2008.05.14 | カテゴリー:子供・猫・家族

大学入学資格試験。日本では各大学に固有の入学試験があるけど、フランスでは全国共通の試験、バカロレアがあって、合格点に達すればどこかの大学に入れる。と、簡単にいうとこうなんだけど、実はこれほど簡単ではない、ということが最近、判明してきた。自分の息子があと1ヶ月で、この試験を受けるからだ。
まずバカロレアには一般・テクノロジー・プロフェッショネルの3種類ある。技術屋やアーティスト、家具作り、服やアクセサリーデザイン・・・などに進む人以外は一般バカロレアを受ける。受験生の約53%がこの「一般」を受ける。
「一般」には、サイエンス・文学・社会経済の3種類があり、それぞれ試験科目と採点係数(Coefficient)が違う。
サイエンスバカロレア(“バック S”と省略される)は日本の理数系で、数学、物理・化学、自然科学などがメイン。そこに全部のバックに共通のフランス語(つまり国語)、歴史、哲学、外国語(2つ)が加わる。バックSでは理数系の科目の採点係数が高く、6掛けから8掛け。つまり理数系で平均以上いけば、歴史や外国語でドジっても受かるようになっている。
つぎがバックLと呼ばれる文学バカロレア。哲学の係数が7掛けと高く、フランス語、外国語も他のバックより重要視される。オプションでラテン語、第3外国語、数学などを選ぶ。息子は日本語のオプションをとっている。
バックESと呼ばれる社会経済バックは、経済学、社会学、そしてなぜか数学が重要視される。でもバックESは採点係数がどんぐりの背比べで、おしなべて平均以上取らなくてはいけない。
以上3つのバカロレアの受験者の比率は、息子の高校でSが70%、ESが20%、Lが10%とサイエンスバックが圧倒的に多い。これはSが「つぶしがきく」からだそうで全国的な傾向。女の子でもSを選ぶ人が多いのは驚きだ。
(続きは明日)
スポンサーサイト
コメント
コメントの投稿