息子から回ってきた本。ジョナサン・トロパーの『Perte et fracas』(荒々しく)

ジョナサン・トロパー仏語版

服と本を買う時だけ「時間ある?」とお誘いを受けるから、この夏一緒に買った本の一冊が、友達の手を経て、やっと私のもとへ。

邦訳タイトルは『ぼくが妻を亡くしてから』。表紙の雰囲気もすごく違う。

ジョナサン・トロパー『ぼくが妻を亡くしてから』

アメリカ人作家で、原題は『How to Talk to a Widower』だから、仏語タイトルはかなり“荒々しく”変えている。

アマゾンの【内容】によると、
『周囲の反対を押しきり、11歳年上の美しいシングルマザー、ヘイリーと結婚したダグ。が、わずか2年後、彼女は事故で亡くなってしまう。その死から1年が過ぎても、ダグは悲しみとやり場のない怒りにとらわれたきり自分の殻に閉じこもっていた。そんな折り、ある事件がきっかけで彼はヘイリーの息子と一緒に暮らすことを決意する。同じつらさを抱えた者同士の生活のなかで、ダグはふたたび生きる道を探しはじめるが…突然愛する女性を奪われた男が、義理の息子や家族の絆を通して希望を見出していく、愛と再生の物語』

これだと、ひたすら悲しく勇気づけられる物語みたいだけど、実はかなり可笑しい。
ダグの家族-認知症だけど時々以前より明晰になる父親、独自の価値観で生きる母親、滅茶苦茶セクシーで美人の双子の妹-の描写が可笑しい。妹の企みで、独身の女性候補者と“お見合い”するシーンは、会話だけで相手のキャラが浮き彫りになる。
亡妻の息子ラスとヘイリーのお墓詣りに行くと、
“お墓の前に座って、亡き人に話しかけるというのはどう考えてもばかばかしい。もし死後の世界があり、死者が私たちの言うことを聞けるなら、どこでも話ができるはずじゃないか?お墓じゃないと、『電波が届かないところにいます』で通話できないとでも?
とにかく、もし僕が幽霊だったら、自分のお墓には絶対出ない。ふつうの日だって鏡を見るのが嫌いなのに、腐敗していく自分を見るなんて、ノーサンキュー“
深夜にひとり笑い。私だって化けて出るなら、墓地以外を選びたい。

ベースは傷心の物語だけど、一捻りあるユーモアが散りばめられていてメロになっていない。

それにしても、これほどヘイリーを愛したダグ、これほどダグに愛されたヘイリー・・・リタ・ミツコが歌っているように“恋物語は大概、悪い結末”だけど、その恋を生きたことを後悔しないものだ。


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プロフィール

Author:長谷川たかこ

この国に住もう!と決めたのは13歳のとき。それが実現したのは10年以上経ってから、それから30年の月日が流れました(計算しないで!)
現在フレンチ・コード主宰。訳書多数、著書3冊。夫1人、子供2人、猫2匹と暮らす騒がしい毎日。映画と料理とデビッド・ボウイが趣味。


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