コケティッシュなイタリアマダム

隣のベッドは初老のイタリア女性。イタリア国境まで10kmなので、イタリア人の患者さんが多いそうだ。
看護婦さんのフランス語は殆ど理解するけど、話すのは少しだけ。
それでも、彼女がチュランに住んでいて、先週の土曜日にスキーに来て骨折し、私のようにヘリで運ばれたこと。
ランジェリーのブティックを経営していて、30歳になる息子は中国女性と知り合って、上海で暮らしていることなどを知る。
なるほど素敵なランジェリーを着ている。

「イタリア人の趣味ってカラフルなのよね。フランス人は黒い下着が好きだけど」と看護婦さん。
イタリア女性は年齢に関わらず赤いランジェリーが好きなんだそうだ。

彼女はコケティッシュだ。ベッドでダークレッドのマニキュアとペディキュアを塗っている。私も今に、マニキュアを塗る気力が出るかな?

彼女のとこには毎日12時半きっかりに初老の男性がお見舞いにきて、面会時間の終わる8時半までベッドの横に座って低い声でおしゃべりしている。食事の時間になると何か買ってきて、一緒に食べている。
ご主人かと思ったら、弟だそうだ。
「8時間も一緒にいてくれるなんて!」と驚くと、
「父性的な人なのよ」とニッコリ。

チュランから往復3時間かけて通い、8時間姉の枕元いいるなんて、家族思いでもそうそうできることじゃない。
イタリア人ってやっぱりファミリーの結束が強いんだろうか。

退院の日にはさすがにダンナが来た。60歳過ぎのイタリア人っぽい(つまりモテそうな)いい男であった。
彼女が退院すると病室にひとりになった。

私が地元の人間じゃなくお見舞いが来ないのを知ってか、看護婦さん、看護夫さんたちがよく覗きに来てくれる。

午後は、リハビリの先生がやってくる。手術後2日目には松葉杖の練習が始まった。

BQUILL~1

折れたほうの脚は内出血もあったのでパンパンに腫れていて、まだ動かすのに苦労する。それでも病室を出て、廊下を少し歩いた。
杖、折れた脚、正常な脚、この3つをどの順序で出すかが問題なんだけど、“動きを組み合わせる”のが苦手な私は時々立ち止まって考えてしまう。
「何をだすんだったっけ?」
「それは最初だけ。すぐに反射的に歩けるようになる」と励まされるけど、私にかけているのはその反射神経なのだ。

運転を諦めたのもそのせいだ。どっちがアクセルで、どっちがブレーキだった?と足元を見て運転していたら、教習所の先生に、
「やめたほうがいい」と言われた。「君が道に出たら、一日一回事故をやるよ」


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プロフィール

Author:長谷川たかこ

この国に住もう!と決めたのは13歳のとき。それが実現したのは10年以上経ってから、それから30年の月日が流れました(計算しないで!)
現在フレンチ・コード主宰。訳書多数、著書3冊。夫1人、子供2人、猫2匹と暮らす騒がしい毎日。映画と料理とデビッド・ボウイが趣味。


長谷川たかこ

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