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映画オタク囚人の映画のような脱獄

刑務所の中庭に突然ヘリコプターが着陸、カラシニコフを持った男2人が降り、発煙銃で監視カメラを煙に巻き、囚人のひとりを乗せて飛び去った。
映画の話じゃない。でもセーヌ・エ・マルヌの刑務所で日曜日の朝起こった脱獄劇は、ニュースキャスターが興奮するほど映画っぽかった。

舞台となったレオー/Réauの刑務所

フランス、映画のような脱獄
photo:Franceinfo

脱獄したのはレドアン・ファイド46歳。子供の頃からギャング映画のファンで、6歳から万引き。
1990年、18歳で銀行強盗デビュー、クレディ・デュ・ノールの支店を襲う。そのお金でラスヴェガスに行き、映画『レインマン』に出てきたホテルのスィートに泊まった。
『レインマン』の次にはまったのはアル・パチーノ&ロバート・デ・ニーロの『ヒート』。映画館で7回観たのちDVDを買って100回近く観て準備したのち、1995年、装甲車でBNPの支店を襲う。

3年間の逃走の果て逮捕されて18年の刑をくらうが、品行方正で10年で出てくる。
そして自分の体験を書いた本を出し(それ以来、職業は”作家”)本の宣伝にTVにも出て、自分は“悔い改めた銀行強盗”で「自分の中の悪魔は死んだ」と語った。

銀行強盗というよりタレントっぽい顔・・・

フランス、映画のような脱獄
photo:valeursactuelles.com

しかし悪魔はちゃんと生きていた。2010年3月、武装襲撃、今度は犠牲者(女性警官)が出た。レドアン・ファイドは翌年の6月に逮捕されムショ入り。
ところが2013年4月、4人の人質を取り、洗濯物の中に隠した武器で脅して脱獄。インターポール加盟190か国に指名手配が出て、1か月半後に安ホテルで逮捕された。
これまでの武装強盗や強盗未遂の罪が足し算され、今年の4月に結局禁錮25年の判決が下りたとこだった。
さて、刑務所から遠くないところで放火されたヘリコプターが見つかり、車で逃げた模様。

フランス、映画のような脱獄
photo:la-croix.com

その車は、オルネイ・シュル・ボアのショッピングセンターで放火されて見つかり、小型トラックに乗り換えた模様。そのトラックも焦げて見つかった。周到な計画。複数の共犯者が必要だ。
「そういえば数カ月前から刑務所の上をドローンが飛んでいた」と、刑務所の監視員。
今頃言ったって遅いのよ。
「なんで脱獄常習犯をふつうの刑務所に入れたんだ !?」と野党がわめく。

脱獄から3日間経った今もレドアン・ファイドの行方はわからない。一体今度はなんの映画からインスピレーションを得たんだろう?


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プロフィール

Author:長谷川たかこ

この国に住もう!と決めたのは13歳のとき。それが実現したのは10年以上経ってから、それから30年の月日が流れました(計算しないで!)
現在フレンチ・コード主宰。訳書多数、著書3冊。夫1人、子供2人、猫2匹と暮らす騒がしい毎日。映画と料理とデビッド・ボウイが趣味。


長谷川たかこ

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