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感染者と入院患者が増えている県に、政府が新たな“制限”:
赤ゾーンのパリは1000人以上の集会、学園祭、地域のお祭り禁止。
公園や公共の場所で10人以上の集り禁止。
レストラン&バーは夜10時閉店。
スポーツクラブ閉鎖・・・
パリ市長アンヌ・ヒダルゴは「回復の兆しを見せている経済に打撃」と抗議。
5月末が延期されて9月22日に始まったテニス全仏オープン(ロラン・ギャロース)。観客数5000人をさらに1000人に絞り込むの?
10月3日のNuit Blanche(一晩中美術館や文化施設が入場無料)はどうなる?

でも一番怒っているのは、26日からレストラン&バーの2週間閉店が言い渡された、赤黒ゾーンのマルセイユとエックス・アン・プロヴァンス。
「不当な罰」「打診もなく政府が独断で決めた」と市長、野党の地元議員、関係業者がわめき、金曜日は抗議デモがあった。

「レストラン&バーを救おう」はノーマルなプラカードだけど、

政府のコロナ措置に反対 マルセイユ
photo:lepoint.fr

「従わないことがマルセイユを救う!」と反骨精神全開

manif marseille2
photo:rfi.fr

マルセイユはディディエ・ラウル教授の街だ。
伝染病専門でマルセイユ医大で教えているプロフェッサー・ラウルは初めから新型コロナを過小評価する発言で有名になった。

Didier Raoult
photo:JDD

3月に「世界中で毎年260万人が呼吸器の伝染病で死んでいる。コロナで五千、一万、いや十万人死んだって統計は大して変わらん。目下フランスの死者は500人。一万人に達するとは思えない」(現在の死者数:99万4216人)

4月には「もうすぐ春が来てコロナは消える。ウィルス性呼吸器疾患によくあることだ」とトランプ大統領のようなことを言い、そのトランプが「予防のために飲んでいる」と言ったヒドロキシクロロキンを奨励。
この薬は副作用があり(死者も出ている)今は使用禁止になっている。

つまりポピュリストの政治家と同じ“大衆が喜ぶ”発言を繰り返すので支持者あり。
目下、間違った情報を流し害のある薬の奨励したなどで訴えられている。

話を戻し、マルセイユ市長は政府に「いろいろ準備があるからレストラン&バー閉店を2週間待ってくれ」
そういうことはウィルスに聞くべきと思うけど。「準備が終わるまでちょっと伝播しないでくれる?」
結局1日延ばしをゲットし、日曜の夜から閉店になるけど、従わないという店も。
ドゴール元大統領の言葉を思い出す。
「チーズが258種類もある国をどうやって統治するというのかね?」


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シャルリー・エブド前にナイフ男

リシャール・ルノアール大通りを歩いていったら、夥しい警官、憲兵、消防士。警官は銃を構えている。
またデモ?何かあったの?と立ち止まったとき、電話が鳴った。

paris-charlie-hebdo-attaque-police-pompiers-blesses-locaux-appert-11eme-arrondissement.jpg

「ママンどこにいるの?シャルリー・エブドの近くにナイフを持った男が現れて怪我人がでたって!」
果たしてわたしはシャルリー・エブドのそばにいた。
近くにあるピカールに飛び込み、レジの女性に聞くと、どうやら犯人は2人でひとりしか捕まっていないらしい。
わたしは目的地に行くのを諦め回れ右。今度は東京の息子から「11区のナイフ攻撃って何?」
ニュースはあっという間に地球を駆け巡る。

うちに帰ってニュースをつけると、シャルリー・エブドの元オフィスの隣にあるプロダクション(ニュースドキュメンタリーが専門)の社員2人が外でタバコを吸っているところ、肉切り包丁を持った男が現れ切りつけたそうだ。
わたしが1時間早く出ていたら、男と鉢合わせしたかもしれない・・・

目下、5年前のシャルリー・エブドテロの裁判中。この週刊新聞が裁判開始を“記念して”凝りもせずまたムハンマドの風刺画を出した。「勇気ある行為」(人のことだと思って!)というアホ意見と「わざわざ挑発しなくたって」に別れた。

はたして2日前シャルリー・エブドは
「9月2日ムハンマド風刺画を再掲載してから、シャルリー・エブドは再びテロ組織に脅かされています(ホラね、言わんこっちゃない)2015年1月テロの裁判の真っ最中に挑発としかいえません(先にしたのは誰?)脅迫はシャルリーに留まらず、メディア全体、大統領まで及んでいます」
というメッセージをAFPに送り、
「メディアが一丸となって、表現の自由、だけでなくフランスに住む人の自由を護ろう」
と呼びかけたところだった。
そのタイミングでこのナイフ男。
シャルリーが引っ越したのを知らなかったのか?

間もなく共犯者も捕まったそうだけど、アルカイダと関係があるのか単独犯かわかっていない。
全くコロナだけでも大変なのに・・・


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シュールなPCR検査事情

コロナと関係ない血液検査をするので、朝一番にラボラトリーに行った。
よく外まで行列しているので待つのを覚悟で文庫本を持っていったら、誰もいない。
待合室にも誰もいないのですぐ窓口に呼ばれた。ラッキー!
そこへ女性が2人、続いて男女2人・・・みんなPCR検査。
「今日はもう満席で締め切りましたよ」と受付の女性。
「そんな!昨日あなたの同僚に、今朝の8時から9時の間に来いって言われたんです」
「わたしもそう!」「ぼくも」
受付女性も声を荒げ、
「昨晩、また変更になって、10時からで10人マックスになったんです。毎日変わるからわたしたちだって混乱してるんですよ」
「じゃいつできるんですか?」
「症状はあるんですか?」
近くに人たちがみんな「症状がある」という。ヤダ、囲まれてるってこと?アタシはどうなる?
そこへ同僚が現れ“症状あり”の人たちを捌きだした:「10時55分に出直してください」「あなたは明日の10時」「中に入らず外で待ってください。呼びに行きます」・・・
でも、現在はみんな中に入ってるじゃない。

騒ぎが一段落したので、受付女性に聞いてみた。
「毎日変わるって、誰が決めるんですか?」
「バイオクリニックの責任者です」
このラボはチェーンでパリに何件かあるので総まとめの上司が決めるらしい。
「検査が混み過ぎなんで、症状のある人、感染者と接触した人、処方箋がある人に限ることになったんです」
一時、処方箋なし、症状なしでも検査できることになって殺到したので後戻りしたってことか。
「結果は相変わらず1週間後なんですか?」
「もっと。10日かかる場合もあります」
「・・・」

政府によると、フランスでは週100万人強がPCR検査を受けていて「その80%は36時間以内に結果が出る」
しかし現状は1週間かそれ以上だ。採取は増えても分析が追いつかない。
4日経った採取は捨てる医師もいるそうだ。

PCR検査 フランス
photo:hoffingtonpost.fr

でもその通り。結果が出るまでの1週間か10日の間に罹ってるかもしれない。つまり結果は何の保証にもならんのだ。

ドイツでは唾液の検査が実施され始めて、空港にも検査室ができている、とニュースで聞いた。結果が45分でわかる。
でも鼻の奥に麺棒を入れるPCR検査に比べて、確実性が落ちるそうだ。

マスクも人工呼吸器もテストも現状に遅れ、つまりウィルスの後から息を切らして走っている。
一方、学校は「クラスにひとり感染者が出ても学級閉鎖しない。3人出たら閉鎖」になった。
感染予防、学校の遅れ、経済打撃の3つを秤にかけながら、手探りなんでしょうね。

去年の9月末、息子が日本に発つ前、彼の誕生日祝いにみんなでご飯を食べた。
1年前なのに、すごく昔のことに思える。コロナのない時代のことだった。


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“恋の主役”になれない2人

マキシムは従弟フランソワの田舎の家に遊びに行く。
ところがフランソワは急な仕事でパリに足止めになり、迎えたのは妊娠3か月の妻ダフネだ。フランソワを待ちつつ2人は付近の村や古城を散策する。そして打ち明け話になる。

マキシム(ニール・シュネデール)とダフネ(カメリア・ジョルダナ、エキゾチックな美しさ)

choses quon dit 5

作家を夢見る翻訳家のマキシムは、美しく利発なヴィクトワールと付き合っていた。一緒に目覚めたある朝、
「あたし、結婚してるの」と彼女。
「!?」
「欲望&快楽と結婚は別物なのよ。夫は日本に転勤中で、わたしももうすぐ行くことになってるの」
こうして2人の関係は終わりを告げた。
「その代わりに」とヴィクトワール(左)は妹サンドラを紹介する。

choses quon dit4

間もなく奔放なサンドラに惹かれるマキシム。
でもその気持ちを打ち明ける前に、彼女はマキシムの親友と一緒になってしまう。

一方、ダフネはドキュメンタリー映画監督のモンタージュ助手。20歳以上年上の監督が前から好きなのに打ち明けられずにいる。ところが彼女が紹介した女友達と、彼は忽ち恋に落ちるのだ。傷心の晩、フランソワとばったり出会い、一夜をともにする。

コミカルなダメ男役が多いヴァンサン・マッケーンのシリアス役、すごくいい。

choses quon dit3
photos:allociné

フランソワは綺麗な妻がいるのにダフネに一目ぼれ、
「また会いたい」
「だめ、あなた結婚してるから」
「じゃなぜ寝たの?」
「結婚してるから。一夜のアヴァンチュールで終わると思った」
「・・・・」
じゃ、なぜ今フランソワと一緒に暮らし子供まで作ることになったのか?・・・
そしてフランソワにも驚くべき過去の一幕があった。

日本ではあまり知られていないエマニュエル・ムーレ/Emmanuel Mouretの『Les choses qu’on dit, les choses qu’on fait』
“言うこと。すること”と訳したらあまりに味気ないので、『言葉にすること。行動にうつすこと』とか?

傷心のマキシムと妊娠中人妻ダフネ。恋の主役になれない2人を中心に、男女の出会いと別れとすれ違いが描かれる。リアルであり、大人の御伽噺みたいなところもあり。シークェンスの短い撮り方はウッディ・アレンを思わせる。でもより繊細。
背景に流れるショパン、サティ、モーツアルト・・・も映像にしっくり合う。2時間を長いと感じないお奨め映画。
磁石のように惹かれ合う2人、でも落ち着く先はその相手とは限らないのだ。

Les choses qu’on dit, les choses qu’on fait
エマニュエル・ムーレ監督作品
主演:カメリア・ジョルダナ、ニール・シュネデール、ヴァンサン・マッケーン他
2時間6分 
フランスで上映中


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銀行の押し売り

会社の銀行口座の担当者が会いたいというので会った。
コロナのせいで、延び延びになっている企画があり-そのうちフェイドアウトするかもしれない-収入減なので、銀行も先行きを心配しているんだろう。
最近変わった担当者は若くて大柄な女性。入りたての人は概してやる気があり、メールの対応も迅速で気持ちがいい。
あまり心配させないように状況を説明したら「ふむふむ、今はどこも大変ですね」
会えば何か売りつけようとするのが銀行だけど-失業中なのにゴールドカードを薦められたり、預金があるのに「お金を貸してあげる」と言われた人多数-この状況なら売りつけるものはないだろうと思ったら、
「死亡保険には入っていますか?」
「は?死亡って、わたしが死んだときですか?」
「そうです」と彼女はにっこり笑う。
生命保険はまだ希望が感じられる響きけど、死亡保険なんて・・・
「一番安いので月々39€、死亡時に15000€(約190万円)が降ります」
「葬儀費として?」
彼女はまた笑って
「いえいえ、後継者探しや、その人の研修費などです。15000€で十分と思われますか?」
知るか。
「考えたことありません」
頼みもしないのに彼女は資料と申込書をプリントし、
「お考えになるといいですよ」だって。

その後はわたしが質問し、彼女が300近い商店や会社を受け持っていること、店が閉まっていたコンフィヌマン(隔離)期の無収入はもとより、隔離解除後の出足が悪くて頭を抱えているレストランやブティックが多いことを聞き出した。
「消費の仕方が変わったんですね。毎日のようにレストランに行っていた人が行かなくなったり」

隔離中は今まで料理しなかった人も余儀なくされ、レシピサイトのアクセスが爆発的に増えた。
ZARAやH&Mで流行の服を頻繁に買い、数か月後にはもう飽きていた人が、買わなくても生きていけるのに気づいた。
物が溢れている消費社会から、必要なもの、本当に欲しいものが取捨選択されていくのはいいことだ。
死亡保険なんか必要ない。紙の無駄です。

P.S.フランス語オンラインレッスンが10月7日まで30%オフだそうです。
隔離中にわたしもやって、教えるのもいいけど学ぶのは(いくつになっても)楽しいと発見。
例えば6カ月コース、378€→264.6€なのでかなりお得。迷っていた方もこの期間にどうぞ。

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新聞スタンドのオジサン

ある晩、メトロを出ると土砂降りの雨。
ちょっと雨宿りさせて!と駆け込んだ新聞スタンド、オジサンはちょうど店じまいしているところだ。
しばらく待っても雨は弱くならない、走って帰ろうか、と思っていたら、
「コレ、持っていきなさい」とオジサンは傘を差しだした。
「でもあなたは?」
「車まですぐだから大丈夫」
お陰で濡れずに帰れた。

それ以来、雑誌を買う時は(あまりないけど)必ずオジサンのスタンドに行き、道ですれ違えばコンニチハと言い合うようになった。
昨日、雑誌を買いに行ったら、本の話になり、
「何かお奨めはない?」とオジサン。
「うーん・・・好きな作家だったらピエール・ルメットルかな」
「ああ、映画になったやつね。今、ウェルベックを読んでるんだけど、好きになれないね。不健康だ」
ミッシェル・ウェルベックねぇ・・・
欧米人の孤独の癒しとしての売春ツアーをテーマにした『プラットフォーム』(2001)は、背景にイスラム原理主義へのアグレッシブな批判があり物議をかもした。間もなくアメリカの11.9同時多発テロで起こり、翌年のバリ島爆弾テロは小説中のテロと類似点があって「予言的」と言われる。
2015年1月に出た『服従』は、2022年の大統領選で、ムスリムがマリーヌ・ルペンを破って大統領になる話。本の発売日にシャルリー・エブドのテロが起こった。
近未来予言的な内容で、根底にシニカルな人間観があり「読むと鬱になる」という人もいるけど、わたしは嫌いじゃない。どころか2度読む本もある。

「ウェルベックが日本人と結婚したの知ってる?」
「!!!」
オジサンはポンポンとパソコンを叩いて、写真を見せてくれた。
去年の9月、すごく若い“日本人”と山高帽のウェルベック。

ミッシェル・ウェルベック 結婚
photo:parismatch.com

才能はあるけど、アル中でチェーンスモーカーで、鬱傾向の作家と結婚する女性がいるの?と思うけど、

ミッシェル・ウェルベック
photo:programme-tv.net

なんと3度目の結婚。しかも日本人女性と!なんで知らなかったの?とうちに帰って、調べたら若い女性は中国人、34歳年下ってことは今年30歳。
日本人と中国人(そして韓国人)、見分けるのは難しいかもしれないけど、オジサン、ちゃんと記事読んでよ!

ブティック経営の知人は、「日本人と中国人を100%識別できる」と自慢する。
「ナフキンと雑巾を一緒にしちゃいけないわよ」(質の異なる人や物を一緒にしてはいけない、という格言)とよく言うけど、彼女の頭の中で、日本人はどっちなんだろう?


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もっともっと見たかった樹木希林さん

「この映画、すごく退屈か、すごくいいか、どっちだろうね」
メトロのポスターを見た友達。
「日日是好日」。
フランス語タイトルは『Dans un jardin qu’on dirait eternel/まるで永遠のような庭で』

日日是好日ポスター

結果は素晴らしいの一言。
日本では2018年10月公開なのに、字幕の仏語訳(難しそうだ)+コロナで遅れ、8月末に公開になった。

将来何をしたいか見えない典子(左)、20歳。従姉の美智子と、“なんとなく”武田先生の茶道教室に通い始めた。

日日是好日2

それから20年以上のお茶との付き合いを描いたお話。
殆どのシーンはお茶室の中で、カメラは、袱紗をたたむ手、柄杓を持つ角度、茶筅を置く場所、掛け軸、お茶菓子、見守る武田先生の顔、緊張する生徒さんの表情・・・を行ったり来たりする。
つまり何事も起こらない。
主人公典子の人生(家族、恋、仕事・・・)も最小限にしか語られない。
だけど、その一挙一動、表情が多くを語り、一瞬も退屈しなかった。

そして樹木希林さん、こんなに綺麗だったの?! 
これまで演技派、独特のユーモア、存在感・・・で大好きな女優さんだけど、”美しい”という形容詞が浮かんだのは初めて(樹木さん、ごめんなさい)。
着物の着こなし、お茶をたてる手元、厳しくて柔和な表情。

日日是好日
photo:allocine

ピチピチした輝きはなくても、手にはシワやシミがあっても、積み重ねなければ出てこない美しさ。
美しさは、造形的なものでなく、生き方とか挙動の総合的なものだ、という誰かのセリフを思い出す。
ああ、樹木希林さんはもっともっと観たかった。

そして四季の庭の表情、お茶菓子、掛け軸・・・の伝統的様式美。
というと、観光協会の日本アピール映画みたいだけど、表面的な美しさだけではない。
すぐに買える、短時間でマスター、何でも時間をかけずに、という時代に、何年も何十年もかけて覚え、磨き、熟させていくアート。
忘れていたものの価値を思い出させてくれる作品だ。

アクション映画が好きな夫に「退屈しなかった?」と聞いたら、
「まさか。全然。素晴らしい。マニフィック」
この映画は上映館が少ないけど、評判はすごくいい。絶対のお奨め。公開になって2週間以上経つので、お早めに。

Dans un jardin qu’on dirait eternel
主演:樹木希林、黒木華、多部未華子
1時間40分
フランスで公開中


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反マスク派、4つの(へ)理屈

罰金(1350€)を払っても「マスクをしない」主義の人たち、約1000人対象に行われたアンケート結果は、面白がっている場合じゃないけど面白い。

「マスク、ワクチン、選択の自由!」

反マスク派
photo:Huffington Post

反マスクの4大理由は:
1.マスクは役に立たない:ウィルスから守る効力がない。タバコの煙がマスクを通過するならウィルスも通過する。

2.(1の強硬論)マスクは役に立たないばかりか危険である:マスクのせいで酸素呼吸が十分にできない。またマスク内はバクテリアの巣窟で、病気や合併症の原因になりうる。

3.新型コロナは既に終わっているか、一度も存在しなかった。政府は国民にウソを信じさせようとしている。

ではなぜそんなウソが必要かというと、
4.マスク義務の目的は、国民を統制するため、自由を奪うため。マスクは国民の服従度をテストするためのくつわだ。自由を奪う新しい世界秩序の前兆である。

最初の2つはマスクの効用についての理由で、トランプやボルソナロが喜びそう。後の2つは陰謀論だ。
フランス語ではThéorie de complot.

反マスク主義者のプロフィルは、
-女性が過半数。
-高等教育を受けた管理職に多い。
というのは意外。
これまで反マスク論をツィートする人はジレ・ジョーヌ(黄色いヴェスト)とかぶっていて、つまり男性、労働者階級と思われていたからだ。
でも反マスク派は、「権力は腐敗する」と信じる完全自由主義(リバタリアニズム)に近く、アメリカでも完全自由主義の信奉者はエリートに多いそうだ。
女性が多いというのは同性として残念だけど、何日も平気で同じマスクをしている男たちを見ると「バクテリアの巣窟」はやっぱり女性の発想?

マスクと言えば「布マスクは60度で30分洗わなければいけない」ことになっていた。殆どの人がやってなかったと思うけど。
わたしもアバウトな高温で手洗いしアイロンをかけていた。それがおとといから「ふつうに洗濯機で洗っていい」だって。
二転三転するマスク論・・・


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隔離14日間から7日間へ

感染者に濃厚接触した人の隔離期間を14日から7日間に短縮する、という政府の提案を科学評議会も承認した、と健康相オリヴィエ・ヴェロン。感染者の隔離期間も短くなる予定。

隔離の短縮
photo:AFP

感染者が増えているのになぜ?
「14日間は長すぎ、フランス人が守っていないからです」
つまり厳しくして守られないより、緩くして守られたほうがいい。
同感。第一14日間隔離は勧告でしかなく、誰もチェックしていないのだ。
でも、それで感染が広がったら?
新型コロナの研究が進むうち感染の仕方も見えてきた:症状が表れてから5日間が感染力があり、その後は10%以下に落ちるそうだ。
フランスでは14世紀、ライ病の流行のときに初めて発令された40日間隔離、キャランテーヌ。ライ病は「肉体を滅ぼす魂の病」と教会が騒ぎだし、隔離というより排除、村八分だったらしい。

40日間が21世紀には14日間になり、さらに半分に短縮される。経済への影響と国民性も考慮に入っているでしょうね。
国民性と言えば、戸外もマスク義務が「厳しすぎないか?」というラジオのアナウンサーの質問に、
「フランス人には厳しすぎるくらいがいいんです」と某伝染病医。そんなことがわからんか、という口調。
まったく、おっしゃる通り。


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フランス式テレワーク

ラジオで、労働問題専門のジュリストがテレワークの問題について答えていた。

-プライベートの時間と仕事時間の区別がなくなりグチャグチャになる。
「それは自分でオーガナイズしなくてはいけません。例えば夜10時に来たメールは、よほどの緊急事態でないかぎり、返事しなくてよろしい。『明日の返事でかまいません』と書く良心的な上司もいれば、すぐ返事しろという上司もいます。後者は職権乱用です。」
ふむ。日本人ならすぐ返事してしまいそうだ。

-子供がうるさくて集中できず、仕事が進まない。
「子供の学校や保育園がコロナのせいで閉まっている場合は『仕事の能率が落ちるのは仕方ないので、上司は大目に見ること』という労働相のお達しがありました。どうしても無理な場合はパートタイムか部分的失業が適応されることがあります。」

-テレワーク中の事故は労災が認められるか。
「はい。例えば勤務時間中に階段から落ちたとか、熱いコーヒーをこぼして火傷したとかは仕事中の事故とみなされ、カバーされます」
へぇ、そうなのね。日本だと「業務に内在する危険有害性が現実化したと認められることが必要」だそうだけど、階段やコーヒーに「内在する危険有害性」があるとは思えない。
何につけ、フランスは従業員が守られている国だ。

20年以上前、勤務時間中に何かの用事で出かけ、バスに撥ねられたことがあった。
「もう少し小さいもの-自転車とか-選べなかったのか?」と周囲に言われたものだ。
肋骨2本、鼻と前歯3本が折れ、それらの修復は(肋骨はくっつくのを待つしかないけど)すべて労災がカバーしてくれた。
何の用事ででかけたか、聞かれることもなく、事故は勤務時間中に遭うのに限る、と思った。

ところでテレワークは通勤時間がないし、上半身だけ着替えればいいのでラクに思えるけど、
(ちょっと立膝はまずいんじゃない?)

テレワーク

実際にやってみるとけっこう疲れる。無駄口をきいたり動いたりする“余白”の部分がなくて、ずっと集中していなくてはならない。

いつになったらコロナ以前の生活が戻ってくるんだろう?


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2015年1月7日、風刺週刊新聞シャルリー・ヘブドの編集者、漫画家など10人が銃殺、2日後ユダヤ食品スーパーが襲撃され、計17人が亡くなった。

あれから5年。シャルリー・エブド裁判が2日に始まった。
14人の被告のうち、3人は逃走中、もしくは死亡しているので、被告席に立つのは11人。
主犯のクアシ兄弟とアメディ・クリバリは銃殺され、この11人は武器調達や逃亡援助などに加担した“下請け”たちだ。
裁判は2か月半続き、裁判の模様はすべて撮影される。裁判所はカメラ禁止でスケッチだけ許可されるから異例のこと。
このヴィデオは公開されない。国家記録資料として残すためで、日の目を見るのは50年後だ。
つまり、どう頑張ってもわたしは観れない。

裁判初日にぶつけて、シャルリー・エブド紙は再びムハンマドの風刺画を一面に掲載した。
「すべてはこれ(風刺画)だけのため」

シャルリー・エブド、ムハンマド風刺画
photo:Valeurs actuelles

個人的にはシャルリー・エブド画風が好きではないし、これをユーモアと呼べるだろうか?

さらに驚くのは、この“再びムハンマド”をフランス人の59%が
「表現の自由の名において正しい」と支持。
「無意味な挑発。正しくない」31%を大きく上回っている。
フランス人イスラム教徒に限ると19%が支持、69%が不支持(当然)。

エマニュエル・マクロンも「フランスには信条の自由に繋がる冒涜の自由がある。それらの自由を守るためにわたしはいる」
むむむ・・・あの連続テロのあと、330万人が抗議デモをしたのは、シャルリー・エブド賛同のためではなく、表現の自由を守るため、「あんたらテロリストの脅しには屈しないぞ」を見せるためだった。

表現の自由と宗教冒涜の自由との間には一線があるのでは?
編集会議をしていた人たち全員が銃殺されているのだ。シャルリー・ヘブド犠牲者の家族は「冒涜の自由を貫くより、生きていて欲しかった」と思っているはず。
このタイミングでまた挑発する必要性がわからない。
マスクをつけない、と息巻く人たちも然り。何考えてるんだかわからない人がいるのが世の中だけど。


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6カ月ぶりの学校復帰

昨日の夕方モノプリに行ったら、新学期に必要な文房具を買う親子が、リストを片手に走り回っていた。
「それはうちにあるでしょ!」
「ペンケース、2つも要らないの」
子供はブスっと不満そう。
「あたしも昔、ああだった」と娘は年寄りじみたことを言う。

そして9月1日。1250万人の小中学生が学校に復帰した。なんと6カ月ぶり。
教育相は「ほぼふつう通りの新学期」などと言っているけど、「11歳以上一日中マスク(食べる&飲むときを除いて!)、生徒間のソーシャル・ディスタンス、休み時間は他のクラスの子と遊ばない・・・」と全然ふつうじゃない。

机の幅がダントツに広い。全部、買い替えたの?

フランス9月新学期
photo:sud ouest

感染防止対策だけでなく、6カ月の間に深まった子供たちの格差、不公平も深刻な問題だ。
貧富の格差が大きいフランスでは、教育格差も日本のそれとは程度が違う。
子供の勉強を見れない親も少なくないし、隔離中の遠隔授業も「家にスマートフォンが1台しかないから受けられない」家庭もあった。
そう、子供たちが一日家にいると、その環境の違いで差が出る。
「“恵まれた家庭”では、文学やアート、教育的ゲーム(例えばスクラブル、語彙と綴りに役に立つ)が身近で、親たちの話す内容やしゃべり方も違う。つまり家庭で学ぶことが多い。対して“恵まれない家庭”では、学ぶ場所は学校だけだ」と某社会学者。
学ぶだけでなく、一日のうち、まともな食事は給食だけ、という家庭もあった。
隔離が続くうち、先生のレーダーから消え、2度と戻ってこなかった生徒は後者に多い。
レーダーから消えたのは4~5%だけど、「出席はしていても何も聞いていなかった」生徒もいるから実際の落ちこぼれはその倍と言われる。
・・・と、コロナの被害は限りない。

今、政府が毎日、感染者増加!と脅しているのは(テストが格段に増えているから当然なんだけど)もし2回目のコンフィヌマン(隔離、ロックダウン)になったら、経済にも教育にも致命的だからだろう。
マスク反対でもをするバカどもがいるけど、大人しく言うことを聞いたほうが賢明だ。


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プロフィール

Author:長谷川たかこ

この国に住もう!と決めたのは13歳のとき。それが実現したのは10年以上経ってから、それから30年の月日が流れました(計算しないで!)
現在フレンチ・コード主宰。訳書多数、著書3冊。夫1人、子供2人、猫2匹と暮らす騒がしい毎日。映画と料理とデビッド・ボウイが趣味。


長谷川たかこ

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