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“リカちゃん”の年齢

帰る前日、パリの天気予報を見てガックリする。もう秋じゃない・・・
帰る日の朝、“最後の海岸”に行き、アパルトマンの掃除をした。
清掃費は滞在費に含まれているけど、ざっときれいにしておかなくちゃ、と。

鍵を返し残金を払うので、ドミニックは「12時半に行く」と言っていたけど1時間遅れでやってきた。
コートダジュール13件のアパルトマンを管理している彼は、マントン、ニース、カーニュを飛び回っていて、必ず遅れてくる。
短パンで現れると、すぐ清掃係に変身。最初「清掃係」と三人称で話していたけど、ドミニックが兼ねていることが判明した。
コロナ以来、清掃・消毒の規定が厳しく、清掃費は50€から75€、50%増しだ。
「とくにシーツ類がうるさい。3日間“隔離”してから60度で洗わないといけない」
借りるほうとしては安心だけど。
美味しいバルサミコ酢が半分以上残っているので、これよかったら、と言ったら、
「うーん、ありがたいけど、今引っ越し中なんで・・・」
「引っ越し?」
「“息子の母親”がカンヌに転勤になったので、行き来しやすい街に引っ越すことになった」
養育権折半で、息子さんは1週間おきに母宅、父宅を行き来しているらしい。
「それに5人になったから」
「5人!?」
なんでも先日紹介された“リカちゃん”は2人の子持ち。
「えー!若いのに」
ドミニックはフフッと笑い、
「でも40歳だよ」
「 !!?」
わたしがシンジラレナイという顔をすると、
「あなたたち(日本人)と一緒で、(セルビア人も)食べてるものが違うんだ」
日本人の長寿や年齢不明の理由は-最近ではコロナ感染者が少ないのも-食べ物が違うから、と言われる。
セルビア人の食生活は知らないけど、日本に全く興味なさそうなドミニックが言うのがおかしかった。

「このパラソル、来年まで取っておいてね」と頼み、わたしたちは駅へ向かう。
今年、夫が来れたのは本当によかった。来年、2人とも元気でまた来れるだろうか。あのパラソルが使えるだろうか・・・
と思いながら、誰もいない駅で電車を待っている。

beaulieu gare


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短期充実型 VS 長期空っぽ型

わたしたちは飽きもせずに海岸に行き、寝転がって本を読み、スーパーで買い物し、ご飯を作って食べ、Netflixでシリーズを観る、を繰り返していた。
平均的フランス人が3週間のヴァカンスで使う額と、日本人が1週間の休暇で使う額(どちらも国内)は同じくらいじゃないかと思う。
主観的どんぶり勘定だけど、アンケート調査したら(誰もしないだろう)そういう結果になるはず。
休みの少ない日本人はホテルに泊まり、色々なところを見物し、評判のレストランに行き・・・と短期充実型であるのに対し、フランス人は“長期空っぽ型”。前者は内容の豊かさ重視、後者は「予定がない、時間がある」のが贅沢なのだ。

日本の友達と四国を旅行した時もそれは歴然だった。
わたしたちが朝食に降りていくころ、彼女は既に「〇×へ行ってきた」。行動量は優に倍だった。

さて。駅前にあるスーパーUは、ヴァカンス客でいつも混んでいる。夏季の2か月で1年分稼ごうとパリ並みに高く、魚はパリより高い。パリの朝市で1㎏26€の鮭が30€。
「どうしてパリより高いの?」と思わず聞いたら、
「皮が取ってあるから」というふざけたお答えだった。皮ぐらい自分で剥がせるわよ。
同じ鮭をさしみの柵のように切ったのを「pour Sashimi」と称して36€!

ピーマンやトマト、ズッキーニの夏野菜も値段はパリと一緒、でも太陽を一杯浴びた野菜は味が違う。ラタトゥイユを作ったら、甘みがあって格段に美味しい。

ratatouille.jpg

毎朝、広場に出る野菜果物マルシェ。当然、スーパーのより美味しい。

コートダジュール、マルシェ

黄色、オレンジ、赤のピーマンをニンニクとオリーヴオイルで炒めただけも甘くて、魚にも肉にも合う。

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あんこう、オヒョウ、鱈・・・魚料理が多く、我ながらよくできた料理もないではなかったけど、いつも“気がついたら半分食べていた”で、出来上がりの写真がこれしかないです・・・


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幽霊が出そうもない墓地

わたしたちは再び無賃乗車でエズ/Ezeの村まで行こうとしている。
海岸電車にもエズという駅があるけど、Eze sur mer(海際のエズ)で、エズ村は標高400mの鷹巣村。
電車で行くと、きつい坂道をよじ登るハメになるのでバスにした。

バスは沿岸道路を離れ、山道を上りだす。上からどんどん車が降ってきて、ヘアピンカーヴもあるのにスピードを落とさない。
景色とスリル!
エズ村はシャトー・エザ(イタリア語ではEzeがEzaになる)とシェーヴル・ドールというライバル高級レストランで有名だ。
眺めの良さも値段も似たり寄ったり、5年前、大学の友達10人と南仏旅行したとき、どちらにしようか迷ったあげく、電話の応対が感じよかったシャトー・エザにした。
料理は美しく凝っていて、でも味はびっくりするほどのことはなく、風景とサービスはとびきりよかった。
でも夫はレストランの入り口のメニューを見て、
「こんなとこで食べたの!?」と羨ましそう。

エズ村もお土産物屋やシロウトっぽい絵を並べたギャラリーが並び、大して観るものもないけど、教会のそばに墓地は美しい。
地面が岩石で掘れないのか、大きな石棺を並べたようになっている。太陽を燦燦と浴びて、陰気さのかけらもない。

南仏エズ

幽霊も遠慮しそうな明るさ。でも、ここまでよじ登ってお墓参りに来る人がいるだろうか?

教会前広場からの眺めも素晴らしい。

南仏エズ

エズは人口2300人、エズの住民はエザスク/Ezasquesという。町とその住民の呼び方はクイズになるほど面白い。
パリはパリジャン、ニースはニソワ、リヨンはリヨネ、リールはリロア・・・と“法則”が読めるのもあるけど。
モナコがモネガスク、サンテティエンヌがステファノア、と納得できないのもある。
東京の住民はTokyoïte(トーキョイット)と呼ばれる。なぜイットになるのか全然わからんけど。


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海岸ウォッチング

「トンネルを抜けるとそこは地中海だった」
着いた日、1年ぶりに見る海はいつも感激的だ。

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その日から時間が経ち、帰る日が近づいてきた。ぐすん。
8月15日過ぎると海岸にイタリア人が多くなった。聞こえるのはイタリア語ばかりで、ここはどこの国か?と思うほど。その上、20人ほどいるイタリア人がみんな知り合いみたいに名前を呼び合い「やぁやぁ」「元気か」というようなことを言っている。
イタリア人は海端会議が好きなので遠くからでもわかる。足だけ海に浸かっている4人のオバサンたちは延々とおしゃべりしている。なぜ座って話さないのか不思議。

italiennes.jpg

パラソルの下に押し合いへし合いの東欧家族。

famille est

お姉ちゃんと遊ぶ女の子が可愛くて眺めていた。両親の部屋(左のパラソル)と子供部屋が別れている。

deux soeurs

あら、Tシャツに着替えたの?親は泳ぎ行っていて留守。

deux filles

お姉ちゃんが泳ぎに行って、ひとりで遊んでいる。母親はけっこう無関心。独立心の強い子!

deux soeur 2

わたしが泳いでいるとき、子供に水泳を教えようとしているお父さんがいた。
4歳くらいの男の子は怖がってヒーヒー泣いているのに、お父さんは諦めないで、
「パパがお前を溺れ死にさせると思うか?オレはそんなにクレージーじゃないぞ」
もうちょっと安心させるセリフがあるんじゃない?困ったお父さん。

夫は海の中にいる時間が長いけど、わたしは本を読んだり、景色を眺めたり、周りの人を観察している時間のほうが長いので、かなり焼ける。
顔はいつものようにコーダリーのラディアンスセラムを朝晩つけている。8年前に目の下にシミができてから毎夏使っているけど、これはほんとに効く。
身体は皮膚科の先生が薦めてくれたラ・ロッシュ・ポゼのAnthelios XLがよかった。
いつも海老のように赤くなる夫が「きれいにムラなく焼けた」と満足そうであった。


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反マスク主義

わたしたちが乗った数日後に、パリ-ニースTGVが停車駅でない駅で急遽停車することになった、というニュース。
原因はマスク。マスクをしていない男性乗客に乗務員が注意したが、男は拒否。その場で135ユーロの罰金が課せられた。
それでも「つけない」と言うので、運転手は最寄りの駅に停車して、男性を降ろし、待っていた安全保管員に託した。
「アホタレが」と夫。

アメリカやドイツほどでないけど、フランスでも反マスク派が少しずつ増えていて、この男のようにイデオロギーになっている人がいる。反政府、反マクロン。
まぁ政府にも責任がある。外出禁止が始まった3月は、マスクが大幅に不足していた。それを隠し「医療関係者と感染者以外、マスクをしても意味がない」と繰り返したフィリップ前首相。
間もなくマスクの重要性が認められ、交通機関や公共の閉所でマスク義務になり、今では戸外でも義務付ける街が増えている。
政府はこの「マスクの嘘」を延々と叩かれることになる。

反マスク主義の理由に「マスクは脳に酸素を送るのを妨げる」もある。「頭が悪くなるし、死に至る危険」
言い出しっぺはジレ・ジョーヌ(黄色いヴェスト)運動の主要人物のひとりだとか。そういうことを真面目に言う人は、マスクをつけなくても既に遅い。
コロナ以前から風邪のはやる時期にはマスクをつける習慣のある日本では、頭が悪い人とマスクに寄る死者が多い、ということになる。
反政府という点で反マスクとジレ・ジョーヌは被っているのだ。
さらに急進的なのは「陰謀説家」。ベルリンでは8月初め、「自由の日」と称して17000人がデモ。

反マスクデモ、ベルリン
photo:AFP

マスクを強要するのは個人の自由に反し衛生上の独裁である、とヒトラーまで引き合いに出された。
何考えてるんだろうね・・・個人の自由だけ主張し、人に感染させない責任はぶっ飛んでる。

しかしマスクも、自分が毎日ニュースに登場し、論争の中心になる日が来るとは思ってもみなかったに違いない。


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紺碧バスと海岸電車

去年も一昨年もニースの空港でレンタカーを借りたけど、今年は車なし。
理由は駐車場だ。アパルトマンの周辺に駐車スペースがあまりない。いい場所に駐車できると、「場所を取られるから車を動かしたくない」と夫。
そんな本末転倒!と思うけど、わたしは運転できないので決定権は100%彼が握っている。
ある日夫が決心し、隣町のヴィルフランシュに車で行ったときは、駐車する場所を探してグルグル走り回り、町はずれに停め、結局、長距離歩くハメになった。
だから車を借りといて、殆ど使わなかった。
例の海岸電車がすべての町を繋いでいるし、今回はLigne d’azur/紺碧ラインという素敵な名前のバスも試す。

色も紺碧にすればよかったのに・・・

lignes-d-azur.jpg

初めて乗ったとき、運転手さんに、
「2人ですけどいくらですか?」
「どこまで?」
「終点のサン・ジャン・キャップ・フェラまで」
「切符はないんですよ」
「??」
じゃなぜ行先聞くのよ。
「あなたのような人がたくさん乗ってます」
タダで乗ってる人ってこと?
運転手さんはにっこり笑って走り出した。

後日ツーリストオフィスで聞いたら、コロナのせいで3月から車内でチケットを売らなくなった。
その代わりアプリを作ったけど大急ぎで作ったのでバグが多い。
チケットオフィスはニースとか大きな町だけで、ボーリューにはないので、運転手さんも「買ってこい」と言えず、タダで乗せている。
隣町のチケットオフィスの住所を教えてくれたけど、タダで乗せてくれるのにわざわざ買いに行く人がいるだろうか?
無賃乗車を取り締まる車掌さんが3人組で乗り込んでくるパリのバスとはえらい違いだ。

タダで、クーラーが効いていて、その上アトラクションつき:慣れた運転手はクネクネした坂道をぶっ飛ばすので、ジェットコースターみたい。手すりに捕まっていないと座席から振り落とされそうになる。
本数が少ないのが難だけど、紺碧ラインがヴァカンスの友に加わった。


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長生きする夏服たち

今でこそパリにも真夏日があり、酷暑にまでなるけど、10年くらい前までは「夏がない」夏もあった。
夏服を着る機会がなく、八百屋の店先のスイカは寒々しく見え、不発の花火みたいに欲求不満が残ったものだ。
そのせいかどうか、わたしの夏服は長生きし、何年、どころか何十年も登場している。
それに昔の服のほうが質がいい。
「どこで買ったの?」と聞かれて、
「前世紀のもの、ユーロ以前に買ったのよ。ハハ」

この夏、ヴァカンスに持ってきた服も去年のと殆ど変わらない。

KENZO JUNGLE(KENZOのセカンドライン)のスカートは20年以上前。
今でも大好き。東京のPleats Pleaseで買ったトップと合い、涼しい。

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海岸に行くときは水着にこのスカート。

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Pleats Pleaseの水玉トップ、これも古いわね、20年?夏の最多登場選手だ。
一昨年ZARAで見つけた綿レースのスカートと。このスカート、パリではちょっと浮くけど海辺ではハマる。

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東京のデパートで25年前に買ったワンピース。
同じスタイルで黄色の無地があり、迷っていたら、幼稚園だった息子が「両方買えば?」
結局1枚で我慢したのを後で後悔。息子の言うことを聞くべきだった。

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トルコブルーのワンピースは15年くらい前と比較的新しい(!)。シャーリングがあり、ウェストがフィットする。

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これも15年くらい前のPleats Please。プリーツではなくクシャクシャ加工。夜出かけるときにも。

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Pleats Pleaseは洗濯機で洗えて数時間後には乾いているので旅行にはすごく便利。

夏の写真はどれも同じ服を着ているから、いつのかわからない。判断要素は子供の年齢と顔のたるみ具合だ。


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ボーリュー/Beaulieuの駅にドミニックが迎えに来てくれた。
アパルトマンまで歩いて10分くらいだけど、スーツケースがあるうえ、上り坂だからありがたい。
コートダジュールのあちこちの貸しアパルトマンを仕切っているドミニックと知り合ったのは8年前。
カーニュ・シュル・メールで2回、ボーリューで4回、後にも先にも1度だけカンヌ映画祭に呼ばれたときも、彼がスチュディオを見つけてくれた。
アパルトマンに着くと、扉を開けてくれたのは若い女性。
「ボクの連れ合いを紹介します」
お人形のように可愛い女性で、誰かに似てない?・・・“リカちゃん”だ!
ラメが入ったロングのワンピースを着ていて、Tシャツ・バミューダのドミニックと対照的。

数年前、やっぱり“ぼくの連れ合い”と紹介されたことなかったっけ?7-8歳の息子さんも一緒だった。
その時の女性はもうちょっと年上で印象も違ったけど・・・仕事がエステティシャンと言っていたから若返ったのかしら?
「一度、お会いした・・・」と言いかけたら、
「いや、あの時とはとは違う人」とドミニック。「前に会ったのは息子の母親」
子供がいて別れた場合、モト妻(夫)のことを「子供の母(父)親」という呼び方をする。”連れ合い”だったエステティシャンの女性は“息子の母親”となり、今はこの“リカちゃん”と一緒に暮らしているらしい。なかなかやるわね。

東欧のアクセントがあると思ったら、リカちゃんはセルビア人。ドミニックは40歳は過ぎているから、かなりの歳の差だ。
コートダジュールにはロシア人も多いけど東欧も少なくない。さらに東欧の女性は、キラキラした服が好きみたい。と一般化しては悪いけど、サルサのクラスにいた2人のポーランド人もキラキラしていた。

ロシア人と言えば、今年はコロナのせいで入国禁止。沖に停泊しているロシア客船も、スーパーで買占めする大柄なロシア料理人もいないわけだ。
「でもパリジャンが多い」とドミニック。
ハハ、パリの人間はお高い、口ウルサイ、と地方都市では好かれていないのだ。

翌朝、海岸に行ってみると、右隣の家族は英語、左隣はドイツ語、背後からはハンガリー語(多分)と国際的。
いつもはたくさんいるイタリア人の姿はない。

コートダジュール、ボーリュー

ナポリにお里帰りしている八百屋のエルザおばさんに聞いたら、
「今年はみんな国から出ないいんだよ。その代わり、ドイツ人、オーストリア人がわんさか」
何処も同じ。


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海へ、寝転がれる海岸へ

Ouigoは荷物置き場が少ないので、早く行かないと大変なことになると夫が騒ぐので、15分前に着いたら、ほんと、大小スーツケースが積み重なっていた。最後のスペースを確保。

Ouigoは2013年にSNCFが開始した格安TGV。一等車をなくし、座席の幅をちょっと狭くし、最高で50%安くなっている。
しかしOui+goなんて、もう少しマシなネーミングはなかったものか。
飛行機は危険だ、電車で行こうと言い出したのは夫。でも“座席一つ置き”はぶっ飛び-SNCFも大赤字だ-ニース行きTGVは満席。ガラガラの飛行機とどっちが安全か甚だ疑問だけど、飛行機はお客がいなくて次々キャンセルになっているから正解か。

小さい子供連れも多くて賑やかだ。
出発前から「いつ着くの?」を連発している子供もいる。
あなた、ニースまで6時間かかるのよ。でも11歳以下の子供はマスク免除だから、ラッキーと思いなさい。
時々回っていくる車掌さんは、乗車券は調べないでマスクだけ、顎マスク、腕マスクはすぐ注意される。

アヴィニヨンまでは早く着いた。その後はスピードを落とし、トゥーロン、サン・ラファエル、カンヌ、アンティーヴに止まる。
海の香りが段々近づいてくる。
ニースで、わたしが勝手に海岸電車と呼んでいるローカル線に乗り換えた。

隔離解除になったとき、「海が見たい」という人が多かった。わたしだけじゃなかったのね。
「閉所」の反対語は海なのだ。
何年か続けて借りている海辺のアパルトマンを予約したのは6月。その頃はまだ、“泳ぐ、サーフィン、歩く、走る”のはいいけど、座ったり寝転がったりしてはダメという“Plage dynamique/活動的海岸”だった。
8月もそうだったらキャンセル、という条件で予約したけど、その非現実的な制限-海辺にいる人の80%が寝転がっている-が解除になり、めでたくBeaulieuの町にやってきた。
夕方6時。子供たちに証拠写真を送る。

beaulieu marche lundi10

「あまり長く感じなかった」夫は自分の選択を正当化しようと繰り返しているけど、飛行機なら昼過ぎに着いている。
でも。年末年始に入院した夫がこんなに元気になったのは、ほんとにありがたい。


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MRIって何?

CTスキャンをしたのと同じ待合室で今度はIRMの順番を待っていた。日本語では核磁気共鳴画像法、またはMRI。
肝臓に結節があると言われてから、もう一か月以上経っている。
消化器&肝機能専門医を見つけるのに時間がかかり(ヴァカンス中のお医者が多い)やっと見つけたお医者さんは、行ってみるとサイトの写真とは似ても似つかぬ代理の医師。
医学校出たばかりという感じで、「スキャンは預かります(先輩の意見を聞くらしい)、コレコレコレの血液検査をしたください」

ラボはコロナの検査が殺到していて、外まで行列ができている。何度かUターンしたあげく、やっと検査したら、結果は
「2週間後?!」
「ほら、項目が多いでしょ。検査の一部は他のラボに送るし」
結果を待つうち、若い代理医師はヴァカンスに発ってしまった。でも結果をメールで送るとちゃんと返事が来た。
「念のためMRIをしてください」

というわけで待合室に座っている。受け付けの女性は韓国人か中国人。とてもてきぱきして感じよく、もう40分も待っていると文句を言う女性や、自動販売機でおつりが出てこないオジサンや、ところでIRMって何ですか?と聞くおばあさんに親切に答えている。
「Image par résonnance magnétiqueの略。磁気の共鳴による映像のことですよ」
おばあさんはわっかっていない顔で、でもそれ以上追求せず自分の席に引き上げた。
わたしも来る前にWikipediaを見たら、核スピンとか静磁場とか歳差運動(歳の差?)とかわからない言葉が並び、理解するのを諦めた。
1時間待たされてわたしの番。「初めてですか?」とお医者さんに聞かれ「はい」
バスに撥ねられたり、大腿骨を折って入院したことはあるけど、意外と病気はしていない。
「CTスキャンに似ているけど、時間は12分くらいです。機械の音がうるさいのでヘッドホンをつけますが、『息を止めて』の指示は聞こえます」
12分も続くわけだから息を止める回数が多く、秒数も長い。水泳でよく息継ぎができない-わたしのような-人はちょっとパニックになる。

MRI
photo:actu.fr

終わってからまた1時間待ち、と言われ、外に出てマスクを取りふーっと息継ぎ!
この暑さに長時間マスクはしんどい。口紅の消費はうんと減ったけど。

結果は「良性」、肝臓ガンではなかった!
血液検査で、肝臓関係の数値が高い理由は、
「かかりつけの専門医に聞いてくれ」
内科医の義理妹に聞いたら、
「理由がわからないこともあるのよ」
そうなの?わたしとしては理由が知りたいけど・・・


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涼しい映画館で“あの夏の熱い恋”

バカンス客で賑わうノルマンディの海岸町。2年前からこの町に住むアレクシは海辺の喧騒を逃れ、ヨットで沖に出た。
が、急に天候が変わり、小さいヨットは転覆してしまう。
ひっくり返った船にしがみついていると、ヨットが近づいてきた。
「心配するな、僕が岸まで引っ張ってあげる」

ヨットの青年はダヴィッド(右)。彼は遠慮するアレクシを自分の家まで連れて行き、お風呂に入れ、服を貸してくれる。
その晩は、前からの友達のように映画に誘うのだ。

フランソワ・オゾン『Eté 85/85年の夏』

積極的なアプローチに驚きながら、2歳上でいろいろ経験のありそうなダヴィッドに、16歳のアレクシは惹かれる。
その日から2人は離れなくなり、ダヴィッドの部屋で「これまでの人生で最高の夜」を過ごすまで時間はかからなかった。
アレクシはダヴィッドの母親にも気に入られ(「今まで友達がいなかったのよ。感謝するわ」)彼女の経営するマリンショップでバイトを始める。
ダヴィッドとの蜜月が6週間続いた頃、可愛いイギリス娘、ケイトが現れる・・・

フランソワ・オゾン『Eté 85/85年の夏』

フランソワ・オゾンの最新作『Eté 85/85年の夏』

フランソワ・オゾン『Eté 85/85年の夏』
photos:allociné

教会のペドフィリーを訴えた前作『Grace à Dieu/神のお陰』とはガラリと変わる(ガラリと変えるのはオゾンの特技)。

サスペンス要素もあるけど、焦点は初めての恋。
初めて覚える激しい情熱は、所有欲、嫉妬もパッケージになっている。そして、これまで知らなかった自分を発見する。
ごく自然に『君の名前でぼくを呼んで』を思い出した。

原作はエイダン・チェンバース『おれの墓で踊れ』。でも1967年生まれのオゾンが85年に主人公の年頃だったので、自伝的要素もあるのでは。
音楽も懐かしく(ロイド・コール 『Forest Fire』、ロッド・スチュアート 『Sailing』)、そういえば私も、年上の男性に恋して、相手の感情の温度差に苦しみ、ご飯が喉を通らなくなった夏があったっけ。やっぱり6週間くらいしか続かなかった。

映画館には5人だけ、観客には安心な環境、しかも涼しいのに。経営難で閉まる映画館も増えている。
暑すぎるときは映画に行きましょう!

Eté 85
フランソワ・オゾン監督作品
主演:フェリックス・ルフェーヴル、バンジャマン・ヴォアザン、ヴァレリア・ブルニ=テデシ、メルヴィル・プポー
1時間40分
フランスで上映中


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日本語の生徒さんのひとり、マリエットは、お孫さんが2人いるマダム。
小柄でほっそりして背筋もピンとしていて、フランス女性の常に反し(?)歳より若く見えるタイプ。だけど60代後半?70代前半?

日本語教師養成講座の先生が「60歳過ぎて日本語をやるのは無理」と言っていたのを思い出し、最初は迷った。
でも彼女がモト高校の英語教師で、モト夫のアメリカ人と10年間アメリカに住みバイリンガルと聞いて、そういう人なら大丈夫なんじゃないかと。
日本に数回旅行し、日本語を学ぼうと決意。日本文化会館の日本語講座に2年通った。
でも「話す機会が殆どない」ので、個人教師を探していたそう。
始めてみると、確かに年齢は隠せない。進んでは戻り、繰り返し、また少し進む。
「あなたはとても忍耐強い」と彼女は言うけど、反抗期の子供に日本語を教えようとした時、5分おきに怒鳴りたくなるのを我慢したのに比べれば、こんなの忍耐と言えない。
どころか、毎日復習&予習をするモチベーションの高さにはただ脱帽。
彼女の爪の垢を煎じて、子供たちに飲ませたい。

隔離中に仏語のオンラインレッスンFrantastiqueの「Ortho/綴り編」を、ちょっと試しに、と始めたらやめられなくなったのを思い出す。
語学は面白いし、いくつになっても習うのは楽しい。
その上!何か国語か話す人に認知症が少ない、という記事をどこかで読んだ。

今はSkypeの授業だけど、うちに来ていた頃はタマがやってきて、テーブルの上にごろりと寝ることがあった。
猫は猫好きに敏感だ。

IMG_20190914_154110(1).jpg

ちょうどやっているプリントの上に寝ることもあって「悪いけどどいてくれない?」
そしたらマリエットが、
「ボードレールの話、知ってます?」
「?」
ボードレールの遺品の中に左上と右下だけテキストが書かれ、真ん中が空白の紙が何枚かあった。
「紙の上に猫が寝てたんですよ。邪魔しないように余白にだけ書いたんですって」
日本好き、猫好きマダムと毎週Skypeで出会うのが、私は楽しみになっている。


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マスクのせいで・・・

行きつけのヘアサロンが2週間の夏休みに入ると聞いて、大変、駆けつけなくては!
カットもしたいけど、3か月染めていないから根元の白髪が目立つ。
「もう少しでアニエス・ヴァルダみたい」と娘に言われ、緊急事態と察した。

ヌーヴェル・ヴァーグを代表する監督、写真家のアニエス・ヴァルダは去年の春亡くなった。
このツートン染めの発想は、根元白髪だろうか?

アニエス・ヴァルダ
photo:allociné

オーナーのパトリスは食いしん坊で面白い人、朝市でもよく出会い、仲良くなった。

若い女性と2人でやっているこじんまりとしたサロン。

Mateis Coiffure

行くと、一昨年のソルドで買ったサンダルを褒めてくれて、
「君はいつもエレガントだ」
ハハ、さすが客商売、お世辞がうまいわね。
「ほんとだって、みんなが言ってる」
「みんなって誰?」
「僕と・・・ナディアと・・・」マスクの中で口ごもる。
ナディアはパトリスの彼女だ。“みんな”って若干2人じゃない。
小さいとき「みんな持ってるから買って!」と母親にねだり、
「みんなって誰?」と聞かれて返事に詰まったのを思い出した。

パトリスには、うちのと年齢が同じくらいの子供が2人いるので、いつも近況を聞いてくれる。
「息子さんは東京だよね。娘さんは?カミーユだっけ?お宅にいるの?」
「そう、今、2冊目のBD(バンドデシネ=漫画)をやってる」
と言ったら、びっくりしてハサミを取り落としそうになった。
「え?カミーユいくつ?」
「23になったとこ」
「23で、すごい!」
ここまで会話はかみ合っていたけど、
「で、父親は?」
「ちちおや?!」
「2人目のべべの・・・」
ヤダー!BD(ベーデー)とべべを聞き間違ったのね、と大笑い。
マスクのせいで最近よくある聞き間違え。危うく孫2人になるとこだった。


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プロフィール

Author:長谷川たかこ

この国に住もう!と決めたのは13歳のとき。それが実現したのは10年以上経ってから、それから30年の月日が流れました(計算しないで!)
現在フレンチ・コード主宰。訳書多数、著書3冊。夫1人、子供2人、猫2匹と暮らす騒がしい毎日。映画と料理とデビッド・ボウイが趣味。


長谷川たかこ

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