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土曜日の夕方、甥っ子のマキシムとメンズショップのはしごをした。
彼は医学部を出て、お医者さんにはならず“公共衛生”を選んだ。
1年間パリの健康省での研修が決まり、先月ディジョンから引っ越してきたばかり。
8月末の誕生日に「パリに来るならプレゼントは一緒に選ぼう」と約束したのを忘れかけていたら、「いつ一緒に行ってくれる?」と電話してきたのだ。

マキシムは待ち合わせ場所に、高校生の時と変わらぬ恰好で現れた:ブルゾンにくたびれたストレートジーンズ、5分おきに紐がほどけるテニスシューズ。彼は服に無関心、全然おしゃれじゃない。
「何が欲しいの?」
「パンツ。黒と濃紺しか持っていないから明るい色のが欲しい」
「仕事に着ていくヤツ?」
「そう。同僚たちもネクタイなしのスーツだけど、どっか違う。パリっぽいっているか・・・きちんとしてるようでくだけている。だからぼくが浮いちゃう」
ははぁ、沈みたいのね。

こういう感じ?

costume-bleu-marine-casual.jpg

まずBHVメンズ館を見る。昔は日曜大工が好きなオジサンたちのデパートだったBHVは、今や地元のお洒落なゲイたちがターゲットだ。
したがって高級、中級の上ブランドばかりで、Sandroのウールのパンツが250ユーロ!
ジョギングパンツのようにウェストゴムになっているのは少し安いけど、お洒落上級者じゃないとただのジョギングパンツになってしまう。
「ワードローブが足りないなら、この値段でパンツ2本買ったほうがいいでしょ?」
と言うと、「そのほうがいい」
ZARAを駆け足で見て(何もなく)、ユニクロに行きかけて、そうだ、今コロナで試着できない。じゃCelio Clubに行こう。
結局、Celioでベーシックなパンツ2本、クラシックではあるけど、なかなか似合っている。
「2点お買い上げの方、3点目タダ」セールを利用して“アイロンかけが簡単なシャツ”を買い、合計がSandroのパンツ1本よりやや安かった。

マキシムは健康省で、コロナに関する統計&分析のチームにいる。最前線!
日本の感染者、死者の少なさについて聞くと-「民度が違う」などとはもちろん言わず-「まずテスト数が圧倒的に少ない」
「でも死者数はごまかせないでしょ」
「確かに。フランスは肺疾患で亡くなった人の数を全部“コロナの死者”として勘定してる」
「なぜ!?コロナ死者が増えて不利じゃない。現場のお医者さんに判別する時間がないから?」
「そう、だからコロナの死者数は発表される死者数より少ない。でも何%少ないかはわからない」
なるほどね。
ふつうなら買い物の後、カフェで一杯したいとこだけど・・・と言いながら叔母と甥は、メトロの駅で右と左に別れた。


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プロフィール

Author:長谷川たかこ

この国に住もう!と決めたのは13歳のとき。それが実現したのは10年以上経ってから、それから30年の月日が流れました(単純計算しても歳は出ません!)
訳書多数、著書3冊。夫1人、子供2人、猫2匹と暮らす騒がしい毎日。映画と料理とヴィンテージの服、デビッド・ボウイが趣味。


長谷川たかこ

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