外出禁止令」が出た。
マクロン大統領が繰り返し言っていたように、わたしたちは”戦時中”なのだ。

ニース、プロムナード・デ・ザングレ閉鎖
photo:LaPresse.ca

隔離して感染者を増やさないようにする一方、コロナ治療薬の臨床テストが20日に始まった。

コロナ治療薬、臨床テスト
photo:AFP

フランスが率先して、ヨーロッパで計3200人の感染者(うちフランスは800人)を4つのグループに分け、
①グループにはエイズのアンチウィルスKaletraを投与。

②グループはKaletra+インターフェロン(病原体の体内侵入に反応して細胞が分泌するタンパク質)

エボラ治療薬として開発されたRemdesivir/レムデシビルを投与。この薬はアメリカから届くのを待っているのでテスト開始が少し遅れる。

④すべての対照実験と同様にプラセボ(薬の成分は入っていない偽薬)を投与。ただし他の感染者(テストに参加していない)と同じ肺疾患の治療薬や酸素呼吸は続けられる。

「例えば③グループの投薬で効果があったら、他のグループの患者が文句を言うんじゃない?」
「そうなったら全員、効果的な薬に切り替えるだろう」と夫。
逆に悪化した場合はもっと深刻だ・・・
でも患者さんの同意を得て実験するわけだから。まぁシロウトが余計な心配してもしょうがない。
結果が待たれる!


ランキングに参加しています。クリックしていただけたら嬉しいです。
にほんブログ村 海外生活ブログ フランス情報へ

にほんブログ村 海外生活ブログへ
にほんブログ村




コロナ:ウソとホント

ラジオFranceinfoで毎日、救急医が視聴者の質問に答えるコーナーがあって、なかなか役に立つ。
例えば、
コロナ感染者の吸うタバコの煙を吸って、感染することがあるか?
まさか・・・と思ったけど、医師の答えは「あり得る」。

固形せっけんより液体せっけんを使った方がいい?
これも「ウィ」
理由は、固形せっけんは複数の人が使う(ひとり暮らしを除いて)。感染している人が手を洗ったあとにウィルスが残っている可能性がある。コロナウィルスは湿った表面の上でより長く生き延びる。

ドアの取っ手を消毒する必要があるか?
これも「ウィ」 。
コロナウィルスは銅(真鍮)の上で4時間、カートン上で24時間、プラスチック、ステンレス上で3日間生き延びると言われる。
ただし感染力は時間が経つうちに失われる。

うちの猫に触るのは危険か?
「ノン」(ホッ)。飼っている動物が媒体になった例はない。
確かアメリカで犬が感染したというニュースを聞いた気がするけど、あれは夢だったのか?

一番の気がかりはマスクの効用だ。
フランスでは感染者以外、マスクをする必要はない、と繰り返し言ったいるけど、信じがたい。
感染者がウィルスをばら撒かないために有効なら、感染していない人の予防にも有効なはず。だって一方通行のマスクなんてないでしょ。日本ではみんなしてるし。
東京にいる息子と話したら「それはフランスでマスクが足りないからじゃないか?」
「!?」
そんな簡単なことに気づかなかったのは私だけかも。
フランスでは医師・看護婦に十分なマスクがないから一般の人には「必要ない」と言っているわけ?
本当に感染予防になるというmasque ffp2 3mは目下どこでも品切れになっている。
masque-de-protection-ffp2-3m-p-320432-450x450.jpg
これ以外のマスクは役に立たない、ということか?
でもマスクをしていると安心する。不穏な日々、精神的な効果も大切だ。

目下、息子は東京、娘は友達と田舎、夫とわたしはパリ、と3か所に別れている。
「飛行機3機に乗り別れているようなもんで安心だ」と夫。

みなさん、どうぞ気をつけて。前代未聞の世界的伝染が一日も早く収まるように願うばかり・・・


ランキングに参加しています。クリックしていただけたら嬉しいです。
にほんブログ村 海外生活ブログ フランス情報へ

にほんブログ村 海外生活ブログへ
にほんブログ村





人はなぜ買いだめするのか?

「多くのスーパーに買いだめの人が殺到し、長い行列ができています」とニュースで繰り返し言っている。
そのすぐ後に経済相が、
「ストックは十分あるから買いだめする必要はない」
煽っては鎮める、脅かしては安心させる、その繰り返し。

朝市のシャルキュトリー屋さんでは「200ユーロ買い込んだ人がいた」と店員のお兄さん。
「でもハムとか3日しか持たないでしょ」
「そう言ったんスけど、聞かないス」
スーパーでキャディ2台分買い込んだオジサンはインタビューされ、
「品切れが怖いからじゃなくて、隔離に備えてです、ハハハ」
でも食料&生活必需品調達には出かけていいのよ。

さてうちの近くのスーパー。入店制限を始め、出た人の数だけ入れている。人との間隔1mだから列は長い。

フランス人はトイレットペーパーを必要不可欠と思わないのか在庫があり、なくなるとすぐ補充される。補充直後の図。

フランス、コロナウィルス、買いだめ

食べ物には危機感あり。缶詰の棚。

フランス、コロナウィルス、買いだめ

こちらは初めて見るピカールの“空っぽ”さ。

フランス、コロナウィルス、買いだめ

人はなぜ買いだめするのかを、ゲーム理論で説明している記事『トイレ紙買いだめ理にかなった行為か』を朝日新聞で読んだ。
会員限定の記事なので、こういう内容だ。

“他人の言動によって自分の言動が左右される状況の分析には、社会・経済現象をゲームとして捉える経済学の『ゲーム理論』が有効。
消費者が『プレーヤー』、トイレットペーパーを買いだめるか否かの選択がが『戦略』、その結果に応じた各プレーヤーの損得がゲームの『利得』。
現在、多くのプレーヤーが「買いだめする」戦略を選び、「自分ひとり戦略を変えても得しない」状態にある。だから状況は動かない(トイレットペーパー品切れが続く)。
品切れを打開するには「みんな一斉に買いだめをやめる」のがポイントで、それには『他の人も買いだめをしていない』と確信することが必要。その方向に持っていくのはマスメディアの役割だ・・・”

ふむふむ。シンプルでわかりやすい論理。

だからこそ、冒頭のような、買いだめを促進させる報道(しかも国営放送)はしないでいただきたい。


ランキングに参加しています。クリックしていただけたら嬉しいです。
にほんブログ村 海外生活ブログ フランス情報へ

にほんブログ村 海外生活ブログへ
にほんブログ村


カフェがなければ公園に行く人達

カフェ、レストラン、映画館、“国民の生活に不可欠でない”商店が閉鎖され、「握手しない・キスしない・人と人との間隔は1m」というお達しが出た翌日は、不穏な空気をよそに青空の日曜。

カフェは閉まり、

フランス、コロナウィルス、隔離

いつも人が溢れているフラン・ブルジョア通りは閑散、一見、お達しは守られているように見えたけど。

フランス、コロナウィルス、隔離

公園やセーヌ河岸にはカップルやグループがくっつき合い、キスも握手も横行している。

フランス、コロナウィルス、隔離

ニースのプロムナード・デ・ザングレも人出だったそうだ。

全体主義精神の中国人にできたことがフランス人にはできないのだ。
無頓着なのか、事の重大さが分かっていないのか、反抗的なのか、その全部か・・・イタリア人だって我慢してるでしょ。
そういう私も友達を夕食に呼んだから大きなことは言えない。

街頭インタビューで「怖がらずいつもと同じように生活したい」と堂々と言っている人もいた。
連続テロのとき、よく聞いたセリフだけど場合が違うでしょ。

それでマクロン大統領が月曜日、再び20時のニュースに出てくることになった。
「指示は守られず、朝市や公園に人が溢れていました」
シュン。
「だから感染抑止態勢を強化しなくてはなりません」
最低2週間の外出禁止。食糧調達、通院、テレワークが不可能な人の通勤を除く。守らなかった人は処罰。
そしてシェンゲン圏外の渡航禁止、30日間。つまり日本へは行けなくなる。

マクロンは「confinement/隔離」という言葉をあえて使おうとしなかった。でも事実上、隔離だ。
演説後、ニュース解説者が「なぜでしょう?国民を怖がらせないための配慮でしょうか」

でもカフェが閉まれば、公園で同じようなことをする国民だ。場所が問題じゃなく、人が接近するのが危ないのに。
少し怖がらせないとみんな言うこときかないじゃない?


ランキングに参加しています。クリックしていただけたら嬉しいです。
にほんブログ村 海外生活ブログ フランス情報へ

にほんブログ村 海外生活ブログへ
にほんブログ村


世界の終わりの前の最後の食事!

マクロン大統領の「全学校休校」から48時間後に、フランスはコロナウィルス第3段階に突入し、フィリップ首相が、
「すべてのカフェ、レストラン、クラブ、映画館、商店を14日の午前零時をもって閉鎖」を発表した。

いつもより怖い顔のフィリップ首相。この人、あご髭がメッシュになってるのね。

コロナウィルス、第3段階
photo: rfi:fr

友達夫婦が夕食に来るので、ラジオを聞きながらご飯を作っていた私は、文字通り飛び上がった。
商店も閉鎖!? 今、冷蔵庫と冷凍庫にあるもので何日食い繋げるだろうか?
すぐネットで見たら、
「国民の日常生活に不可欠でない公共の場所」が閉鎖。
不可欠な食料品店、朝市、薬屋、銀行、ガソリンスタンド、タバコ屋は開けていい。ホッ。

この決定の発端は、ここ3日で感染者倍増したこと(目下、計4499人、死者91人)。
さらにフィリップ首相が外に出たら、カフェには人が一杯で、頭を突き合わせておしゃべりしているではないか。
「必然の用事以外出かけるな」というお達しをフランス人が護っていない!と断固たる措置になった。

感染を食い止めるに正しい判断、ではあるけど、「ついに!」というショックはありますね・・・
夕食を作りながら、友達は果たして来るだろうか?
というのも、友達妻が心配して、
「明日どうする?私たちはともかく、ダンナたちが危なくない?」と電話してきた。
彼女のダンナもかなり年上で持病持ちなのだ。
「ウチは大丈夫だけど、あなたたちがいいように決めて」
「あなた、どうする?」と友達妻が夫に聞いている。
「僕は行きたい」
「じゃ、キスなし、握手なしで来てよ」
「何、持っていく?」
「ポーランドのウォッカ・・・ハハ、ジョーダンよ。白ワイン」
ということになっていた。

20時過ぎに2人はやってきた。
「世界の終わりの前の最後の食事!」と笑いながら。


ランキングに参加しています。クリックしていただけたら嬉しいです。
にほんブログ村 海外生活ブログ フランス情報へ

にほんブログ村 海外生活ブログへ
にほんブログ村





保育園から大学まで無期限休校

コロナ発生以来、公で口を開かなかったマクロン大統領が20時のニュースでエリゼ宮から演説。

マクロン大統領、コロナウィルス

その中で一番重大な決定が、
〇16日(月)から全学校の無期限休校。
罹っていても症状が非常に軽い子供や若者がウィルスをばら撒く危険がある。
保育サービスは地方ごとに決める。

〇親たちの雇用と企業を護るため、うちにいなければならない親の“一時的失業”を国が保証する。

〇3月分の企業の税金、社会保障負担金は後払いを認める。

〇11月~3月末まで、家賃未払の店子を追い出せない法律 Trêve hivernal(冬季の休戦)を2か月延長する。

〇緊急を要さない治療、手術は後回しにして、医師、看護婦、ベッドの確保。

〇70歳以上の高齢者は特に注意(と何度も繰り返した)。電話にして会わないようにする。

そして「一番危険なのはナショナリズム」
世界に広がっている伝染病だから一丸となって取り組まないといけない。国境閉鎖はヨーロッパ連合と話し合って決める、とトランプ大統領の決定を暗に批判した。
トランプ大統領はいつもの突然さで、コロナウィルスの伝播はヨーロッパのせいと言い出し、「新しい感染を防ぐため、ヨーロッパからの便を30日間中断する」と発表したのだ。
“ヨーロッパからの全便”、でもイギリスだけは除外。イギリスでも感染者は出ているのに、この依怙贔屓は経済的理由・・・ヨーロッパ連合はこの「一方的な決断」を告発している。

“重大な決定はなく12分くらい”といわれていたので夫と、のほほんと見ていたら、アララ・・・事態は深刻。
とくに心臓の持病がある夫は要注意だ。
今まで比較的冷静だった国民が明日の朝、どうなっているだろうか?


ランキングに参加しています。クリックしていただけたら嬉しいです。
にほんブログ村 海外生活ブログ フランス情報へ

にほんブログ村 海外生活ブログへ
にほんブログ村


次期パリ市長は誰だ?

15日の地方選挙第一回投票をやるか、延ばすか議論されていたけど、予定通り行われることになった。
投票所は一日開いていて、一度にどっと人が押し寄せることはないから、まぁそうだろう。
入り口にはアルコール消毒ジェルが置かれ、筆記用具は各自持参すること。

地方選挙で一番注目されるのは何といってもパリ市長選だ。
投票意思のアンケートによると、
1.アンヌ・イダルゴ(社会党)26%。現パリ市長。
2.ラシダ・ダチ(ラ・レピュブリカン)23%。現7区区長。サルコジ大統領のお気に入りで、フィヨン内閣時代の法相。
3.アニエス・ビュザン(ラ・レピュブリック・アン・マルシュ)19%。3週間前まで健康相。性的スキャンダルで失墜したバンジャマン・グリヴォーに代わって出馬。

左からラシダ・ダチ、セドリック・ヴィラニ(無所属)、セルジュ・フェデルブッシュ(極右、国民連合)、アンヌ・イダルゴ、アニエス・ビュザン、ダニエル・シモネ(急進左派、La France Insoumise)、ダヴィッド・ベリアール(ヨーロッパ・エコロジー緑の党)と、他にも立候補者がいるけど、

パリ市長選
photo:LP

事実上女3人の戦いになる。この3人の弱点は、
アンヌ・イダルゴ:“パリから車締め出し計画”で車道を狭めため、かえって渋滞がひどくなっている。自転車、キックスケーターの事故増加。
ラシダ・ダチ:金持ち優遇の政治家。庶民のことがわかっていない。
アニエス・ビュザン:市長選に出たくないのに引っ張り出されたピンチヒッター。
投票5日前の討論では、討論というより、敵の弱点を攻撃し合った。
イダルゴはダチに、
「パリの公営住宅に住む、子供2人の夫婦の平均収入をご存知ですか?」
ダチ「2万~9万7000ユーロ(240万~1164万円)」
イダルゴ「一か月の平均収入ですよ」
ダチ「フランスの平均より上です」
ヒダルゴ「ご存知ないようなので言いますと・・・」
ダチは最後まで言わせず、
「わたしはあなたの生徒じゃありません!」
故フランソワ・ミッテランがジスカールデスタンとの討論で言った有名なセリフだ。
「・・・・子供2人の夫婦の平均収入は3000ユーロです」とイダルゴ先生。

ラシダ・ダチはいつもブランドの服やバッグで、政治家というより芸能人っぽかった。

ラシダ・ダチ
photo:20minutes

ところが、パリ市長の選挙運動に入ってから着るものもふつうにし、突然メガネをかけ出した。

ラシダ・ダチ
photo: francetvinfo

そしてメガネ後、支持率が上がってきた。
「確かに成金っぽさが減ってマジメに見える」と夫。

この変身の仕掛け人は、電通イージス・ネットワークなんだって!
電通は近年、フランスのメジャーなアンケート調査もやってるけど、メガネのアドバイスまでするとは!

さて日曜日の開票結果どうなるか?
正直、ダチ市長はごめんだ。個人的にはアニエス・ビュザンを押すけど、間際のピンチヒッターというハンディ、勝ち目はないわね。無難なところで現市長再選に落ち着くだろうか。


ランキングに参加しています。クリックしていただけたら嬉しいです。
にほんブログ村 海外生活ブログ フランス情報へ

にほんブログ村 海外生活ブログへ
にほんブログ村




フランス:明日は我が身

うちを出たところで、バッタリ友人に会い、反射的にキスをして・・・ハッ!やっちゃった!
習慣とは恐ろしい。
政府広報ではまず「握手を避けろ」
でも病院を視察に行ったマクロン大統領が看護婦さんたちと握手しちゃった。自分で言っといて、やっちゃダメでしょ。

「キスも避けろ」は数日後だった。
週一回行くサルサでは、先週までキスし合っている人が多かった。アジア人だから避けられるだろうと思ったけど、その気配もなく。いくらなんでも今週は減るに違いない。
今のところ、非常に注意している人(高齢者が多い)と集団パニックを恐れて、ふつうにしている人に分かれている感じ。

ニュースでは繰り返し「手を洗え」。消毒ジェルは薬局、スーパーで品切れが続いているので、薬局の薬剤師に製造許可が出た。値段は100ml3ユーロ、50ml2ユーロ以上にしてはいけない。果たして守られるか?

持病がある高齢者が罹ると命に係ることがあるので「ご老人にはなるべく近寄らないように」。夫の友人は「孫に会えなくなった」とがっかり。
感染者が多い地区のEhpad(介護が必要な老人ホーム)はお見舞い禁止になった。

フランスの感染者949人、死者16人。
目下、伝染病対策「Stade2/第2段階」で、「間もなく第3段階に移行するのは間違いない」、というニュースは一日に何10回と流れるのに、第3段階とは何か誰も説明してくれない。今さら聞けないので、ネットで調べたら、

コロナウィルス フランス

Stade1:ウィルスが国内に入って来るのを防ぐ。

Stade2:ウィルスの拡散を防ぐ。

Stade3:ウィルスは活発に伝染している。

お隣のイタリアではなんと1500万人以上がキャランテーヌで隔離されている。人口が6050万人だから4人に1人ってこと!?
さっきのニュースで細菌学者が「今イタリアで起こっていることが、10日から2週間後にはフランスで起こる可能性」と言っていた。
明日は我が身・・・


ランキングに参加しています。クリックしていただけたら嬉しいです。
にほんブログ村 海外生活ブログ フランス情報へ

にほんブログ村 海外生活ブログへ
にほんブログ村






「スピリタスは消毒剤じゃない!」

朝市でよく行くニシン・バー。ポーランドのオジサンが玉ねぎ、フヌイユ、ドライトマト、粒マスタード・・・と20種類くらいのニシン・マリネを売っている。

パリ朝市、ニシン・バー

このオジサンはフランス人にニシンの食べ方を紹介しようと10年前にやってきて、今では行列ができる人気になった。

パリ朝市、ニシン・バー

奥さんは国に残っていることが多いので、ひとりの夜にポーランド衛星放送で映画を観るのが趣味。
そのうち古い日本映画にハマり、わたしの顔を見る度「日本映画クイズ」をする。
わたしが大の映画ファンになったのはフランスに来てからで、昔の日本映画は黒沢、小津と成瀬しか知らない。
だから「トシローミフネが初めてサムライじゃない役をやったのはどの映画?」(正解は忘れた)とか、
「TVシリーズ『将軍』の主役のイケメンアメリカ俳優は誰?」などという質問には全く答えられない(正解はリチャード・チェンバレン)。

そのオジサンに会ったら、いきなり「ウォッカは飲むもので消毒薬じゃない!」
「???」
彼によると日本で消毒用アルコールが在庫切れなので、世界一アルコール度の強い(96度!)スピリタスというポーランドウォッカで消毒剤を作るのが横行していて、品切れになっている。
「またまた・・・そんなのフェイクニュースよ」
「ホントだよ。あのスピリタスは旨い酒。消毒剤じゃないって君の国の人に言ってくれ」

まさか、と思ったけど、念のためネットで見たらほんとだ:「2月上旬から国内注文増加」「酒類も扱っているビックカメラでは全店舗で在庫なし」「スピリタス7:精製水3で使うとスピリタスのほうが断然安い」・・・・

オジサンは正しかった。しかもわたしより早く日本のニュースをゲットしていた。

しかし。この集団パニックの原因のひとつは政府の不透明さ?
日本人が同調しやすい、というのもあるだろう。
息子がリンクを教えてくれたJapantimes記事に「日本のコロナウィルス検査の仕方は、東京ドームでペンライトを使ってピンポン玉を捕らえるようなものだ」 とあった。
上手い事言うわね、と感心している場合じゃないのだ・・・


ランキングに参加しています。クリックしていただけたら嬉しいです。
にほんブログ村 海外生活ブログ フランス情報へ

にほんブログ村 海外生活ブログへ
にほんブログ村


ウィルスより伝染力があるパニック

だから大騒ぎをする必要はない、と健康相。
コロナウィルスの致死率は3%、2003年のSARSコロナウィルスは9%、エボラは50%、ペストは60%だったそうだ。しかもペストの時代、人は今みたいにあちこち旅行していなかった。

でも「用心してください」と政府広報は:
自分と他人を護るために
-頻繁に手を洗う(フランス人の30%がトイレに行っても手を洗わない!この機会に手を洗う習慣がつくといいのにね)
-咳やくしゃみをするときは口に肘を当てる(手を当てる人が多いので握手は避けたほうがいい)
-ティッシュペーパーは一度だけ使い捨てる(ポケットに入れて何度も使う人がいる。フランスのティッシュは日本のよりずっと厚いけど)
-病気に罹っていたら使い捨て外科用マスクを着用する。

コロナウィルス、フランス

さらに、5000人を超える、閉所(と戸外の一部)の集会は禁止になった。5000人とは“大勢”という解釈で、4900人ならいいというわけではない。パリでは:
2月29日のハーフマラソン中止。
有名な農業市は一日早く終了。
ファッション・ウィークでアニエス.bはショーを中止。
国際ツーリズム・サロン(3月12日-15日)中止。
パリ・ブックフェア(3月20日-23日)中止。
・・・関係者は頭を掻きむしっているけど、相手がウィルスなんで何も言えない。

ルーヴル美術館の職員は「撤退権」を行使して、日曜閉館にしてしまった。
入場者数世界一を誇るルーヴルには一日5000人以上が訪れる。
「ルーヴルは広大で、入場者は色々な部屋を徘徊している。一か所に5000人集まることはありえない」という反論もあったけど、「中国人が多く、イタリア人もいて怖い」と職員は月曜も扉を開けなかった。

でも日常では殆ど変化がない。メトロでも道でもマスクをつけている人は皆無に等しい。週末の映画館はいつも通り混雑していた。
スーパーにトイレットペーパーはあるけど、コロナビールの売り上げが落ちたそうだ。なにソレ。全然関係ないじゃない。

日本から帰ってきた友人が「かなりのパニックになってた」。
小中高を休校にする、というのは急進的な措置にみえるけど、どれほど効果があるだろうか?親は満員電車で仕事に通っているのに。経済に影響のないところを選び「ちゃんと国民の安全を考えて対処している」とこを見せたかった、と言われても無理がない。


ランキングに参加しています。クリックしていただけたら嬉しいです。
にほんブログ村 海外生活ブログ フランス情報へ

にほんブログ村 海外生活ブログへ
にほんブログ村


12個の地雷

28日、45回セザール賞、最優秀作品は『レ・ミゼラブル』が取った。

セザール賞セレモニー2020
photo:next.liberation

移民受け入れの歴史を持つフランスで、彼らの同化の難しさを描いた作品、同じ28日、日本で封切りになった。
コロナ感染に怯えるこの時期に日本公開は残念だ。
移民2世の若い監督の、しかも処女作が受賞したのは素晴らしいけど、セザール賞セレモニーは、“地雷原の上を歩く”4時間。
地雷は12個あり、その名前はロマン・ポランスキーだ。

1977年、アメリカで13歳の少女にドラッグを飲ませ暴行した廉で有罪判決になり、42日間の拘留後、国外脱出。パリに移住した。その後もあちこちで「未成年のとき性的暴行を受けた」という訴えが起こりポランスキーは「記憶にない」とか「でっちあげ」と言っていたが、#Me too運動で再燃。彼が野放しになっていることへの非難が高まっている。

そのポランスキーの最新作『J’accuse /An officer and a spy』がなんと12部門でノミネート、そのせいでセレモニーに欠席を決めた俳優、スタッフも多かった。
「12回、危険な瞬間を孕んだ」セレモニーの司会はフロランス・フォレスティエ。
彼女は今一番人気のユーモアタレント。「ポランスキー(右)、賞を取らないでおくれ・・・」

セザール賞セレモニー2020
photo:purepeaple

外には会場に侵入しようとするポランスキー告発の団体が警察に阻止されている。
最優秀衣装、オリジナル音楽、背景、録音、助演男優、主演男優・・・と、受賞者の名前を書いた紙が開けられるとき会場は緊張し、ポランスキーじゃないとほっと緩む、という繰り返し。

最優秀主演女優はアナイス・ドゥムースティエ(好きな女優さん!)
今年は脚スケスケのロングドレスが目立った。これはDior。グラマーな人は着れないわね・・・

セザール賞セレモニー2020
photo:purepeaple

3時間経過したとき『J’accuse /An officer and a spy』は最優秀衣装、最優秀脚色をとっていた。
ポランスキーはもちろん、出演者、スタッフは反応を恐れて全員欠席。セザールの彫像は速やかに“関係者”の手に渡ってステージから消える。
ここまではよかったけど、上から2番目の最優秀監督賞は「ロマン・ポランスキー!」と名前が呼ばれたとたん、アデル・エネルが「恥だ!」と言い捨てて席を立つ。

セザール賞セレモニー2020
photo:JDD

彼女は12歳の時、他の監督に性的暴行を受けたことを明かし、性的暴行告発の旗頭になっている。何人かの俳優やスタッフがそれに続いて席を立った。
肝心の最優秀作品賞は『レ・ミゼラブル』がとり、会場はホッとして沸いたけど、なぜ監督賞を性犯罪者に?という疑問と怒りは最後までくすぶっていた。
『レ・ミゼラブル』は、最優秀新人男優、モンタージュと3つの賞を獲得。
この作品を観て欲しいから、というわけではないけど、コロナが一日も早く収束することを願いつつ・・・


ランキングに参加しています。クリックしていただけたら嬉しいです。
にほんブログ村 海外生活ブログ フランス情報へ

にほんブログ村 海外生活ブログへ
にほんブログ村


プロフィール

Author:長谷川たかこ

この国に住もう!と決めたのは13歳のとき。それが実現したのは10年以上経ってから、それから30年の月日が流れました(計算しないで!)
現在フレンチ・コード主宰。訳書多数、著書3冊。夫1人、子供2人、猫2匹と暮らす騒がしい毎日。映画と料理とデビッド・ボウイが趣味。


長谷川たかこ

カレンダー
02 | 2020/03 | 04
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31 - - - -
最近の記事
カテゴリー
おすすめ書籍
RSSフィード
フランス語講座
おすすめコスメ
アーカイブ