大統領選の恒例『一次と二次投票の間の討論』。勝ち残った候補者2人が経済、テロ安全対策、EU・・・について意見を戦わせる予定だったんだけど、マクロンVSルペンのは殆ど言葉の“殴り合い”。

ルペンVSマクロンの最終討論
photo:sudouest.fr

最初の質問、「決選投票4日前の精神状態は?」にマリーヌは、
「私はとても満足です。だって国民の選択が間もなく明らかになるから。ムッシュー・マクロンは、荒っぽいグローバリゼーション、社会不安、経済荒廃の候補者で、それはすべてオランド大統領が舵を取っている。一方私は国民の候補者、私たちが愛するフランス、その文化、文明を護り、フランスを護る候補者・・・」と攻撃開始。討論のトーンが決まった。

司会者が、経済の振興や失業者の減少対策の質問をしても、マリーヌはマクロン叩きに終始:あら、あなた経済相だった時は何もせず、大統領になったらやるって言うの?誰が信じるかしら?

ルペンVSマクロン最終討論
photo:EUROPE1

マクロンが「私の政策を叩くより、自分の政策を」と、話を中身に持っていこうとすると、彼女お得意の「ユーロになってから経済が悪化した」を繰り返す。
「ユーロ離脱」から最近「フランとユーロ2本立て」に軌道修正した(経済学者は口を揃えて「不可能」)マリーヌに、
「フランスのチーズ製造者でさえ、原料の一部はEU諸国から買っている。経営者が輸出入や原料購入はユーロで、給料はフランで払うなんて実現不可能」とマクロン 。
マリーヌはマクロンが話している間、軽蔑的なせせら笑いを浮かべ(時には声を出して笑い)、私だったら(そういう可能性は皆無なんだけど、彼女のような態度をされたら、ということ)掴みかかっていた。
動作&表情の分析家は、あれは困ったときの虚勢の笑いと言うけど、苛立つことに変わりない。
そして彼女が5分おきに繰り返すのは、
「あなたは最低の支持率を記録したフランソワ・オランドの“精神上の息子”。オランドは一日2回“マクロンに投票しろ”と言ってるじゃないですか。ホホホ・・・」
マクロンも「あなたは“すべてを否定し批難する”極右の後継者、ジャン=マリーの娘だ。批難だけで政策がない」と応酬。

「めちゃくちゃ」「バカなことを!」「ウソつき!」・・・など、子供の喧嘩か?と言いたくなるセリフが飛び交った。
討論の最後、それぞれ好きなテーマで締めくくりを、と言われたときも、マリーヌは「あなたはフランソワ・オランドと経済界の手先」とせせら笑い。
直後に行われたアンケート調査では「マクロンの勝ち」が3分の2。
投票意思のアンケートでもマクロン60%、ルペン40%。だけど40%のフランス人があのマリーヌ・ルペンに投票する、というのが問題だ・・・


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コメント
フランス語が分からないので実際に見ていませんが長谷川さんの解説を読んでるとアメリカのトランプVSヒラリーにそっくりだと思うのは、私だけでしょうか(笑)
ルペンさんのような人を40%ものフランス人が支持しているのもアメリカのトランプと似てる・・・。

フランスも同じ道をたどるんでしょうか、たどるんでしょうね。
世界が極右化していくのは怖いです。
Re: kanon様
私はトランプVSクリントンを見ませんでしたけど(フランスではクリントン勝利を確信して寝た人が多かったです。目覚めて驚愕)、そうなんですね。
この討論で、説得力の全くなかったルペンにマクロンが差をつけ、勝利は確実。金曜日に株価が上がったのも、マクロンの勝利を読んで、と言われます。どのくらい差をつけて勝つか・・・まだハラハラですけど。
ポピュリズムの波は確かにフランスにも来ていますが、踏みとどまってほしいです。
一先ずは安堵。でも、今後は更に不透明になるかも
長谷川さま
 第二回目の投票結果も判明し、一先ずは「安堵の小康」を得ていらっしゃるものと推測。微妙な話題が続いていたので、ここ暫くは投稿を控えて居りました。

 しかし、先達の投稿でも言及されている通り、「EUからの離脱を主張するルペン氏とメランシェン氏の両候補の得票率を合算すれば41%」と云う現実は、決して見過ごせないですね。
 考え方に依っては、現在のグローバル資本主義体制を取り仕切る米国経済が傾き行き詰まった時にこそ、試練が訪れるのかもしれません。まだまだ、枕は高く出来ないですね。
 お元気で。 
Re: Yozakura様
言われるように「安堵の小康」です。
大統領選の「第三次投票」と言われる総選挙で大勢が決まるので、まだ気が抜けないです。

Yozakuraさんもお大切に!

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プロフィール

Author:長谷川たかこ

この国に住もう!と決めたのは13歳のとき。それが実現したのは10年以上経ってから、それから30年の月日が流れました(計算しないで!)
現在フレンチ・コード主宰。訳書多数、著書3冊。夫1人、子供2人、猫2匹と暮らす騒がしい毎日。映画と料理とデビッド・ボウイが趣味。


長谷川たかこ

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