釘とネジの脚

4日目にレントゲンを撮るので、車椅子で階下に降りた。
初めて見る病院の全景。「ヘリコプターはあの屋根に降りたんですよ」と車椅子を押す看護人が教えてくれる。

レントゲン技師は、若くて可愛い研修生の女の子に気を取られていて、終わると私を廊下に残して2人でどこかに行ってしまった。誰かが迎えに来てくれるのを待ちつつ、レントゲン写真を見る。

これは私のじゃないけど、ネジ2本でよく似ている。
femur-fracture.jpg

ほんとに長―い釘が入っている。手術の前に太ももの長さを測っていたのは釘の長さを決めるためだったのね。
膝にはネジ釘が2本。こんなのが入ってたら、空港のセキュリティチェックのX線で引っかかるじゃない!

このために、腰のわきを10cmくらいと膝の側面3cm切っている。切ったあとはホチキスで止めてある。
釘とネジとホチキス・・・病院というよりBHV(日曜大工ファンが大好きなパリのデパート)にいるようだ。

10分経ち、20分待っても誰も迎えに来てくれない。
私が置き去りにされたのは外来の入り口の近くで、隙間風が入って寒い。看護婦さんらしき人は通りかからないし、困ったな・・・と思ったところ、松葉杖というものがあるのを思い出した。
よっこらしょ、と杖をついて立ち上がる。おお、自立した女!
覚え始めたばかりの松葉杖を使ってレントゲン科受付まで行き、
「私、忘れられたみたいですけど、整形外科の人、呼んでもらえます?」と頼んだ。

やっと来てくれた看護人に「忘れたでしょ」というと、はたして可愛い研修生を追い掛け回していたレントゲン技師が「終わった」と電話し忘れたそうだ。今度会ったらタダじゃおかないよ・・・

後で執刀医がやってきた。
「僕は親切だから、ほんの少ししか切らなかったよ。また水着が着れるようにね」お心遣いありがとう。
レントゲンを見て「パルフェ!」と感心している。
私はピノキオになった気分だけどね。


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プロフィール

Author:長谷川たかこ

この国に住もう!と決めたのは13歳のとき。それが実現したのは10年以上経ってから、それから30年の月日が流れました(計算しないで!)
現在フレンチ・コード主宰。訳書多数、著書3冊。夫1人、子供2人、猫2匹と暮らす騒がしい毎日。映画と料理とデビッド・ボウイが趣味。


長谷川たかこ

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