ゲンズブール:音楽と恋の波乱人生

好きだった歌手や俳優の人生を綴った映画は、ちょっと抵抗がある。
もしデヴィッド・ボーイの伝記が映画になったら、ほかの俳優が演じるボーイなんて見たくない、と思うだろう。
・・・という理由から最初は観るつもりがなかった『ゲンズブール-英雄的な人生』。
観た友達が「僕もそう思ってたけど、予想以上に良かった」「だまされたと思って行ってごらん」と薦めるので、観に行ったら、なるほど良かった。

ゲンズブールを演じるエリック・エルモニノという俳優が自然ですごくいい。
ゲンズブールを真似することなく(顔は確かに似ているけど)、彼の持つ独特の雰囲気を再現している。尽きない才能とセックス・アッピール、自己破壊的で浮気っぽく、それでいてエゴではなく愛情深い。

どっちが本物?
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彼の才能と魅力にまいる女たち:ブリジット・バルドー(レテシア・カスタ)、ジェーン・バーキン(リュシー・ゴードン)、ジュリエット・グレコ(アンナ・ムグラリス)・・・
特にレテシア・カスタが迫力、当事のバルドーのカリスマあるセクシーさを再現している。

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シャネルの次はグレコ・・・アンナ・ムグラリス
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監督のジョアン・スファールはバンド・デシネ作家。
彼はゲンズブールのミュージシャン人生と波乱の女遍歴を、音楽にのせて描き、さらにゲンズブールの“分身”の人形を登場させて彼のエゴを語らせる。時々現れるマンガチックな表現は、飄々としたゲンズブールの人生に違和感なく織り込まれる。

監督の才能もさることながら、スクリーンを圧倒するのはエリック・エルモニノ。今まで見たことのないこの俳優はナニモノ、と思って調べると、演劇畑の人だ。パリの演劇コンサルヴァトワールを出て、シェイクスピアやミュッセ、モリエールなど古典演劇に多く出た。映画はちょい役ばかりで、最近観た『私の子供たちの父親』にも出たそうだけど、記憶にない。
ゲンズブール役で一挙に有名になったわけだ。

映画館で私の隣に、おばあちゃんに連れられた7歳くらいの男の子が座っていた。子供の映画じゃないのに・・・果たしてラブシーンになるとモジモジして両手で顔を隠したりしている。
やだ、おばあちゃん、バンド・デシネ作家の映画だからアニメだと思ったの?


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プロフィール

Author:長谷川たかこ

この国に住もう!と決めたのは13歳のとき。それが実現したのは10年以上経ってから、それから30年の月日が流れました(計算しないで!)
現在フレンチ・コード主宰。訳書多数、著書3冊。夫1人、子供2人、猫2匹と暮らす騒がしい毎日。映画と料理とデビッド・ボウイが趣味。


長谷川たかこ

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