ろうそくを灯さなくなる日・・・

昨年11月、バタクランで妻を亡くした、アントワーヌ・レイリスというジャーナリスト。当時投稿した『私は犯人を憎まない』は多くの人が読み、その達観に驚いた。

ニース・テロの後、彼はこれを投稿した。
「私はろうそくの匂いに耐えられない。吐き気をもよおす。ニースで、パリで、オーランド、イスタンブール、ブリュッセルで、彼らが死を撒き散らしたすべての場所で、いつも同じシーンが繰り返される:写真を飾り、花を置き、ろうそくを灯す。その苦い香りは、口の中に流れた血の味を残す。

もう涙は残っていないと思っていた。最悪のときは過ぎた、もう慣れたと思っていた。間違いだった。新たなテロが起こるたび、私は泣いた。男たち、女たち、子供たち・・・彼らには希望があり、不安があり、人生があった。だから私たちはろうそくを灯す。

疾走するトラック、恨みを装填したカラシニコフ、爆薬を詰め込んだ爆弾に対して、ろうそくはちっぽけだ。でも、それは彼らが使えるどんな武器よりも強い。なぜなら、他人の死に対して反応しなくなる日、ろうそくを灯さなくなる日、私たちは彼らと同じになってしまう。死を怖がらない人間に。
だから、死を恐れ、生を抱きしめよう。私は窓辺に置いたろうそくに火をつける。」

昨年1月の『私はシャルリー』に始まり、私はパリ、ブリュッセル、オーランド、イスタンブール・・・その度にエッフェル塔はそれぞれの国旗の色に染まった。またか・・・という空気は否めない。でもろうそくを灯し続けることが、私たちは生に執着する、それは死より強い、というメッセージになる。

一方、自分ならこうした、ああした(行間に“自分なら防げた”)とわめくニコラ・サルコジはじめ、政府バッシングをする野党レ・レピュブリカン。テロを利用して選挙運動するみたいで、小さすぎない?
「これまでに現政府ほど、テロと戦った政府はない」とマニュエル・ヴァルス。それは事実だ。

ニースでの追悼黙祷ではブーイングで迎えられた。こういう顔にもなるというもの・・・

ニース・テロ

国が、世界が一丸となって戦うべきときに、足の引っ張り合いしかできないのかね、まったく・・・

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プロフィール

Author:長谷川たかこ

この国に住もう!と決めたのは13歳のとき。それが実現したのは10年以上経ってから、それから30年の月日が流れました(計算しないで!)
現在フレンチ・コード主宰。訳書多数、著書3冊。夫1人、子供2人、猫2匹と暮らす騒がしい毎日。映画と料理とデビッド・ボウイが趣味。


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