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田舎に来た理由

のひとつは、娘が隔離中に手懐けたソーシスに会うため。

おお、君が噂の!

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小柄で、アイラインで縁取りしたようなアーモンド型の目。若く見えるけど、ご近所の話では「何度も子供を産んだ」高齢マダム。
ソーシス(ソーセージ)は可愛い名前だけど、そんなに丸々していない。

最初は警戒していたけど、すり寄ってくるまでそんなに時間はかからなかった。動物は動物好きをすぐ嗅ぎとる!

娘はソーシスに会うため、せっせと田舎に通ってくる。パリの猫、タマには内緒で。つまり本宅と妾宅を行き来しているようなもんだ。ま、ソーシスは雌だけど。
庭にはバラが咲き、

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隔離中に始めた菜園にはニンジンやトマトが育ちつつある。
オゼイユ草は、鮭のソースによく使われる。オムレツに入れても美味しい。

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オレンジの花はなに?
「害虫に食われているんで害虫除けのインド・カーネーションよ」
何でそんなこと知ってるの?

まだ小さいサラダ菜。ミネラルウォーターの逆さま瓶は留守の間、水をやる”システム”。

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娘は病気のバラを介抱したり、ひな鳥が巣箱から飛び立つのに立ち会ったり。
でも自然は美しいばかりじゃない。ハエが多くて、家中、何十匹も飛び回っている。
大胆にも顔や腕にとまるので、静かに本を読むこともできない。その上、すぐに卵を産む。
わたしがソーシスにやったキャッツフードの缶詰をテーブルの上に放置していたら、
「ダメ、すぐ冷蔵庫に入れないと、中に卵を産むから」
!!!
そして隔離中の恐ろしい体験を話してくれた。一緒に籠った友達のひとりがビールをよく飲んで、空き瓶を物置に並べていた。
田舎にゴミ集配車はなく、自ら村のゴミ捨て場に捨てに行く。
瓶が溜まったので、そろそろ捨てに行くか、と物置に行くと、
「瓶の中に白いモノがたくさんうごめいてるのよ」
ギャー!
「ハエがお酒好きとは知らなかった」
「お酒は糖分だから、糖に惹かれて瓶に入ったのよ」
パリでは酒瓶を少し溜めていてもそういう事態にはならない。
自然がコンクリートに閉じ込められず、むき出しで、すぐ近くにあるということだ。

でもハエの害を差し引いても、初夏の田舎の美しさは圧倒的。空は青さが違い、緑の濃淡のニュアンス、夜は満天の星。
外で食べるご飯の美味しさ。娘が「最高の隔離だった」と言うはずだ。

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99歳の逞しいおばあさん

小さいスーツケースを持って出かけるわたしを見て、猫たちは、
「ウソだろ、おまえもか!」「ぼくたち、どーなるんだ?」という顔になった。
隔離中、娘は田舎にいたけど、わたしはずっとパリにいたので安心していたのだ。
アタシだって田舎に行くのよ。2日間だけだけど。
その間、娘の彼が世話してくれることになっている。

東駅で夫と待ち合わせて電車に乗る(最初、”西駅”って書いてました!書きながら、何か耳慣れない言葉、と感じていましたが、あるわけないですよね。指摘してくださった方、ありがとうございます。)

スキャンダルで失墜したパリ市長候補、バンジャマン・グリヴォーは、この駅をどこかに移し、テーマパークにするというトンデモナイ計画を立てていた。
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電車は空いていて、通路の向こうの席に大きなスーツケースを持ったおばあさんが座っている。
彼女の電話がけたたましく鳴った。
「・・・うちに帰るとこよ。もう電車に乗ったわ。東駅までくるのに2度乗り換えで、シャトレの廊下は恐ろしく長くてもうクタクタ」
確かに。何線も交差するシャトレ駅の通路は果てしない。
「・・・うるさいこと言わないで。疲れたって言ってるでしょ。わたしは99歳なのよ」
!!!
わたしが99歳になったとき(生きていれば)、大きなスーツケースを持ってひとりで旅行できるだろうか?
おばあさんは話し方もはっきりしていて理路整然。えらい。
でもあのスーツケースを持って降りれるかしら?(持って乗ったからには大丈夫か・・・)
会話から察するに彼女はわたしたちより先の駅で降りる。誰か手伝ってくれればいいけど。

しばらくしておばあさんは、足元に置いていたスーツケースを、けっこう軽々持ち上げてテーブルの上に置いた。
目の隅で見ていたら、中をゴソゴソかき回して袋を取り出し、中身を食べ始めた。おやつの時間!
逞しいこのおばあさんにわたしはすっかり感心してしまった。

降りる駅が近づいて席を立つと、おばあさんはわたしの盗み聞きや要らぬ心配を知っていたかのようにニッコリ笑いかけ、
「さようなら」
「さようなら。気をつけて」

西日が照りつける田舎の駅には先に着いた娘が迎えに来ていた。

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不動産詐欺の手口

娘と彼が不動産屋のサイトを熱心に見て、ああだこうだと言っている。
彼は絵を、娘は漫画を描き、2人ともバイトをしているけど、それで賄っていけるのかね。
親がかりでアパルトマンを借りる“独立”は困るのよ。
「わかってる。あたしたちの収入で何が借りれるか見てるだけ」と娘。
間もなく「これどう思う?怪しくない?」と物件の写真を見せに来た。

アラ、きれいじゃない。

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「このアパルトマンはうちの娘が住んでいました。彼女がトゥーロンの実家に戻ってきたので貸しに出します。
写真のように非常に清潔です。

住所:10 Rue Marie Dubois 93200 Saint-Denis
メトロ13番線駅から徒歩6分。状態良の建物3階、35㎡。玄関、キッチン、居間、寝室、浴室、トイレ。南向き、日当たり良。
家賃:560€管理費(水道、電気、ゴミ収集)込み。
保証金:1120€

トゥーロン(パリから850㎞)とサン・ドニ(パリの北)の距離を考えると何度も往復はできません。
見学のあと、もし物件がお気に入ればその場で契約にサインし、鍵をお渡しします。

見学の日取りを決めるため、下記の情報をメールでお送りください。
名前、年齢、職業、現住所、電話番号 ・・・・」

ムムム・・・郊外とは言えメトロが通っていて、この広さ+状態の良さで560€、この条件なら候補者が殺到するはず。
それだけに“見学してすぐサイン”は怪しい。怪しすぎ。
店子が家賃を踏み倒して夜逃げ、は珍しくないから、家主は候補者の条件(定収入の額、保証人の確かさ・・・)をつぶさに比較検討して決めるもんだ。
と言うと、「だよね・・・」

娘が“家主”のメールアドレスを打ってみると、果たして「このアノンスに注意!」のコメントがいくつか上がってきた。
コロナの経済危機で色々な詐欺が増えているけど、不動産も要注意だ。学年末で引っ越し時期だし。
娘たちが「いい!」と思った物件は立て続けにウソ広告だった。

Airbnbを借りて、写真を撮り、見学させて、上手く行けば保証金をもらって逃げよう、という手口。
釣り文句は「娘が住んでいたアパルトマン」(息子じゃダメ。娘だと綺麗に使っていた印象あり)、
「往復するには遠すぎるので、すぐ決めて欲しい」(納得できる理由ではある)

美味しすぎる話は疑ってかかったほうがいいですね・・・



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連続スキャンの続き

喉が渇いていないのに水半ℓを一気に飲むのはけっこうシンドイ。
〇検査の1時間前に半ℓの水、さらに半ℓを持参すること。
〇検査の3時間前から何も食べないこと。
と言われている。

お昼抜きで放射線センターに着くと、受付の女性は「水は飲んだか?何も食べてないか?」と肝心なことは聞かず、
「アラ、あなた先週も来たわね」
好きで来てるんじゃないんですけど。

レピュブリック広場近くのこの放射線センターCSEは、レントゲン、スキャン、超音波検査、MRI(核磁気共鳴画像)・・・デジタル医療画像なんでもOKで、お医者さんのお奨めリストに入っている(逆にブラックリストもある)。

スキャンの部屋に入ると、女医さんがわたしのセーターとブラを見て、
「これなら取らなくていいですよ」
セーターは脱ぐと思ってせっかく綺麗なブラをしてきたのに・・・
肝臓スキャンはヨウ素の点滴とセットになっている。立体的に見えるから、だそう。ヨウ素の3D効果。
「身体の中が熱くなりますけど心配しないで」
なるほど点滴が始まって間もなく喉の中が熱くなってきた。熱さが下に降りていく。痛くも痒くもないけど奇妙な感覚。
準備している間、レントゲン技師と女医さんがお昼に何を食べたか話している。
こっちはお腹が超空いているのにそういう話はやめて欲しい。

「息を吸って、はい止めて」とマシンが言うのに従って、出たり入ったり。10分くらいで終わった。

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「ヨウ素を排除するために、今日明日はたくさん水を飲んでください」

その後、結果待ちがちょっとドキドキだったけど、
「良性です」と言われたときは本当にホッとした。
肺のときはあまり心配しなかったけど、肝臓になんじゃらと言われたのは初めてだ。
「・・・でもたくさんあります。ひとつは大きいし」
この先生は最初に安心させて、後から不安にさせるのね。
「たくさんあるって原因は何ですか?」
「さぁ・・・」
レントゲン医は画像を読むのが専門で、後は消化器系のお医者さんに診てもらえということか。
今日のところは「良性」とわかっただけで、めでたしめでたしでした。


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連続スキャン

隔離の間、微熱や悪寒があって、コロナの初期に似ているけど、神経的なものだろうと思っていた。
でも夫は「ぼくの知っている呼吸器科のお医者に診てもらえ」と言う。
咳も出ないし呼吸困難もないのに「何しに来た?」と言われないだろうか?と出かけて行ったのが1か月前。
定年間際に見える先生はそんなことは言わず、
「ふーん、肋膜をしたの?」
「昔のことですけど」
「じゃ肺のスキャンと血液検査をしなさい」

この先生はかなりのおしゃべりで、コロナは既に減りつつある、マスクは暑くてかなわんとか、自分の診察室が散らかっていてびっくりしただろう(足の踏み場もないほど散らかっていた)とかしゃべり続けた。
「今は夜8時になると医療関係者にみんな拍手しているでしょ。あと1か月も経てばみんな忘れる。看護婦たちの賃金の低さも労働時間の長さも忘れてしまう」
というセリフが印象に残った。ほんとにその通りになっている。

16日(土)の医療関係者デモ。

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photo:lexpress

さて話を戻し、血液検査はすんなりできたけど、レントゲンセンターがどこも予約が一杯(隔離中、しなかった人たちがどっと押し寄せた)で3週間待たされた。

レントゲン医はスキャンの結果を見て、
「肺はきれいです」
ホッとしたのも一瞬。
「でも肝臓にnodule(結節)があります」
「ノデュール?」
「腫瘍みたいなものです」
「腫瘍?」
「良性のことが多いですけど、肝臓のスキャンをしたほうがいいです」
と、その場で次の週の予約を取ってくれた。

結節という言葉さえ知らなかったので、うちに帰ってネットで見たら、良性の結節はよくあるらしい。
先天的なものが多く、症状はない。でも父が肝臓癌だったので(お酒に弱くタバコも吸わなかった)遺伝があるのかなぁと安らかな気分ではなかったわね(続く)


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密集、密接の抗議デモ!

土曜日、娘のボーイフレンドがうちでブラブラしているんで、買い物を頼もうとしたら、
「デモに行くから・・・」
ジョージ・フロイドの死がきっかけでフランスでも警官の差別&暴力に抗議するデモが各地で起こっている。
土曜日の午後、レピュブリック広場で抗議デモが予定されていた。
前回のデモには娘も行くといい、
「パパには言わないで」
「・・・でも催涙ガスが始まったらすぐ逃げるのよ」
「わかってるって」
「メッセージ送ってよ、送らないとバラすから」
「はいはい」
と出かけて行ったが、今回はバイトで参加できない。

娘の彼、ティボーはコートジボワールとフランスのハーフで、警官から理由なく身分証明書を見せろ、と言われることがあるという。そういえばウチは猫までハーフ(動物の場合は雑種と呼ぶべきか)なので、私と夫がマイノリティになっている。

夕方、デモから帰ってきたティボーに、どうだった?と聞くと、
「警察が、広場の周囲をプレクシグラスの壁で囲ったんで動けなかった」
予定では、デモ隊はレピュブリック広場からオペラまで歩くことになっていた。
「じゃ、何時間もただ立ってたの?」
「そう・・・3時間くらい」
彼は、黒山の人が広場を埋めている写真を見せてくれる。

パリ、警官の差別&暴力抗議デモ
photo:yahoo.fr

「ソーシャルディスタンス」なんて存在しない恐ろしい光景(みんなマスクしてたよ、とティボーは言うけど)。
これでクラスターにならなければ、Covidは本当に撤退しつつあるということ。

パリ、警官の差別&暴力抗議デモ
photo: huffingtonpost.fr


メトロが怖いからと自宅勤務を続けている人たちが、こういう密集、密接、ほぼ密閉の集会には行っちゃうんだわ。

デモ隊と警官の小(大)競り合いはなかったものの、政党Génération identitaire が建物の屋根に上り「白人差別の犠牲者たちに正義を」という垂れ幕を降ろした。

パリ、警官の差別&暴力抗議デモ
photo:francetvinfo.fr

有色人差別に抗議しているデモ隊は「降りろ!降りろ!」と叫び、建物の最上階の住人は怒って、ハサミで垂れ幕を切りデモ隊の拍手を浴びた。
『Génération identitaire/アイデンティ世代』という政党は、マリーヌ・ルペンもビビる超右翼だ。

この日のデモ人数は警察発表で1万5000人、主催者側は10万人。実際はその中間だろうけど、あまり過小評価、過大評価すると真実味がなくなる。
デモ参加者はヴィデオで見ても若い人が圧倒的に多い。「環境問題」「貧富の格差」「フェミニズム」などのデモがあると、娘たちは出かけていく。政治に関心があるのはいいことだけど、2人とも「疲れた」というので、結局わたしが買い物に行くハメになった。


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ザ・お弁当とレストラン救済

隔離中に家族の誕生日が3つ、祝えないまま過ぎた。
いつもなら3回別々にやるところだけど、世の中同様、うちもコロナの影響で収入減なので1回にまとめようということになった。
隔離中からひたすら食べたかったのがお寿司、なのでKAWAMOTOのお寿司を取ろう!
電話したら、「お寿司にするような魚がまだ手に入らないんです」
ガクッ
ほかのお寿司屋(主に中国系)はさっさとお寿司を売っているのに、やっぱり選択基準が高いのね。
「鮭と海老だけでいいって言われるフランス人もいるけど、それじゃちょっとねぇ」
うーん、ちょっとねぇ。
「それで、お持ち帰りはお弁当のみにしてるんです」
お弁当の中身は、茄子の味噌田楽、鶏のから揚げ、鮭の照り焼き、野菜の煮物・・・に生魚なしのちらし寿司がつくと聞いて、「おお!」
「若いのが2人いるんですけどボリュームは?」と聞くと、
「それがワタシでもお腹いっぱいになるんです」とマダム・カワモト。小柄で細いのに、自分が大食漢の代表みたいなセリフが可笑しい。

夫が持ち帰ったお弁当は、電話で聞いたのよりバラエティがあって、
牛肉の叩き、鴨、ポテトサラダ、白身魚のフライにはタルタルソースが添えられ、野菜の煮物には菊芋も入っている。

パリ Kawamoto お弁当

色々なものを一口ずつ味わえる幸せは日本料理しかない。全部美味しかったし、若いもんも堪能していた。

このお弁当は17€という良心的な値段。この日、オペラにいたので他店のお弁当の値段をちらっと見たら、ご飯にトンカツのようなシンプル弁当が14-15ユーロ。カワモトさん、もう少し上げてもいいんじゃないですか?

デザートはAkiのショートケーキ。「フレジエでしょ?」というフランス人に、あなた全然わかってないわね、と言いたい。スポンジケーキとホイップクリームのこの軽さ!は全く別物。

パリのショートケーキ

今のところ、パリ、イル・ド・フランスのレストランはテラス席のみ。ところがお天気が悪くて肌寒くて、なかなか埋まらない。
レストラン協会は22日からの店内もオープン許可を1週間早めてくれ、と懇願している。
明日の夜、マクロンが発表する第三次デコンフィヌマン/隔離解除でそれも明らかになるはずだ。

「でもねぇ店内許可になっても、テーブル間隔1mじゃ採算取れませんよ」とマダム・カワモト。
お店のあるロケット通りは歩道が狭く、“テラスには”2人用のテーブルひとつしか出せないのだ。

レストランの25%、4件に1件が潰れると言われている。お気に入りの店が25%に入らないように「持ち帰り」をして応援しましょう!


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フランス警察、差別と暴力

逮捕中に窒息死したジョージ・フロイド事件で、警官の人種差別への抗議デモがアメリカ各地で起こり-ワシントンのデモは史上最大-世界中に広がっている。
フランスでも警官の暴力、差別は問題になっていて、4年前のアダマ・トラオレ事件は抗議の起爆剤になった。

2016年7月19日、パリ郊外のボーモン・シュル・オワーズに住む青年アダマ・トラオレは憲兵2人に身分証明書を求められる。
身分証明書を携帯していなかったアダマは逃げ出し、憲兵が追いかける。アダマは知り合いのうちに逃げ込んだが見つかり、憲兵3人が床に押し付け馬乗りになり手錠をかけた。
憲兵隊本部までの車の中でアダマは気分が悪くなり、45分後、救急隊が呼ばれたときはもう息をしていなかった。
1時間あまり蘇生が試みられたが19時に死亡が確認された。
この日はアダマ・トラオレの24歳の誕生日だった。

解剖の結果、アダマには持病はなく、窒息状態になった結果の死亡という鑑定が出る。
その鑑定に反論が出て心臓肥大、肺水腫の持病が原因とされ、それにアダマの家族が異議を唱えて別の医師による鑑定があり・・・と死因が二転三転。その間、アダマを押さえつけた憲兵3人は何事もなかったかのように職務を続けている。

先週パリであった警察暴力への抗議集会でも、“フランスのジョージ・フロイド”としてアダマ・トラオレの写真が掲げられ、彼の家族が正当な判決を訴えた。

フランスの警察暴力
photo:leparisien

奴隷制度があったアメリカは黒人差別、植民地主義だったフランスは移民が差別の標的になる。
コロナで外出禁止中、パリ市内では許可証のコントロールをする警官はごく少なく、移民の多い郊外に集中していた。
そしてコントロールはしばしば不必要に暴力的だったと言われる。
でも警察の差別的、ファシスト的体質は、移民だけではなく国民全体の不信感をつのらせている。
今年1月末のアンケートで「警察を信頼する」人は43%で史上最低になった。

2015年、シャルリー・ヘブドのテロ直後「表現の自由」を訴えるデモに参加したとき。警備に出ていた大勢の警官たちにデモ隊から拍手が起こり、鳴りやまなかったのが印象的だった。
あれから何が変わってしまったんだろう?


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テラスが命!

6月2日から緑ゾーンのカフェ・レストランが解禁になった。
まだ黄色(フランスではオレンジと呼ぶ)ゾーンのパリは「テラスのみ」、さらに「22時まで」という制限付き。

パリと海外領土、ギアナとマヨットがまだオレンジ

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夕食時間の遅いパリジャン&ジェンヌにとって22時閉店は早いけど、それは順応してもらうとして、「テラスのみ」は多くのレストランにとってハンディ。歩道が狭くて外にテーブルを置けないレストランは開けないことになる。

そこでパリ市は「道の駐車スペース(障害者と営業専用も除く)まで、無料でテーブルを出していい」
ただし、「歩行者を妨げず、控えめで統一感があり、風景に溶け込むように」。
でも「控えめナンジャラ」の部分は多くのカフェ&レストランが無視した。

椅子やテーブルに統一感ナシ。物置から探し出してきたようなのも混じっている。

パリ、レストラン&カフェ再開

歩道が広いラッキーなカフェ。それでも満足せず、車道ぎりぎり(左を見て!)にもテーブルを出している。

パリ、レストラン&カフェ再開

カフェ、レストラン3件が共存する広場。1mのテーブル間隔を守っているとこは・・・ないみたい。

パリ、レストラン&カフェ再開

このレストラン(本家は左のレンガ色の店)は駐車スペースに進出。
緑のカーペットを敷き、テーブルには白ナフキン、気合いの入ったセッティングを目撃したのは夜7時。
2時間後に雷が鳴り大雨が降りだしたときは「せっかく準備したのに!」と深く同情した。

パリ、レストラン&カフェ再開

わたしの住む通りにはレストランが4件、そのうち歩道が狭くて開店できない店が3件ある。
「6月末に学校が終わればパリの住民はバカンスでいなくなるし、旅行者は来ないから、無理して開けてもしょうがない」
と隣のイタリアン主人。オーナーシェフじゃないかぎり、料理人に給料払ってテーブル3つじゃ採算が取れないのだ。

2か月半の閉店で、フランスのレストランの20~30%は潰れる、と言われている。
店内で食べれるようになったら救済に駆けつけたいお店がいくつかある。
早く緑色になってくれ!

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誕生日の涙

昨日はわたしの誕生日だったんだけど、家族のほぼみんなが忘れていて、朝からむくれていた。
隔離中に娘と夫の誕生日があり、わたしのはウェイティングリストの3番目とはいえ、「おめでとう」くらい言ってよ!

そこへ親しい友達から、
「たかこ
わたしの大切なパックが昨日、心臓まひで亡くなりました。2週間具合が悪そうで、心配していたけど、とうとう・・・
あなた、いつもパックは元気?って聞いてくれたから、わたしがどんなに落ち込んでるか分かってくれると思って。
ジャン=ルイが逝ってから、パックに助けられて生きてきた気がします。
マリー」
というメールが来た。
マリーの夫、ジャン=ルイは2年前、白血病で急死した。
ジャン=ルイとは同じオフィスにいたこともあって、とても仲良しで、いつも大晦日の夜はうちで一緒に過ごす約束をしていた。
2年前の大晦日の前日、
「めちゃくちゃ疲れて一日ベッドにいる日もあるんだ。マリーも調子がよくなくて明日は行けそうもない。年が明けてから会おう」
と電話があり、
「じゃ、好きな日本酒一本とっとくわね」
と話したのが最後になった。

彼らは子供がいなく、マリーはスコッチテリアのパックと思い出の詰まった家に残された。
パックは死なないで欲しい、とマリーに会う度に祈ったものだ。

パックと聞くと「お刺身パック」とか連想してしまうけど、『真夏の夜の夢』に出てくる妖精の名前でPuckと綴る。
chien ecossais
だからメールを読んで涙が止まらなくなった。

わたしの泣きはらした目を見て、娘は「誕生日を忘れたせい?!」と勘違いして、慌てて東京の兄貴に電話し、息子が「おめでとう!」と電話してきた。涙の副産物。
その後、サルサのコーチや、いつも誕生日によんでいる友達が電話してくれて(「家族が忘れてた?けしからん!」)「むくれ」は解消したけど。パックを失くしたマリーの心境を思うと、黒猫アナイスが逝ったときの喪失感に重なり、一日涙が出た。

アナイス

真夏のような太陽に浮かれる休日(ペンテコステ)とは裏腹の・・・セ・ラ・ヴィ。


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プロフィール

Author:長谷川たかこ

この国に住もう!と決めたのは13歳のとき。それが実現したのは10年以上経ってから、それから30年の月日が流れました(計算しないで!)
現在フレンチ・コード主宰。訳書多数、著書3冊。夫1人、子供2人、猫2匹と暮らす騒がしい毎日。映画と料理とデビッド・ボウイが趣味。


長谷川たかこ

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