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息子をめぐって父と母の戦争

判事の部屋に、離婚しようとしているミリアムとアントワーヌ、それぞれの弁護士。暴力夫と別れようとしているミリアムの弁護士は、11歳のジュリアンの独占的親権を主張する。ジュリアンも父親にはもう会いたくないという。
アントワーヌの弁護士は「会社の同僚に尋ねても、アントワーヌは優しくて寛大と評判がいい。奥さんの言い分とは矛盾する。彼は息子に会えなくなるのが耐えられない」と親権共有を主張する。

映画『Jusqu'a la garde/親権まで』

判事は迷う。どっちの言い分を信じていいのか?本当に暴力夫なのか?妻がでっち上げて親権を取ろうとしているのか?

後日下った審判は「保護権共有」:2週置きの週末とバカンスの半分。
土曜日に迎えに来る父親とジュリアンは渋々出かけていく。アントワーヌは息子に会えて嬉しそうだけど、息子は絶えずビクビクしている。父親がいろいろ聞き出そうとするのをはぐらかし、必死で母親を護ろうとする。
なぜなら母ミリアムは別れた夫に絶対会おうとしない。電話にも出ない。引っ越し先も教えない。

フランスではDAで週に約3人の女性が亡くなっているのに、それをテーマにした作品は稀だ。
グザヴィエ・ルグランの『Jusqu’à la garde/親権まで』

映画『Jusqu'a la garde/親権まで』

観客も迷う。夫は途方に暮れた子供のように見え、妻は硬い表情で武装している。本当に夫が黒で妻は白なんだろうか?
真実が次第にわかってくるのは、息子ジュリアンの態度からだ。それにつれてテンションも上がっていく。
この子役(トマ・ジオリア)がめちゃくちゃ上手い。

映画『Jusqu'a la garde/親権まで』

スリラー仕立ての作品はスリラーより怖い。冒頭の判事の場面もやりとりがとてもリアルで、つまり最初から最後まで現実にありうる話だからハラハラする。
決して楽しいテーマではないけど、シナリオがとてもよくできていて観てよかったと思える作品。

Jusqu’à la garde
監督:グザヴィエ・ルグラン
主演:トマ・ジオリア、レア・ドゥリュカー、ドニ・メノシェ
1時間33分
フランスで公開中


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プロフィール

Author:長谷川たかこ

この国に住もう!と決めたのは13歳のとき。それが実現したのは10年以上経ってから、それから30年の月日が流れました(計算しないで!)
現在フレンチ・コード主宰。訳書多数、著書3冊。夫1人、子供2人、猫2匹と暮らす騒がしい毎日。映画と料理とデビッド・ボウイが趣味。


長谷川たかこ

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