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日本から来た友人とポンピドゥーセンター近くのレストランMonjulに晩ごはんを食べに行く。

マレ、レストラン『モンジュル』

メニューを見ると・・・アララ、これは複雑。前にお昼に来たときはこんなじゃなかった。
例えばアントレのひとつ、タイトルは「アンディ・ウォーホールスタイル」
スモーク・ハドックのカルパッチョ、カリフラワーのババロア、ジャガイモと野菜の花びらチップス、野菜のブイヨンゼリー・・・
これらを一緒に食べるとどんな味になるんだろう? なんでアンディ・ウォーホールが出てくるんだろう?
隣のテーブルの男性が(感激した様子もなく)食べているのがこれらしい。アーティストの友人は「盛り付けがウォーホールっぽいってことじゃない?」なるほど。パス。

「日の出に横たわる鮭」:鮭のしょうゆマリネ、インゲン、ワケギ、ワカメ、ゴマ油、しょうがとライム入り酒、ご飯のチップス、昆布の新芽・・・
100%ニッポンに挑戦するわけね。これにしよう。
フランス人が日本の食材を使うと、意外な発想に驚くことがあるが、これはふつうのワカメの酢の物だった。“横たわる”はすの鮭は、角切りが2つだけ。緑の葉っぱがご飯のチップスらしいけど、「これ食べれるの?セルロイド?」という食感。

マレ、レストラン『モンジュル』

メインには「タイ風サイケデリック万華鏡」:タラの揚げドーナツ、ジャガイモと野菜のバターソテー、ほうれん草、うずらタマゴとアイオリ(どこがタイ風?)
または、アルデンテの野菜詰め鶏のフライ、ショウガと香草、クリーミーなご飯のムース、ピラフ、タイカレーのピクルス、チンゲンサイ。タイトルは「四方八方に広がる混沌」 !!

この店の特色は、タイ、日本、中東(ファラフェルもあった)フランスなど世界中の食材や料理法を駆使し、その結果はあまり気にしない、ということになる。
「消去法で選ぶしかないか・・・」と友人がつぶやたとき、逆隣のテーブルに、小さいイカが雲の上に漂っているような、芸術的な皿が運ばれてきた。
「アレにしようかな」
「アタシも」

マレ、レストラン『モンジュル』

イカの中には煮詰めたラタトゥイユ、一口食べて友人が、
「コレ、何かに似てる・・・イカ飯!」
小さいカップに入ったのはジャガイモのピュレでものすごくピリ辛。通りかかったギャルソンに聞くと「黒コショウ」というお答え。ピュレの中に黒コショウを瓶ごと落としたに違いない。
黒い網状はイカ墨のから揚げ、こっちは塩辛い。白いエマルジョンはあまり味がなかった。
それぞれ独創的で盛り付けも美しいけど、美味しいかと聞かれると返答に詰まる。自ら認めているように“四方八方に広がる混沌”・・・懲りすぎるとこういうことになる。

デザートも、「ホワイトチョコとワサビのアイスクリーム」とか「カマンベールのマカロンにアプリコットのチャツネ」など凝り続けていた。
しかしレストランがほぼ満席であるのを見ると、フランス人は「エキゾチック!」「斬新!」と喜んでいるらしい。

Monjul
28 rue des Blancs Manteaux 75004
休:日曜、月曜
夜は3皿37.5ユーロ

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プロフィール

Author:長谷川たかこ

この国に住もう!と決めたのは13歳のとき。それが実現したのは10年以上経ってから、それから30年の月日が流れました(単純計算しても歳は出ません!)
訳書多数、著書3冊。夫1人、子供2人、猫2匹と暮らす騒がしい毎日。映画と料理とヴィンテージの服、デビッド・ボウイが趣味。


長谷川たかこ

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