8月15日:天国の門 VS 地獄の蓋

8月15日。Le quinze août/ル・キャンズ・ウットで思い浮かぶのは、バカンスのピーク、既に人口の減っていたパリが一番空っぽになる日(12-13日の週末は、パリを出る車の恐ろしい渋滞が続いた)、そして「ああ夏も終わりに近づいた」とため息をつく。
つまり、この日がなんで祝日なのか忘れている人(あたしだって)が多い。

聖母マリアの被昇天:マリアが肉体と霊魂を伴って天国に昇ったのを記念するカトリックの祝日なのだ。

聖母の被昇天
Philippe de Champaigne (1602-1674)

聖母マリアを祭るルルド、ラ・サレット、ロカマドゥールなどの聖地では盛大なお祝いが行われるそうだ。

15日のルルド。

聖母の被昇天
photo: Nord Littoral

日本では終戦記念日。でもなぜか休日ではない。そしてお盆。東京の人口が減って風通しが良くなる。
空港に行くタクシーが見つからずに焦ったとき、友人たちは口々に「お盆だから・・・」と言った。「迎え火(13日)から送り火(16日)までの4日間をお盆休みにするのが一般的」だそうで、さらに「山の日」ができたので11日から6連休も夢ではない。

祖先の霊が子孫に会いに帰ってくるという、怪談のインスピレーションになりそうなお盆。日本の夏らしい風情がある慣習だ。

お盆
『日本の礼儀と習慣のスケッチ』より幕末期の日本-wikipedia

子供の頃は、箱根の大文字の送り火(本家、京都の五山の送り火と違い花火大会だ)を観に行くくらいでよく知らなかったので、ウィキペディアを読んでいたら、「一日が「釜蓋朔日」で一般的にこの日からお盆」と書いてあった。
カマブタツイタチ?この日に地獄の蓋が開くんだって!先祖の霊たちが出てくるってこと?つまり、みんな地獄にいることになってるの?ウソ・・・
いえ、うちの先祖は極楽にいるはずです、というような文句は出なかったんだろうか。

日本でもフランスでも、8月15日は“夏の休暇”の同義語のようになっているけど、一方ではマリアを迎える天国の門が開き、他方では地獄の蓋が開く・・・なんという違い。


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プロフィール

Author:長谷川たかこ

この国に住もう!と決めたのは13歳のとき。それが実現したのは10年以上経ってから、それから30年の月日が流れました(計算しないで!)
現在フレンチ・コード主宰。訳書多数、著書3冊。夫1人、子供2人、猫2匹と暮らす騒がしい毎日。映画と料理とデビッド・ボウイが趣味。


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