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フランス警察、差別と暴力

逮捕中に窒息死したジョージ・フロイド事件で、警官の人種差別への抗議デモがアメリカ各地で起こり-ワシントンのデモは史上最大-世界中に広がっている。
フランスでも警官の暴力、差別は問題になっていて、4年前のアダマ・トラオレ事件は抗議の起爆剤になった。

2016年7月19日、パリ郊外のボーモン・シュル・オワーズに住む青年アダマ・トラオレは憲兵2人に身分証明書を求められる。
身分証明書を携帯していなかったアダマは逃げ出し、憲兵が追いかける。アダマは知り合いのうちに逃げ込んだが見つかり、憲兵3人が床に押し付け馬乗りになり手錠をかけた。
憲兵隊本部までの車の中でアダマは気分が悪くなり、45分後、救急隊が呼ばれたときはもう息をしていなかった。
1時間あまり蘇生が試みられたが19時に死亡が確認された。
この日はアダマ・トラオレの24歳の誕生日だった。

解剖の結果、アダマには持病はなく、窒息状態になった結果の死亡という鑑定が出る。
その鑑定に反論が出て心臓肥大、肺水腫の持病が原因とされ、それにアダマの家族が異議を唱えて別の医師による鑑定があり・・・と死因が二転三転。その間、アダマを押さえつけた憲兵3人は何事もなかったかのように職務を続けている。

先週パリであった警察暴力への抗議集会でも、“フランスのジョージ・フロイド”としてアダマ・トラオレの写真が掲げられ、彼の家族が正当な判決を訴えた。

フランスの警察暴力
photo:leparisien

奴隷制度があったアメリカは黒人差別、植民地主義だったフランスは移民が差別の標的になる。
コロナで外出禁止中、パリ市内では許可証のコントロールをする警官はごく少なく、移民の多い郊外に集中していた。
そしてコントロールはしばしば不必要に暴力的だったと言われる。
でも警察の差別的、ファシスト的体質は、移民だけではなく国民全体の不信感をつのらせている。
今年1月末のアンケートで「警察を信頼する」人は43%で史上最低になった。

2015年、シャルリー・ヘブドのテロ直後「表現の自由」を訴えるデモに参加したとき。警備に出ていた大勢の警官たちにデモ隊から拍手が起こり、鳴りやまなかったのが印象的だった。
あれから何が変わってしまったんだろう?


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プロフィール

Author:長谷川たかこ

この国に住もう!と決めたのは13歳のとき。それが実現したのは10年以上経ってから、それから30年の月日が流れました(計算しないで!)
現在フレンチ・コード主宰。訳書多数、著書3冊。夫1人、子供2人、猫2匹と暮らす騒がしい毎日。映画と料理とデビッド・ボウイが趣味。


長谷川たかこ

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