大人の恋の難しさ

雪の降る森は無彩色の美しい光景。そこを牡鹿と女鹿が近づいたり離れたりしながら歩いていく・・・
屠殺場の支配人エンドルが毎晩のように見る夢だ。

ハンガリー映画『Corps&ame』

屠殺場に新しく入ってきた品質監督者マリアは、潔癖で融通がきかない性格。社員たちと馴染めず孤立していて、エンドルの目に留まった。
そしてある日、労働カウンセラーとの面接で、マリアが全く同じ夢を見ていることがわかった。
驚いて戸惑う2人。

ハンガリー映画『Corps&ame』

50代半ば(少なくとも)のエンドルは離婚して、殺伐とした一人暮らし。女はもういい、と思っていた。
30そこそこのマリアは、展示会場の見学用みたいな塵ひとつないアパートに住み、判で押したような毎日を送っている。男と暮らしたことがなさそうだ。
不器用な2人が、夢を現実にしようと手探りを始める。
エンドルは社員食堂ではなく、外で一緒にお昼を食べようと誘う。
お互いの夢を書いて交換しようと提案する。
マリアは会ったときに言うセリフを練習する。
音楽を聴いて心を開こうとする。

人間関係の難しさ、自分の殻を破ることの難しさを、御伽噺のような設定で見せるハンガリー映画。『Corps et âme/身体と心』(もうちょっとマシなタイトルつけられなかったの !?)

ハンガリー映画『Corps&ame』
photos:allociné

いい年の大人が、初恋の少年少女のように躊躇いながら惹かれていく様が、インド映画『ランチボックス』を思い出させた。

森の鹿たちの静謐な姿と、屠殺場の血生ぐさいシーン(ブリジット・バルドーが見たら失神しそう。牛肉を食べる私が「牛さん、可愛そう!」なんて言えないけど思わず目をつぶった)が対照的。
鹿さんたちは、ベルリン映画祭で金の熊賞を取っている。

Corps et âme
IIdiko Enyedi監督作品
主演:Alexandara Borbély, Marcsanyi Géza
1時間56分
フランスで上映中


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プロフィール

Author:長谷川たかこ

この国に住もう!と決めたのは13歳のとき。それが実現したのは10年以上経ってから、それから30年の月日が流れました(計算しないで!)
現在フレンチ・コード主宰。訳書多数、著書3冊。夫1人、子供2人、猫2匹と暮らす騒がしい毎日。映画と料理とデビッド・ボウイが趣味。


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