アメリカ人モーリーンはパリで、時間のないセレブ女性のためにドレスやジュエリーを借り歩くパーソナル・ショッパーのバイトをしている。好きな仕事ではないけど、ルイスからの“合図”を待っている間の生活費稼ぎだ。

『パーソナル・ショッパー』クリステン・スチュアート

パリで急死した双子の兄、ルイスとモーリーンには霊媒能力があった。兄は、死んだ後、何らかの形で“合図を送る”と彼女に約束したのだ。
兄が恋人と暮らしていた大きな館にひとりで残り、彼女は物音や影に神経を研ぎ澄ます。「ルイス、あなたなの?これが合図?」

出るならさっさと出ろ・・・館のシーンはホラー映画だ。

『パーソナル・ショッパー』クリステン・スチュアート

そのうちモーリーンは「私はあなたを知っている」に始まる不可解なSMSを受け取るようになる。送り主は彼女がどこにいるか知っていて、陰のようにつきまとう。放っておけばいいのに、「これもルイスと関係あるの?」彼女は返事せずにいられない。

オリヴィエ・アサイヤスの最新作『Personal Shopper 』

『パーソナル・ショッパー』クリステン・スチュアート

カメラはひたすらモーリーン(クリステン・スチュワート)を追い続ける。
ガランとして寒々しい(つまり幽霊が出るには理想的な)一軒家と、有名ブランドの華やかなショールーム。2つ世界を行ったり来たりしながら、喪失感、霊の存在への懸念、そして自分のアイデンティティも見失いそうになるモーリーン。

カンヌ映画祭で監督賞をとったものの、試写では拍手とブーイングに分かれたとか。
果たして、夫は「よくわからん」。私は好きだった。この作品の掴みどころのなさが、観る人に判断を委ねているような。それが、「信じているもの、世界は、すべて自分の頭の中?」という作品の問いかけに重なるような気がした。上手く言えないけど。
黒沢清の作品を思わせる、という批評もあった。

とにかく。『アクトレス~女たちの舞台~』でも絶賛されたクリステン・スチュワートがすごく上手い。強さと脆さがリアルに同居し、フォトジェニック。(私は)お奨めです。

Personal Shopper
オリヴィエ・アサイヤス監督作品
主演:クリステン・スチュアート
1時間50分
フランスで上映中


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プロフィール

Author:長谷川たかこ

この国に住もう!と決めたのは13歳のとき。それが実現したのは10年以上経ってから、それから30年の月日が流れました(計算しないで!)
現在フレンチ・コード主宰。訳書多数、著書3冊。夫1人、子供2人、猫2匹と暮らす騒がしい毎日。映画と料理とデビッド・ボウイが趣味。


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