
映画のストーリーは予測できてしまうもの、話題性の高さとあちこちのインタビューに現れるメリル・ストリープの誘惑に勝てず見てしまった映画「Diable s’habille en Prada」(プラダを着た悪魔)。米ヴォーグ誌の名物編集長アナ・ウインターのアシスタントだったローレン・ワイズバーガーがその体験を綴った同名の本の映画化だ。ローレン・ワイズバーガーによると、この編集長の下で働くのは地獄の体験、例えば彼女がデスクにつくとき、必ず朝食が用意されていなければならない。と書くと簡単に聞こえるけど、彼女が何時に着くか皆目わからないとなると、話は違う。毎朝15回、朝食を用意する覚悟でないと勤まらない。アナ・ウインターの権力は絶対で、彼女の一声でパリコレの日程が変えられ、彼女が取り上げたデザイナーは一躍スターになる。バレンシアガのニコラ・ジェスキエールやジャック・ポーゼンがその例だ。映画は、地獄に引きずりこまれる直前で踏みとどまるアシスタント(アン・ハサウェイ)にスポットが当たるが、もっと悪魔のキャラを掘り下げてほしかった。ファッションのヴィデオクリップを見るような登場人物の服装と、どこか憎めない悪魔のメリル・ストリープで、軽いけど楽しめる映画。
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