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お薦めしない”ラーメンの味”

友達が観たいというので一緒に行ったら、映画が始まってすぐ、
「居眠りしたら起こしてくれ」
間もなくイビキが聞こえてきた。私もちょっとウトウトしたので起こさなかった。

エリック・クー/Eric Khooの『la Saveur des ramen/ラーメンの味』。日&仏&シンガポール合作で、原題は『Ramen Teh』

Ramen Teh/la Saveur des ramen

ポスターが「どこかで見たことがある」と思ったら、『餡/les Délices de Tokyo』(河瀨直美監督)のに似てません?ああ、樹木希林さん・・・

餡、delice de Tokyo

マサトは父親のラーメン屋-行列ができる人気-で働いている。殆ど口をきかず仕事が終われば酔いつぶれるまで飲む父親は、10分も経たないうちに死んでしまう。
シンガポール人の母親は既に亡くなり、孤児になったマサトは、親子3人幸せな時を過ごした母の母国に赴く。小さい時に母親が食べさせてくれたバクテーの味と再会したかった。
そこで家族の秘密を、その背景にある日本軍のシンガポール攻略(1942)を知るのだ。

と書くと面白そうかもしれないけど、全編甘ったるく、フラッシュバックで登場する母親は美しく微笑むだけでキャラがなく、定期的に現れる料理シーンはドキュメンタリーのように人間味がない。

Ramen Teh/la Saveur des ramen

是枝監督の『歩いても歩いても』(ここでも樹木希林が圧倒的な存在感だった・・・)の冒頭料理シーンなどは、日本の台所を物語り、香りが漂ってきそうだった。

そしてシンガポール在住のブロガー女性、松田聖子!アップで見るのは何年(何十年)ぶり?全くシワのないピンピンの肌も不思議だけど、役どころも表面的というか、存在理由がイマイチわからない。フランスの批評では「Jポップの80年代アイドル」と紹介されていた。

シングルマザーで息子は中学生。

Ramen Teh/la Saveur des ramen 松田聖子

おばあちゃん(マサトの母の母)が出てくるとちょっとスパイシーになり目が覚めるが、それも長くは続かず「泣かせたい」が透けて見える。監督エリック・クーは泣かせるのが好き、という噂。

Ramen Teh/la Saveur des ramen 斎藤工
photos: allociné

一緒に行った友達は最近日本に興味を持っていて、雑誌の日本特集号など読んでいる。まあ、日仏友好160年記念のお陰でクローズアップされているから日本に興味を持ち出すフランス人は少なくない。
映画の後ビールを飲みながら、
「日本にお医者や看護婦さんが裸の病院があるんだって?」
「 あるわけないでしょ。どこで読んだの?」
「ネットで。他の病院よりよく治るんだって」
「裸のレストランは聞いたことある。確かロンドンから入ってきて予約殺到なんだって」
「いや、絶対病院もある。探してURLを送ってあげるよ」
結局、見つからなかったそうだけど、“他の病院より治る”というのはフランス人が書きそうで、しかもありえそうだ。

la Saveur des ramen
Eric Khoo監督作品
主演:斎藤工、Jeannette Aw Ee-Ping、松田聖子、伊原剛志他
1時間30分
フランスで公開中
日本での公開はなぜか未定


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プロフィール

Author:長谷川たかこ

この国に住もう!と決めたのは13歳のとき。それが実現したのは10年以上経ってから、それから30年の月日が流れました(計算しないで!)
現在フレンチ・コード主宰。訳書多数、著書3冊。夫1人、子供2人、猫2匹と暮らす騒がしい毎日。映画と料理とデビッド・ボウイが趣味。


長谷川たかこ

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