クラシックバレエが好きな人向きの映画?と躊躇っていたら、娘が観に行って「すごくよかった、絶対観て!」

2014年、パリ国立オペラのディレクターに就任したバンジャマン・ミルピエが、創作バレエ『Clear, Loud, Bright, Forward』を仕上げていく舞台裏を撮った『Relève : Histoire d’une création/交代:ある創作の物語』

バンジャマン・ミルピエ『Releve』

ミルピエ/Millepied・・・1000の足、運命的な名前。ニューヨーク・シティ・バレエのエトワールダンサー、コレグラフ(振付師)。
彼と16人の若いダンサーが創りあげていく40日間が「-39日」「-38日」とカレンダー式に綴られる。

現代的感性を持った若いバンジャマンは、オペラ座という歴史ある制度の“埃を掃ってくれる”と期待された。
練習中、彼は怒鳴らない、ダンサーたちの健康を心配する、振り付けは“主役”がいない、いや16人全員が主役。ヒエラルキーがない。北アフリカハーフの女子を選んだのもバンジャマンが初めて。それまでオペラ座のダンサーは白人しかありえなかった。
どれだけ練習したのか、彼らの動きは同じ人間とは思えない(なんであんなに回転できるの ?! サルサで2回まわっただけでクラクラするのに)。クラシックとモダンが共存した振り付けで、飛び、旋回し、寄り添い、交差し、絡み合うダンサーたちの美しさ。

バンジャマン・ミルピエ『Releve』

バンジャマン・ミルピエ『Releve』
photos:allociné

日が迫るにつれて、衣装、舞台装置も決めなければならない。アシスタントが「バンジャマンいる?5分前までいた?」「バンジャマン見なかった?」と追いかけ回す。時間との戦い。でも彼はいら立ちやプレッシャーを見せない。
ついにGALA講演の日が来た・・・

ご存知の方はご存知のように、バンジャマン・ミルピエは今年2月にオペラ座に辞表を出した。
(表向きの)理由は、“ディレクターの仕事にあまりにも時間を取られ、自分にとって一番大切な創作の時間がない”。でも、彼のもたらそうとした“新しい風”が、オペラ座という因習、強いヒエラルキーの世界と折り合えなかったのでは?誰でも想像すること・・・

バンジャマン・ミルピエ『Releve』

バレエ好きじゃなくても息を呑む美しさ、感動する努力と情熱。バンジャマン・ミルピエの澄んだ目、暖かい視線(奥様のナタリー・ポートマンが冒頭で一瞬現れる)・・・
下記の2映画館で上映中。お早めに!

Relève : Histoire d’une création
ティエリー・ドゥメズィエール、アルバン・トゥルレー監督、
ドキュメンタリー、2時間
パリの上映館:MK2Beaubourg、MK2Odéon

ランキングに参加しています。クリックしていただけたら嬉しいです。
にほんブログ村 海外生活ブログ フランス情報へ

にほんブログ村 海外生活ブログへ
にほんブログ村







スポンサーサイト
コメント
コメントの投稿
プロフィール

Author:長谷川たかこ

この国に住もう!と決めたのは13歳のとき。それが実現したのは10年以上経ってから、それから30年の月日が流れました(計算しないで!)
現在フレンチ・コード主宰。訳書多数、著書3冊。夫1人、子供2人、猫2匹と暮らす騒がしい毎日。映画と料理とデビッド・ボウイが趣味。


長谷川たかこ

カレンダー
05 | 2017/06 | 07
- - - - 1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30 -
最近の記事
カテゴリー
おすすめ書籍
RSSフィード
おすすめコスメ
フランスに行くなら
プロヴァンスの田舎町をまわる1日
アーカイブ