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家族とは一体・・・

母アンドレア(カトリーヌ・ドヌーヴ)の誕生日を祝うため、子供、孫が実家に集まってくる。田舎の大きな、掃除の大変そうな家だ。
長男のヴァンサンは妻と男の子2人、安定した暮らしぶりがうかがえる。
映画監督を目指す次男、ロマン。「小津のように家族を撮りたい」と、ガールフレンド(何人目?)とカメラを担いでやってくる。公私ともに不安定。
庭にテーブルを出し、食事の準備が始まり、孫たちは庭を駆け回る。
そこへ突然のにわか雨。
それが予兆だったかのように、長女のクレール(エマニュエル・ベルコ)が大荷物を抱えて現れる。

映画 『fete de famille』

実の娘をアンドレアに託し、恋人とアメリカに行き、何年も音信不通だった。
恋もお金も失い戻ってきたクレールは「人生をやり直したいから」、遺産の自分の取り分を今もらいたい、というのだ。
母親アンドレアは娘との再会を喜ぶが、平和に始まろうとしていた誕生日が、わめき、泣き、笑うクレールでかき乱される。
でもおかしいのはクレールだけ?

アンドレアの冷静さも不自然だ。自分が見たくないものには蓋をしてしまうエゴ?
「今日はわたしの誕生日、楽しいことだけを話したいの」の台詞が象徴的だ。

映画 『fete de famille』カトリーヌ・ドヌーヴ


セドリック・カーンの『Fête de famille/家族パーティ

映画 『fete de famille』
photos:allociné

誕生日やクリスマスで家族みんなが集まるとき、秘密や恨みが浮上して大変なことになる、のはよくあること。それをテーマにした映画も多い。
アルノー・デプレッションの『クリスマス・ストーリー』では、難病の母(またカトリーヌ・ドヌーヴ)に子供の誰かが骨髄を提供しなればならなくなって、クリスマスに実家に集まる話。
是枝裕和の『海岸dialy』は父親のお葬式に行った3姉妹が、異母妹に出会って引き取る話。
一番怖いのは、デンマーク映画『セレブレーション』(トマス・ヴィンターベア)。有名なホテル王の父親の還暦祝いの席で、父親が息子と娘に性的虐待をしていたことが暴かれる。
家族とは・・・?
愛と憎しみは表裏一体?
仲がよく穏やかな家族を“演じる”ために隠していたものが、一旦あふれ出ると収拾がつかなくなる?

『家族パーティ』に戻って。カトリーヌ・ドヌーヴがお母さん役をやると、彼女の存在感でお父さんが霞んでしまうことが多い。この作品も然り。ところがその貫禄カトリーヌもタジタジとなるエマニュエル・ベルコの迫力。なりふり構わぬ演技に拍手!

Fête de famille
セドリック・カーン監督作品
主演:カトリーヌ・ドヌーヴ、エマニュエル・ベルコ、セドリック・カーン、ヴァンサン・マッケーニュ
1時間40分
フランスで上映中


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プロフィール

Author:長谷川たかこ

この国に住もう!と決めたのは13歳のとき。それが実現したのは10年以上経ってから、それから30年の月日が流れました(計算しないで!)
現在フレンチ・コード主宰。訳書多数、著書3冊。夫1人、子供2人、猫2匹と暮らす騒がしい毎日。映画と料理とデビッド・ボウイが趣味。


長谷川たかこ

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