子離れ日記1

「寂しくなるね」と友達から言われるたびに、
「でもいつかは出ていくんだから」と答えている。
だってそれ以外何と答えればいい?
「そうね・・・グスッ」と目を潤ませる?
「やっと出て行ってくれるわ」とにっこり笑う?
どちらもピッタリ来ない。

娘がこの秋からアングレームのボザールに通うことになった。正確にはEESI(Ecole Européenne Supérieure d’Image)、ヨーロッパ・イメージ高等学校。絵、イラスト、バンドデシネ、写真、ヴィデオ・・・などヴィジュアルアートをひっくるめた学校だ。
パリの美術学校Ecole Estienne/エコール・エスティエンヌは2年で、入ったかと思ったら次の年はもう卒業制作、この6月卒業。
あと2-3年、いろんなテクニックを試したいと、娘はストラスブルグのアールデコとアングレームのEESIに願書を送っていた。
「パリのアールデコは?」と言ってみたけど、
「あたしのやりたいことと合わない」と却下され、つまりどっちみち地方に行くことになっていたのだ。

結局、ストラスブルグは面接まで行って落ち、アングレームに受かった。
個人的にはストラスブルグは寒すぎ。アングレームは、漫画の仕事をしていたとき国際コミックサロンで毎年行っていたので、懐かしい街だ。
娘はストラスブルグに行きたかったのでは、と思ったら、
「授業内容がアングレームのほうがいいみたい」と満足で、めでたしめでたし。
彼女はエスティエンヌのディプロームがあるので2年に編入できる。

EESIの校舎は殺風景だけど、

アングレーム、ボザール

目の前に広がる景色で救われる。

アングレーム、シャラント河

ちょうどEESIを卒業する女子学生がいて、彼女が借りていたアパルトマンを娘と見に行った。
最後にコミックサロンに来たのは2000年だから17年ぶり!のアングレーム 。駅前は前よりちょっと寂れた感じがする。
画期的だったのはこの街の地理を覚えていたこと:アパルトマンの住所は中央市場の建物の近く、中央市場には駅からバスで行ける。
私の有名な方向音痴が治ったかと一瞬思ったけど、もちろんそんな奇跡は起こらなかった。ただの偶然。

歴史的建造物に指定されている鉄とガラスの建物、中央市場。。
アングレーム、中央市場


間もなく出ていく間借り人のクレマンティーヌ(ミカンちゃん)、大家のオバサンが立ち会って見学。
このメインの部屋+バスタブがある広めのお風呂場+玄関の踊り場=32㎡

アングレーム、アパルトマン

家賃は・・・340ユーロ!
パリではこの半分の大きさのステュディオが500~600ユーロするのを考えると夢のような値段。若者がパリから出ていくはずだ。

一通り見て、暖房や湯沸かし装置を確かめて、では早急にお返事します、と帰ろうとすると、「ちょっと待った」と大家のオバサン。ほかにも希望者がいるのでウィかノンをすぐ、たった今、言っていただきたい。
娘を見ると頷くので「ではウィ」、仮契約書にサインする。娘の新居が一件目で決まった。

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コメント
でも少しさみしいですよね…
娘さん、ちゃんと将来を考えておられますね。
日本の学生は「企業」に就職するイメージで、海外学生は「職種」をちゃんと選ぶイメージがあります。
日本では企業が配属先を決めるけど、海外の企業は職種で人を採用するような気もしますし。
自分も含めてですけどね…。

ベタンクール邸の美術品の行方、コメントを投稿したつもりがしてなかったみたいなので…
なるほど…と思いましたし、夫人の人生にとってバニエ氏はなくてはならない友人だったのかな…と思いました。
まあでも貰い過ぎですけどね…。
ストラスブルグに行った時、歴史を感じさせる重厚な建物と欧州議会があるためか国際的な雰囲気が気に入り、ここに住めたらなーと思ったのですが、現地に住む数人の方達から治安の悪さを聞き、信じられない思いをしたこがとあります。10年以上も前のことなので、今は改善されているのかもしれませんが。
アングレームの町にも訪れたことがあります。のんびりとした感じがして、中央市場には新鮮なお魚があり、住みやすそうな町ではないかと思いました。
自分のやりたいことを明確に分かっていらっしゃる、我は我が道を行く明朗なお嬢様、将来が楽しみですね。
Re: ひよこ様
いつもコメントをありがとうございます。
小さい頃から手あたり次第(ティッシュの箱とか封筒とかレシートの裏とか)絵を描いてる子でした。
情熱が持てることが見つかったのは幸せと思いますけど、それで食べていけるかは別問題ですね・・・どうなることやら。
Re: 恵子さま
コメントありがとうございます。
ストラスブルグは、住み始めて1年の友人が「冬がきつい」と言っています。とにかく寒い、と。
アングレームはシャラント河の眺めがのどかで、たしかにのんびりした雰囲気ですね。
娘は好きなことが見つかってよかったです。それで食べていけるかが問題ですけど。
おめでとうございます。
ストラスブルグ、素敵ですよね。
でも、やっぱり寒いのかな・・・。
仲の良い親友がアルザス出身です。
Re: カズエ様
ありがとうございます。
娘は結局アングレームに行きました。
ストラスブルグよりはずっと小さい町で、パリとのギャップが大きいみたいです。
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プロフィール

Author:長谷川たかこ

この国に住もう!と決めたのは13歳のとき。それが実現したのは10年以上経ってから、それから30年の月日が流れました(計算しないで!)
現在フレンチ・コード主宰。訳書多数、著書3冊。夫1人、子供2人、猫2匹と暮らす騒がしい毎日。映画と料理とデビッド・ボウイが趣味。


長谷川たかこ

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