謎のスクーター男の勇気

ニュースやソーシャルネットワークで流されたニース・テロのヴィデオ、よく見ると冷凍トラックをスクーターで追っかけ、追いついている男性の姿。



彼は、消息がわからなかった人たちのひとりで、“トラックに轢かれた”、“銃弾に当たった”・・・などの推測が飛び交っていた。
ようやく身元がわかり「身体も精神もズタズタだけど無事」で、地元新聞ニース・マタンに、その時の様子を語った。彼はフランクと名乗り、でも姓は明かさない。
「妻とスクーターで、海岸に近づいたところ、人ごみが走り出した。同時に、トラックが背後に現れた。トラックは猛スピードで私を追い越し、歩道を走り出した。人が次々に跳ね飛ばされ、とっさに何が起こっているのかわかった」
彼は妻を下ろし、スピードを上げてトラックを追いかける。
「やれるとこまでやろうと決めた。人々の間をジグザグに走った、倒れている人もいた」
トラックに追いつく。ドアを開けたかったので、スクーターを捨て走った。
「飛び乗って、運転席にしがみつくことができた。窓は開いていた。脚踏み台に立って、渾身の力で(犯人を)殴った、顔を殴り続けた。彼は何もいわず、反応しないで、私に銃を向け、引き金を引いた。でも弾は出なかった。私の頭ははっきりしていた、トラックを止めるために死んでもいいと思った」
フランクはその直後、銃床で殴られ、トラックから落ち、犯人は間もなく警察に撃たれた。

彼が犯人を殴ったおかげで、トラックのスピードが落ち、警察は撃つことができた。
ニース空港に勤めるフランク。彼のようなごくふつうの人間が、たまたま恐ろしい事態に置かれて、桁外れの行為に出るなんて・・・命を捨ててもいいという勇気は、どこから出てくるんだろう? 
昨年1月のテロでも、ユダヤスーパーで人質を隠したマリの青年がいた。
こういう人たちにこそ、レジオン・ドヌール勲章をあげるべきだ。


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プロフィール

Author:長谷川たかこ

この国に住もう!と決めたのは13歳のとき。それが実現したのは10年以上経ってから、それから30年の月日が流れました(計算しないで!)
現在フレンチ・コード主宰。訳書多数、著書3冊。夫1人、子供2人、猫2匹と暮らす騒がしい毎日。映画と料理とデビッド・ボウイが趣味。


長谷川たかこ

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