ドラッグ常用者がより安全に“消費”できるSCMR(最小リスク消費ルーム)、通称Salle de shoot/シュートルームの第一号がパリにオープンする。場所は北駅の近く、ラリボワジエール病院の一画(でも病院とは別の入り口)。この場所が選ばれたのは偶然ではなく、一番ドラッグ常用者が多い地区だから。

利用の仕方(別に読者の方が利用するため、という意味ではなく)
“利用者”はまず民生委員と会い、これまでのドラッグ経歴、消費の習慣を話し、シュートルームの正しい利用方法を承諾する。
次に“打ちたいヤク”を見せ、番号札を受け取り自分の順番を待つ。

「注射器の貸し借りは絶対やめましょう」「打つ前に肌を消毒してください」などの注意書き。

パリ、初のシュートルーム

シュートルームは2つ、ひとつは注射するドラッグ、2つ目は吸入ドラッグ用。利用者はドラッグ持参だけど、注射器など器具はルームが消毒済みのを提供する。ひとりの持ち時間は20-30分で、終わったら“次の方”に席を譲り、休憩室に移動する。

一度に何人も入れるみたい。

パリ、初のシュートルーム

シュートルームには医師、看護師、民生委員、ガードマンなどフルタイムのスタッフが16人。看護師は、ドラッグの注射はしてあげないけど、衛生的に打てる(吸える)ようアドバイスし、オーバードーズを防ぐ。

誰が利用できるか?
18歳以上、主としてヘロインなど注射できるドラッグの常用者。これまで常用者の一部は、裏路地や建物の入り口で打って、その場に注射器が捨てていた。一日約200人の利用者が予想されているとか。

1986年、スイスのベルヌに最初に開かれたシュートルーム、今では世界中に100余りあって、どこの国でも軽犯罪、注射による感染症の減少が実証されているそうだ。
カナダ、バンクーバーのシュートルームは停泊している船の中、デンマークはバスであちこち移動など、それぞれ中毒者のタイプや周囲の環境に合わせて工夫している。フランスはかなり出遅れ。

フランスで一番問題の依存症と言えばアルコール。
“アルコール消費ルーム”ができて、依存者が自分の飲みたいボトル持参で来て、「では持ち時間30分で飲んでくださいね」なんて言われたら、シラケて飲みたくなくなるのでは?
ドラッグも、人目を忍んでやっていたことを、こうやって公に打つことで、消費の仕方が変わるような気がする。
ソフトドラッグの販売を許可しているオランダで、ソフトドラッグの使用率がスペイン、イギリス、フランス、イタリア、ドイツより低いというから。
高校生の頃、門限がなかったらもっと早く帰ったと思う。

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コメント
ひとの性
ルールって線引きがとても難しいですよね。ルールがあるから秩序が保てることもあるでしょうし、そのせいでちょっとのハメ外しが大事になってしまったり。つまるところ他人に迷惑をかけなければなんでもいいんじゃないかと僕は思ってしまいますが、そうとは思わない人はいるでしょうし。僕はフランスのグレーゾーンを尊重しようとする雰囲気が心地良いです。
Re: アレックス様
グレーゾーンを尊重・・・その通りですね。人間はみんなどこか病気、のような認識があります。
コメントありがとうございます。
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プロフィール

Author:長谷川たかこ

この国に住もう!と決めたのは13歳のとき。それが実現したのは10年以上経ってから、それから30年の月日が流れました(計算しないで!)
現在フレンチ・コード主宰。訳書多数、著書3冊。夫1人、子供2人、猫2匹と暮らす騒がしい毎日。映画と料理とデビッド・ボウイが趣味。


長谷川たかこ

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